電子投票システムのメリット~デジタル庁に改革を期待~

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日本の選挙は遅れていると言われるけど、電子投票は行われないの?

そもそも、電子投票でどんなメリットがあるの?

こうした疑問に答えます。

結論から言うと、電子投票システムには大きなメリットがあります。

しかし、まだまだ導入には時間が掛かりそう、というのが現実です。

デジタル庁の創設により、電子投票システムも確立されることを期待しています。

本記事では、2020年4月に「市長への手紙」として送った内容のご紹介です。

電子投票条例の制定の提案

【背景】

五島市ではかつて、e-むらづくり事業による施策の一つとして、選挙の電子投票が挙げられていました。

しかし、これは五島市市議会H29年12月の総務企画部長答弁によると、

「法制度、経費的な面などの理由から実施には至っておりません。」

との事でした。

全国的にコロナウイルスの終息の見通しが付かない中で、投票時に人が集まる事、更には開票時に人が集まる事は、大きな感染リスクとなります。

8月末に選挙を控える五島市としては、安全性を高める選挙の方法として、電子投票を導入すべきです。

【導入のメリット】

電子投票を導入する事により、

  1. 投票所の混雑緩和
  2. 開票時の事務負担が大幅に軽減されること

が期待されます。

これはコロナウイルスの感染拡大を防ぐうえでも、大切な要素です。

更に五島では、市民の約4割が高齢者であり、後期高齢者の割合も高いため、現行の「紙と鉛筆」に基づく投票方式では、多くの高齢者が投票行為に不便を感じています

例えば目が悪く、手元がおぼつかない高齢者は、候補者の名前を識別し、文字を書くだけでも大変な苦労となります。

こうした島の高齢者に優しい対策としても、ボタンを押すだけの電子投票は、その効果が見込めます。

さらに五島市は、第四次行財政改革の「市民とともに進める行政サービスの向上」の中で、「便利で質の高い市民サービスの提供」を目指しています。

電子投票は、この章で掲げられている「ICT技術を活用した「新たな行政サービスの提供」」という項目にも合致しています。

【他の自治体の実施状況】

2018年の朝日新聞の記事によると、

「電子投票を可能にする条例は全国6市町村にあるが、現在、実施しているところはない。」

とあります。

https://www.asahi.com/articles/ASL5H6WQYL5HOIPE02V.html

産経新聞によると、この背景には

「15年7月の岐阜県可児(かに)市議選。サーバーの不具合で1時間以上投票ができず、さらに誤操作により、投票総数が投票者数を上回る事態が起きた」

事が、普及に水を差したと紹介されています。

https://www.sankei.com/politics/news/190719/plt1907190016-n1.html

こうした状況から、現在は「条例はあるけど実施されていない」状況であり、全国的に「実施する価値」が大きい状態です。

【結論】

五島市が電子投票を全国に先駆けて実施する事により、ICT先進自治体としてのブランドを確立する事ができます。

のみならず、市民(特に高齢者)の投票に対するハードルを下げる事が期待されます。

更に現在は、コロナウイルスの対策として、選挙時の「効率的且つ人手を不要とする事務処理」が求められています。

導入時の懸念事項は、費用・セキュリティ対策・安全面などが挙げられますが、こうした部分で民間企業との協業を模索すべきではないでしょうか。

電子投票の条例から始まり、ネット投票へと進化できれば、より五島市のICT推進に弾みがつくと考えられます。

市役所からの回答

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s014/020/010/010/010/010/030/103/20200414193813.html

電子投票については、平成14年に地方選挙のみを対象とした「電磁的記録投票法」が施行され、これまで全国で10団体(市・町)が導入し実施された実績がありますが、現在は、4団体が条例を廃止、5団体が条例凍結、1団体が休止という状況にあります。

電子投票の導入においては、国の技術的条件に係る適合確認を受けたシステムを導入することになりますが、現在、この適合確認を受けたシステムは1つ存在するものの導入している団体が存在せず、システムの導入・実施には、相当のリスクを想定しなければならないこと、また、コスト面の問題もあり、現時点での導入は検討しておりません。

しかしながら、電子投票は、疑問票・無効票の解消、自書が困難な有権者の容易な投票、迅速かつ正確な選挙結果、開票作業の軽減など多くのメリットが期待される魅力的な政策でありますので、新たなシステムの承認等動向を注視している状況であります。

現状としては、安定した通信環境の向上を背景に、汎用タブレット等を利用したシステムが開発されており、近い将来、国にける技術的安全性の確認や低コスト化が進むものと思われますので、動向を確認しつつ、検討していきたいと考えております。

本年の選挙の実施については、コロナウイルス感染症の感染防止のために、できる限りの接触行動の抑制を行わなければならない現状でありますので、期日前投票所の利用などによる密集の緩和や、消毒の徹底、開票作業の人員削減等の対策により対応してまいりたいと考えております。