ハンターハンターが熱い
継承戦・盛り上がってますねー!
今週号(代377話)は久しぶりに興奮しました。
センリツ・旅団・ヨークシン・貧者の薔薇
って、すごく懐かしいですよね。
HUNTER×HUNTERですが、もうかれこれ20年も続く長期(休養)連載となっていて、2018年現在はONEPIECEに次ぐ二番目のご長寿漫画となっています。
本日は、そんなHUNTER×HUNTER(HH)の面白さについて、考察をしてみたいと思います。
醍醐味1.先が読めない
単純な比較として、同じく世界的な人気を誇るONE PIECE(OP)を引き合いに出してみましょう。
OPの場合は、何だかんだ言っても、
結局ルフィが勝つんでしょ?
っていう予測が立ちます。ですので、主人公(及びその仲間)がどんなに苦境に陥っても、
絶対に死なない(≒誰かが助けてくれる)
って言う感じで、「安心して」先を読み進めます。
ところがHHに関しては、もやは主人公不在で話が進んでいます。主人公は物語の中では特別な存在ですが、それ以外は皆平等です。つまり、
いつ・どこで・誰が死んでもおかしくない
状態が延々と続くわけです。
そこは推理小説にも似たわくわく感、つまり
「誰が生き残るか?」
を予想・推理する楽しさがあります。
私はカイトがいきなり死んだとき(10年以上前ですが)一番驚きましたね。
醍醐味2.視点が変わる
私は小学校の頃からHHを読んでいますが、面白さのポイントは「視点が変わる」ことではないでしょうか。
例えばヨークシンの後半(12巻~13巻あたり)では、クラピカとの対立を巡って「旅団視点」で話が進んでいたように思います。もちろん主人公サイドの視点もありますが、HHでは頻繁に、
相手側の視点
も取り入れられています。それはキメラアント編についてもいえますね(=主人公の登場人物が少ない)。
最近の例で言えば、読者が長年待ち望んだ
「クロロ VS ヒソカ対決」
これはどっちが勝つのか全然予測ができなかったですよね。
9割ちかくヒソカ視点で戦闘が描写されましたが、最終的な結果については、完全に読者が裏切られた感じです。
このことからも、富樫さんはいつも読者の「斜め上」の結果を目指そうとしている感じがします。
醍醐味3.「人間の外側」からの問題提起
今までの話を振り返ってみると、象徴的なのはやはり「蜘蛛(=幻影旅団)」と「蟻(=キメラアント)」でしょう。
HHという物語を通じて、富樫さんは意図的に「人間の外側」の世界を描こうとしている感じがします。
- 蜘蛛:人間だけど「社会と対極」な存在
- 蟻:人間じゃないけど人間的な存在
- ジャイロ:人間だけど人間じゃない存在
そしてこれから描かれるであろう暗黒大陸に至っては、更に人間とはかけ離れた存在が待ち受けているのでしょう。
こうした「人間の外側」を意図的に描くことを通じて、
人間ってそもそも何?
という問題提起をしているように感じられます。
これから先は、富樫さんの「推理小説」の部分を考察してみたいと思います。