五島市議会は正式な議事録が出るまでに時間がかかります。
そのためAIで議事メモを作成しています。必ずしも正式な議事録ではありませんのでご理解ください。
1 五島市の観光について
【現状と課題について】
◆15番(木口利光君)
今回、五島市の観光を取り上げましたのは、本市の観光入り込み客数が、コロナ禍前の令和元年の25万2,657人から完全には回復できず、令和の年から3年連続で減少し、昨年ついに19万人台まで減少したことに、強い危機感を感じたからであります。
観光業は農業、漁業とともに、市の三大基幹産業であり、観光振興なしに五島市の活性化は見通せません。このままでは、市のまち・ひと・しごと創生総合戦略が目標とする、令和11年の観光消費額129億円、観光入り込み客数25万人の目標達成は不可能であります。
市の観光振興に向けて、観光消費額と宿泊数の増加につながる滞在型観光を強力に推進すべきです。幸い、いくつかの好材料はあります。まず、福江空港の機能強化に向けた国の空港整備支援が見込めること。世界遺産の教会巡りなど、海外からのインバウンド増加が見られること。今のゴールデンウィークには、韓国、シンガポール、欧米各国からの世界遺産巡礼団が島を訪れました。また、荒川温泉を再生させるホテル建設計画も先月報道されました。
来年の有人国境離島法改正では、滞在型観光の促進が新たに追加され、国・県による観光関連予算の拡充が期待されます。これらの好材料を活用し、市の観光を活性化させることは何より重要です。
私は、五島市最大の政策課題である人口減少対策として、新たな雇用を生み出し得る産業の一番手は観光産業だと確信しております。五島市観光の現状をどのように捉え、その課題がどこにあると考えておられるか、お尋ねします。
◆市長
五島市の観光の現状と課題についてお尋ねがありました。
五島市の観光の現状につきましては、令和7年の観光入り込み客数は19万9,127人【要確認】であり、前年に比べて0.6%減少しております。これは、飛行機の機材故障による航空路の欠航が増加したこと、さらにはチャーター便の減少など、交通アクセスの脆弱性、予約のデジタル化や個人旅行者の増加など、旅行形態の変化に適切に対応できていなかったことなどが要因として挙げられると思います。
ただし、五島市の宿泊状況につきましては、延べ宿泊客数が0.3%増の22万2,585人となっており、少しではありますが増加しております。全国や長崎県の宿泊旅行の延べ宿泊客数が減少している中で、五島市はしっかり踏みとどまっていたのではないかとも評価できると思います。
このようなことから、今後につきましては、これまでの施策に加え、五島に興味関心のある個人観光客の誘客促進を図っていきたいと考えております。旅行前の情報収集から、宿泊、交通、体験などの予約までをスムーズに行えるようにしていきたいと考えております。
五島市の観光サイトとオンライン宿泊予約サイトをしっかりつなげるなど、情報発信の充実強化を図ってまいります。さらに、滞在型観光を推進するため、世界文化遺産、日本遺産、伝統芸能など、観光コンテンツの磨き上げを行っていきたいと考えております。
観光商品の質を高め、観光消費額を向上させ、滞在時間の延長につなげたいと考えております。そして、地域内での消費拡大につなげ、質の高い観光政策を進め、地域経済の活性化にもつなげてまいります。
今回の6月議会におきましても、物価高による旅行支出の低迷、旅行需要の短期対策として、個人観光客向けの誘客促進事業を補正予算として計上させていただいておりますので、ご理解いただければと思います。
ご指摘のとおり、私どもの総合戦略には、観光入り込み客数について、令和11年に25万人という目標を掲げております。6月17日には、インバウンド誘客促進に向けまして、民間の動きではありますけれども、五島自動車株式会社、長崎自動車株式会社、長崎空港ビルディング株式会社の3社が連携協定を結んでおります。こうした民間事業者の皆様とも連携し、国内外からの誘客をさらに強化していきたいと考えております。
さらに、五島市におきましては、7月に全国青年市長会議、11月には商工会議所青年部の大会も予定されております。こうした機会を捉えて、五島のことをこれからもしっかりPRしていかなければならないと考えております。挑戦しない自治体に未来はありません。そのような気持ちで、観光客の誘客にもしっかり取り組んでまいります。
【空港の機能強化について】
◆15番(木口利光君)
まず、空港機能の強化から伺います。私は、観光入り込み客数が19万人台まで減少した五島市観光の現状を打開するのは、まず空港の機能強化だと考えております。
昨年4月に、福江空港の給油施設整備を国が予算化し、また空港の発着条件の変更により、200名余りのジェット機チャーターが可能になりました【要確認】。特定利用空港の指定もあり、国の福江空港整備の方針も明らかです。
観光振興に重要な給油施設やグライドパス整備について、空港管理者である長崎県との交渉状況をまず伺います。
◆市長
給油機能の導入など、福江空港の機能強化についてお尋ねがございました。
福江空港の機能強化につきましては、私自身、真剣に取組を進めてきたものであります。選挙の前から、このことは大事な問題だと意識しておりましたし、市長に就任してからも取組をしっかり進めてまいりました。
これまで長崎県に対し、平成30年度から要望を行っているものであります。そして、私が2024年9月に市長に就任してからも、市議会の皆様、清川県議とも一緒になって、県に対しては政策要望の一つとして掲げてまいりました。
さらに、私が市長に就任してから、衆議院議員とも協力し、何とか福江空港に給油施設を整備できないかということで、国土交通省航空局にも直接働きかけを行ってまいりました。その結果、今回の補助制度ができたわけであります。何とかこの補助制度を使って給油施設ができないものか、今、一生懸命動いているところであります。
県と地元の清川県議のご理解、ご支援もありまして、給油施設につきましては、先ほど申し上げました国の補助事業を活用し、県が行う方向で現在調整中でございます。
私としましては、ジェット燃料の確保、給油専用車両の導入、給油人材の確保など、受入体制の整備に向けて、私どももしっかり調整を進めてまいります。スピード感を持って、県、そして関係機関と連携してまいりたいと考えております。
福江空港への給油施設の導入につきましては、まず災害に備えた対策という点で最も大事な整備になろうかと考えております。もちろん観光面でも役に立つものと思います。そして、市の最重要課題である人口減少対策にも寄与するものと考えております。
一方、霧などによる視界不良時にも安全な離着陸が可能となり、就航率の向上にもつながるグライドパスの整備についてもお尋ねがございました。グライドパスは、適切な進入角度を飛行機のパイロットに示すものであります。これも県にこれまで要望しておりますけれども、費用面などの課題があるため困難であるとの回答があったところであります。
ただ、もちろん私たちも諦めているわけではありません。その代わりの措置として、航空機の位置情報を高い精度で取得することができる準天頂衛星システム【要確認】の導入を国の方で進めているようでございます。県からも情報収集を行いたいという回答をいただいておりますので、引き続き国や県の動向を注視しながら、霧などの視界不良時においても航空機が安全に着陸できるよう、要望を続けてまいります。
◆15番(木口利光君)
給油施設については、交渉の目途が見えたものと理解いたします。その上で、給油組織の立ち上げ、運搬体制の整備などについては、引き続き努力していただきたいと思います。
【チャーター便誘致について】
◆15番(木口利光君)
次に、この給油施設ができますと、東京から、あるいは北海道まで、日本全国から無給油で、あるいは韓国まで含めて直行便が就航できるようになると考えます。そうした場合に、チャーター便の集客数がこの2年ほど減少している部分を、しっかり誘致していただきたい。
富士ドリームエアラインズはもちろん、その他の航空会社も含めて、チャーター便誘致を積極的に進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◆地域振興部長
チャーター便につきましては、静岡県に本社を置くFDA、フジドリームエアラインズに平成16年から運航していただいております【要確認】。
チャーター便の誘致に関しましては、これまでは西日本を中心に就航しておりましたが、令和8年度は、将来的な給油施設の新設を見据え、東北地方、北信越地方、北海道にも営業活動を行っております。
来年1月までに、新潟や函館からも含め、計24日の就航が予定されております。また、愛知県や高知県の小牧空港【要確認】からチャーター便のニーズが高いことから、ツアーの定番商品の増加も進めているところでございます。
今後も引き続き、旅行会社などと連携した魅力ある旅行商品の造成や情報発信など、FDAや他の航空会社と一緒になって、チャーター便の誘客促進を強化してまいります。
◆15番(木口利光君)
東京事務所にも頑張っていただければと思っております。
【直行便就航について】
◆15番(木口利光君)
次に、直行便についてですが、これは令和3年6月議会でも質問いたしました。私は、五島市が目標とする25万人を継続して持続していく、五島市の観光が産業のリーダーとなるためには、どうしても直行便就航以外には考えられないと思っております。
直行便就航は、まず就航する空港をどこにするかということがスタートだと思います。お願いしたいのは、候補となる関東、関西地区の主要空港の発着枠がどうなっているか。そしてまた、直行便が大きな経済効果を生み出すという意味では、現在でも五島を訪れた観光客がどこから来ているかという出発地調査を、まず実施していただきたいと思います。
その上で、誘致運動に重要な商工会議所や観光協会などの民間団体との情報交換をぜひお願いしたいと思っております。
直行便就航は、確かに困難な事業です。しかし、必ず五島市の将来を担う大事業になると考えております。ここはもう決断すべき時だと強く思うわけですが、市長、いかがでしょうか。
◆市長
直行便の誘致につきましては、今後、チャーター便の実績を積み上げながら、直行便の就航空港の選定調査などは、しっかり研究してまいりたいと考えております。
そして、何よりも重要になるのは、私たちがどのようにこの直行便を目指していくかということだと思います。昨年6月にも、木口議員とこのような話をしたかと思います。東京の就航について質問があったと記憶しております。
その際に、かつて就航していた関西空港便がどのように実現したかという話をしたかと思います。当時は、合併前の1市5町の市長、町長、そして議長がメンバーとなって、福江空港整備促進期成会をつくりました。それから全日空に対し、継続的かつ精力的な陳情を丸10年繰り返したということでありました。そして、ようやく関空直行便が週4便実現したという経緯がございます。
直行便につきましては、このように、まずは私たちが一つに団結して行動しなければならないと思っております。五島市議会の皆様、観光協会、商工会議所、商工会など関係団体の皆様と、まずは力を結集していかなければなりません。
さらに、就航先となる五島人会や長崎県人会などとの協力も必要になると思っております。まずは関係する皆様としっかり協議をして、本当にこの直行便をどうするのか、方向性を見つけていきたいと考えております。
◆15番(木口利光君)
観光の未来を語るわけではありません。五島の未来を語る、それが直行便だという強い思いがあります。ぜひ前向きな検討を積極的にお願いしたいと思います。
【滞在型観光の推進について】
◆15番(木口利光君)
次に、滞在型観光について伺います。滞在型観光は、五島観光の重要なテーマです。島での宿泊数を増やして、観光消費額を伸ばし、そのことで雇用を生み出す。そうでなければ、市の観光振興はあり得ないと思っております。
今回の有人国境離島法改正で、滞在型観光の促進が重視され、国や県の予算拡充が期待されます。五島市は、もう1泊してもらう滞在型観光を今後どのように推進していこうと考えておられるのか伺います。
◆地域振興部長
滞在型観光につきましては、県と連携した長崎しま旅事業【要確認】を基盤に、旅行商品の造成支援、旅行業者の招聘、インバウンド向けの海外営業や情報発信を進めており、一定の成果を上げております。
令和6年の平均宿泊数は1.65泊、観光消費額は90億円を超え、令和7年推計では宿泊施設数が10%増の141施設、延べ宿泊客数も0.3%増の22万2,585人となり、滞在型観光の効果は徐々に拡大しております。
今後は、有人国境離島法の改正延長を見据え、滞在型観光のさらなる進化が必要となります。近年、世界的に地域独自の自然や本物の体験への需要が高まっており、五島市の滞在自体が非日常の体験であることに加え、多様な資源を組み合わせることで、国内外に発信し、誘客できる可能性を秘めていると考えております。
また、滞在効果を高めるために、市内ホテルを拠点にした二次離島ツアーの開発など、交通、観光ガイド、体験メニューをセットにした高付加価値商品の造成にも取り組みたいと考えております。
さらに、世界文化遺産、日本遺産、伝統芸能などの観光コンテンツを磨き上げることで、滞在の質を高めるとともに、戦略的な国内外への誘致活動や観光分野での連携など、受入体制の強化を進め、滞在期間の延長を推進してまいります。
これらの施策を推進するに当たり、行政と観光事業者が目標指標を明確化し、持続可能な観光地づくりの推進体制を構築したいと考えております。
◆15番(木口利光君)
よろしくお願いします。
【観光人材の確保について】
◆15番(木口利光君)
次に、滞在型観光の課題についてです。滞在型観光を推進するには、観光人材の確保が何より必要です。世界遺産、堂崎天主堂、高浜、海の幸など、恵まれた市の観光資源を全国や世界に発信する情報発信力、そして着地型観光を担う人材が足りません。
私は、この課題解決のために、観光人材として地域おこし協力隊員の採用を積極的に進めるべきだと考えます。国も地域おこし協力隊を現在の8,000人から1万人に増やす方針で進めています。国も推奨している協力隊の力で、観光人材不足という重要な課題を改善すべきだと強く思いますが、いかがでしょうか。
◆地域振興部長
観光の推進において、観光人材の確保は重要な課題だと認識しております。既に観光に関する地域おこし協力隊を文化観光課に配置しており、今年度新たに文化観光課と奈留支所に1名ずつ配置しております。そのほか、ジオパーク専門員として2名の任期付き職員を採用しております。
現在、滞在型観光の推進を踏まえた新たな施策の在り方について、五島市観光協会と意見交換を始めております。その中でも、観光人材の確保、観光人材不足の対策が必要とのご意見をいただいておりますので、改めて地域おこし協力隊などの制度の活用についても研究してまいりたいと考えております。
◆15番(木口利光君)
ぜひ採用をお願いしたいと思います。国も進めている政策ですから、ぜひお願いします。
そして、地域おこし協力隊員の課題は、任期終了後の定着率が37%にとどまっていることです【要確認】。全国は70%、長崎県は60%です【要確認】。ここを定着していただいて、その後の地域おこしにつなげることが国の大きな政策目的ですから、ぜひ市内への定着率も上げてください。よろしくお願いします。
【観光ガイド人材の育成について】
◆15番(木口利光君)
次に、観光人材として、ガイド不足は深刻な課題です。五島市は、世界遺産、日本遺産、ジオパークという3つの大事な資産を持つ全国でも数少ない自治体であり、またアニメの聖地など、五島には観光資源を伝える語り部、ガイドが必要です。
3月議会で観光ガイド人材育成事業を採択しましたが、今後どのように進めようと思っておられますか。
◆地域振興部長
近年、ガイドの高齢化により、定期観光バスや着地型旅行商品で五島列島を案内する語り部の不足が懸念されております。せっかく宿泊やバスの手配ができても、旅行商品が造成されない恐れがございます。
これまで市内のガイド団体と連携しながら、観光ガイド養成講座を年3回開催していましたが、受講後の実践経験の機会や、ガイド間の情報共有の場が不足するなど、多くの課題があり、人材確保に十分つながっておりませんでした。
こうした状況を改善するため、今年度から、五島列島を基軸とした物語や定期観光バスなど、着地型旅行商品に沿った座学、動画学習、実践研修などを通じて、観光ガイドの育成や新たな人材の確保を図る取組を進めているところでございます。
今後も観光ガイドの育成を充実させるとともに、案内機能のデジタル化やAIの積極的な活用にも取り組んでまいります。
◆15番(木口利光君)
ぜひ進めてください。
【世界遺産教会巡りについて】
◆15番(木口利光君)
私は、市の滞在型観光の目玉は世界遺産だと考えています。私の提案は、旧五輪教会、江上天主堂だけではなく、堂崎天主堂や水ノ浦教会など、市内全域を巡る巡礼づくりに取り組んでいただきたいということです。
昨年度の堂崎資料館の拝観者は、過去最高の3万6,700人であり、福江島を含む教会巡りは可能性が大きいと考えています。そして、何より宿泊数が増えます。福江島まで含めた市内全域での教会巡りは、滞在型観光そのものです。
お願いしたいのは、四国の八十八か所巡りや、世界遺産の熊野古道のような事例を研究していただき、巡礼手帳や達成感のある証明書の発行、モデルコースの提案など、仕組みづくりに取り組んでいただきたいということです。そして、国内外に「祈りの島・五島」の特別な価値を強力に情報発信すべきだと考えます。このことについて、どのようにお考えですか。
◆市長
議員のご指摘のとおり、五島市におきまして、世界遺産を活用した観光の充実を図っていかなければならないと思っております。
その際に、江上天主堂や旧五輪教会堂だけではなく、五島市内には様々な教会があります。堂崎天主堂もありますし、水ノ浦教会もあります。市内各地の教会を巡る仕組みを充実させていく必要があると思っております。
これまでの五島列島の教会巡礼では、奈留島や久賀島の世界遺産の教会を訪れた後、すぐに別の地域へ移動してしまう旅行形態が取られていたようでございます。世界遺産認定後は一定の来訪者の増加も見られましたが、近年では徐々に減っていく傾向にあると思っております。
そこに加えまして、海上タクシー事業者の廃業により、二次離島の島と島の移動が非常に困難になっております。
こうした課題を踏まえまして、五島市におきましては、新上五島町も含め、五島列島の教会を結ぶ体系的な巡礼をつくろうということで取組を進めております。巡礼手帳の改良も行い、訪問した方の達成感や満足感を高める仕組みをつくっていきたいと考えております。
このような仕組みをつくることにより、滞在期間を1日でも伸ばしていただき、単なる移動ではなく、体験し、滞在してもらう観光スタイルへの転換を目指してまいります。
また、島内の教会巡礼に加え、日本遺産やジオパークなどを組み合わせた複合型観光プログラムを推進していきたいと考えております。そして、滞在者の体験価値を高めることにより、より長期間の滞在につなげてまいります。
国内外への情報発信では、多言語対応、デジタルガイドブックの作成、SNSを活用した情報発信を強化し、五島の魅力をしっかり世界に発信していきたいと思っております。特に、カトリック信者が多い韓国には注目しております。旅行会社と連携した営業を積極的に行い、新たな団体誘客も目指してまいります。
◆15番(木口利光君)
しっかりした企画と情報発信があれば、成果は必ず出ると思っております。そのためにも、先ほど申し上げました協力隊員の力が要るという意味で、先ほど質問した次第です。
【インバウンド対応について】
◆15番(木口利光君)
次に、インバウンドについてです。外国人観光客は、令和6年の宿泊数が前年を大きく上回り、好調です【要確認】。現状、海外客は世界遺産巡礼が主な目的であり、全世界14億人のカトリック信徒などに向けた情報発信が重要です。
提案として、外国人への観光案内に24時間多言語対応が可能で、全国自治体で活用が急速に進んでいる観光案内チャットボットを検討できないでしょうか。また、増加する海外個人観光客対策として、市内全域での無料Wi-Fiなどの環境整備も進めるべきだと考えます。いかがでしょうか。
◆市長
世界遺産の教会巡りは、五島市の観光の中核を担う柱となり、今後、14億人を超える世界のカトリック信徒をはじめ、多くの海外からの来訪者を迎える大きな可能性を秘めていると私は思っております。
現在、多言語対応や翻訳につきましては、AI、人工知能を用いた翻訳ツールやスマートフォンアプリの普及により、個別のニーズに対応できる環境が整いつつあると認識しております。24時間対応可能なAIを使ったチャットボットの導入は、外国人観光客のさらなる利便性向上にもつながると考えております。
また、ご指摘がありましたインターネット環境の整備につきましては、現在、五島市内には23か所にフリーWi-Fiスポットを設置しております。その中でも、主要な7つの教会につきましては、通信環境が充実しているところであります。
今後は、QRコードを活用した多言語対応の教会への案内など、海外の個人旅行者が自ら情報を簡単に取得できる環境整備にも努めてまいりたいと考えております。
◆15番(木口利光君)
五島へUターンされた方が、豊富な海外経験を生かして、世界中のカトリック信徒を対象に五島の教会巡礼ツアーを先月始められたということも報道されました【要確認】。これは五島市の政策と相乗効果を生むと思いますので、徹底して支援していただければと思います。
【世界遺産の保全と登録10周年事業について】
◆15番(木口利光君)
次に、観光について最後になると思いますが、今後の世界遺産の課題と、世界遺産登録10周年事業について伺います。
今、世界遺産の最大の課題は、旧五輪教会堂と江上天主堂周辺の危機的な人口減少です。住民の方がゼロ人になる可能性が近づいてきている。そのような中で、世界遺産の重要な要件である教会堂と周辺環境をどうやって守っていくのか、果たして守っていけるのかというほど危機的な状況だと思っております。
教会の修繕は当然必要ですし、教会周辺や火災への防災対策、周辺の環境整備、清掃活動など、行政、地域住民、教会関係者など、市民全体を巻き込んだ協力体制がなければ、世界遺産は守れないと思っております。
そして、お願いしたいことは、節目の時期に、五島の世界遺産が日本の、そして五島市民の宝であることを改めて市民に伝える広報啓発活動や、子どもたちへの郷土学習も必要だということです。
市長は、五島市における世界遺産の価値をどのように守っていこうとされているのか、そして世界遺産登録10周年事業にどのように取り組んでいかれるのか、答弁をお願いいたします。
◆市長
まず、五島市の世界遺産の価値をどのように守っていくのかということでありますけれども、ご指摘のとおり、旧五輪地区、江上地区を中心とした人口減少に伴う維持管理、そして防災への対策は、五島市にとって今や最大の課題となっております。
特に地域住民の方が減少することにより、今後、教会守りを担う人材の確保が難しくなっていく状況を深刻に受け止めております。
現在、奈留島の江上天主堂の周辺におきましては、地域住民や信徒の皆様、関係事業者の皆様と連携し、毎年草刈りを行うなど、環境整備をきちんと行っているところです。一方で、イノシシなどによる被害対策も重要になってまいります。
私も江上天主堂を見てまいりましたが、既に柵で周りが覆われている状況であります。そこに加えまして、台風などの防災対策もあります。教会をどのように守っていくのかにつきましては、近隣地区や島外の協力者の活用も加え、早急かつ柔軟な対応づくりが必要になってくると思っております。
そして、世界遺産登録10周年についてであります。この世界遺産は、2018年7月4日に認定され、まもなく8年を迎えます。そして、2年後には10周年ということになります。この機会を捉えなければ、私たちはいけないと思っております。
地域の結束を強めていくことはもちろん、潜伏キリシタン関連遺産の価値を改めて広く共有する絶好の機会になると思っております。改めて、次世代への資産継承を目的として、学校教育に五島の歴史や文化を取り入れた郷土学習、体験学習をきちんと進めていきたいと思っております。若い世代の方にもたくさん知ってほしい、五島市の大事な資産であります。
あわせて、市民向けにはシンポジウムや講演会、防災訓練などの啓発活動を計画し、広報紙やSNSを活用して情報発信も強化してまいります。
今後も関係するところと緊密に連携し、五島市の世界文化遺産の価値をしっかり次世代に継承してまいります。教会群の保全も着実に進めてまいります。
◆15番(木口利光君)
子どもたちに、ぜひ五島は世界遺産の島なのだ、世界遺産は世界の宝なのだ、それが五島にあるのだということを伝えていただければと思います。
その上で、教会巡りについては、登録時には観光客とのトラブルも少なからずありました。それは今は落ち着いていると思いますが、教会は祈りの場であるということを念頭に、教会関係者との情報交換を観光サイドとして続けていただきたいと思います。その上で、観光政策として進めていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
2 中学校部活動の地域展開について
【地域展開の背景について】
◆15番(木口利光君)
次に、2つ目のテーマであります。中学校部活動の地域展開についてです。
まず、中学生にとって部活動は、生涯にわたる人間形成や人との関係づくりを学ぶ、人生の財産そのものだと思っております。その部活動の在り方を根本から変える地域展開、あるいは地域移行が国によって進められており、学校、保護者、指導者など関係者の不安は非常に大きいと思っております。
まず、国による部活動地域展開がなぜ始められるのか、今、国はどのように進めようとしておられるのか、説明をお願いします。
◆教育長
議員がおっしゃるように、中学校の人格形成の根幹をなす部活動でした。それが突然というか、平成30年頃からゆっくりといろいろな話があり、正直、驚きました。
国による中学校部活動の地域移行、これは名称が「地域移行」から「地域展開」へと変わりましたが、文部科学省が「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」を示し、それを受けて県、そして五島市も作成したところであります。
この部活動改革の背景には、大きく2つの要因が示されています。
まず1つ目は少子化です。子どもたちの数が少なくなっている現状に歯止めがかからない状況において、1つの部活動当たりの生徒数、または部活動の数が減少しています。学校単位の部活動では立ち行かなくなってきていることが要因であります。これは五島市に限らず、県内、全国的な傾向です。
五島市においても、特に団体競技ではこの傾向が顕著であります。また、文化活動においても、在籍する学校には生徒が入りたい部活動がなく、諦めざるを得ない状況もありました。そういう状況を打破するためにも、部活動を地域クラブの方へという背景がございます。
2つ目は、教員の働き方改革です。中学校では、部活動の顧問になることで、自分の得意分野ではない、または競技をしたことのない種目の指導に当たらなければならない場合があります。また、休日を含めた指導や大会への引率等があり、教員の業務過多につながっていました。
時間外勤務が月45時間を超えたり、80時間を超えたりするような状況を作り出していた背景があると考えております。
次に、今後の国の方針、目的です。国は、少子化とはいえ、子どもたちが地域にいるという状況について、子どもたちが主体的に活動したい、スポーツや文化活動に親しみたいという機会は何とか担保したいという思いを持っています。
そのため、将来にわたって、子どもたちが継続的にスポーツや文化活動に親しむ機会を確保し、充実させていくことを目的としています。各自治体、地域の実情に応じて関係者が連携し、支援していく方針を立てています。
簡単に言えば、保護者も含めた地域の大人たちが、子どもたちに活動をさせるために協力して集まり、支えていきましょうという方向性だと考えております。
◆15番(木口利光君)
私も中総体で、男子バレーと野球を観戦させてもらいましたが、ともに1チームで即決勝でした。男子バレーは、来年は廃部の可能性が大きいということもお聞きしました。改めて、少子化の厳しさ、部活を今後続けていくこと、あるいは地域クラブを運営していくことの厳しさを痛感いたしました。
【五島市における進捗状況と情報発信について】
◆15番(木口利光君)
次に教育長に伺いますが、五島市の部活動地域展開の実施スケジュールはどうなっているのか、そして現在の進捗状況はどうなっているのか。
また、保護者など関係者の方々からよくお聞きするのは、学校や先生方は今後、部活に全く関わらなくなってしまうのではないかという不安の声です。ここは教育委員会のリーダーシップで、説明会や保護者向けの発信、ホームページなどでこまめに情報発信を行っていただき、様々な不安解消を進めていただきたいと思うわけですが、教育長、いかがでしょうか。
◆教育長
説明の機会を与えていただき、感謝いたします。
五島市では、先ほど申し上げた部活動の地域移行という言葉を使って説明した時に、3年以内という話をしました。しかし、3年以内ということが全国的にも難しく、その後、「地域展開」という形に変わってきました。
五島市では、3年前に地域部活動検討委員会を立ち上げました。そして、最初に国が示した令和8年度を目標にしようということで、地域クラブ認定制度を開始しました。検討委員会の中で認定制度を設け、その制度についての周知、説明を行ってきたところであります。
そして、持続可能な組織にするために、昨年度、スポーツ協会や文化団体のご理解、ご支援をいただき、各協会にも説明を行いました。持続可能な組織として、子どもたちの育成を推進するために協力体制を整えていただくことを確認いたしました。
できる限り、令和8年度中を目標に、休日の地域クラブへの展開を目指しております。また、持続可能な協議会や平日の活動も地域展開していけるように目指しているところでございます。
なお、スポーツ関係の地域クラブの所管をスポーツ振興課、これまでの部活動及び文化関係の地域クラブにつきましては、関係課で役割分担を行いながら進めてまいります【要確認】。
いずれにせよ、この地域クラブについては、今後とも学校との関係性は保っていかなければなりません。先ほどありましたように、教員が部活動から地域クラブになったことで全く関わらないのかというと、関わることもあります。もちろん、その競技を指導する場合もございます。この場合は協会に入り、競技協会員として関わることになります。
もう一つは、直接指導に関わらなくても、子どもの活動がそこにあるわけです。クラブと学校、子どもに関する情報交換は行わなければなりません。そういうことも含めて、全員で子どもたちを見守る体制をつくっていきます。
また、生徒に関わる周知です。今回、3人の議員の皆様にこの問題について質問いただいておりますが、こういう質問があるということは、まだまだ十分な周知、説明がされていないということでもあります。地域の方、保護者の方が子どもたちの活動に関心を持っていただけることは、大変ありがたいことだと思っています。
先ほど申し上げたように、今後の目的は、保護者も含めた地域住民、大人たちが、子どもたちの活動を寄ってたかって支えるということです。こういう機会を通して、情報発信も私自身していきたいと思っております。今後も役割分担をお願いしながら、支える体制を構築してまいります。
【指導者の確保について】
◆15番(木口利光君)
具体的課題について伺ってまいります。
昨年、実証事業を実施した全国の510自治体へのアンケート調査で、約7割の自治体が、最も困難な課題として指導者の確保を挙げておられました。五島市でも、平日までの地域展開を考えますと、これは当然重大な課題だと思っております。
市は今後、指導者確保をどう進めていこうと思っておられるか。また、学校教員の兼職兼業の見通しをどう考えておられるか、お尋ねいたします。
◆学校教育課長
指導者の確保については、議員がおっしゃるとおり、全国的なアンケートにおいても約7割が最も困難な課題として挙げています。平日の地域展開も見据えた指導者の確保については、本市にとっても今後解決すべき大きな課題でございます。
指導者を確保するための当面の取組として、地域のスポーツ、文化活動の経験者や、競技団体のOB、法人の方々へ広くお声掛けをするとともに、指導者の人材バンクの方式などを検討し、質の高い指導者を安定的に確保できるよう取り組んでまいります。
なお、先ほど教育長が述べたとおり、各スポーツ団体、協会を中心として、競技者、指導者育成に努めるようお願いしているところです。
また、これまで部活動を支えてきた教員の関わり方についてですが、教員が引き続き子どもたちの指導に当たることは、これまでの経験を生かす意味でも大変有益であると考えております。
もし教員が自主的に指導に携わりたいと希望する場合は、意欲を持って地域クラブで指導できるよう、兼職兼業の仕組みや手続きを分かりやすく整備することで、指導者の確保についても持続可能な体制を構築してまいります。
なお、先日行ったアンケートにおいては、中学校教員の約3割強が、今後、地域展開された部活動、地域クラブの指導や運営に指導者として関わりたいという気持ちを持っていることが明らかになっております。
◆15番(木口利光君)
教員の3割というのは、正直うれしい数字です。私はもっと厳しいのかなと思っておりました。
教員による指導は、あくまで本人の自主的判断ですが、地域クラブにおいても、技術のみではない教育的な観点から指導していただく先生の存在は非常に大きいと思っております。教員の皆さんの可能な範囲での参加を期待したいと思います。
【生徒の移動手段について】
◆15番(木口利光君)
次に、拠点校あるいは地域クラブへの生徒の移動の問題です。五島市は中学校が各地に点在しており、距離も遠距離であるため、非常に重い宿題だと思っております。
クラブへの送迎は保護者対応が必要ですけれども、平日の共働き世帯ではなかなか厳しいだろうと思います。遠距離のため自転車も使えず、部活を諦めるということのないよう、スクールバス、路線バス、あるいは実証で成果が得られた民間事業所のマイクロバスの活用など、できるだけ可能な限り対策を進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
◆学校教育課長
学校が各地に点在する本市において、放課後や休日に地域クラブへ参加するための移動手段は、子どもたちの安全確保、そして保護者の皆様の送迎負担を軽減する上でも、極めて重い課題だと受け止めております。
移動が困難なことで、子どもたちが大好きな活動、やりたい部活動を諦めることがないよう、既存のスクールバスの活用、路線バス、民間事業者のマイクロバスの活用など、多角的な視点で対策を検討しております。
しかし、現在、具体的な移動手段について準備が整っている状況ではございません。また、財政的な措置、各事業所等の人材不足についても、現在、準備が整っている状況とは言えない状況です。
◆15番(木口利光君)
ご苦労されているのは理解しております。その上で、ぜひしっかりやっていただきたいと思います。
【保護者負担と地域クラブ財源について】
◆15番(木口利光君)
次に、地域展開後の保護者負担や地域クラブ財源の問題です。国は今年の事業で、指導者謝金や保険料、生活困窮世帯への支援予算を導入し、加えて自治体支援を求めました。
市の地域展開事業の予算内容について、詳しくお伺いいたします。
◆地域振興部長
私の方からスポーツ関係分についてお答えいたします。
五島市が認定した地域クラブの活動が、昨年度から本格化したことに伴い、中学校部活動と同等の活動ができるよう支援を行っております。
令和7年度は、中学校体育連盟が主催する大会の市大会及び県大会、各競技団体が主催する大会に五島市の代表として参加するための当該遠征に係る旅費の支援を行っております。
令和8年度は、地域クラブの指導者謝金など運営に係る経費の支援、生活困窮世帯のクラブ員の会費と保険料の支援を行うこととしております。
加えて、今年度限りではございますが、県が実施する物価高騰対策の補助金を財源として、練習試合や合宿で島外遠征に行く際の支援として、1人当たり7,000円を補助する五島市スポーツ文化活動支援事業費補助金を補正予算案として本議会に上程しているところでございます。
◆15番(木口利光君)
練習試合に関する新たな施策で、地域展開の経済的課題の解決を重視したものだと思っております。
【遠征支援、スポーツ合宿誘致、文化活動支援について】
◆15番(木口利光君)
その上で、今後の支援策として3点お伺いしたいと思います。
まず1点目は、今後、市中体連などで団体競技では対戦相手がいない、あるいは決勝のみの状況が普通になってくるということです。協議会でも、そういう話がありました。子どもたちの試合経験不足を防ぐため、島外での練習試合などの遠征費支援を強化できないでしょうか。県が今年度行う島外練習試合などへの物価高騰対策としての助成は単年度です。今年度のみではなく、市単独でも支援継続を検討していただきたい。これが1点目です。
2点目は、今度は逆の意味で、島外から練習試合に来てもらうためにスポーツ合宿誘致を強化し、本土の小中学生との練習試合、あるいは社会人など一流選手によるスポーツ教室を積極的に実施すべきだということです。これは観光振興策にもなります。
3点目は文化面です。音楽などの文化教育について、ぜひプロの演奏家によるコンサートを積極的に行い、中高生吹奏楽団や、結成50周年になる福江少年少女合唱団などとの合同演奏、音楽指導を実施してほしいと思います。プロの演奏に触れる機会をできるだけ増やしていただき、文化面においても、離島の子どもたちに夢と希望を与えてほしいと思います。
以上3点について、回答をお願いいたします。
◆地域振興部長
まず1点目の遠征支援の強化についてですが、先ほど申し上げましたとおり、今年度は新たに、地域クラブの指導者謝金など運営に係る経費の支援、生活困窮世帯のクラブ員の会費と保険料の支援を行うこととしております。
加えて、今年度限りではございますが、県が実施する物価高騰対策に係る補助金を財源として、練習試合や合宿の島外遠征に際して支援を行う予定にしております。まずは現在の支援策を活用し、限られた回数ではありますが、島外チームとの交流を図っていただきたいと考えております。
次に、2点目のスポーツ合宿誘致強化についてでございます。本来、この合宿の制度は、練習相手を求めて本土へ遠征しなければならないという離島のハンディを解消するため、創設したものでございます。子どもたちが五島市でも十分な練習や試合などができるよう、さらなる強化を図ってまいります。
島外に遠征に行かれるクラブ活動の皆様におかれましても、ぜひ五島市への合宿についてお声掛けをお願いしたいと思っております。
次に、プロスポーツ選手などを招いたスポーツ教室は、これまでも行っております。今年度は、既に女子プロバスケットボール選手による教室を行っております。秋には、長崎県出身の元プロ野球選手による野球教室を計画しております。一流の技術を見たり触れたりすることは、競技力向上にもつながりますので、今後も引き続きPRしてまいります。
◆教育長
文化についてお答えいたします。
私も、スポーツに限らず、中学生に限らず、子どもの成長の過程においては、スポーツも大切ですし、文化活動も大切だと思っております。非常に大きな影響があると思っております。
これまで10年以上、毎年、東京藝術大学の講師及び講師陣によるセミナーやコンサートが開催されています。その時に、以前は中学校の吹奏楽部が一緒に練習を見てもらったり、合同演奏会を開催させていただいたりしました。
昨年は、地域クラブとなった五島ウィンドオーケストラ【要確認】をベースに演奏会を実施しました。また、昨年は国民文化祭の年でもありましたので、議員がおっしゃったように、特別に福江少年少女合唱団が一緒にステージで歌唱を披露したところであります。
今後とも、そのような機会を与えていきたいと思っております。
また、部活動には関係ございませんが、昨年2月に開催しました劇団四季によるファミリーミュージカルでは、市内の小学校3年生以上の全児童を招いて鑑賞会を設けました。プロの生の演劇を体感してもらいました。
子どもたちの表情、また文化会館を出ていく時の表情を見ていると、非常に満足している様子でした。プロの生の劇や演奏を肌で感じることは、子どもたちにとって非常に大きな影響があると実感したところです。
また、図書館では、幼少期から読書に親しむ機会を設けようということで、読み聞かせやお話会を企画しています。さらに、有名な絵本作家を招いて、直接絵本の読み聞かせや講演をしていただいております。そこに集まった幼児はもちろん、若いお父さん、お母さんにも非常に好評でした。今後もこのような文化活動を推進していきたいという思いを強く持っております。
◆15番(木口利光君)
島外のチームとの練習試合についてですが、やはり子どもたちは、勝つ喜びと負ける悔しさを知って成長していくと思っております。これは特に野球で、そういう子どもたちの姿を見てきました。指導者であれば、このことをよく痛感しておられると思います。そのために指導者の皆さんは、島外の練習試合を望んでいるのだということを、まずご理解いただきたいと思います。
教育長からも回答をいただきました。福江少年少女合唱団は、3歳から高校生まで活発に活動しています。そして高校生の子が最年少の3歳の子の面倒を見ている姿も、ずっと見てきました。50周年の間に、五島市、あるいはその前身の福江市に対する文化的な貢献は非常に大きいと思っております。
おっしゃられたように、スポーツだけではなく文化面においても、離島の子どもたちにぜひ支援の光を当てていただきたいと思っております。
【地域展開に向けた五島モデルの構築について】
◆15番(木口利光君)
最後に申し上げたいのは、今回、部活動のことを取り上げましたのは、卒業式で教育長にもお話ししましたけれども、奥浦中学校【要確認】がまだ存在した時は、毎年卒業式にお招きいただき、子どもたちが涙ながらに部活での思い出を語る姿を、在校生、卒業生双方から聞き、私ももらい泣きをしておりました。
今年、中学校の卒業式に初めて参加いたしまして、やはり在校生が先輩に大事な思いを伝える言葉を聞いて、中学生は小さな中学校でも大きな中学校でも思いは共通するのだと思い、このことをぜひ質問で取り上げなければならないと思いました。
そしてまた、私は、学校の先生方や地域の指導者が、子どもたちの未来のために熱い思いで指導してくださる姿をずっと見てきました。その部活動が、今、教育長が言われたように、少子化と先生方の働き方改革という荒波の中で、戦後最大の改革を迎えています。その荒波は、しかも五島市のような離島や中山間地域でこそ厳しい状況です。
この困難な状況ですけれども、部活動の大切さを誰よりも理解する教育長のリーダーシップと、情熱あふれる指導者や保護者、学校、地域クラブ関係者の連携のもとに、この難局を乗り越えていただきたいと思います。
特に申し上げたいのは、離島ならではの、五島ならではの、五島モデルをぜひつくっていただきたいということです。五島市ならできると思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
以上で、木口利光の質問を終わります。
要点整理
【五島市の観光について】
◆質問の要点
木口議員は、観光入り込み客数がコロナ禍前の水準まで回復せず、19万人台まで減少したことに危機感を示し、観光を人口減少対策と雇用創出の柱として位置づけるべきだと指摘した。
◆答弁の要旨
市長は、観光入り込み客数は減少している一方で、延べ宿泊客数は微増していると説明した。今後は、個人観光客の誘客、オンライン予約との連携、世界文化遺産・日本遺産・伝統芸能などの観光コンテンツの磨き上げにより、滞在時間と観光消費額の増加を図るとした。
◆質問の要点
福江空港の給油施設、グライドパス、チャーター便誘致、直行便就航について、観光振興の基盤として積極的に進めるべきだと求めた。
◆答弁の要旨
市長は、給油施設について国の補助制度を活用し、県が整備する方向で調整中であると説明した。グライドパスについては費用面の課題があるが、代替となる航空支援システムについて国・県の動向を注視し、要望を続けるとした。チャーター便については、FDAなどと連携し、新潟、函館などからの就航も予定していると説明した。直行便については、過去の関西空港便実現の経緯を踏まえ、議会、観光協会、商工会議所、商工会、五島人会、長崎県人会などと力を結集し、方向性を検討するとした。
◆質問の要点
滞在型観光の推進に向け、観光人材の確保、地域おこし協力隊の活用、観光ガイド育成、世界遺産教会巡り、インバウンド対応を強化すべきだと提案した。
◆答弁の要旨
市は、長崎しま旅事業などを基盤に、旅行商品の造成支援、海外営業、情報発信を進めており、平均宿泊数や観光消費額に一定の成果が見られると説明した。地域おこし協力隊やジオパーク専門員の配置、観光ガイド育成事業、巡礼手帳の改良、多言語対応、AIチャットボット、フリーWi-Fi、QRコード案内などに取り組む考えを示した。
◆質問の要点
世界遺産の教会堂と周辺環境を、人口減少や担い手不足の中でどのように守るのか、また登録10周年事業をどう位置づけるのかを尋ねた。
◆答弁の要旨
市長は、旧五輪地区、江上地区を中心とした人口減少に伴う維持管理、防災対策を最大の課題と認識していると答弁した。地域住民、信徒、関係事業者と連携した草刈りや環境整備、イノシシ被害対策、台風等への防災対策を進めるとともに、登録10周年を機に、学校教育での郷土学習、市民向けシンポジウム、講演会、防災訓練、広報紙やSNSによる情報発信を強化するとした。
【中学校部活動の地域展開について】
◆質問の要点
木口議員は、部活動は中学生の人格形成にとって重要な財産であり、地域展開に対する学校、保護者、指導者の不安が大きいとして、国の背景と五島市の進捗状況を尋ねた。
◆答弁の要旨
教育長は、地域展開の背景として、少子化により学校単位の部活動維持が困難になっていること、教員の働き方改革が必要であることを挙げた。五島市では地域部活動検討委員会を立ち上げ、地域クラブ認定制度を開始し、令和8年度中を目標に休日の地域クラブ展開を目指していると説明した。
◆質問の要点
地域展開により、先生方が部活動に全く関わらなくなるのではないかという保護者の不安に対し、情報発信や説明を強化すべきだと求めた。
◆答弁の要旨
教育長は、地域クラブになっても学校との関係性は保つ必要があり、教員が競技協会員として関わる場合もあると説明した。また、直接指導しない場合でも、クラブと学校との情報交換は必要であり、地域全体で子どもたちを支える体制を構築していくとした。
◆質問の要点
指導者確保、教員の兼職兼業、生徒の移動手段、保護者負担、地域クラブ財源について、市の対応を尋ねた。
◆答弁の要旨
学校教育課長は、指導者確保について、競技団体OBや地域の経験者への声掛け、人材バンク方式の検討などを進めるとした。教員については、本人の自主的希望に基づき、兼職兼業の手続きを分かりやすく整備するとし、中学校教員の約3割強が地域クラブへの関与意向を示していると説明した。移動手段については、スクールバス、路線バス、民間事業者のマイクロバスなどを検討しているが、現時点で具体的準備は整っていないとした。
◆質問の要点
島外練習試合への遠征支援、スポーツ合宿誘致、プロ選手によるスポーツ教室、プロ演奏家による文化活動支援など、離島の子どもたちの経験機会を増やすべきだと提案した。
◆答弁の要旨
市は、地域クラブの指導者謝金、運営経費、生活困窮世帯への会費・保険料支援、島外遠征時の1人7,000円補助を予定していると説明した。また、スポーツ合宿誘致は離島のハンディ解消のための制度であり、さらに強化するとした。教育長は、東京藝術大学講師陣によるセミナーやコンサート、福江少年少女合唱団の活動、劇団四季の鑑賞会、図書館での読み聞かせなどを例に、文化活動の支援も重要であると答弁した。
◆質問の要点
木口議員は、部活動の地域展開は戦後最大級の改革であり、離島ほど厳しい状況に置かれるとして、五島ならではの地域展開モデルをつくるべきだと求めた。
◆答弁の要旨
教育委員会は、保護者、学校、地域クラブ、指導者、地域住民が連携し、子どもたちを地域全体で支える体制づくりを進める考えを示した。
