【2020.9/五島市市議会メモ】木口議員

五島市の市議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、数か月かかります。

そこで、議事メモを残しています。

記載分は、2020年9月30日の内容です。

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s001/010/010/010/100/20190316160308.html#01

※内容は必ずしも全てを反映している訳ではなく、正確でない部分もありますので、ご容赦ください

コロナ対策について

コロナ感染発生後の感染拡大防止対策について(クラスター対策、インフルエンザとの同時流行への対策)

Q.長崎県でも医療体制が危機的状況に陥った。五島市でも現在は落ち着いている状況だが、クラスター対策・感染対策強化が必要。国内GDPはー27%という記録で国債発行で賄い、五島市でも税収不足が見込まれる。財政運営はどうするのか。五島市で最も痛手を受けている観光産業の再生を目指すべき。GoToトラベルを活かした観光対策、中長期的な対策についてお伺いする。

市長.感染防止対策として、医療機関は帰国者接触者外来で患者の導線を分けたり病棟を隔離するなど対策をしていると聞いている。福祉施設は家族との面会制限の実施や島外への往来の自粛を行っている。クラスター発生時の対応について、オンライン研修を開催。同時流行対策はワクチンを、高齢者と年少者を積極的に受けて頂くため全額補助を行いたい。

ウィズコロナの財政運営及び経済対策(家賃支援給付金、観光支援策等)について

市長.本市を取り巻く経済状況は厳しく、税収減が見込まれ、益々厳しいかじ取りが求められる。事務事業の見直しを行い、国県の財源を最大限活用する努力を行いながら健全な財政運営を行う。県内8か所に家賃支援のサポート会場があり、申請サポート会場では22件の相談があった。商工会議所では4件のサポートだった。市全体の申請状況は把握していない。住居を喪失された方への家賃支援は10件の相談があっている。観光産業は観光客が昨年比6割減となり、28億円の損失を試算している。短期的には国のGoToキャンペーンや行っとくクーポン、OTE促進事業などを行う予定。世界遺産効果の持続、ジオパークの推進を行い、国境離島新法も活用をしていく。

Q.コロナ感染からの復活が最大の課題だと言っていた。官民を挙げて経済再生を図る事が大切だと考えるがどうか。

市長.当初は知見が殆どなく、混乱した時期もあったが、現時点では感染リスクに応じた対策を取り、重傷者死亡者を抑える対策が取れると考えている。五島市でも移動の自粛をお願いしたが、経済的には大きな打撃を受けた。感染症対策は一定の強化が図られたが、今後は同時流行が懸念されるので、感染拡大防止策を講じていく。観光客の誘客と共に、業種別のガイドラインに沿って、皆が安心して時間を過ごせる体制を作っていきたい。根幹には皆様の「新しい生活様式」への対応が必要であると考えている。

Q.全市政の力を傾注すべきだと考える。感染者の発見が拡大に広がらなかったのは良かったが、必要な病床数を確保する事が大切だと考える。7月に県に要望した部分の派遣に対する考え、高齢の感染者が発見された場合は本土に搬送する事への考えは。

市長.医療体制が施設・設備・人の制約があり、本土からの応援を知事・議長にお願いをしてきた。県内の状況をみながら検討していただくとの事なので、万が一の時は派遣されると考えている。重症化の方の対策は、早めに運ぶという事を考えているので、県の保健所にも確認をさせて頂いている。県との対応は引き続き機会があるたびお願いをしていく。

Q.インフル流行時にコロナの対応もして多くの患者が駆け付けた場合、医療体制は大丈夫か。どこまで可能なのか。医師会も交えて対策協議がぜひとも必要だと考えている。

福祉保健部長.インフルとコロナを臨床的に判別する事は困難。国は発熱症状のある人が身近な病院に電話で相談する事を都道府県に求めている。10月中を目途に取り組んでいる。自治体と連携するようにとの通知も盛り込んでいるので、発熱症状のある方を受け入れる医療機関を決め、集中しないように第一に考えて協議をする必要があると考えている。判別が難しい場合は、検査を受ける体制を整える必要がある。感染リスクもあるので、長崎県・医師会と協議をしていく。基礎自治体として協議に加わりたいと思っている。

Q.市長も事前の協議をしっかりと発信していただきたい。

市長.県の方には話をさせて頂きたい。県の保健所で協議会が設置されると思うので、五島市の考え方を発信していきたい。インフルでなければ今までは良かったが、場合によってはコロナが疑われるので、施設的にどれくらいの対応が出来るかが問題となる。簡易の抗原検査のキットを開発したり、唾で検査をしても9割はPCRで出来るともある。医療機関に対する負荷は大きく変わるので、どういった開発が進むかもアンテナを張りながら協議をしていきたい。

Q.市内の医療機関が大混乱に陥る事を防いでいただきたい。予防接種も積極的に情報発信をして頂きたい。国債の発行に伴う地方財政へのしわ寄せがくると考えられる。将来的な財政負担をどのように考えているか。色々と見直しが必要になって来るが、歳出削減と税収増が必要だがどうか。

市長.1億2千万円以上が減となる予想。法人市民税がー16%となる予想だが、心配なのは地方交付税・支援金がどうなるかという部分である。今まで地方交付税を貰っていない団体も貰うようになる中で、ミクロベースで各団体で配るときにどうなるかを心配している。足りなければ一律で減らすので、仮に1%減らされると、1億2千万減らされるので、気を遣っていかなければいけない。全国の市長会と足並みを揃えてお願いをしていきたい。選択と集中の中で、見直す部分は見直し、基金も活用しながら市民サービスの維持に努めていきたい。

五島の経済状況をコロナ前に1日も早く戻したいので、観光部門の誘客を図る事に力を入れたい。国や県のキャンペーン事業に取り組んでいきたい。これから東京が明日から加わるので状況をみながら五島市が今年・来年のイベントについては中止を前提ではなく、どうやったら開催できるか、何とかやってみようという気持ちでやっていきたい。

Q.国の家賃制度の効果は大きいが、電子申請であり負担が大きい。相談に応じる体制を整えてほしい。コロナ給付金は申請が増えている。まだ未申請の方も多いはずなのでPRをしっかりやって頂きたい。

産業振興.家賃支援は電子申請であり、サポートは9月21日までサポートが予約制で行われていた。商工会でも申請補助が行われていた。今月から市の庁舎内に常駐しているよろず相談所に相談できるので、商工雇用政策課に相談をしてもらいたい。

福祉保健部長.住居確保給付金は、生活に困窮されている方の要望に応じて支援を行っている。広報のために、広報誌やHPに掲載するなど、周知活動を行っている。ハローワークと連携して広報していきたい。

Q.市民も安心できる対策を業界全体で取っていただく事が大切だと考える。店舗での安全対策ステッカーは良い事だと期待している。長崎・佐世保・雲仙は従業員教育、チェック体制の強化も行っているがいかがか。

地域振興.コロナ対策は5月に業種別のガイドラインが公表されている。HPや飲食店への周知を行っている。市では飲食店組合や旅館組合と協議しチェックリストを作成。事業者は感染対策防止ステッカーを張る事ができ、安心にも繋がる。昨日現在で94件の施設の入り口に掲示されている。取り組んでいる施設については定期的に確認していきたい。

Q.市民の皆様にも広報を通じて宿泊・飲食の取り組みを伝えて頂きたい。6割減の観光客の減少を取り戻すには数年間必要だと考える。全国的な知名度アップが図る中で、地域資源としての世界遺産やジオパーク、食を磨き情報発信をすべきだと考えるが、市長の観光復活への想い、戦略を伺いたい。

市長.観光客数は5万人でー57%。8月は大きな現象になると思う。9月は徐々に回復し、4連休はほぼ満室。10月以降は予約も増えている。貸し切りバスも例年並みまで回復している。令和2年度は9月以降に頑張っていこうという事で、前年比ー45%の14万程度にはしていきたいと思っている。現時点では廃業の話はないので、官民連携してやっていきたい。コロナが終息しない場合、コロナを前提として新しい生活様式を取り入れた施策が打てないか、来年の仕込みに向けて考えていきたい。

Q.ぜひ両立をお願いします。

防災行政について

地域での防災対策について(災害避難所、自主防災組織等)

Q.色々な課題については総括して改善してほしいが、新たにステージが変わったと考えている。

これまで:避難所に行っていただく

これから:自助への啓発+避難所での負担を出来るだけ減らす

大事なことは、大型の災害が頻発しており高齢化が進んでいる中で新たなステージに応じた対策をお願いしたい。

市長.今回は紙一重だった。コース自体が西にズレていたら更に大きな被害になっていたことを考えると災害にしっかりと努めなければいけないと感じた。思った以上にハザードマップが家に置いていない、という状況だった。担当課にはもう一遍ハザードマップを配るようにと伝えた。初めて避難した人は、避難の仕方を知らなかったと思うので、行政も勉強になった。満員で入れなかったが、今まではそうした事もなかったので、これからは通常の台風でも数は増える事を想定して対応をしていきたい。早急に検証会議を開き、行政の役割と市民の方に期待する事を考えていきたい。

Q.自助・共助・公助を改めて問い直して頂きたい。届出避難所は信徒会館に30名近く。届出避難所制度を推進し、同様の備蓄を整備していただきたいがどうか。

総務企画.市民の皆様から「遠いので、近い場所に避難したい、気心の知れた者同士で集まりたい」との声が多かったので、身近に開設できる場所として18施設が登録されており、12の施設が利用された。救援物資の提供は、災害が過ぎ去った後に家を失った人、生活を始める人には支給するが、物資が運べない場合もあるので、物資の備蓄は検討していきたい。避難所の鍵や開設準備など、初期の段階での職員の人的支援が難しいので、市民の方の自主的な避難所としての活用を期待したい。今回も届出避難所から逐一連絡があったので、密にしながら進めていきたい。

災害弱者対策について(避難行動要支援者名簿活用策)

Q.熊本県の豪雨では高齢者が多く犠牲になった。自主避難が困難な方を名簿化する事が課題になっている。民生委員のみでなく、消防団と平常時から情報を共有化し、個別計画も作るべきだと考えるがいかがか。

市長.H26に名簿を作成した。同意を得た方については、民生委員から協力頂いて、災害時の対応に活用している。名簿には高度な個人情報が含まれていて、国から厳重な管理が求められている。現在の利用は限られていて、町内会長・消防は基本的にダメだとなっている。運用に支障をきたしている事は理解しているが、この問題を突破できずにいる。避難訓練をする中で、組織として身に着けていくのが現実的だと考えている。個別計画の作成率は78%となっている。民生委員のなり手不足によって進んでいないケースがある。個別計画を作る際にはプライバシーの問題で拒否される場合もある。日ごろから接しているケアマネや職員が対応するなど、出来るだけ多くの方が使えるように準備していきたい。

防災対策公共工事の必要性について

Q.かつては公共事業の削減が叫ばれて中止になったダムも治水計画に上がっている。市内の中小河川の整備が進んでいない。防災のための河川の改修に取り組んで頂きたい。市長の考えは。

市長.福江川の氾濫による苦い経験もあり、今回も市内全域で樹木・流木が流れて港になだれ込み、大きな影響を及ぼしている。川を作った後の維持管理がされておらず、川の真ん中に林があったりする。河川の緊急しゅんせつ推進事業もある。土砂災害は奈留地区で市街地を含めた地域が指定された。防災対策は砂防ダムの事業にも向けて取り組んでいきたい。従来1千万円河川だったが、+500万円と、久賀の大開も1500万円で行おうとしている。順次急ぐ部分から行っていきたい。

Q.大型災害が頻発しているので、対応を考えてほしい。備蓄もなく久賀から落胆して帰った方もいた。柔軟に対応をして頂きたい。災害を未然に防ぐという意味でも、早めの対応は良かったと考えている。職員のアンケートも見直しに活かしてほしい。