令和8年9月11日(金)午前10時から、総務水道委員会が開催されました。
本会議のメモは正式な議事録ではなく、必ずしも議論の全てを反映しているものではありません。
出席議員:中西委員長、谷川副委員長、勝本委員、木口委員、山田委員
市民課
五島市印鑑条例の一部改正について
出入国管理制度等の改正に伴い、特定在留カード等を利用した印鑑登録証明書の取得や、外国人住民の印鑑登録に関する規定を見直すもの。
質疑・討論なし。原案可決。
五島市認可地縁団体印鑑条例の一部改正について
地方自治法施行規則の改正等に伴う条項整理及びアナログ規制見直しに伴う規定整備。
質疑・討論なし。原案可決。
税務課
五島市税条例の一部改正について
地方税法等の改正に伴い、固定資産税の免税点、住宅ローン控除、暗号資産課税、再生可能エネルギー設備等に係る「わがまち特例」などを改正するもの。
委員から、今回の改正は基本的に国の地方税法改正に伴って機械的に条例を改正するものなのか、市独自の判断が含まれる部分があるのかとの質疑がありました。
理事者からは、大部分は地方税法の改正に伴うものだが、「わがまち特例」については自治体が一定の範囲で割合を定めることができ、今回は国が示す標準的な割合に合わせているとの説明がありました。
さらに、「わがまち特例」の具体的な対象について質疑があり、ペロブスカイト太陽電池を用いた太陽光発電設備や風力発電設備など、一定の要件を満たした再生可能エネルギー発電設備が対象になるとの説明がありました。
一般家庭の屋根などに設置する通常の太陽光発電設備について確認したところ、今回の特例は一定の国の要件を満たす事業用設備等が対象であり、一般家庭で使用される通常の設備は基本的に対象にならないとの答弁でした。
原案可決。
生活環境課
財産の取得について
し尿等を福江衛生センターへ搬送する大型衛生車を更新するもの。
委員から、現在の車両は平成26年度取得とのことだが、大型バキューム車の一般的な耐用年数や走行距離と比較して、今回の更新時期が早いのか遅いのかとの質疑がありました。
理事者からは、年数だけではなく走行距離と老朽化を踏まえて更新を判断しており、新車納入までに現車両の走行距離が約50万kmに達する見込みであること、一般的な作業車両では10年程度を一つの更新目安としているとの説明がありました。
また、契約業者について、車両販売だけでなく今後の整備・メンテナンスまで対応できる事業者を対象に指名競争入札を実施したことが確認されました。
し尿の搬送については、地域によっては中継施設を経由せず、地理的条件から福江衛生センターへ直接搬送している地域があるとの説明もありました。
原案可決。
令和8年度五島市一般会計補正予算(第2号)の関係部分について
指定ごみ袋の原反価格高騰により、当初予定していた数量を確保できないため、指定ごみ袋購入費を追加するもの。
委員から、指定ごみ袋は年間分を一括購入しているのか、それとも年度途中に分割発注しているのかとの質疑がありました。資材価格が上昇する前に年間必要量を確保していれば、今回のような追加負担を避けられたのではないかとの問題提起です。
理事者からは、通常は年度当初に年間計画を立てて発注しているものの、今回は原油価格や国際情勢等の影響によって原材料価格が上昇したことに加え、印刷等に使用する原材料そのものの確保が難しく、当初予定していた数量を確保できなかったため追加購入が必要になったとの説明がありました。
これに対し、価格変動リスクを抑えるため、将来的には価格を事前に固定する契約や、早期の一括確保など、調達方法そのものを見直す余地がないかとの質疑がありました。
理事者からは、今回の状況は非常に特殊なケースと認識しているものの、市民の税金で購入する以上、できるだけ安価に調達する努力は必要との認識が示されました。一方で、指定ごみ袋の不足を起こさないことが最優先であり、安定した数量確保と価格抑制の両面から今後の調達方法を検討していくとの答弁がありました。
また、価格高騰が長期化した場合には、将来的に指定ごみ袋料金そのものの見直し議論につながる可能性もあることから、価格動向を注視しながら対応していくとの考えが示されました。
政策企画課
辺地に係る公共的施設の総合整備計画の策定について
複数地区の道路、水道、診療所、林業関係施設等について、辺地対策事業債を活用するための整備計画を策定・変更するもの。
委員から、各担当課から要望があった事業について、基本的にはすべて辺地対策事業債を活用できているのかとの質疑がありました。
理事者からは、国・県から自治体ごとに一定の枠があり、各事業について県と協議した上で採択されるため、計画していても枠に入らず辺地債を活用できない事業も毎年度発生しているとの説明がありました。
林業専用道について、これまで「林道」として計画書に記載していたものを「近代化施設」に変更する理由について質疑がありました。
理事者からは、辺地制度上の「林道」は一般車両も利用する公共的な道路を想定している一方、対象となる林業専用道は原則として林業関係車両が使用する道路であるため、県から「林道」ではなく「近代化施設」と整理する方が適切との指摘を受けたものとの説明がありました。
委員から、名称変更によって一般車両も利用できるようになるのかとの確認がありましたが、実際の道路利用形態や整備内容が変わるものではなく、あくまで計画上の区分を修正するだけとの答弁でした。
また、水道関係の整備について、地区によって老朽管の布設替えだけを行う場合と、配水池や浄水施設そのものを新設・統合する場合があることから、施設更新費と将来の維持管理費を含めた費用対効果を政策企画課としてどこまで検証しているのかとの質疑がありました。
理事者からは、水道施設そのものの整備方針や技術的な判断は基本的に水道部門が行っており、政策企画課ではアクションプラン等との整合性やヒアリングは行うものの、個々の施設について詳細な費用対効果まで独自に判断することは難しいとの説明がありました。
関係議案はいずれも原案可決。
令和8年度五島市一般会計補正予算(第2号)の関係部分について
物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金や、ふるさとづくり基金の繰入れ等について説明。
質疑なし。
財政課
令和8年度五島市一般会計補正予算(第2号)の関係部分について
旧消防団車庫等の解体設計及びアスベスト含有調査費などを計上。
委員から、現在でも公共施設の解体時にはアスベスト調査が必要なのか、どのような建物が対象となるのかとの質疑がありました。
理事者からは、一定時期以前に建築された建物については、解体前にアスベストの有無を確認する必要があり、市が解体する古い公共施設の多くが調査対象となっているとの説明がありました。
総務課
令和8年度五島市一般会計補正予算(第2号)の関係部分について
防災ラジオ導入普及事業
委員から、現在配布されている個別受信機と新たに導入する防災ラジオとの関係について質疑がありました。
理事者からは、現在の個別受信機はスマートフォンアプリ「インフォカナル」と連動して情報を読み上げる仕組みだが、読み上げが十分に機能しないケースもあることから、今後は防災行政無線の情報をFM放送で直接受信できる防災ラジオへ順次切り替えていきたいとの説明がありました。
新しい防災ラジオは、通常のアンテナ受信に加え、ケーブルテレビの同軸ケーブルを接続することで、FM電波が届きにくい地域でも受信できる仕組みとされています。
委員から、ケーブルテレビに加入していない世帯や、ケーブルテレビ自体に接続できない地域、高齢者の独居世帯などへの情報伝達をどう確保するのかとの質疑がありました。
理事者からは、FMラジオが受信できればアンテナで対応し、それも困難な場合はスマートフォンのLINE等を活用する考えを示しました。一方、ラジオも入らず、ケーブルテレビにも加入しておらず、スマートフォンも所有していない場合には、家族や地域住民等を通じた連絡も含めて対応する考えが示されました。
委員からは、特にスマートフォンを利用していない独居高齢者等が情報から取り残されないよう、十分に対応してほしいとの意見がありました。
また、防災ラジオの電源について質疑があり、ACアダプターと電池の双方に対応し、通常電源を切っていても緊急情報受信時には自動的に起動し、大音量で防災情報を放送する機能があるとの説明がありました。
職員人件費
職員数の補正について、正規職員が減少している理由を確認する質疑がありました。
理事者からは、3月末の退職者数と4月の新規採用者数等との差によるものであり、計画的な人員削減を行った結果ではないとの説明がありました。
訴訟対応経費
市を対象とした訴訟への対応経費として、顧問弁護士への法的助言や訴訟代理業務等に係る経費約667万円が追加計上されました。
委員から、今後AIの普及等によって訴訟提起のハードルが下がれば、市に対する訴訟件数が増え、その都度弁護士費用や成功報酬が発生し、市の財政負担が増加していく可能性があるのではないかとの問題提起がありました。
現在、訴訟が提起された場合に、どこまでを庁内で処理し、どこからを弁護士に依頼するのかという役割分担の基準があるのかとの質疑に対し、理事者からは、現状では訴訟が提起された場合は基本的に弁護士へ委託しており、明確な切り分けは行っていないとの説明がありました。
委員からは、すべてをAIに置き換えるべきという趣旨ではなく、法的判断や裁判上の技術が必要な部分は弁護士に依頼しつつ、定型的な書面作成や資料整理など行政内部で対応できる部分については、リーガルテックやAIを活用して内製化し、訴訟対応コストを抑える仕組みを検討すべきではないかとの提案がありました。
理事者からは、現時点ではそうしたシステム導入までは考えていないとの回答がありました。一方、弁護士報酬については一律ではなく、訴訟の内容や終了までの回数等を踏まえて弁護士側と交渉し、可能な限り費用を抑える対応は行っているとの説明がありました。
委員からは、今後訴訟件数が大幅に増えた場合でも行政負担が際限なく膨らまないよう、弁護士と行政との役割分担やAI活用を含めた訴訟対応体制を検討しておく必要があるとの意見がありました。
五島市が支払った和解金5,800万円について、元職員からの全額求償(回収)の徹底および交渉プロセスの透明化を求める陳情
陳情では主に、
- 元職員に対する5,800万円の全額回収の徹底
- 求償交渉の進捗や返済条件等の透明化
- 減額や債権放棄等を検討する場合の議会への説明と検証
- 和解議案を議決した際の議会審査過程の検証
を求めています。
理事者からは特段の補足説明はありませんでした。
委員からは、現在も元職員側との交渉が継続している案件であり、交渉内容や個人の資産・生活状況等についてすべてを公開することは困難であるとの意見がありました。一方、開示可能な範囲では、全員協議会等を通じて議会に適切に説明していく必要があるとの意見が示されました。
現在の求償交渉の見通しについて質疑があり、理事者からは、相手方からの回答等を踏まえて次の提案内容を検討し、再度交渉を行う予定であり、可能であれば12月議会までに一定の方向性をまとめたいとの考えが示されました。
これに対し、相手方も年齢を重ねていくことから、交渉が長期化すれば実際に回収できる金額が減少する可能性があり、できるだけ早期に返済を開始させる必要があるとの意見がありました。
陳情の取扱いについては、4項目を個別に判断するか、陳情全体として結論を出すかについて協議が行われました。
委員からは、第1項から第3項については、全額回収の徹底や経過報告、減額時の検証など、議会としても当然求め続けるべき内容であり、別の委員から意見のあがった「願意に沿いがたい」と結論付けると、議会が全額回収等を求めないとの誤解を招く可能性があるとの意見が示されました。
また、第4項の「議会における和解議案の審査過程の検証」については、当時の総務水道委員会でどのような質疑・審査が行われたのかは、既に委員長報告や公的な議事録として公開されており、「どのような審査を行ったのかを明らかにする」という点については既に一定程度実施されているとの意見がありました。
一方、他の委員からは、市が全額回収に向けた対応や議会への報告を今後も行うことは当然であるものの、現時点は交渉途中であり、相手方との交渉内容や個人情報を公開できない以上、陳情内容すべてに対応することは困難との意見が示されました。
継続審査とする案についても議論されましたが、求償交渉の結果が確定していない現段階であっても、委員会として一定の結論を示すべきとの意見がありました。
最終的には、「求償交渉中であるため、願意に沿いがたい」旨を付して、陳情全体として結論を出す方向で委員会の意思が確認されました。
