北極海航路と天然ガスの未来

エネルギー問題

日本のエネルギー確保を巡る問題は、非常に重要です。

昨年あたりから再生可能エネルギーの情報は継続してますが、今後も原発の是非をめぐり、政治的にも重要なテーマです。

https://nakanishidaisuke.com/2018/06/29/energy-plan-2/

本日は、最近話題になっている、「北極航路とLNGの将来予測」に関するニュースのご紹介です。

情報元:NHKラジオ

https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=4774_02_30430

日本のエネルギー依存

日本はエネルギー消費のうち、4割をLNG原料としています。そうした中で、温暖化による氷の溶解を背景に、北極海の新たな航路の活用が試みられています。

北極海のLNGプロジェクトに資源参加のニュース

温暖化で注目!北極海航路の現状とメリデメ、衛星で将来性を検証

 

このプロジェクトに、日本企業の日揮や千代田建設が参画し、第二期では三井物産と政府系ファンドが資本参加するそうです。

LNG市場

従来LNGの取引では、

  • 10~20年の長期契約
  • 固定価格
  • 流動性がない

ことが主流でした。なにしろインフラ整備をするうえでも、設備投資は莫大な金額になります。

今日は買うけど、明日は買わない

という短期的な取引よりも、

20年間、この価格で調達します。

という契約でないと、中々企業も投資に踏み切れない形でした。

しかし今後は、こうした長期的な契約ではなく、「スポット取引」の割合が増え、拡大し続けているそうです。スポット取引では、

  • 数か月単位の短期売買
  • 変動価格
  • 流動性がある

事が特徴となるため、従来からの大きな転換と言えます。

なぜスポット取引が増えているのか?

この背景として、需要と供給の変化が紹介されていました。まずは供給面から。

供給の拡大

今後はアメリカ、ロシアのガス大国が本格的に参入し、カタールと合わせて「ガス三国志」的な構図になる見込みです。

ロシア従来、EUへのパイプラインの役割が大きかったですが、今後は転売にも舵を取るそうです。アメリカは、シェールガスでだぶついたエネルギーを世界に販売する方針です。

そして世界最大のガス大国であるカタールは、生産を更に増やし、世界シェア1位を目指しています。

需要の拡大

LNGは長く、韓国や日本など、限られた国だけの利用でしたが、現在は42か国になり、新興国の需要が増えています。

中国では、環境問題を背景とした、石炭火力からのエネルギー転換がみられ、インド、マレーシアなどの新興国も加わり、世界の需要の76%がアジアになっているそうです。

日本が取るべき方針

解説では、

日本はエネルギー輸入が強みである。

と紹介され、例えばJERAは世界最大のLNGの購入者(世界で一番巨大な買い手)であると述べられています。

  • 日本の市場の大きさ、技術力を活かし、LNGのインフラ整備
  • 海外で展開することで、経済の国際競争力の維持に繋がる
  • 国内のガスの流動性を活かしたパイプラインの整備も必要
  • グローバルな市場の創出により、世界で戦えるエネルギー企業へ転換するチャンス

という形で、日本が世界でエネルギー市場のポジションを確立できる見込みがある、と紹介されています。

政治とエネルギー問題

エネルギー政策を巡っては、世界の需給バランスがどうなっているのか、まずは現状と大まかな潮流を俯瞰する必要があると感じます。

より経済的で、安定的なエネルギー源を確保できるかという問題は、政治的な駆け引きでもあります。

アメリカがイランに仕掛けた経済制裁のように、脅しの手段としても活用できます。

経済的にも、「エネルギー」で他国から首根っこを捕まれる事は、その国に対する政治的な忖度を生む結果となります。

年金とか国内の経済の問題以上に、

「日本のエネルギー政策の在り方」

が、選挙の争点にならないと、結局また有権者の意に沿わない政策決定が行われてしまうような気がします。

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