避難所運営こそ、地方自治体の腕の見せ所

台風被害

五島市では、台風9号、それに続く10号により、市民の恐怖指数はぐっと上がりました。

私も避難現場の様子を中継し、様々な気付きがありました。

本日は、私が経験した事と市民から見聞した事を基に、これからの避難所運営に大切な4つの視点について紹介します。

1.避難所を増やすべし

台風10号に備え、多くの市民は安全な場所を求めました。

ホテルは満室、デイサービスも利用が急増しました。

避難所(ペット専用も含む)も当初の想定を上回り、途中で利用できる箇所が増えました。

しかし、ご高齢の方、障がいのある方が使える「福祉避難所」は整備されませんでした。

私も中央公園で多くのご高齢の方を見かけましたが、暑くて窮屈そうな様子でした。

五島では10号による長期停電が発生しませんでしたが、9号の方が被害(停電&断水)が大きかったです。

そこで多かったのが、シャワー難民、食事難民、移動難民です。

私も知人に洗濯機やシャワーを貸したりしました。

ここに対して、行政はどう救いの手を差し伸べるか?

新庁舎のように「頑丈な建物」があれば理想的ですが、図書館建設もあり、中々大型の事業に回す財源がありません。

そこで非常時の対策として

  1. ホテルを貸し切り
  2. 停電時のシャワー、充電機器の利用を可能にする

ことや

  1. タクシーやレンタカーを貸し切り
  2. 高齢者の移動を非常時期間のみ、無料にする

方法が良いのではないでしょうか。

コロナで落ち込んだ宿泊、レンタカー、宿泊事業者は外需の蒸発により、売上も大きく落ち込んでいます。

五島市は取り急ぎ、給付金を支給しましたが、災害時はより大胆に、

行政が移動や宿泊のサービスを無償で提供する

となれば、事業者も市民もWin-Winです。

2.情報発信の精度を高める

避難所の一覧は市のHPで公開されていました。

しかし肝心な情報として、

どこの避難所も利用可である

事を知らない市民が殆どだと感じました。

そのため、地区ごとに「最寄りの避難所しか利用できない」というイメージを持つ方が多かった気がします。

それに加えて、

行っても満席だった。。。

という避難行動における無駄を減らすために、「避難所の空室状況」は、よりタイムリーに情報発信すべきだったと感じます。

 

更に、それぞれの避難所で備蓄している毛布・布団・アメニティ設備など、違いがあったはずです。

そうした情報を一覧形式でお知らせする事により、

個人の状態に最も合った避難所

を提供する事が出来たのではないでしょうか。

今回はたまたま、避難が長期化せずに済みましたが、これからの災害では避難所での生活が長期化する可能性も高いです。

そうした事態への備えとして、避難所の設備状況もきめ細かく情報発信をすべきです。

3.支援者を増やす

五島市では62か所の避難所が開設され、行政職員は夜通し対応に当たってくれました。

しかしどうしても、トイレの衛生管理や高齢者へのきめ細かい対応など、痒い所に手が届かない場合もあります。

マンパワーが不足しているからです。

しかし市民の中には、「地域のために協力したい」という方がいます。

「緊急災害ボランティア」など、職員以外の方の協力を受け付けられるような体制づくりも必要です。

4.避難所運営の質を高める

今回、私が見聞した中で不十分だと感じたのは

  • Wi-Fi設備
  • コロナ対策の検温、体調の聞き取り
  • 安全対策(ガラス付近)

です。こうした避難所自体の運営についても、市民の方から要望を聞き、次の対策へと活かす事が必要です。

 

今回の「前代未聞の避難」については、上記以外にも「多くの課題」が見つかっているはずです。

県や市でも事後の振り返り、会議が催されるはずです。

対策会議の様子が公開されるならば、私はぜひ傍聴したいと思います。

 

今回の台風9号&10号の教訓を活かし、地域の防災力を高める事こそが、地域づくりそのものです。

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