五島の交通事情
五島列島の島々には、電車が走っていません。
そのため、「陸上交通面の課題」が避けては通れません。
それに加え、高齢化が進展する状況が避けられないため、
- ドライバーの交通事故リスクとどう向き合うか?
- 運転できない交通弱者への支援体制をどうするか?
という部分が死活問題です。
本日は、五島市定例議会(平成31年3月5日)の山田議員の質問を参考にしながら、五島の交通を考えてみます。
五島は「危ない」道路が沢山!
福江島を含む島々の道路では、
車同士がすれ違う時に道路が狭く、電柱のせいで非常に危険
な「枝道」が沢山存在します。
山田議員が質問で尋ねたテーマ
市道松山・木場町線の電柱移設、福江橋欄干の整備について
によると、ほかの市町村では、「電柱を地中に埋める」という方法で道幅を確保する事例もあるそうですが、五島市の場合
財政負担を考慮すると、中々取り組めていない状況
だそうです。実際、H25年度に工事を見送った理由は、1キロ当たり6億円かかると試算されたためだそうです。
道路の道幅だけではなく、欄干が低くて危険な場所も存在します。何と五島市には、574もの橋があるそうですよ。
インフラマネジメントにICTを!
五島市では、独自の「道路とか橋とか整備する計画」を持っています。(正式名称は漢字が多いので割愛)
しかしながら、主要な道路は「国道」であったり「県道」であったりするので、島の中にある道路をすべて、五島市が好き勝手出来るわけではありません。
ですが、島の中での交通事情は、
- インフラ自体が老朽化を迎える
- ドライバーも高齢化する
- 人口減に伴い、維持管理費用も縮減する
という不可避的な状況に立たされます。
そうすると必然的に、山田議員が指摘したような「事故の危険性」はますます増大します。
これに対する解決策は、やはり「ICTの最大限の活用」しかないと感じます。
IT技術でコストとリスクを最小化
五島が本気で「インフラのアップデート」に取り組めば、
- IoTで島内の交通道路状況とインフラをリアルタイムで監視
- 島内の交通データを蓄積・ビッグデータとして計画に活用
- 島内のインフラ点検と保守作業をAIで自動化
というような形で、「最小コスト」&「最小の事故リスク」を実現することが出来ます。
それに加え、交通サービスそのものが次に迎えるであろう「Maas」と言う概念を導入すれば、今までの交通に革命が起こります。
具体的に言えば、
- 誰もが車を所有物ではなく共同利用することで
- 誰もが「車を持つコストとリスク」から解放され
- 誰もがスキルに関係なく利用できる「安全な移動サービス」
として生まれ変わります。
逆に、このまま何もしなければ、
- 高齢者が増えることによる交通事故のリスク
- 老朽化するインフラを維持管理するコスト
が増え続けることになるため、島民の移動が不自由になり、地域の衰退に決定的な打撃を与えてしまいます。
これだけ、世の中的にAIやら何やらが叫ばれている時代だし、地方のピンチが瀬戸際まで迫っている昨今です。
交通改革、いつやるの?
今でしょ!
という感じで、私は
本気で交通改革を行うチャンス
が到来していると考えます。