【ご注意】
以下の内容は、五島市議会における実際の質疑・答弁等の音声をもとに、内容を分かりやすくお伝えすることを目的として文字起こし・整理したものです。
正式な会議録(議事録)を全文掲載したものではありません。音声からの文字起こしのため、聞き取りの誤り、誤字・脱字、固有名詞や数値等の記載誤りが含まれる可能性があります。
正確な発言内容については、後日公開される五島市議会の正式な会議録をご確認ください。
令和8年9月8日(火曜日)
有人国境離島法について
改正・延長を受けて、五島市の取組方針は
田口勇議員:おはようございます。6番、創生会所属の田口勇です。それでは早速ですが、議長の許可を受けましたので、通告に従い一問一答方式により一般質問を始めさせていただきます。
初めに、改正有人国境離島法についてお尋ねします。有人国境離島法は、来年4月からさらに10年間延長されることが決定されました。今回の改正では、新たに【要確認】など6島が指定地域に追加され、指定された島の数は全国で77島になりました。
長崎県では五島列島、壱岐、対馬の40の島が指定されています。今回の改正延長を市民全員で喜ぶとともに、決定までにご尽力をいただいた国会議員の先生や関係者の皆様に感謝を申し上げる次第でございます。大石知事は、住民が島に住み続け、安心して生活できる環境づくりを進めるため、島地域とともに国の支援を最大限に活用して、地域社会の維持・振興に力を注ぐとの談話を発表しています。
そこで市長にお尋ねします。市長は8月の広報誌で、来年度以降の国の予算にどのような拡充策を盛り込めるかが重要なポイントであると述べています。もう少し具体的に、今後の五島市の取組方針について市長の考えをお聞かせください。
なお、これより以降の項目は自席からの質問とさせていただきます。
市長:お答えいたします。まず、田口議員、広報ごとうの私のコラム【要確認】を読んでいただきありがとうございます。私は行政用語をできるだけ使わないようにして、このコラムを書いているところであります。多くの皆様に読んでいただけたらと思っております。
有人国境離島法の改正・延長を受けての市の取組方針についてお尋ねがございました。改めて、有人国境離島法の意義からご説明いたします。4月8日、改正有人国境離島法が成立いたしました。
五島市にとって欠かすことのできない極めて重要な法律であります。田口議員からもお話がありましたように、来年4月から10年間延長されることになりました。この法律によりまして、平成29年4月の施行以来、私たちが利用する飛行機や船の運賃が半額ほどに割り引かれております。
そして、私たちが栽培した野菜、取った魚などを本土に出荷する際の輸送コストも低く抑えられております。さらには、島で新たな雇用を生み出す事業者を後押ししておりますし、島に1日でも長く滞在してもらう観光の支援もしているところでございます。法律がこの先10年間も続くことになりました。
全国の離島がこの先10年間、それぞれの暮らしを続けることができるのではないかと期待しております。私もこの五島市のことをしっかりこれからも守っていきたいと考えております。今後の取組方針について3つお話をさせていただきます。
まず1つ目です。8月31日に内閣府が公表した令和9年度予算の概算要求によりますと、有人国境離島政策関連の予算として約95億円が計上されております。今年度と比べますと40億円増加していることとなっております。報道によりますと、運賃低廉化の対象に帰省客が追加されております。
運賃低廉化の対象拡大は、これまで五島市が国に対して何度も要望してきたことであります。五島市の地域社会の維持に大きく貢献するものと感じております。ただ、国の来年度予算が確定したわけではございませんので、まずは確実に予算を確保できるように、これから強く国に働きかけていきたいと思っております。
次に、今回の改正におきましては、滞在型観光が重視されているところであります。2年後の2028年7月、令和10年7月には世界遺産の登録から10周年を迎えます。久賀島にあります旧五輪教会堂や奈留島の江上天主堂、それに加えまして来場者が増えております堂崎教会など、市内の教会をめぐる巡礼ツアーをはじめ、魅力ある旅行商品の造成をこれからやっていきたいと思っております。1日でも長く五島に滞在し、宿泊してもらうような旅行商品を工夫していきたいと思っております。
それから、有人国境離島地域での先端技術の実証、そして実装が国の方針にしっかりと明記されております。これからは、洋上風車などで生み出されます再生可能エネルギーを使って水素を製造することができないものかと考えております。
そして、その水素を燃料にした自動車や船など、積極的なプロジェクトに名乗りを上げることができればすばらしいと思っております。果敢に挑戦してまいります。今後も有人国境離島法に基づく国の支援制度を最大限に活用しながら、市の最重要課題でもあります人口減少対策にしっかりと取り組んでまいります。
田口勇議員:今回の改正では、先ほども述べたとおり、滞在型観光の促進が新設されています。また、指定地域の都道県にも、地域社会の維持に必要な措置を行う責務と努力義務が課せられた【要確認】とされています。そこで、今回の改正で大きく変わった2点についてお尋ねします。
まず、5年後に施行状況を検討して必要な措置を講じるとされた点。次に、都道県に地域社会の維持に必要な措置を行う責務・努力義務が課せられた点について、五島市としてどのように取り組んでいくのか伺います。
総務企画部長:お答えいたします。改正有人国境離島法の施行から5年後、施行状況を検討し、必要な措置を講じるという検討条項、いわゆる見直し規定につきましては、法施行から5年後、社会情勢の変化や施策の成果を見て検討を加え、支援制度の改正など必要な措置を講じるというふうに理解しております。
五島市では、まず同法に基づく支援制度をしっかりと活用し、成果を出していくことに全力を挙げてまいりたいと考えております。支援制度の改善・拡充についても、実情を踏まえながら国にお願いしてまいります。
続いて、努力義務として新設された都道県の責務につきましては、国だけではなく、都道県にも地域社会の維持等のために必要な施策を策定し、実施する責任があるということで理解しております。長崎県におきましては、これまでも特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する計画の策定や、支援制度に係る国予算の確保など、全国でも最も多く特定有人国境離島地域を有する県として、しっかりと責務を果たしていただいております。今後とも長崎県との一層の連携を図ってまいりたいと考えております。
滞在型観光の促進について
田口勇議員:次に、今回の改正有人国境離島法に盛り込まれた滞在型観光の促進に関連して、現在の五島観光の動向と観光客数について教えてください。
地域振興部長:お答えいたします。令和7年の観光入込客数は約20万人【要確認】でした。一方、宿泊を伴う観光客は増加しておりまして、観光消費額は94億1,431万円と過去最高を更新しております。
田口勇議員:五島市では以前から宿泊施設不足が懸念されていますが、現在の宿泊施設数の現状と、宿泊施設別の収容人数について教えていただきたいと思います。ホテルは増えているが、修学旅行生を受け入れる民泊の件数は減少傾向にあるとも聞きますが、いかがですか。
地域振興部長:お答えいたします。令和7年の宿泊施設は、ホテル、旅館、民宿など全体で151施設、収容定員は2,440人となっております。令和6年と比べ、12施設、収容定員では54人増えております。
宿泊施設別では、ホテルが30施設・1,209人、旅館16施設・258人、民宿34施設・325人、一棟貸しなどが71施設・648人でございます。どの施設別においても前年と比べて増加しております。
一方、民泊の登録件数【要確認】は減少しており、令和7年度は132件となっております。令和6年度と比較して6件の減少となっており、高齢化や、コロナ禍を機に受け入れを中断したこと【要確認】などが主な理由でございます。
田口勇議員:それでは、有人国境離島法の雇用機会拡充事業では、いろいろな支援や補助制度が設けられていますが、その制度をワンストップで利用できる体制を構築して、地域住民が取り組みやすい民泊・民宿事業を積極的に進めるべきであると考えます。現在の民泊・民宿の経営者が高齢化や後継者不足などの理由から廃業すれば、観光客に滞在・宿泊を勧めるにしても、受け皿となる宿泊施設が不足することになります。
これは単なる一事業者への支援という問題ではなく、離島観光を支える宿泊インフラをいかに維持していくかという地域政策の課題として考えていく必要があります。そこで五島市として、有人国境離島法に基づく必要な支援拡充を国に求めるとともに、既存の民泊・民宿施設の事業承継や老朽施設の改修、空き家改修による開業などについて、市独自の民泊・民宿施設への再生支援制度を創設する考えはないのかお尋ねします。
地域振興部長:お答えいたします。民泊の支援につきましては、五島市の体験交流協議会を中心に各地の体験交流協議会と連携しながら、改修支援や教育旅行の受け入れ支援を行っております。
民泊受け入れ家庭には、「五島の日常が生徒には特別」という言葉をもとに、子どもたちにとって一生の思い出となるような感動体験を一緒につくっていただいております。市独自の支援としましては、民泊受け入れ家庭の調理場やトイレ等の水回りを対象とした改修費や、旅館業営業申請等【要確認】に係る手数料の補助を行っております。令和7年度の補助件数は30件となっており、令和6年度と比較して19件増となっております。
物価高騰による改修時の負担が増えている状況でございますが、現在の制度の中で、新しく民泊を始める方へのきっかけづくりにつながっているところです。また、新たな民泊の確保に向けた課題として、興味はあるが受け入れに対して不安に思う方が多いという現状がございます。その対策としまして、今年度から教育旅行の受け入れを行っている方をアドバイザーに任命し、各地の相談員として、さまざまな疑問や不安を解消する取組を行っているところでございます。
こうした取組を継続しながら、民泊受け入れ家庭の確保及び育成に努めてまいります。
田口勇議員:富江地区においては、13軒の民泊業者が協力して、修学旅行に来た学校のクラスを分散することなく、1学級40数名を受け入れることで、子どもたちの思い出づくりに取り組んでおります。
そこで本日は、富江の民泊業者から要望を2点預かっていますので紹介させていただきます。まず1点目は、修学旅行初日の入島式に関する要望です。富江では入島式を、さんさん富江キャンプ村の海水浴場桟敷席【要確認】で行っていますが、修学旅行生を乗せたバスが海水浴場の駐車場まで入れず、市道脇【要確認】のキャンプ村入口で生徒を下ろしているそうです。
生徒はそこから約400メートルをキャリーケースやボストンバッグを持って歩くそうです。雨の日もあれば、猛暑日もあります。修学旅行を楽しみに来島して、初日からいきなりこれでは、子どもたちにはつらい思い出が残り、悪い五島のイメージを持ち帰ることにもなりかねません。バスが入れるように道路の改修工事をお願いします。
2点目の要望は、黒瀬港にトイレの整備をお願いするということです。修学旅行生に釣りを体験させているそうですが、乗下船の際に港にトイレがなくて困っています。特に下船時には船酔いも重なり、トイレに行きたいという生徒がいるそうです。女子生徒が多いと聞きます。この2点の改善をお願いします。いかがですか。
地域振興部長:お答えいたします。教育旅行につきましては、都市部ではなかなか経験できない、民泊を通じた島の暮らしを実際に体験できることに大きな意味があるものと考えております。
本市には都市部と比較して、交通や設備などで不便に感じる部分もございますが、そうした地域の実情を知り、地域の方々との交流を通じて島の暮らしに触れることも、五島で行う教育旅行の価値の一つ【要確認】であると考えております。
その一方で、修学旅行生の安全や健康に関わることについては適切に配慮し、民泊受け入れ家庭とも連携しながら、安心して体験いただける受け入れ環境の確保に努めているところでございます。その結果、学校や旅行会社からも、特段、苦情や要望は受けていないところでございます。
このようなことから、バスから入島式会場までの徒歩移動や、海釣り体験における体調管理【要確認】も、島ならではの教育旅行の一つと考えているところです。今後も引き続き、民泊受け入れ家庭や体験業者の皆様と連携しながら受け入れ体制の強化を図るとともに、離島の自然や歴史・文化を生かしながら、体験型観光を生かした教育旅行の誘致拡大に努めてまいります。
移住・定住の促進について
田口勇議員:近年、リモートワークの普及により、勤務先は都市部にあっても、地方で生活しながら仕事をする働き方が可能になっています。長崎県移住支援公式サイトでは、五島市のリモートワークスペースが紹介されています。五島市にはすでに受け入れ基盤がありますが、二地域居住や長期滞在者などを増やすためには、さらにリモートワークを利用したい人が仕事をしやすい環境を整備することが必要であると考えております。
現在、福江地区以外には利用できる施設が少ないことから、各地域での環境整備をお願いします。特に富江地区にはリモートワークスペースが不足しています。既存の施設や未使用施設を利用することで、環境整備が図られます。
仕事を続けながら五島で暮らせる。仕事を続けながら五島に滞在できる。仕事を続けながら家族を支えられる。こうした環境づくりは、将来的には移住者の増加や関係人口の拡大、ひいては地域経済の活性化につながると考えております。そこで、リモートワーク環境の整備を五島市の新たな地域活性化施策の一つとして取り組むことを提案します。いかがですか。
地域振興部長:お答えいたします。五島市ではコロナ禍前の令和元年から、移住や関係人口につながる取組として、リモートワークやワーケーションに力を入れております。その取組の中で、令和2年度に新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金【要確認】を活用し、リモートワーク環境の整備を行っております。
具体的には、民間事業者によるWi-Fiを備えた共同利用ができるコワーキングスペース等の整備を支援するとともに、富江町のさんさん富江キャンプ村、岐宿町の魚津ヶ崎公園、三井楽町の宮の森総合公園の3つのキャンプ場にWi-Fiを整備し、職場を離れて仕事をする方など、中長期滞在者の受け入れ環境を整備いたしております。
現在、コワーキングスペースの多くは福江地区に集中しておりますが、各地区においてもWi-Fiを整備した宿泊施設などが増加しているほか、各公民館においてもWi-Fiの利用が可能となっております。これらの施設については、市のホームページや移住サイトで情報を発信し、関係人口の拡大や移住促進につなげているところでございます。
田口勇議員:ただいま部長からワーケーションという言葉も聞かれましたが、このリモートワークの環境整備をワーケーションの観点から捉えると、非常に大きな可能性が見えてきます。
ワーケーションとは、ワーク、仕事と、バケーション、休暇を組み合わせた言葉で、旅行先や滞在先など、職場とは異なる場所で仕事をしながら休暇を楽しむ働き方を指します。釣り、マリンスポーツ、ゴルフ、あるいは教会などの世界文化遺産、大瀬崎灯台や高浜などの景観といった五島の強みとリモートワークを組み合わせたパッケージとして、企業や旅行会社に売り込めば、五島市に対する経済効果は十分に生まれると思います。
さらに、移住・定住の促進や地域経済の活性化にもつながり、リモートワークの環境整備費用や光熱費、通信費などの運用費用も回収可能であると考えられます。この点について、市の見解をお尋ねします。
地域振興部長:お答えいたします。五島市はコロナ禍前の令和元年度から、移住や関係人口につながる取組として、ワーケーションイベントを行ってきております。令和元年度から令和6年度までの取組のうち、令和2年度及び令和3年度はコロナの影響により事業を休止【要確認】いたしましたが、開催した7回のイベントには延べ346人【要確認】の方に参加いただき、多くのメディアにも取り上げられるなど注目されてきております。
このような取組を通じて、市内の事業者等にワーケーション受け入れのノウハウが蓄積され、民間主導のワーケーション事業が展開されております。
現在はコロナ禍が収束し、ワーケーションも落ち着いてきたため、これまでのノウハウや整備された環境を活用し、新たなリモートワークのニーズとして、国が力を入れている地域の担い手確保・活性化を目的とした取組【要確認】や、今後ますます市場の拡大が見込まれる、ITを活用して世界を旅しながら仕事をするデジタルノマドの誘致に取り組んでいるところでございます。
デジタルノマドは、一か所に1か月程度滞在する方も多いことから、地域への経済効果が期待され、二地域居住と合わせて関係人口から移住につながるケースもございます。今後、二地域居住やデジタルノマドの皆様に五島市を選んでいただけるよう、観光資源や食、アクティビティーと、充実した仕事環境を積極的にPRし、関係人口の拡大や移住促進につなげてまいりたいと考えております。
防災対策について
防災対策推進計画策定の進捗状況について
田口勇議員:次の質問に移ります。昨年、五島市が南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されたことに伴い、策定が義務付けられた防災対策推進計画と、また30センチ以上の浸水が予想される病院や旅館、スーパーなどの事業者に対して策定が求められている避難計画書について、昨年9月議会で質問しましたところ、策定中であるということでした。指定から1年以上が経過しましたので、改めて計画作成に対する進捗状況をお尋ねします。
市長:お答えいたします。防災対策についてご質問がございました。昨年【要確認】、五島市が南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されているところです。そこで、五島市が策定する必要のある南海トラフ地震防災対策推進計画につきましては、今後実施する五島市地域防災計画の改定の中で盛り込んでまいります。
また、地震による津波の浸水が30センチメートルを超えると予想されている範囲にあり、不特定多数の方が集まるホテルやスーパーなどの事業者については、客をどのように避難させるかなどを定めた南海トラフ地震防災対策計画を策定する必要がございます。昨年10月に長崎県防災企画課が事業者向けの説明会を実施しております。対象となる五島市内のホテルやスーパーなど23事業者のうち、今年3月末現在で16事業者から計画の提出がございました。
残りの7事業者につきましても、事業者による計画作成を進めているところであります。県ともしっかり協力しながら進めてまいります。
移動トイレ車両と給水車両の配備について
田口勇議員:今年は自然災害の多い年であると思いませんか。7月に発生した熊本地震【要確認】や、6月以降、各地で線状降水帯による豪雨災害が相次いで発生しています。気象庁では、国民が取るべき行動を直感的に理解できる5段階の大雨警戒レベルを発表しています。
最近では各地で警戒レベル5の大雨特別警報が聞かれます。今や「50年に1度」とか言っていられません。五島市においても、最悪の事態を想定し、防災対策を日頃から準備しておく必要があります。
私は7月30日に長崎市【要確認】で開催された「災害時のトイレ事情」等を題した研修会に、川口議員とともに参加しました。研修の内容については割愛させていただきますが、災害時のトイレは大切だと改めて実感して帰ってきた次第でございます。
そこで五島市においては、移動トイレ車両、それと給水車両は何台所有しているのか教えてください。また、今後の配備計画についても聞かせてください。災害時における車両の配備不足に対して、県や他の自治体との応援体制について協定などが結ばれているのか、併せてよろしくお願いします。
総務企画部長:お答えいたします。現在、五島市で断水となった場合には、給水車ではなく、給水タンクをトラックに乗せて対応しております。現在、容量2,000リットルと容量1,000リットル【要確認】の給水タンクを、それぞれ1つずつ保有しております。
今回の熊本地震【要確認】の状況からも、大規模災害時においては特殊車両の需要が予想されます。移動トイレ車両につきましては、長崎県が購入した軽トラック型など、各メーカーからさまざまなタイプの車両が販売されていると伺っております。五島市においては、大規模災害が発生した際、その車両をどのように運用するのか、また平時における利用をどのようにするのかが課題になると考えております。
現時点で購入を検討するまでには至しておりません。基本的に、災害時にトイレが使用できない場合は、各家庭で準備した携帯トイレなどを使用することになると考えているところであります。
次に、県や自治体との協定の状況でございます。水道につきましては、日本水道協会を通じた会員相互の支援の枠組みがございます。今回の地震においても、日本水道協会の現地対策本部による応急給水が行われているところです。
また、移動トイレ車両【要確認】につきましては、県や市町との相互応援の協定締結はございませんが、五島市が被災した場合には、長崎県が所有する車両を貸し出していただけると確認しております【要確認】。
キッチンカーの活用について
田口勇議員:先月、農業新聞にキッチンカーの記事がありましたので紹介いたします。それは、自治体が起業者支援用にキッチンカーを貸し出し、平時は地元の農畜産物のPR、災害時には炊き出しの支援に活用する事例が増えてきているという記事でした。キッチンカーと特産品PRを組み合わせて移住者を誘致しているとのことです。五島市でも活用について検討してはいかがですか。
総務企画部長:お答えいたします。現在、内閣府では避難所における暖かい食事の提供に力を入れており、その中でキッチンカーの有用性が示されております。長崎県においても、県が【要確認】協会と災害時の食事提供の協定を結んでおります。
災害時の暖かい食事の提供については、人員や機材に加え、特に離島である五島市では、食材の流通経路を確保することが困難になることが予想されます。このため、暖かい食事を提供するための食材をどう仕入れるかということが大きな課題であると考えております。
本市におきましても、地域防災計画の見直しの中で、キッチンカーをはじめ、暖かい食事の提供について協議してまいります。議員からご紹介いただきました事例につきましても、運用状況などを調査研究させていただきたいと考えております。
緊急避難場所の指定について
田口勇議員:主に緊急避難場所の指定についてお尋ねします。昨年9月議会の質問に対して、一時的な指定緊急避難場所は44か所あり、そのうち37か所が屋内避難所、さらに長期的な指定避難所は31か所あると説明がありましたが、その後変わりはありませんか。屋内避難所が37か所、屋外が7か所ということですが、その屋外避難所7か所の場所について教えてください。
総務企画部長:お答えいたします。五島市では、一時的に災害から逃れるための避難場所として44か所の指定緊急避難場所がございます。そのうち37か所は屋内、7か所が屋外施設となっています。長期的な避難先となる指定避難所は30か所となっております。
屋外施設の場所は、福江地区が末広公園、東公園、外濠公園、丸木【要確認】公園、富江地区が富江温泉センター駐車場、奈留地区が奈留総合グラウンド【要確認】、テニスコート【要確認】の7か所となっております。こうした屋外の指定緊急避難場所は、津波や火災から一時的に避難してもらうことを想定しております。
田口勇議員:7か所では少ないのではないかと思っております。今聞きますと福江と富江、奈留【要確認】ということですが、もう少し各地で整備していく必要があると思います。洪水や津波の際は、高台や頑丈な建物の上階へ避難しなさいと言いますが、五島市では高台の緊急避難場所が少ないと感じます。特に富江地区には、高台の避難場所となる広場がありません。
高山【要確認】の旧運動場を緊急時の避難場所として指定することをお願いします。普段はスポーツ等に活用し、緊急時に避難場所とする。五島市全地区での高台の緊急避難場所を整備することを提案し、お願いしたいと思います。
それと五島市ではハザードマップはあるようですが、それを住民にどのように周知しているのか。また、住民全世帯へハザードマップを配布しているのか、その辺も併せてお願いします。
総務企画部長:お答えいたします。津波に対して高台に一時的に避難することは有効でありますので、各地の高台にあり、日頃から管理者による管理がなされている公園などの屋外施設について、指定緊急避難場所とするよう検討してまいりたいと考えております。
また、看板の設置につきましては、指定緊急避難場所には屋内・屋外を問わず、すべての場所に看板を設置しております。ハザードマップにつきましては、土砂災害と洪水の2種類を作成しておりまして、各世帯への配布、ホームページへの掲載などにより周知を行っているところでございます。併せて、防災講話【要確認】では、ハザードマップを使って危険箇所等について説明を実施しております。
田口勇議員:屋内避難所も屋外避難所も、近隣住民に対して十分に情報を周知して、避難場所の掃除や除草作業などを行って管理をする必要があると明示しております。その避難所については看板は設置しているということでございますが、私はその看板については小さいと思っております。
そこで避難所に、もう少し分かるような看板を設置してはいかがかという提案です。看板等によって、普段から「この場所は災害や緊急時の避難場所となりますので、日頃から大切に使用してください」と表示すべきではないかと思っております。もう少し大きく、誰が見ても「ここは災害時の避難場所となるんだ」と分かるような看板を設置したらいかがでしょうか。
総務企画部長:お答えいたします。指定緊急避難場所については、日頃から指定管理者等により管理されているところでございます。利用者の皆様に施設を大切に使っていただくことは大事だと考えております。看板ではないにしても、利用者への周知は管理者から行ってまいりたい【要確認】と考えております。
また、看板の大きさについてのお話でございますが、現在もできるだけ分かりやすいものを設置していると認識しております。現場を見て、分かりにくいところにあるなどということであれば、現地を確認した上で対応できればと考えております。
農業振興対策について
イノベーションセンター建設の進捗状況は
田口勇議員:次の項目、農業振興対策に進みます。福岡ソノリクとJAが3年前から建設を進めているイノベーションセンターについて、先日、農協組合から「建設が中止になった」と聞くが、と質問されました。市長の行政報告【要確認】でも説明がありましたが、改めてどうなっているのかお聞かせください。
令和5年当時【要確認】の長崎新聞の記事を紹介します。それによると、五島市で農産物の集荷や長期貯蔵を行うイノベーションセンターを建設して、2026年から供用開始を予定している。株式会社福岡ソノリクが事業主体となり、農水産物や畜産物の流通拠点をつくる、とされています。
約2,700平方メートルの敷地内に、集荷や選別、冷蔵・貯蔵機能を備えた施設を整備して、従業員の住居も併設するという記事です。また、さつまいもを栽培して3年後の2026年には【要確認】トンを収穫する産地づくりを目指した。JAでは市内の集出荷施設を集約する。キックオフ会には県や市の関係者や農家が約80名出席したとも書かれております。
その中で、ソノリク社長は「五島の農水産物のブランド化を図り、輸出も大量にできる高品質の商品化を進めていこう」と挨拶した。またJA組合長は、冷蔵・貯蔵技術【要確認】による有利販売や新たな加工商品づくりによって、さらなる農業所得の向上を目指すと述べております。
キックオフ会には当時の野口市長をはじめ、長崎県副知事【要確認】も出席して、行政のトップが直接会場に足を運び、官民連携の牽引役を務めております。この記事のとおりになると五島農業の将来に期待をしていた農業者は、今になってイノベーションセンターの建設ができないということでは納得ができません。この記事の内容に沿って、進捗状況を説明してください。
市長:お答えいたします。農産物の貯蔵施設でありますイノベーションセンターについてのお尋ねでございました。この建設計画が出ましたのは、3年前の令和5年10月、2023年10月のことでありました。田口議員がおっしゃるとおり、その当時、大々的に報じられたところであります。
佐賀県鳥栖市に本社があります株式会社福岡ソノリク様が事業主体となりまして、五島市農業の振興に寄与する新たな農産物の長期貯蔵・物流の拠点として、JAごとうの敷地近くにこのイノベーションセンターを建設しようという計画が持ち上がったものであります。
当初、令和8年中、今年中の供用開始を目指して進められているところでありましたけれども、用地の造成工事はかなり進んでいるものの、計画からは遅れが生じておりまして、令和10年中の供用開始を目指している、そんな状況にあるところでした。
ところがそうした中、9月2日の私の行政報告【要確認】の中でも申し上げましたが、今年7月になってから、事業主体であります福岡ソノリク様から、さつまいもの生産量拡大に想定以上の時間を要していることから、施設建設の計画を一旦見送るという判断が示されたところであります。
私といたしましては、この施設の建設によりまして、さつまいもの産地拡大や農産物の高付加価値化、さらには輸出を含む新たな販路の拡大を心から期待していたところであります。イノベーションセンターの建設計画は一旦見送りということになっておりますけれども、今回の決定が五島市における農業振興の取組を後退させるものになるとは考えておりません。このような話は福岡ソノリク様からもあったところであります。
福岡ソノリクからは、生産者が継続的に所得を確保できる産地を形成するため、今後もこれまで以上にさつまいもの産地化に取り組むという強い方針も示されております。現在におきましても、福岡ソノリク様、そして生産者をはじめとするJAごとうの皆様、県の皆様といった関係機関ともきちんと連携しながら、五島市をさつまいもの産地にするよう連携を進めているところでございます。
田口勇議員:それでは改めて3点ほど確認をさせてください。市長は説明の中で申しましたが、行政報告【要確認】の中でも、福岡ソノリクは、さつまいもの生産量を年間4,000トン規模まで拡大する計画だったが、生産拡大に想定以上の時間を要していることから建設を一旦見送ると判断したと言います。これまでの生産実績と4,000トンにどれだけ足りていないのか、そして、その生産拡大が図れなかった原因、それと責任はどこにあるのか。
2点目については、福岡ソノリクは、生産量の拡大などにより将来的に物流・加工施設の必要性が高まった場合には、改めて最適な投資のあり方を検討する考えを示しているということに対して、市長は、これまでソノリクやJAとの関係を密にして、生産基盤の強化と産地づくりを推進していくと言いますが、一旦建設を見送ると判断したソノリクと関係を密にする意味があるのかと私は思っております。
3点目ですが、この建設予定地はもともと県の土地であり、払い下げの土地の入札に対して営農計画書【要確認】を提出していたと聞いております。それを途中で取りやめたということになると、この営農計画との整合性があるのかということを感じます。また県への報告、一連の建設見送りに至った経緯の報告はなされているのか。この3点について教えてください。
市長:お答えいたします。イノベーションセンターにつきまして3点お尋ねがございました。まず、さつまいもの生産実績が計画と大きく異なっていることについて、詳しくお答えいたしたいと思います。
さつまいもの生産拡大に向けての取組といたしましては、令和4年度に、事業主体であります株式会社福岡ソノリク様とJAごとうが連携しまして、JAごとう契約甘藷部会【要確認】といったものを設立して、さつまいもの生産をこれまで推進してまいりました。
しかしながら、生産量は、令和7年産は約237トン、令和8年産は見込みですけれども約450トンとなっております。目標でありました年間4,000トンに対して、約3,550トン下回っているのが厳しい現状でございます。
生産拡大が遅れている原因につきましては、栽培農家において既存の作物との作業が重複して、労働力の確保や調整に想定以上の期間を要しているという実情があるようでございます。そのため生産量が伸びなかったということで分析をしております。皆さん、これまでさつまいもの生産拡大に向けて頑張ってこられたと私は受け止めております。
次に、イノベーションセンターの施設建設につきましては一旦見送りということになっておりますけれども、先ほど答弁いたしましたとおり、福岡ソノリク様からは、今後もこれまで以上にさつまいもの産地化に取り組むという方針が示されているところであります。現時点で五島市からの撤退意向についても確認はされておりません。
私も、これまで園田社長とは何度もお会いしたことがあります。五島市の将来、五島市のさつまいもの生産についてどうしていくべきなのか、どうやって五島市の振興を図っていくべきなのか、いろいろ話をしてまいりました。そういった意味では、これからも関係性は維持できるものと思っております。
もちろん今月も、また園田社長とお会いすることになっております。さつまいもの産地化は進めていきたいと思っておりますので、率直に私の意見、私の思いを園田社長にお伝えしようと思っているところです。
それから最後に、土地購入時の営農計画書【要確認】との整合性、そして県への報告についてお答えいたします。建設計画が上がっておりました土地の所有者は長崎県なんですけれども、この土地の売買につきましては一般競争入札により実施されております。その内容については、申し訳ございませんが、市として把握する立場にはございません【要確認】。また、今回の建設計画の見直しにつきましては、福岡ソノリク様から長崎県に対して経緯の説明は行っているということで確認しております。
田口勇議員:イノベーションセンターの建設遅れに伴う影響を尋ねようと考えておりましたが、先ほど市長からの説明で、影響はさほどないというような答弁と受け止めましたので、引き続き、今後も農業振興策を図れるようによろしくお願いしたいと思います。また、その機会に社長さんと会った際には、私たちの思いを伝えて取り組んでいただきたいと思っています。
ただ、私が心配するのは、福岡ソノリクが事業撤退や計画停滞となった場合、この土地が農業関連以外に利用されるのではないかということです。もともと普及センターがあった場所ということになりますが、農業関連としての入札で福岡ソノリクが落札した土地ですので、あくまでも農業関連事業で活用していただくことを切に希望するところであります。今後の状況も想定しながら動いていただきたいと思っております。その点についていかがでしょうか。
市長:お答えいたします。このイノベーションセンターにつきましては、農産物の長期保存と出荷調整機能が備わった施設ということになってございます。
さつまいもは通年で収穫できるわけではありません。収穫できない時期もあるわけですけれども、そうした時であっても、この施設できちんと貯蔵することによって、年間を通じて安定的にさつまいもを全国に向けて出荷できるというところで、この施設の建設計画が持ち上がったと聞いているところであります。
そうしたことから、五島市の農業の作物を産地化して、この貯蔵施設から出荷していくという一連の流れを、私はこれからも追求していきたいと思っております。
先ほど申し上げましたけれども、園田社長とは今月半ばぐらいにお会いすることになっておりますので、その際にもう一度その意向は確認してみたいと思います。私たちが確認しているところによりますと、完全撤退というところまでは全く聞いておりません。今後も産地化に継続して取り組むという強い方針が示されておりますので、これからも福岡ソノリク様、そして生産者様、JAごとう様、県の関係者の皆様としっかり協力をして、五島市がさつまいもの産地になるようにしっかり頑張っていきたいと思っております。
田口勇議員:さつまいもの生産拡大計画について、生産者が計画をしているという農家もございますので、引き続き、生産に必要な施設等【要確認】についてはご尽力いただきますようによろしくお願いいたします。
市長:お答えいたします。イノベーションセンターの建設の件ですけれども、これまでの計画に従って、さつまいもの生産者も増やしていこうという取組となっているかと思います。島内の生産につきましては、これまでどおりJAごとうが既存の集荷施設を活用することとしております。
そして、集めたものは、福岡ソノリクの島外【要確認】の貯蔵倉庫があり、残念ながら五島のものではありませんけれども、そこからきちんと出荷できるような体制は整っておりますので、なんとかさつまいもの産地化を進めていただけたらと考えております。
消費税減税について
消費税減税による市財政への影響について
田口勇議員:それでは改めて、消費税減税について質問をさせていただきます。政府は来年4月から2年間、飲食料品の消費税8%を0%【要確認】に引き下げると決定しました。消費者にとってはありがたいことでございます。しかし、この減税措置によって、さまざまな影響が懸念されています。
消費税の内訳は国税と地方税に分かれます。消費税10%のうち2.2%、消費税8%のうち1.76%が地方消費税として地方自治体の税収になります。また、国税分の消費税の19.5%が地方交付税の財源になっております。この地方交付税に回る消費税の19.5%と地方消費税を合わせますと、消費税全体の4割弱ということになり、この4割弱の金額が地方財源になります。
つまり、消費税の税率が下がると税収は減ります。よって、地方自治体に回ってくる地方交付税と地方消費税も減少することになります。そこで、消費税減税による五島市財政への影響をどのように予測しているのかお聞かせください。
総務企画部長:お答えいたします。消費税減税による本市財政への影響といたしましては、地方消費税交付金及び地方交付税の配分額の減少を想定しております。地方消費税交付金につきましては、国が徴収した10%の消費税のうち2.2%を地方消費税として都道府県に配分し、各都道府県が配分額の2分の1を人口や小売年間販売額などに基づき、市町村に配分するという仕組みになっております。
五島市では令和7年度に9億2,557万3,000円が交付されました。もし食料品の消費税率の引き下げによる地方自治体の減収に対しまして、国が何らの穴埋めをしない場合には、五島市では地方交付税も含んで約1億2,000万円【要確認】の減収が想定されます。これは日本全体での影響額4.3兆円【要確認】という試算をもとに算出したものであります。
また、地方交付税につきましても、その原資として消費税の19.5%が充当されるということで、一定程度の影響を受けるものと考えております。
消費税減税の影響に対する支援策について
田口勇議員:今、政府では消費税減税を実施した場合の農業者の負担が増えるということから、農家への給付金を支払う方法で調整に入っていると聞いております。
また、これまで農産物を販売していた農業者の手元に入ってくる消費税8%が0%【要確認】に減少しますが、生産資材などの仕入れにかかる消費税は10%【要確認】のままですので、農家の収入は減ることになります。
税金だから仕方ないと思うかもしれませんが、先月の長崎新聞に掲載されたとおり、長崎県の農家の8割は売上高が年間1,000万円以下の農家で、農産物の販売時に受け取った消費税の納税が全額免除される免税事業者です。つまり、受け取る消費税8%が0%【要確認】になり、その分の金額が手元に入らないということになります。県内の零細農家【要確認】にとっては、資金繰りに苦慮する農家が出てきます。これは漁業者にとっても同様なことが言えます。
政府は年内に影響緩和の支援策を決定するとしていますが、政府は政府として、五島市で独自の支援策はできないのかお願いします。先ほどの市財政への影響を聞きますと、支援策の検討も厳しいと承知しますが、何とか市民のため、農家・漁民のために支援策の検討をお願いしたいと思います。いくらかでもいいと思いますので、この点いかがでしょうか。
産業振興部長:お答えいたします。議員おっしゃるとおり、食料品にかかる消費税の引き下げは、農業者の手元に残る手取り額を減少させ、資金繰りに影響を及ぼすものと認識しております。こうした影響に対し、政府は減税による収入減少を緩和するため、売上高等【要確認】に応じた一定額の給付金を支給する方針を示したところでございます。
市といたしましては、この動向を注視するとともに、状況によっては影響を受ける方々の経営と生活を守るため、国や県に対して、本市の実情に即した支援を働きかけてまいりたいと考えております。
田口勇議員:国の方への働きかけもよろしくお願いいたします。目の前の課題に目を背けることなく立ち向かうことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
