長崎県議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、時間がかかります。
そこで、議事メモを残しています。
※内容は正式な議事録ではないため、発話の全てを反映しておらず、必ずしも正確でない箇所もあります。
目次
1.子育て支援と教育環境の充実について
(1)合計特殊出生率「2」を目指して
浦川.3倍頑張る浦川です。人口は減少傾向にあり、将来推計人口によればR7には高齢者が30%を超えるとされる。
2020年時点で既に33%を超えている。保険・医療・介護・福祉の充実が求められている。出生数は減少傾向にあり、初めて1万人を割った。
要因は世帯の人口減、未婚化、晩婚化が挙げられている。2人以上世帯の家計調査によると、エンゲル係数が27%で、全国と比べると高い傾向。
教育支出は3.51%であり、6.2%と比べると教育のお金が少ない。都市間競争に勝てないと感じている。
県内市町との連携・役割分担について。本県の数値は1.62に留まっていた。知事は2を目指す事について、やり遂げたいと話した。0.4ポイントの開きがあり、高い目標であると認識している。希望通りに結婚し産み育てられる環境づくりが急務。
県民生活の基礎となる部分で複合的に施策を行う事が大事。より効果的な環境整備のために、市町との連携・役割分担が大事だと考える。
知事がマニュフェストに掲げる分野や市長との連携が大事。2の実現に向けてどのような役割分担で環境を整備するのか。
大石.県と市町の役割分担は、直接的なニーズは市町が判断することになり、広域的・専門的な部分を実施する。実施主体となる市町と連携して進めていきたい。
浦川.妊産婦医療費助成は何度も要望があったが本件では実現していない。4県でしか実現しておらず、国に求めていく必要がある。
経済的な負担軽減、医療が受けられる環境整備が大事と考えるが、妊産婦医療制度の創設など始めてほしいが考えは。
大石.子育て世帯の方が安心して出来るように施策の実現が大事。県の人口ビジョンでも2を掲げているため、思い切った施策が必要と考えている。医療費助成制度の拡充は、財源の確保についてはしっかりと議論していく必要があると考えている。妊産婦は必要性を含めて議論していきたい。
浦川.知事の話は少し残念な気持ちである。絶対やると言ってきているが、財源の問題だったり、市町の協力が調整を図るように答弁しているが、今長崎は活力がない状態。県民が今までの方向性と違うようになると期待していると思う。今までの答弁を聴く限りでは、リーダーシップ、行動の想いが伝わっていないと思う。財源の問題は当選される前から考えてきた。首長としての取り組みと議員の要望は開きがあると思っている。
要望・陳情があると思っている。医療費・妊産婦助成制度は1万3千人のアンケートでは6割が自己負担が高いと回答している。産後検診の必要性は9割が求めている。国がするべき事と、県市町がすべきことはあるが、今するべきだと考えている。安心して育てられる環境の中で、想いはあるか。
大石.妊産婦への助成は包括的な支援が必要だと認識している。財政は想いが伝わっていないという指摘もあったが、どのような形で実現できるか、検証したうえでしっかりと達成できるように検討していきたい。
浦川.慎重に進めようとする印象。同僚議員からの質問もあったと思うが、必要性は出尽くしていると思う。やろうという部分だけでも方向性が変わると思っている。両輪で進んでいきながら何かを犠牲にする部分もあると思う。保険医協会からの要望の中で、協議はどのようになっているか。
子ども政策局長.協議を予定していたが日程の調整が出来ていない。
浦川.すぐに協議して県内の課題として団体中心ではなく取り組む。要望や意見を聴く場を設けると思う。すぐにでも連絡して調整してほしい。
本件は7000億円の決算だが、子供の医療を高校生まで無償化した場合、8億6千万円であり、0.12%の増加となる。各部局で0.12%捻出すれば出来ると考えられるがどうか。
総務部長.歳入面は事業と紐づいたものがあり、一般財源は4千億。9割は義務的な経費であるため、一律に削減は難しいと考える。
浦川.そこをどうにかならないかと考えており、素人ながらに計算するが難しいと思う。R2の不用額の発生を抑えるように予算を精査して余るようにするとか、切り詰める編成をすれば可能ではないかと思うがどうか。
総務部長.不用額は予算額から決算を差し引いた数字であり、財政調整基金で翌年度繰り越しになる。推移をみるのが正確だが、底自体が減っているので、恒久的な財源とはならない。財源は施策の在り方が前段にあると考えている。
浦川.ああ言ってもこう言っても出て来ないのが財源。知事がこれをやりたいとハッキリ出ると言ってもらわないと優秀な県職員の皆様が答えが出せると思う。人件費の削減等ずっと進めて30年になるが、だからこそ大石知事になって出来なかった事をやってみるような、切り替えが出来ればと思う。
愛情が足りないと言ってきたが、子育て支援をしたいという想いが政治のきっかけだった。結果は中々厳しいが、長女が大学を卒業し感謝の気持ちで嬉しく思う。大石知事も子供の公助の必要性を感じて当選した。総合計画ではR7の目標として0.07を足せば2になる。県議会とスクラムを組み、0.07の難局を乗り越えていきたい。
(2)県立高等学校普通教室の空調設備公費化について
浦川.これまでも二度に渡り質問したが、財政難で困難であるとの答弁だった。電気代も公費負担との説明であったため進捗していると評価している。
公立高校ではPTAで設置され電気代も保護者負担となり、不公平感の解消に質疑がされ、不均衡が生じない配慮が必要だが、予算措置も必要との答弁。
県立高校の教室の公費化に向けたスケジュールは。
教育長.空調設備の整備は1月の補正予算で未設置を整備し、R5年度から稼働させる。リース代、電気代はR5~公費で切り替えるための予算を計上したい。
浦川.愛情をかけてくださいと訴えてきたが、予算措置に繋がる事も言われた。臨時議会においても方向性が見え公費化が見えてきた。教育長の想いは。
教育長.学校は子供たちが多くの時間を過ごす場だから、安全安心は設置者の責務であると考えている。空調設備は厳しい財政状況もあり実現できなかったが、直接意見を伺っている。何とか実現する手立てを検討して来た。
2.人口減少・流出対策について
(1)集落の維持による地域コミュニティの確保について
浦川.R2の転出は6000人。18歳が3割。25歳までで8割。一度県外に出た人が戻ってこない結果となっている。
子育て世帯の転入も少ない。地域から若者が流出している事を念頭に、都市部集落に置いて地域活動の維持に危機感を抱いている。
1人暮らしが増え、地域の祭りや伝統行事の継承が出来ないと危惧している。田園回帰により、外部人材の入込も期待できると思っている。
近い将来を見据えた人口減少社会に向けた取り組みが大事。県として過疎地域・近郊の集落をいかに維持するか、方向性を尋ねたい。
地域振興部長.現在の取り組みと今後の状況について、生活支援サービスを確保する仕組みづくりを分野横断的な体制の基、対策を推進している。移動支援や地域行事を担う機運醸成、アドバイザー派遣、関連施策への支援に取り組んできた。地域運営組織は74団体から115団体に増加。
農産、漁村はモデル地区を整備し、専門家を招き将来を見据えた取り組みを推進していく。活動の充実に向けた動きを加速化させ、先進的な事例集を活用し、幅広くアピールして機運醸成を図りたい。集落、コミュニティの維持活性化に努めていく。
浦川.国指定の文化財や無形指定文化財とか収入が入ってこない部分があり、修理も必要だが、コロナの中で厳しい状況と感じているが地域の文化を守るような支援策が必要と思うがあるか。
教育長.継承は重要な責務である。文化庁の補助金を活用しながら経費を支援している。育成に向け、保存団体が実施する講習会に係る支援をしている。事業の活用を周知していきたい。
浦川.周知の方を団体の方にも送って頂き、適用できる部分があればコロナ後にでも盛り上げて頂きたいと思う。直売所もコロナの影響があり、厳しい運営をされている。地域コミュニティの中心的な直売所の支援は。
農林部長.直売所の売上はR2で109億円。店舗は減少傾向。1千万円以下の小規模が年々減少。高齢化、生産の撤退、直売所へ持ち込めない、取扱量の減少となっている。集落の内外の人が集まり活性化の拠点となると考えている。農産物の庭先集荷の取り組み、集客力の向上、買物サポートを担えるように人材育成の支援をしていく。
浦川.是非小規模事業者への支援をお願いしたい。
3.平和・文化都市について
(1)戦争遺構の周知・活用について
浦川.県内の原爆遺構は整備されているが、それ以外にも遺跡と慰霊碑が存在する。水上特攻の慰霊碑を見学した。知覧のように資料を集め展示する必要があると思っている。後世に語り継ぐことが必要と考えているがどうか。
福祉保健部長.戦後生まれが8割を超えており、平和の尊さを語り継ぐことが大事。55箇所、134機を紹介。記録紙を更新し、小中学校での活用周知を行い、戦争の悲惨さの継承に務めていく。
(2)ウクライナ情勢について
浦川.ロシアが軍事侵攻を開始して22日が経過。民間人・子供を含めて数千人が無くなり、300万人の方が逃亡したと伝えられている。国連憲章違反であり、国際秩序の根幹を揺るがす事態。核兵器の示唆を巡る発言、核施設への攻撃は暴挙であり、厳重に抗議する決議を行い、国際社会と連携した外交努力を要請した。多くの人命が奪われ、今も苦しんでいる人が沢山いる。原爆の悲惨さと非人道性を訴えてきた憤りを込めて、メッセージを発信していくべきと考えるが、県としてどのように取り組むか。
文化観光国際部政策監.77年間に渡り核廃絶を訴えてきた長崎県民の願いを踏みにじるもの。知事コメントを発信し、ロシア大統領の発言を受けて抗議文をロシア大統領あてに送付した。10日までの6日間、ウクライナ国旗のライトアップ、募金箱の設置、寄付の呼びかけを行った。引き続き、メッセージの発信や支援に取り組んでいく。
浦川.避難民は国連から300万人以上とされている。2日には岸田総理が受け入れ表明をされている。人道的観点から対応していくとあるが、要請があれば協力したい意思表明がされている。本県は外国との交流がある歴史があるので、適していると思うが見解は。
大石.被爆県として核廃絶の責務があると考えている。必要な支援を支持して、国に対して情報提供を求めている。避難民の受入れは国に積極的に協力し、連携を図りながら支援に取り組みたい。
浦川.これからもよろしくお願いします。
(3)長崎らしい国際芸術祭の開催について
浦川.青少年の育成には国際的な文化に触れる機会を増やす事が大事。長崎らしい芸術祭の開催はどうか。世界から芸術家を招聘して3か月程度展示するが、本土離島を結び地域に触れあう体験で100万人以上が来島。国内外のメディアからの露出も多く、関係人口の創出にも繋がっている。行政だけではなく企業や住民の参画が必要。新たな産業として捉え積極的に参加すると捉えている。地域ブランディングに置いて、県内各地で開催されている。一定効果が上がっていると評価するが、更なる周知・拡大が必要。島の国際芸術祭など、海外交流で発展した本県として育てる考えは。
文化観光国際部長.長崎しまの国際芸術祭や大学生の音楽祭に取り組んできた。感染症により十分に活動できず、今後は磨き上げが必要。国民文化祭を契機として後押しして育て上げ、魅力あるイベントにしていきたい。
4.アーバンスポーツ施設整備促進について
浦川.人口減少は進む一方で、県外に流出している。子供たちにとって魅力がなくなっていると感じる。アイススケート場の遊興施設も数か所になり寂しさを感じている。若い世代が県内に残り子供を産み育てやすさが大事。スポーツや文化、芸術に目を向けなければならない。他県ではアーバンスポーツ施設が整備されている。スケートパークは場所が離れていて子ども立ちだけでは難しい。気軽に行ける場所に整備が必要。
楽しいと思える街づくりに取り組んでほしい。リーダーシップを持って、アーバンスポーツ施設の整備をして欲しいが考えは。
文化観光国際部長.県内のスケートボード施設は長崎市、佐世保市、諫早市にも整備しており、新たにスケートボードやボルダリングを整備している。今後しっかりと調査して、財源を市内各市町村と意見交換して後押ししていきたい。
5.農業振興について
(1)就農の促進と定着について
浦川.担い手の確保が重要だが、農地の基盤整備の課題の一つと認識している。JAせいひが主体となる育成計画は、産地自らが受入れ団体と共に取り組むもので期待できる。新たな担い手のためには技術の習得や研修が必要。県下全域で拡大し、定着に繋げる必要があると考える。
農林部長.JAが研修期間を立ち上げた担い手育成システムであり、現在5つで行われている。当初から行っていたせいひでは、11名を受け入れ、4名が就農。大きな成果が出ているため、県内全域に拡大できるように研修期間の運営や農地の確保、円滑な就農を支援して定着に繋げていく。