テクノロジーで変わっていく世界を考える本

本の概要

古代、中世、近代と3つのレイヤーに世界を大別し、個々の世界がどのような力学、システムに基づいて成り立っていたのかを概観した本。

過去からさかのぼって考察している理由は、現代を中立的に捉えるためであり、今「当たり前」だと思っている概念が、普遍的なものではないということを示すため。

そして昨今のIT化によって、私達がどこに自己の拠り所を求めていけばいいのかに関しての見解は、シンプルだけど

「まあ確かにそうかもな」

と考えさせられる。

また、時代ごとにどのようなレイヤーで社会が構成されてきたのかについて述べており、私は「国政」という部分が気になったので述べておきたいと思う。

国政について

国政の矛盾としては、(原理上)無敵であるということが、問題を更に大きくしている気がする。

例えば国の借金が膨れ上がったといっても、それは(いつか)返せばいいという話であって、国家が破綻した時のシナリオというものは考えられていない。

だからこそ際限がなくなるわけであって、皆同じ夢をみている間は問題も起きない。

(冷静に考えて、現状で日本という国が財政破綻をしない理由が見つけられないのだが)

国政のジレンマというか、経営主体の制度上の欠陥というか、そういった矛盾を民主主義は一方で孕んでいる。

そう考えると、経済が困窮すればするほど過激な政策に陥りやすいというのは、ある意味一般化できるのではないだろうか。

一番わかりやすい例はナチスドイツだが、現状の例で言えば北朝鮮だって苦し紛れに何をしてくるかわからない。

人間余裕がなくなると、冷静な判断ができなくなるものだ。

「ものづくり」の場が変わる

テクノロージによって大きく変わる領域として、筆者は「ものづくり」を挙げている。

大きな工場を用意し、多くの部品を揃えてねじや溶接で組み立てをしなくてもよいのです。

パソコンの画面の中で設計図を書いて、(中略)作られたものはネットで通販され、お金が回るのです。そしてこれは同時に、中世への回帰でもあります。

例えば日本だったら、高齢者が自宅でモノづくりを行い、その製品が出回る市場が構築したらどうだろうか。

(高齢者にしか作れない、出回る価値のあるものとは何だろうか?)

それがしっかり考えられれば、新しい「レイヤー」も生まれるのではないだろうか。

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