R8年6月五島市議会定例会開会/市政報告

R8年6月17日に開会となった五島市議会定例会における「市政報告」の文章を原文のまま紹介いたします。

【有人国境離島法改正・延長の要望活動について】

5月27日から28日にかけて、本県選出の金子衆議院議員、山本参議院議員にご同行いただき、長崎県国境離島市町議会連絡協議会と県内離島5市2町の合同で、あかま内閣府特命担当大臣をはじめ、政府関係者や与野党の国会議員の皆様に、有人国境離島法の改正・延長をはじめ、法に基づく交付金の拡充や支援制度の強化を強くお願いしてまいりました。 同日には、自由民主党の内閣第一部会、離島・半島振興特別委員会及び領土に関する特別委員会の合同会議が開催され、有人国境離島法改正法案の条文が了承されております。 改正法案については、今国会提出に向けた準備が着実に進められておりますが、確実に制定されるまで、引き続き、国の動向を注視してまいります。

【二次離島の緊急搬送体制について】

二次離島の緊急搬送体制については、不測の事態に迅速かつ確実な対応を行うためには、民間事業者に依存するだけではなく、公的関与を強める必要があると判断し、市で船舶を所有して緊急搬送を行う方針を固めました。 今後は、運用方法や船体の選定、人員体制などの検討を進めてまいります。 また、奈留地区で新たに緊急搬送にご協力いただける事業者が参入され、6月15日、前島で救急患者が発生したことを想定し、島民と同事業者、救急隊が連携した搬送訓練を実施しました。 今後も二次離島の皆様の安全・安心な生活の確保に努めてまいります。

【五島市つばき商品券の配布について】

食料品や日用品、エネルギー価格などの高騰が続くなか、市民の皆様の生活支援に加え、消費喚起による市内経済の活性化を図るため、五島市つばき商品券を全ての市民の皆様に配付します。 1人当たり1万5,000円分の商品券を、6月20日頃から順次、世帯主宛てに世帯全員分をまとめて郵送します。購入する必要はありません。 使用期限は9月30日までとなっておりますので、商品券が届きましたらお早めにご使用ください。

【水道料金の減免について】

物価高騰の影響を受けている市民及び市内事業者の皆様を支援するため、6月請求分から11月請求分まで、半年分の水道料金の減免を実施します。 減免の額は、使用している水道の口径によって異なりますが、口径13ミリメートルの一般的なご家庭の場合、月935円、半年分で5,610円となります。検針時のお知らせ票には減免前の金額が記載されますが、請求は減免後の金額となりますのでご了承ください。

【子牛競り市の結果について】

5月13日から14日にかけて、五島家畜市場いちばにおいて、子牛の競り市が開催されました。 平均価格は、前年同月比16万6,000円増の80万9,000円となり、前回の3月に続き2期連続で80万円を超え、高値での取引が行われております。 関係者の間では「全国的な子牛の供給量の減少が価格を押し上げている」との見方が強いようです。引き続き、優良な子牛の生産基盤強化に取り組んでまいります。

【若者に魅力ある求人の確保について】

5月20日、県及びハローワークと連携し、「若者に魅力ある求人の確保キャンペーン」を実施しました。
4 このキャンペーンでは、地元事業者に対し、島内外の若者が「五島市で働きたい」と感じられるよう、働きやすい職場づくりをお願いしました。また、高校生の多くが、7月中には進路を決定している現状を踏まえ、早期の求人提出についてもご協力を呼びかけております。 昨年度までは福江商工会議所など3団体に要請しておりましたが、今年度は、ごとう農業協同組合や五島農業生産法人会、五島市保育会など計10団体に拡大しました。 五島市では、高校卒業生の約9割が、進学や就職のため市外に転出しております。この現状を真摯に受け止め、市内での就職が重要な選択肢となるよう、高校生はもちろん、進学等で市外に転出した方々にも、地元事業者の魅力を知っていただき、少しでも多くの方に地元に残っていただくとともに、帰ってきていただきたいと考えております。 今後も、県やハローワーク、高校との連携を強化し、若者にとって、より魅力的な求人が増えるよう、地域一丸となって取り組んでまいります。

【五島市南沖における洋上風力発電の進捗について】

五島市南沖は、昨年10月、国において「準備区域」に整理されました。 現在、「促進区域」の前段階である「有望区域」の指定に向けて取り組んでおり、利害関係者の皆様に、法定協議会への参加と国主導による海域調査の実施について丁寧に説明を重ねてまいりました。ご協力いた5 だいた関係者の皆様及び地元選出県議会議員に、この場をお借りして感謝申し上げます。 引き続き、漁業関係者の声を真摯に受け止め、「漁業と共生」する洋上風力発電を目指して、慎重かつ誠実に取り組んでまいります。

【潮流発電の社会実装に向けた技術実証事業の採択について】

6月11日、環境省が公募した潮の満ち引きを利用して電気を生み出す潮流発電の社会実装加速化を目指す技術開発・実証事業に、九電みらいエナジー株式会社と四国電力株式会社が共同提案した事業が採択されました。 この事業は、長期間かつ安定した発電を行うための海底固定型発電機の信頼性検証やメンテナンス技術の確立を目指すもので、今後、奈留瀬戸において、潮流発電を次世代の基幹エネルギーとして定着させるための新たな技術実証が始まります。 市としては、この事業を地域の脱炭素モデルを構築する好機と捉え、単なる技術実証にとどめず、潮流発電の実用化を目指したいと考えております。地元関係者の皆様との丁寧な合意形成や、事業の意義を伝える普及啓発を主体的に担い、取組を支援してまいります。

【バスケットボール教室について】

4月18日から19日にかけて、中央公園市民体育館で、公益財団法人松園まつぞの尚ひさ己み記念財団の協賛によるバスケットボール教室「ブリッジ・フープス」を開催しました。 この教室には、市内及び新上五島町から93人の児童・生徒が参加し、女子バスケットボール日本代表で富士通レッドウェーブ所属の林咲希さん、同じく日本代表でトヨタ自動車アンテロープス所属の安間志織さんなどから直接指導していただきました。参加した児童・生徒にとっては一流の技術に触れる貴重な経験となったことと思います。引き続き、スポーツによる地域振興を図ってまいります。

【中央公園クロスカントリーコースについて】

中央公園クロスカントリーコースについては、芝の養生期間を終え、5月から供用を開始しました。 このコースは、1周1,000メートル、天然芝で舗装され、アスファルトと比較して足への負担軽減が図られます。心肺機能の強化やバランス感覚と体幹の向上にもつながりますので、市民の皆様はぜひご利用ください。 今後はこのコースを活用し、スポーツ合宿の更なる誘致につなげてまいります。

【五島長崎国際トライアスロン大会について】

6月14日、五島長崎国際トライアスロン大会「バラモンキング」を開催しました。 今年は、568人の選手が沿道からの熱い声援を受けながら福江島を7 駆け抜け、483人の選手が見事に完走し、「バラモンキング」の称号を手にしました。また、今大会は10年ぶりにスイム・バイク・ランの各種目を複数人でつなぐリレー部門を復活し、参加4チーム中、3チームが完走しました。 大会の開催にあたり、協賛をいただきました企業の皆様、大会運営に携わっていただきました多くの皆様に心から感謝申し上げます。

【長崎県ねんりんピックについて】

4月5日から5月17日にかけて、大村市を中心に第23回長崎県ねんりんピックが開催され、五島市からスポーツ交流大会に7種目112人、文化交流大会に1種目3人の合計115人の方が参加しました。 スポーツ交流大会では、ゲートボール競技で岐宿の小川原チームが優勝し、11月に埼玉県深谷市で開催される全国大会への出場権を獲得したほか、卓球混合ダブルスでは大村市の方と一緒に出場した道脇幸夫さんが優勝しております。 文化交流大会では、残念ながら全国大会出場を果たすことはできませんでしたが、今後も、ご高齢の皆様がスポーツ活動や文化活動を通して、健康でいきいきと過ごしていただけるよう支援してまいります。

【伊福貴診療所医師の退職について】

5月31日、伊福貴診療所の医師として勤務していただいておりました中野文耕先生が退職されました。
中野先生には、平成26年5月から約12年の長きにわたり、椛島、黄島及び赤島地区の地域医療の充実と住民の健康増進に献身的に尽くしていただきました。心から感謝申し上げます。 6月からは、黄島、赤島の出張診療を行っている前田隆浩先生が、月曜日と木曜日の週2回、伊福貴診療所において診療を行う体制となっております。引き続き、医療体制の確保に努めてまいります。

【「さがのしま丸」の一部運休について】

5月1日から、嵯峨島旅客船有限会社が運航する嵯峨島と貝津を結ぶフェリー「さがのしま丸」が、毎週木曜日を運休しております。 同社によりますと、船員不足により船員が休暇を取れない状況が続いており、安全運航の確保が困難であると判断したためとのことです。また、五島旅客船株式会社が運航する高速「TAIYO」も船員不足が解消されていないため、毎週日曜日と月曜日の一部運休を継続しております。 現在、両社ともに船員確保に向けた求人活動を積極的に行っているとのことですので、利用者の皆様にはご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。

【自動車航送に係る燃料油価格変動調整金の導入について】

九州商船株式会社が運航する五島と長崎を結ぶフェリーについて、7月1日から自動車航送に係る燃料油価格変動調整金が導入されることに9 なりました。燃料油価格変動調整金は、燃油価格高騰分を運賃に加算するもので、旅客については平成18年から導入されております。自動車の大きさによって異なりますが、4メートル以上5メートル未満の一般的な普通自動車の場合、福江から長崎までの7月の自動車航送運賃は、燃料油価格変動調整金4,000円を加算した2万9,530円になります。 同社によりますと、中東情勢の影響により、燃油価格が急激に高騰しており、航路維持に多大な影響が生じていること、また、昭和57年以降、消費税を除き運賃改定を行っていないことから、導入せざるを得なかったとのことです。 市としては、今回の導入はやむを得ないものと考えておりますが、同社に対しては、今後、国や県、市から燃油価格への支援がある場合には、燃料油価格変動調整金を適宜検討するよう強く要請しております。

【地域クラブ活動に係る経済的困窮世帯への支援について】

全ての中学生が、家庭の経済状況に左右されることなく、継続的にスポーツ・文化芸術活動に親しむことができる環境を整えるため、国、県と連携して補助金を交付します。 この補助金は、経済的な理由により地域クラブへの参加が困難な世帯に対し、月謝及びスポーツ保険料を補助するものです。補助額は、生徒1人当たり年間3万6,800円を上限とし、生活保護受給世帯や市民税非課税世帯など、市の就学援助基準に準ずる世帯を対象とします。次代を担う子ども達の健全な成長を支援してまいります。

【子ども達の活躍について】

3月29日、島原市で第11回長崎オープン九州中学校バドミントン大会が開催され、福江中学校の竹下忠輝さん、黒川芯吏さんペアが男子ダブルスで準優勝という素晴らしい成績を収めました。 また、6月5日の開会式を皮切りに、県内各地で開催された第78回長崎県高等学校総合体育大会では、陸上男子400メートルハードルで五島高校の戸川良汰さんが、柔道女子70キログラム級で同じく五島高校の城山舞佳さんが、見事優勝されました。 選手の皆様の今後の活躍を期待します。

【特定利用空港・港湾について】

6月9日、県は、福江港、対馬空港、壱岐空港を新たに特定利用空港・港湾の対象候補として検討していると国から説明があったことを公表しました。 特定利用空港・港湾とは、自衛隊や海上保安庁が施設管理者との間で「円滑な利用に関する枠組み」を設けた上で、民生利用を主としつつ、自衛隊や海上保安庁の航空機・船舶の円滑な利用にも資するよう、必要な整備や既存事業の促進を図るものとされております。 なお、五島市では令和6年4月に福江空港が特定利用空港に指定されております。

【国勢調査の速報について】

5月29日、令和7年国勢調査の速報値が公表されました。 五島市の人口は3万1,456人、世帯数は1万5,704世帯で、令和2年調査と比較して、人口で2,935人、8.5パーセントの減少、世帯数で822世帯、5.0パーセントの減少となっております。 今回公表された数値は速報値で、今後示される確定値とは異なる可能性がありますが、五島市の人口は今後も減少し続けていくと推測されております。皆様からいただいた貴重なデータをしっかりと分析し、人口ビジョンで示した2060年の目標人口2万人の達成に向け、人口減少の抑制に取り組んでまいります。国勢調査にご協力いただいた市民の皆様をはじめ、調査に携わった方々に改めて感謝申し上げます。

【五島市元職員による不正行為等に関する第三者委員会報告書について】

5月26日、1月に設置した「五島市元職員による不正行為等に関する第三者委員会」の報告書を公表しました。 この不正行為等の事案は、市の元職員が在職中の平成25年と平成29年に、市職員として高齢者支援に関わった高齢者の通帳から現金を引き出していた事案となります。 報告書によりますと、事案が発覚した当時、市では原因調査や再発防止策を検討せず、また、職員に対しても事実関係の説明がなく、文書で綱紀粛正を求めるだけでした。 また、事案の主な発生要因は、「コンプライアンスに関する当事者意識の欠如」と「業務実態に合わせた個別ルールの未整備」にあると整理され、組織レベルと業務レベルに分けて再発防止策が提言されました。 この中で、個人の資質を背景に発生した「他人事」との意識が根底にあり、市全体で法令を守ろうという当事者意識がなかったことも指摘されております。 市としては、この報告書の内容を真摯に受け止め、再発防止策の策定を進めており、策定次第、公表いたします。

【訴訟について】

3月6日、長崎地方裁判所において、住民監査請求が棄却されたことを不服とし、行政不服審査会の開催費用を当時の議長に損害賠償請求するよう求める住民訴訟が提訴されました。6月1日には第1回口頭弁論が開かれ、この日をもって結審し、9月7日に判決が言い渡されることになっております。 4月16日、長崎地方裁判所において、住民監査請求を却下したことの取消を求める訴訟が提訴されました。6月22日には、第1回口頭弁論が予定されております。 5月11日、長崎地方裁判所において、住民監査請求に対する却下決定が違法であるなどとして住民訴訟が提起されました。本件も7月6日に、第1回口頭弁論が予定されております。

【令和7年度の決算見込みについて】

一般会計の決算見込みは、歳入が345億2,047万円、歳出が329億8,851万円で、差引き15億3,196万円の繰越金を生じております。なお、翌年度に繰り越すべき財源が6億6,432万円ありますので、これを控除した実質収支額は8億6,764万円の黒字となっております。 また、特別会計9会計の決算見込み総額でも、歳入が128億8,365万円、歳出が127億4,022万円で差引き1億4,343万円の繰越金を生じております。 水道事業の収益的収支においては、消費税抜きで、収益9億552万円に対し、費用は8億9,704万円で、差引848万円の黒字となっております。 下水道事業の収益的収支においては、消費税抜きで、収益、費用、それぞれ776万円となっております。

今後も引き続き、健全な財政運営に努めてまいります。 以上で市政報告を終わりますが、本定例会に提案いたします議案は、条例案、補正予算案、その他合わせまして36件となっております。 なにとぞ慎重にご審議賜り、適切なるご決定を賜りますようお願い申し上げます。