政治家になるには、どうすれば良いの?
まず、何をしなければいけないの?
こういった疑問に、実際に市長選挙を経験した私が答えます。
今回は、「知名度」についてです。
例えば現在の候補者が「味噌ラーメン」で、対立軸として「納豆ラーメン」を掲げたとします。
しかしながら、人間は知らないモノを好きにはなれませんので、結局は味噌ラーメンが選ばれてしまいます。
似たような話に「タコワサ理論」と言うのがありますので、良かったらググってみてください。
選挙プランナーの松田さんからも聞きましたが、
選挙で圧倒的に重要なのは「知名度」らしいです。
そこで本日は、私が「知名度」を高めるために実践した方法論をご紹介します。
目次
マツモトキヨシに倣う
「マツモトキヨシ」というドラッグストアは全国的なチェーンですが、実は松戸市の市長さんだったんです。
エキサイトニュースによると、
「マツモトキヨシ」の名前の由来も、選挙で自分の名前「松本清」を連呼するので、それなら薬局の名前も「薬局マツモトキヨシ」にしようと決めたことから来ている
https://www.excite.co.jp/news/article/00051074163833/
私の場合、IT企業で働いた経験があるので、PC関連の知識には自信があります。そこで、「中西IT出張」を行う事にしました。
これを「知名度向上」の手段としています。
これをベースに
- 空中戦:チラシやCMなど
- 地上戦:対面訪問など
- ネット戦:ネットやSNSなど
を行っています。順番に紹介をしていきます。
空中戦
TVのCM(有料)
五島市には、地元ローカルテレビ(五島テレビ、福江ケーブルテレビ)が2社あります。そのローカルテレビで有料CMが打てるので、それを実践しています。
宣伝効果として
あ、TVで見た人だー
というお声を、高齢の方やお子様から頂くようになっています。
フリーペーパー(有料)
市内のどこでも手に入る地元のフリーペーパーに、1ページの大型広告を打っています。
こちらは有料ですがインパクトも大きく、実際の案件獲得にも繋がっています。
チラシ掲載(無料)
大型スーパー(ダイキョーバリュー&シティーモール)にも、同じようにA4サイズで広告を打っています。
こちらは無料なので、助かっています。
大型看板(有料)
市内の看板設置スペースに、大型の看板を打っています。
こちらも有料ですが、掲載料金は都市部と比べて0が1つ少ない印象です。
新聞(無料)
こちらは意図しなかったものですが、出馬の宣言をした翌日に、1面掲載されました(長崎新聞)。
私のように知名度がほぼ0の候補者は、早めに宣言をすることで、スタートダッシュが切れます。
地上戦1. Tシャツ宣伝
私は普段、こんなTシャツを着てランニング(&ゴミ拾い)をしたり、買物に出かけたりしています。
つまり、「外に外出する事=知名度向上対策」になっています。
目立つカラーのピンクですので、必ず車の中からは見られます。
地上戦2. ヒアリング活動
時間があるときは、集落を1軒1軒回って、
「五島でガイドをしています。この地区の事を教えてくれませんか?」
と回っています(格好は上記のTシャツではない)。
これは選挙法で禁止されている戸別訪問ではなく、あくまでヒアリング活動です。そのついでに、名刺を渡して自己紹介をします。
場合によっては、1時間~2時間、軒先でお話を伺う事もあります。
この活動が、一番時間と手間を要しますが、大事な方法だと感じています。
宣伝だけでなく、地元の方の生活のお困りごとや、五島の昔話を伺うことが出来ます。
最近では1時間で10枚くらい、名刺を配れるようになりました。
地上戦3. 街頭演説
選挙の1年前から始めました。様子はYouTubeにUpされています。
こちらも政治活動として行い、公職選挙法で禁止されている事前運動と誤解されないような注意が必要です。
実際、街頭演説で「話を最初から最後まで聴く人」はいません。なぜならそこは、交通量の多い交差点だからです。
そのため、街頭演説はパフォーマンス的な側面が強いです。
ネット戦
こちらは比重が低く、「隙間時間」に更新をしています。
高齢者の多い地方選挙で一番イケないのは、部屋に籠ってネット情報ばかりを更新している事です。
現代の若者はネット利用の時間が増えていますが、選挙では圧倒的に「外で活動する時間」の方が大切です。
ブログ
ブログでの更新内容は、
- 市議会定例会の一般質問の聴講メモ
- これからの自治体や社会の目指すべき方向性
- 五島市の市政が抱える課題
を中心に、情報発信をしています。定期的にみてくれる人がいるので、地道に続けています。
SNS
最近は、五島市民の利用率が高いFBやInstagramを多用していますが、Twitterでは毎日、1日の活動を更新していました。
まとめ
商売の世界でも同じですが、「知らない人は選ばれない」という鉄則があります。
そのため、選挙対策としては
「何を訴えるか?」
よりも、
「どう知名度を高めるか?」
という事の方が優先順位は高くなります。
私も色々な宣伝活動をしていますが、まだ現段階での認知度は、多くて1割程度(3,000人)に過ぎないとも感じています。
若い人が政治家になるためには、最近流行りのネット選挙も手段の一つではありますが、高齢者の多い地方選挙ではその効果が限定的です。
私の場合は、「マツモトキヨシ」の手法に倣い、「商売を通じた宣伝」に多くのリソース(主にお金)を費やしました。
それに加え、1軒1軒集落を回る「どぶ板」活動も非常に大切ですので、こちらの方にも時間的なリソースを惜しみなく使っていました。
この部分でもう少し戦略的に時間を使うべきでしたので、反省をしています。
いずれにせよ政治家になるために大事な事は、
外で活動の機会を増やし、知名度を高める事
です。
参考書籍
こちらの本はバイブルとしておススメです。
法律の事や準備の進め方など、大変詳しく書かれています。