社会主義とか資本主義とか
NHKの番組で面白いのがあったので、ご紹介です。
YouTubeビデオはこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=QJ0rfZsVUSk
記事(ほぼ全文はこちら)。
https://blog.goo.ne.jp/aehshinnya3/e/f582f1cc950c0ef2a18c54cb314a764b
過去の関連記事はこちら
https://nakanishidaisuke.com/2018/01/10/anxias-2/
「経済成長原理主義」が行き詰まり、時代遅れだというのは、若い世代にとっての共通認識な気がしています。
今の社会は、インターネット空間のサービス拡張も含め、資本主義とも社会主義とも言えないミックス状態になっていると言えます。
例えば世界の富豪が富の数パーセントを握っていると知れば、それは超絶資本主義っぽく見えます。
しかし一方で、インターネットを仲介したNPOや支援金という、社会福祉活動が行われる規模も、世界中でかつてない規模になっています。
要するに、どちらも実現可能な状態にあるというのが、今の世界です。本日は、そうした点も踏まえて私の意見を紹介します。
まず、これからの社会を考え上で、「これは確かだろう」という3つの変化をご紹介します。
①広がる「わたしたち」
これから先の世界では、人種や国籍・性の嗜好に関係なく、
「人間=私たち」という共通認識が広がっています。
それを媒介するのが情報技術です。
SNSやシェアリングエコノミーの台頭を機に、私たちはますます異なる価値観や人種の人間と接する機会が多くなります。
そうした時代背景の中では、差別を擁護する人は、ますます支持が得られなくなるでしょう。
トランプ氏に代表される自国第一主義は、その大きな変化に対する「士族の反乱=最後の抵抗」と言えるでしょう。
②低減する「生きるコスト」
情報技術の拡張と共に、生活の基盤を支える技術も私たちの社会に浸透していきます。
よく言われるように、AIやロボットによって、私たちは仕事への依存度がドンドン減っていきます。
分かりやすく言うと、水道の普及に伴いわざわざ川へ水を汲みに行く必要がなくなり、食洗器の登場により、わざわざ大量の皿を洗う必要がなるような感じです。
最低限度の衣食住を満たすための「生活コスト」が、今より格段に低くなります。
コンビニのレジ打ちや清掃といった定型的な仕事は、必ず淘汰される方向に向かいます。
➂コモディティ化する「お金」
シェアリングエコノミーが普及する経済においては、
- 高級車を乗り回したりだとか
- 高い腕時計を身にまとったりとか
- 高級マンションに住んだりとか
こういう「バブル時代の夢」は、悉くその幻想が剥がされていきます。
そうなったとき、若い人の価値観で言うと、「買うモノがない」という新しいステージに突入し、「お金」に対する重要性がますます低くなっていきます。
ゾゾの社長がお金を持て余してお年玉を配ったように、「お金」に対する重要性がますます下がっていきます。
それでもまだ、多くの人が「お金」に不安を感じている理由は、「お金がないと生活が出来ない」、という心理的な不安があるからです。
まとめ
以上、これから確実に起こるであろう変化をまとめると、
- 情報の拡散に伴う「わたしたち=全人類」という認識の一般化
- 技術の進歩に伴う「人類が生きるコスト」の低廉化
- 経済のシェア化に伴う「お金=コモディティ」化
これらを総合して、理想的な社会を実現するならば、
誰もがお金を必要とせず、安心して好きな事をしながら暮らせる社会
です。
そこには資本主義的な競争原理があっても良いし、社会主義的な福祉政策も必要とされるでしょう。
そうなったとき、食料や医療・介護サービスはAIやロボットに任せれば良いし、お金が欲しい人は新しいサービスを発明するなりして稼げばよい訳です。
これからの世界は、「唯一絶対のユートピア」が善とされるのではなく、
- 超管理主義的な国家
という広域なレイヤーから
- 超放任主義的なコミュニティ
という狭いレイヤーまで、併存可能な状態となります。
そしてわたしたちは、
- どんな社会が理想的か議論をし
- 資金や協力者を集め
- それを実現することが出来る
という、素晴らしい社会に生きています。