五島市の市議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、数か月かかります。
そこで、議事メモを残しています。
※内容は正式な議事録ではないため、発話の全てを反映しておらず、必ずしも正確でない箇所もあります。
日時 2023/6/30 10:00~
目次
防災行政について
避難行動要支援者支援制度について
イ 名簿作成の進捗及び活用の流れについて
山田 新入生・新社会人も新しい環境に慣れてきたのでは。夏休みが始まり、家族旅行も計画があると思うが、熱中症などに気をつけて思い出アルバムを作ってほしい。近年大型災害が多発している。水や食料品の確保などが重要とされる。毎年のように災害が発生し、災害弱者が大半を占める。H24年、基本法を改正し、支援制度を国が創設。五島市の名簿の作成進捗状況とどのように活用されているのか。
市長 H26から名簿を作成しシステムも導入して把握している。新たに掲載された人のうち、名簿提供に同意された人は民生委員が訪問して個別計画を作成している。
福祉保健部長 R5年690名。426名が同意。個別は320名作成済。
山田 避難支援に同意されていない人の理由と未同意者の支援のあり方は。
福祉保健部長 同意の取れていない8割から返信がないが、個人情報の提供に抵抗がある。2割は親戚や家族、自宅から離れたくない人もいる。個別計画・緊急性のない範囲については避難支援関係者に名簿を提供することが可能。緊急時には名簿を共有して対応可能。
山田 要支援者の中には文字が小さかったり、文書の内容がわかりづらかったり、理解できない人もいる。郵送だけでなく電話や個人訪問をしないのか。
福祉保健部長 電話で見えにくいこともあるので、その場合は出向きたい。
山田 具体的にどのように名簿を活用しているのか。
福祉保健部長 名簿の活用は日頃から民生委員が使っている。災害時は消防・警察と共有して避難行動に使用する。
山田 名簿を提供する同意が得られなければ個別計画は作られない。社会福祉協議会は、要支援者宅に個別訪問している際に要請があれば対応するとのことだった。有効活用していることをご理解いただきたい。同意して個別計画を作成できない人がいると思うが、その理由は。
福祉保健部長 106名の内訳は、新規も含め個別計画を依頼して訪問調査中。名簿の掲載には同意するが、個別計画は必要ないとの意見もある。民生委員と市の職員が共同で作成している。
山田 先月TVで要支援者の個別計画作成が取り上げられていた。被災地区の要支援者を優先して民生員、行政委員、ケアマネ、ヘルパー、避難支援者宅を個別訪問して適切な介助方法や経路、移動手段の確保を分析して協議している。災害から誰一人取り残さないとの強い思いが背景にある。避難誘導時の移動介助、負担は高齢化が懸念される中で課題が生じるが、他市の取り組みを参考に進めてほしい。
ロ 名簿登載対象者の拡大及び自己申告による登載はできないか
山田 自力避難が困難な場合の方の自己申告はできないのか。
福祉保健部長 対象者の拡大は考えていない。掲載を希望して市が支援必要とみなせば掲載可能。今までに4名掲載したケースあり。
山田 広報誌では自己申告もできる説明がなく周知不足なので、広報してほしい。
市民の避難行動計画について
イ マイ・タイムライン作成の検討は
山田 市民の中には災害が発生したときにどう行動するば良いか戸惑う方もいるので、支援する考えは。
総務企画部長 避難行動の判断基準となる。逃げ遅れ0の効果が期待されている。流域の各家庭に配置している。防災講和の際に説明もしている。引き続き周知を行いお願いしたい。
山田 教育委員会に対して、災害時学校にいる子どもと離れた際の保護者の不安もあるが、防災教育で取り組む考えはないか。
学校教育課長 安全に関する教育として、様々な場面で想定している。必要な情報を収集し何が必要か考え行動する力を身につける事が大切。有効だが全ての活用は難しいので発達段階に応じて対応したい。
山田 家族で防災意識を高めるように市民への干渉を要望する。
ロ 災害・避難カード導入の検討は
山田 災害避難カードの作成干渉は。
総務企画部長 現在していないが、情報伝達・避難行動には有効であるため、導入に向けて取り組んでいきたい。
山田 未同意の対象者にも支援が必要と思うので、災害避難カードの活用を促す支援をお願いします。
土砂災害警戒区域について
イ 指定数及び対策工事の進捗について
山田 住民の生活を守るため十分な警戒が必要だが、指定数と工事の進捗は。
総務企画部長 1579箇所。1512箇所が建築物に損壊が生じて被害が生じる特別警戒区域になる。
建設管理部長 土砂災害防止法以前より、関係法により実施されており、54地区で砂防工事。現在実施中は岐宿など。地元からの要望を受けて条件を満たす箇所を実施するとのこと。
ロ 区域住民の避難対策について
総務企画部長 指定箇所は多く存在するので世帯数の把握は難しい。エリアが重なり合っている。日々移動する中で1件1件調査を行う必要があるため難しい。要配慮者の28施設があることを含めて該当集落は確認が取れる。
山田 年々土砂崩れの危険性が高まっているので、改めて日頃の備え・早めの避難を心がけて頂きたい。普及すれば指定が外されるのか。
総務企画部長 警戒区域の指定は残るが、特別警戒区域の指定は解除される。
山田 周知方法は。
総務企画部長 一例として県が奈留の調査を実施して告示する予定。今後も同様の扱いになる。
ハ ハザードマップの更新及び配布について
台風接近時等の救急搬送について
山田 度々航路航空路が遮断され車も危険な場合もあるが、島内・二次離島の救急搬送体制は。
消防庁 通常と同様の業務で対応している。走行できない場合、即時対応不可能。台風接近時の救急搬送は、渡航が不可能となり搬送が不可能なときは海上タクシーに協力いただく。台風の強風時は不可能。
山田 二次離島は万が一に備え講和の中で応急処置や救命処置もお願いしたい。防災リテラシーが注目されているので、向上に努めてもらいたい。
消防行政について
五島市内の火災発生状況について
山田 長崎県では507件。火災死者数は交通事故を上回っている。火災予防推進に取り組んでいるが、近年五島市では火災死者が出ているが、要因は。
消防庁 過去5年間で23.2件年間。あぜ草が燃える。住宅火災が多い。焚き火が最も多く、蝋燭、風呂釜、ストーブが多くを占める。全火災に占める件数は、H30は5件、H31が7件。R2が4件。R3が4件。R4が3件であり、ほぼ横ばい傾向。
山田 消防での予防活動は。
消防庁 消防車両での焚き火監視、婦人防火クラブでの広報。家庭のゴミは燃やさずに収集で出すようにお願いしている。防火の設置状況調査、維持管理をしている。
火災報知器の設置状況及び助成について
山田 煙による中毒死が死因として多い。住宅用警報器が義務化されているが設置状況は。
消防庁 設置率はR 5年で75%。未設置家庭は高齢者世帯が多いと思われる。H18から義務化された事から、若い世帯は設置していると考えられる。
山田 新築はされていると思うが、罰則が定められておらず設置率が100%となりにくい。高齢者世帯・独居高齢者に購入の補助をする考えは。
消防庁 助成制度はない。ただし、障害給付事業として利便性向上のための物品購入を支援しており、その中には含まれる。
山田 今後の新設を検討するように要望する。
無蓋防火水槽の設置状況について
山田 総務省の定めでは耐用年数が50年と定められている。五島市では老朽化しており無蓋もあるが状況は。
消防庁 590機の防火水槽。無蓋は福江3、富江34、三井楽5、岐宿26が設置されている。
山田 諫早市で子供の転落事故もあり、市民に危険を及ぼす可能性があるが、五島市は検討しないのか。
消防庁 無蓋防火水槽は、強度の問題もありできないと考えている。管内を再点検し、必要な箇所は有刺鉄線をしている。劣化している場合は点検・維持管理している。
平均寿命と健康寿命について
五島市の現状と健康増進対策について
山田 もうすぐ七夕。健康で長生きの願いも多いのでは。人生100年と言われて様々取り組みがあるが、生活ができる期間とされる健康寿命への関心が高まっている。五島市の平均寿命は男性78、女性は85歳、健康寿命は男性74、女性は84歳。五島市は最下位だが、どのように推移しているのか。
福祉保健部長 R3は21市町村だ男性21位、女性10位。健康寿命は男性14位。女性は17位。男性の寿命が短く男女ともに健康寿命が短い。
山田 地域の活性化、介護予防費の抑制ができるが、今までどのように取り組んで来たか。
福祉健康部長 肥満が大きいため、がん検診、特定保健指導、生活習慣病の受診干渉、予防事業を取り組んでる。がん検診の受信率向上のための啓発しているが受診率は低迷。特定健診は受診干渉ハガキを送付。徐々に向上している。健康Pで五千円相当のインセンティブを付与。年に1度検診を受けてもらいたい。モバイルカーの栄養指導にも取り組んでいる。
山田 がん検診の干渉は理解。日頃から食生活・飲酒控え・適度な運動を行い生活習慣病の予防が大事とされる。五島市はメタボ該当者、高血圧症が多い傾向。メタボは二型糖尿防、疾患のリスクもあるので周知して予防に取り組んでほしい。
御当地健康体操を考案できないか
山田 県内ではH22から壱岐市がメタボ予防体操をつくり普及しているが、有酸素運動の体操考案を行い増進に取り組む考えは。
福祉保健部長 H29にリハビリセンターと共同で体リセット体操を考案した。五島チャンネルでも放送したが浸透が不十分。改めて浸透させていきたい。
山田 探したが健康体操があることは知らなかった。健康寿命日本一を目指してほしい。
移住定住促進事業について
五島市の現状と課題について
山田 人口減少対策に力を入れて移住者が増加傾向にある。田舎暮らしのランキングでは若者世帯部門で全国 3位。現在の移住定住の現状と課題は。
地域振興部長 H30からR 4までで1107名の移住者。定着率は81%。田舎暮らしの本でも高いランク。全国的に認知されている。課題は住宅不足。昨年度は1年間で600件。空き家をお持ちの方の協力で60件を登録したがまだまだ足りない状況。
山田 定住者2割がされていない要因は。
地域振興部長 親の介護・精神的な問題を聞く。
山田 家不足だが空き家は多くあり家財道具の処分などもあり、現在の補助では補えない負担がある。トータルで対応できるアドバイザー人材の確保はできないか。
地域振興部長 相談員が対応している。今年度NPO法人に委託して空き家バンクの登録・相談をしている。合わせて対応できないかと考えている。
山田 相談窓口の拡充をお願いしたい。
ばらかもん奨学助成金交付制度の拡充について
山田 移住定住を後押しするための奨学金制度があり助かったとの声がある。子育て世帯の保護者から、対象となっている市の奨学金以外にも民間団体の奨学金も対象にしてほしいとの要望があるが見解は。
地域振興部長 ばらかもん奨学金は35歳未満、上限を設けて奨学金の返還を助成。対象は五島市、長崎県、日本学生支援機構の3つ。5461万を今までに支給。拡大はR1に実施した調査によると、3809団体あり、企業が人材確保を目的とした多様な奨学金があるので、対象拡大で問題が生じないか、研究の上判断したい。
山田 最近相談が多いのが奨学金。学校によっては借りられずに困ったという相談もある。長崎県内で支援制度に取り組んでいる自治体に電話したところ、柔軟に対応している自治体が多かった。
子育て世帯等移住促進事業補助金の拡充について
山田 五島に住む親の介護のために引越し費用に負担がかかると声がある。見解は。
地域振興部長 人口減少対策として、少子化対策として行なっている。20ー39歳を対象としており今の所拡大する予定はない。空き家バンク、促進事業のように制限がない補助金もあるので活用していただきたい。
山田 平戸市でも引越し補助があるが、年齢制限はなく高齢者まで幅広く一人でも多く帰りやすいように支援している。考え方に違いがあると理解しているので改めて柔軟に要望。今後とも市民が安心して健康で暮らせるまちづくりにしてほしい。