令和8年6月議最終日3.第三者委員会への議会監査決議

五島市議会では議事録が公開されるまでに時間がかかります。

そこで、議事メモを公開しています。必ずしも全てを反映しておらず、不正確な箇所もありますので、ご容赦ください。

2026年7月6日

決議案

提案議員 中西大輔

監査請求に関する決議 地方自治法第98 条第2項の規定により、次のとおり監査委員に対し監査を求め、その結果の報告を請求するものとする。

1監査を求める事項 五島市元職員による不正行為等に関する第三者委員会設置事業に係る次の事項

(1) 契約手続、予定価格、見積内容及び委託費913万円の積算の適正性

本事業の委託費913万円について、契約方式、事業者選定、仕様書、予定価格、見積書、積算根拠、委託内容の範囲及び委託費の内訳が適正であったか。 特に、議会一般質問において、人件費約730万円、交通費その他諸経費約100万円との説明があった一方、第三者委員会の開催やヒアリングがオンラインのみで実施され、現地調査が行われていないことから、見積時に想定された業務量、旅費・交通費その他の経費と、実際に実施された業務内容との間に乖離がなかったか。

(2) 委託業務の履行確認及び支払事務の適正性

第三者委員会の会議回数、開催方法、現地調査の有無、関係者へのヒアリングの範囲、当時の関係者への聴取の有無、資料調査の範囲、報告書作成に要した実作業量等について、契約書及び仕様書に定める業務内容が適切に履行されたか、市がどのような資料に基づき成果物を検査し、請求どおりの金額を支払うことが妥当であると判断したのか。 あわせて、実施されなかった業務または実費を要しなかった経費がある場合に、委託料の減額、精算、返還請求または協議の必要性がなかったか。

2監査結果の報告期限

令和8年8月31日まで

(理由) 当該事業の予算計上、契約締結、履行確認及び支出に係る一連の事務が、地方自治法第2条第14 項の「最少の経費で最大の効果を挙げる」趣旨及び地方財政法第4条第1項の「地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要且つ最少の限度をこえて、これを支出してはならない」趣旨に照らし、適正かつ効率的に処理されたかについて、五島市議会として監査を求めるものである。 以上、決議する。 令和8年7月6日 五島市議会

決議第1号「監査請求に関する決議」に対する討論

反対討論

◆15番(木口利光君) 私は、決議第1号監査請求に関する決議に反対の立場で討論をいたします。

私どもは全員協議会でも申し上げましたとおり、昨年6月、創政会議員9名と、一人会派の共生みらい21、島民の会、公明会の3名と合同で、五島市元職員による不正行為に関する再発防止のための第三者委員会を設けるべきと、理事者側に強く要望いたしました。

その目的は、過去2回に及ぶ刑事・民事裁判事件、そして職員間の積立金に手をつけたという最初の事案を含め、三度に及ぶ犯罪行為が同一人物によって繰り返されたこと、そして、その事実を踏まえた市役所全体の意識改革、犯罪行為に正面から立ち向かう再発防止策が取られてこなかったという事実があるからです。

私は、一般質問で議員から示された「これまでも再発防止策が取られてきたではないか」という認識とは、明らかに違う考えです。

それは、今議会の総務水道委員会で、「これまでと今回の再発防止策はどこが違うのか」という質疑に対し、総務課長が答弁された、「今回は3回の窃盗事案を前面に出し、再発防止に全力で取り組む」という答えに尽きると思っております。

仲間をかばう意識を取り除くこと、忖度のない対策を実施するには、どうしても第三者委員会が必要だというふうに考えました。第三者でなければ、これだけの重大犯罪に対する再発防止策を実行するに当たり、市職員の意識向上が図られるのか、あるいは市民の疑念を払拭することができるのか。そのことに強く思いをはせた次第です。

今議会の一般質問において、「第三者委員会の事務局は市役所内部で十分だ。AIによる報告書で十分だ」という意見も出されました。これに対し、そのような考え方で市民の理解は得られるのか。ルールを守っていく市職員は、AIによる再発防止策をどれほどの思いで守っていくのか。

今回の第三者委員会の経費について、私は第三者委員会の外部委託を前提として考えております。監査請求に関する決議の提案理由として挙げられた、地方自治法第2条第14項の「最少の経費で最大の効果を挙げる」という前提について、私は、委託費913万円を判断する際の前提条件がそもそも違うと考えております。

そもそも最大の経費項目は人件費ですが、私どもは第三者委員会に委託すべきだというふうに考えております。これを市役所の事務局で対策をつくるかどうかで、決定的に予算は違ってくる。第三者委員会でなければならなかったということを強く主張したいと思っております。

そしてまた、全員協議会でも私が主張したように、市職員から漏れたとしか思われない行政の極めて初期の情報が第三者に渡り、議会運営委員会での審議前に、委員会設置の要望書【要確認】が出されるという事実もありました。いまだ、不祥事に対する市職員のコンプライアンスは不十分であると考えております。

一般質問で市長が述べた、これまでの不祥事の再発防止策は市役所内で十分に機能しているという認識は、持つべきではないと考えております。

第三者委員会の職員アンケートでは、不正行為に薄々気づいていたという趣旨の意見もありました。【要確認】

今後は、第三者委員会の報告をもとに、コンプライアンスの徹底並びに公益通報制度の強化など、真正面からこの報告を受け止め、職員一体となって再発防止策に全力で取り組む。そのことで、市民の信頼回復に努めるときであると強く思っております。

私は、再発防止のための第三者委員会設置は必要不可欠であったというふうに考えております。

そもそもですが、住民監査請求は、地方公共団体の長や委員、職員が行う不正行為、違法行為、あるいは不当な行為について、監査委員に監査を求める制度です。今回の事案は、このような事案ではないというふうに考えます。

以上をもちまして、私は決議第1号監査請求に関する決議に反対いたします。議員各位の御理解をお願いいたします。以上です。

賛成討論

◆12番(荒尾正登君) 監査請求に関する決議について、賛成討論をいたします。

本年3月31日付で第三者委員会報告書は提示されましたが、私は、その第三者委員会そのものを否定するわけではございません。問題は、その業務委託費913万円について、県内他市の設置費用に比べ、形態が違うとはいえ、非常に高額な委託費になっていたことです。

議会質問でも、積算根拠である委託費の内訳について明確な答弁はなく、さらに、委員会の開催形態も3回の開催であり、それも全てオンライン会議でありました。

このわずかな時間で、10年以上前の2件の案件をどこまで真相究明できたのか、疑問であります。

そこで、業務委託費に関して、内訳、会議の回数・方法、現地調査、事件当時の関係者へのヒアリング等々、契約が適正かつ効率的に履行されたのか、さらに、実際に使用しなかった経費の精算について、監査委員が独立した立場から客観的な検証を行い、その結果を明らかにすることは、市民への説明責任を果たす上でも必要だと考えます。

費用対効果に照らし合わせ、最少の経費で最大の効果を挙げることが、市の取るべき姿ではないでしょうか。

議会には、市民の代表として行政を監視し、税金の使途をチェックする責務があります。その責務を果たすためにも、本決議は必要かつ妥当なものであると考えます。

以上の理由から、本決議案への賛成討論といたします。

要点整理

木口議員は、元職員による複数回の不正行為を踏まえ、市職員の意識改革と市民の信頼回復には外部の第三者委員会が不可欠であり、委託費913万円を理由とする監査請求は適切ではないとして、決議に反対しました。

荒尾議員は、第三者委員会自体は否定しないものの、委託費913万円の積算根拠、3回のオンライン会議、現地調査や関係者ヒアリング、未使用経費の精算等を監査委員が客観的に検証する必要があるとして、決議に賛成しました。