2度目の予算案への反対!結果は?

五島市の臨時議会が開催されました。

2022年6月6日/五島市市議会臨時議会

臨時会では、国が行う

①住民税非課税世帯への10万円給付

低所得の子育て世帯に対する1人5万円

の給付に加え、五島市独自の給付として、

全ての子育て世帯に対し児童1人当たり5万円

の給付が決定しました。

①~③の全ての給付に該当する方は、最大10万円×(1+児童人数)分の支給がされます。

時期や条件の詳細に付いては、市役所から案内通知が来るかと思いますので、別途ご確認ください。

高すぎる買い物?

それともう一つ、「スマート巡回診療推進プラン(モバイルクリニック)」という事業も予算に組み込まれ採択されました。

この事業は、移動が困難な患者等の利便性向上等を図るため、オンライン診療の機能や医療機器を搭載したモバイルクリニック(診察のための専用車両)の導入、運行に使う予算案です。

この事業を巡っては、事業の中身や採算性、維持管理の負担を巡り、様々な質問が議会でもされました。

https://nakanishidaisuke.com/2022/06/rinjigikai-2/

その中で私は

『国の補助で市役所の「導入負担」はないが、「維持管理」が市の財政負担に繋がるのでは?』

と心配に思い、費用負担の質問をしました。理事者によると、

「年間維持費は3,000万円になるため、低い金額に抑えられないか、検討していきたい。
患者の負担も増やせないので、交付金を活用しながら進めていきたい。」

という回答でした。その他、なぜ実証事業ではないのかや、年間の利用者数の見込みを聴きました。

他の議員からの質問も聞いた限りでは、

『五島市による主体的な事業への取り組み姿勢、事業自体の計画性が不十分であるため、失敗に繋がる可能性が高そう』

と感じられました。これは私の考えですが、年間3千万円支出する覚悟があれば、より現場の実態に即した診察の在り方を構築できるはずです。

今回の事業は「令和5年3月までに事業を完了する必要がある。世界的な半導体不足などの理由により、新車の納期が不安定な状態にある。」とされています。

もちろん、交通不便さを抱える五島市内における医療の実体は深刻であり、ICTの利活用は積極的に進めるべきだと感じます。

しかし今回の事業は、予算を使う事自体が目的化した「計画性のない駆け込みの買い物」であるように感じます。

本来であれば、年間3千万円の維持費を伴う買い物は、より現場のニーズに把握したうえで、実施事業者とも意思疎通をしながら進めるべきです。

こうした準備不足が見受けられたので、本事業を含む予算案には反対をしましたが、賛成多数で可決されました(賛成討論はなし)。

長野県伊那市でも導入実績があるとの事だったので、先行事例の状況や課題も踏まえながら、事業の進捗をチェックしていきます。

https://ptl.iij-renrakucho.jp/ina/

臨時議会を終えて

五島市の行政運営には、何だか一貫性というか、長期的なビジョンがあまりないように感じます。

市民にとって必要だと提案した事業について、やりたくない場合は「予算が厳しいから。。。」という答弁で済ませる一方で、

国や県からの補助がある事業については、長期ビジョンや維持管理の負担を度外視して、すぐに飛びつく傾向があるように感じられます。

もちろん、これは与党側ではない(と思われている)議員の目線から見た意見にすぎませんが。。。

予算軽視?

今回、2億4千万円を子育て世帯にばら撒くという政策には、一定の評価が出来ます。

その理由としては、

  • 使い道がシンプルである事
  • 即効性が高いこと
  • 市民のために使っていること

が挙げられます。しかし一方で、今回の提案をするまでに、どれだけ頭をひねり、五島市の将来にとって相応しい予算の使い方を検討したのかというと、疑問です。意思決定のプロセスに関する質問に対しては、

物価高、社会情勢を取り巻く変化の中で、直接給付が有効だと思い、提案をした。

というシンプルな答えが返ってきました。

  • そもそも、現金の一括給付という方法は予算の使い方として素晴らしいのか?
  • そもそも、五島市は子育て世帯の家計の懐事情をどう捉えているのか?
  • 物価高は全市民が影響を受けるが、給付の対象外となる住民税課税世帯に対する支援は考慮しなかったのか?

など、疑問も残ります。もちろん正解はありませんが、ただお金をばら撒けばよいという話ではなく、

予算の使途はもっと本質的な部分から始め、目的や使途を多角的に検証すべきだと考えます。

議会軽視?

今回のモバイルクリニックにしても、事業概要の説明は委員会の議員にはする一方で、

委員会以外の議員には何も説明なく、一審議(本会議場でのみの採決)で済ませてしまおうという思惑が見え隠れしているように感じられました。

この背景には、

役所の提案は基本的に全て、議会で採択される

という空気感が漂っていると思われます。

議員としては、理解納得できない事業には臆さず反対を表明し、理事者に対して最適な予算の執行を促すことが求められていると感じました。