お宅訪問
ここ数日、五島のお宅訪問をして薄々感じていること。
それは、
五島に不満がある人は、五島にいない。
という事です。
え、当たり前だって?
言われてみればそうですが、私はその認識が足りなかったです。
単純に考えて、
- 五島は不便だ!
- 五島は田舎だ!
- 五島は●●だ!
と愚痴をいう人は、あまねく島から出ていきます。
逆に言うと、今五島に住んでいる人は、
不便さや田舎さを理解しながらも、
何とか折り合いをつけて住んでいる人です。
何が言いたいのかというと、
政治的な意思決定を担う有権者の
不満のボルテージが高くない
という事です。
逆に、「仕事がないから」という理由で、
島の変革を期待しながらも島の外に出てしまった人たちは、
五島市の有権者ではないのです。
そこから導かれる結論は、
「現状を変えよう」とする有権者の率は低い
という事だと思います。
なぜなら、
- 現状に不満がある人:島外で生活
- 現状に不満がない人:島内で生活
という構図になっているからです。
これは五島に限らず、
人口減少になっている全国の田舎でも同様だと思います。
地方創生という号令
それと同じような事が、「地方創生」にも言えると思います。
国は「地方こそ、成長の主役」とか言ってますが、田舎は完全に
空耳アワー
です。
人口の流出と集落の衰退が進むにつれて、
もうどうしようもないよね。
っていう諦めが、
空き家に侵食する蔓のように染み付いている感じです。
若者が票を得るには?
田舎の有権者のムードとしては、
フランス革命のような過激な変革は望まれません。
なぜなら、田舎に住む有権者の多くは、
その地域の中でくすぶる「不満」と、
上手く折り合いをつけて生活をしているからです。
そうした「変化を必要としない」空気感が漂う地方の中で、
どうやって若い人が有権者の票を得るか?
というテーマについて、
現状を変更する「改革」というキーワードは、
あまり有権者の心に響かない気がした今日この頃です。
中身の良く分からない「改革」を掲げるのではなく、
「とりあえず頑張ります」
と言った方が、有権者のハートを掴める気がします。