【長崎県知事選挙】告示日の報道を関するメディア発信のまとめ

任期満了に伴う長崎県知事選挙が3日告示され、3人が立候補しました。

立候補したのは届け出順に、無所属で現職の中村 法道 さん(71)、無所属で新人の大石 賢吾 さん(39)、無所属で新人の宮澤 由彦 さん(54)の3人です。

告示日の様子を、新聞メディア各社がどのように報じたのか、まとめの記事です。

長崎新聞

長崎県政の次の4年間のリーダーを決める知事選の幕が上がった。「経験・実績」「世代交代」「ワクワク感」-。3人の候補は第一声でそれぞれの思いを熱く語り、コロナ禍の下、17日間の選挙戦に突入した。

現職の中村法道候補(71)と新人の大石賢吾候補(39)は早朝、長崎市の諏訪神社でそれぞれ必勝祈願。控室で顔を合わせ、「頑張りましょう」と互いの健闘を誓い合った。

中村氏は同市江戸町の出島表門橋公園で出発式。長崎、諫早、大村、島原、南島原5市の市長や、自民、立憲民主、国民民主各党の県市議らが顔をそろえた。中村氏は雇用創出や県内移住者増などの実績を挙げ、「さらなる施策の強化が求められている。今後4年間で課題解決に挑戦したい」と第一声。国民民主県連代表の西岡秀子衆院議員(長崎1区)も激励メッセージを寄せた。中村氏はコロナ対策に専念するため、県議らが乗った選挙カーを見送り、公務に戻った。

大石氏は長崎市中心部の鉄橋に到着後、自民県議や支援者らと笑顔でグータッチ。出陣式で江真奈美選対本部長は「世代交代(が必要)。新しい風を吹かせて(長崎県を)変えよう」と呼び掛け、以前所属した社会人ラグビークラブの仲間も「(投票日の)ノーサイドまで勝利を信じ、みんなで前へ前へと進もう」と気勢を上げた。大石氏は「長崎県のために全力を尽くす」と意気込んだ。「大石」コールに背中を押されながら選挙カーに乗り込み、市内や周辺部を回った。

新人の宮沢由彦候補(54)は同市元船町のプラタナス広場で第一声。石木ダム建設事業に反対する市民を中心に支援者約60人が集まった。宮沢氏は国連の持続可能な開発目標(SDGs)の理念に「石木ダム建設事業がかなっているか」と疑問視。「長崎には良い面がたくさんある。発想を変えれば新しいやり方で楽しい地域にできる」と強調した。本田みえ選対長は「ワクワクする長崎をつくるため一生懸命頑張りたい」と述べ、選対顧問の嘉田由紀子参院議員(無所属、滋賀選挙区)も「知事を代えなければ長崎の問題は解決しない」と訴えた。

https://nordot.app/862134494970822656?c=174761113988793844

西日本新聞

自民県連は大石氏を推薦したが、一部の国会議員や地方議員、党の支援団体は中村氏を支援し、自民分裂選挙となった。立憲民主、国民民主は中村氏を支持、共産は宮沢氏を自主的に支援する。投開票は20日。

全国有数のペースで進む人口減少対策や住民の反対が続く石木ダム建設の是非などが争点。

中村氏は企業誘致など3期12年の実績を強調し、デジタル技術の導入促進などを掲げる。大石氏は「世代交代」を訴え、出産一時金の拡大など大胆な人口減対策の実施などが公約。宮沢氏は石木ダム建設に反対の立場で、諫早湾再生などを訴える。

一方、出馬の意向を表明していた市民団体代表の男性(60)は立候補を届け出なかった。有権者数は111万3806人(2日現在、県選管調べ)。

3日に告示された長崎県知事選で、自民党は国会議員、県議が現職と新人に真っ二つに割れる分裂選挙に突入した。

「うぬぼれた老人でいいのか」。大石賢吾氏の出陣式で、森崎正幸後援会長は現職の中村法道氏を痛烈に批判した。自民の支援団体で、前回選挙まで中村氏を推した県医師連盟の委員長。発言は、中村氏が今期引退を視野に後継者を探したものの不調に終わり、再選出馬を決断した経緯が念頭にあった。

自民県連は「世代交代」を掲げる大石氏の推薦を決め、自身の参院選を今夏に控える金子原二郎農相も支援。だが中村氏の手腕を評価する党所属県議や党支援団体は県連の決定に反発、中村氏を支える。中村氏の出発式には、党所属県議のほぼ半数が参加。県農政連など集票力の高い党支援団体もバックアップし、ある県議は「勝てば官軍だ」。

党県連は今回、党本部に大石氏の推薦を上申しなかった。「中村氏を応援した国会議員を反党行為として党本部に処分させるわけにはいかない」と関係者。参院選を見据え、混乱を避けたい思惑も透ける。

新人の宮沢由彦氏は石木ダムの予定地がある川棚町で、計画見直しを訴えた。

新型コロナ対策のまん延防止等重点措置が県内全域に適用され、ある陣営からは「選挙どころではない支援団体もある」との声も漏れる。3候補とも屋内での演説会を控え、それぞれの主張が県民にどこまで浸透するか未知数だ。 (泉修平、岡部由佳里、松永圭造ウィリアム)

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/871938/

KTN長崎

無・現 中村 法道 氏 「第一はコロナ禍の中で暮らしに安全を提供できるよう、引き続き、感染症対策と経済対策に全力を注いでまいります」

中村 さんは、医療体制の整備など新型コロナ対策に取り組み、半導体関連や航空機といった新たな産業を育て長崎県民所得を向上させるなど、具体的な成果を示すと訴えます。

無・新 大石 賢吾 氏 「今の長崎県に目を向けますと、人口減少、また様々な課題も前に進んでおりません。大石 賢吾であれば、私、自ら足を運んで皆さまの声を聞き、皆さまと一緒にこれからの長崎県を作ってまいります」

五島市出身で医師の大石 さんは、離島が多い長崎でも安心して生活できるよう医療提供体制を整えることや、子育て支援策の充実などを目指しています。

無・新 宮澤 由彦 氏 「様々な問題がたくさん喉に引っかかっているような状態です。それを取り除かないと、どんないい政策をしても体が元気になることはできません」

宮澤 さんは東彼・川棚町に建設中の石木ダム計画の見直しを掲げています。

また、観光振興や災害対策に飛行船産業を取り入れたいと訴えます。

https://www.ktn.co.jp/news/detail.php?id=20220203001

NCC長崎文化放送

継続か世代交代か刷新か。三つ巴の戦いとなりました。任期満了に伴う長崎県知事選挙が3日告示され、現職と新人2人の立候補しました。午前8時半、長崎県庁で3陣営がくじ引きを行い、届け出順を決めました。立候補したのは届け出順にいずれも無所属で4選を目指す現職の中村法道候補(71)元厚生労働省医系技官の大石賢吾候補(39)東京の会社社長宮沢由彦候補(54)の3人です。

既に800の企業や団体から推薦をとりつけている現職の中村法道候補(71)の出発式には、支援する自民党の県議、田上長崎市長ら5市の市長など約250人が駆け付けました。3期12年の実績を強みとして新型コロナ対策や新たな基幹産業の誘致育成などを訴えます。

中村候補は「時代は大きな変革期を迎えようとしています。こうした変化をチャンスに変え、具体的な成果を県民の皆様にお示しできるよう課題の解決に挑戦してまいりたいと考えております。本県の明るい未来を切り開いていきたいと考えているところ」と訴えました。新型コロナの対応に専念するため、選挙活動より知事の公務を優先する考えで、候補者不在の選挙カーを見送ったあと足早に県庁に向かいました。

中村候補は「一刻も早く改善した上で選挙戦の現場に復帰できたらと考えております」と話しました。自民党県連や日本維新の会から推薦を受ける医師で新人の大石賢吾候補(39)の出陣式には医療関係者や出身の長崎北高OBら約70人が集まりました。訴えるのは「世代交代」。医師としてコロナ対策に取り組んだ経験を基に対策や支援の充実も訴えます。

大石候補は「(コロナ発生から)2年も経つのに一辺倒な行動制限、皆様に負担を強いている状況でございます。これでは経済活動も医療も保てません。本当にぎりぎりの状態です。大石賢吾であれば必ず長崎県が変わります。これからの長崎県、5年後、10年後、20年後、果たして今のままで希望が持てますでしょうか。これからの明るい未来、子どもたちが夢と希望を持って長崎県のことを愛し、長崎県で育ち長崎県に戻ってくる、皆様と一緒に元気のいい長崎県をつくっていく。私自ら足を運び皆様の声を聞き皆様と一緒にこれからの長崎県をつくってまいります」と訴えました。

「ワクワク長崎」をスローガンに掲げる東京の食品会社社長で無所属の新人宮沢由彦候補54歳。石木ダム建設事業の中止や、高校生までの医療費無償化などを訴えます。出陣式には石木ダム問題に取り組む嘉田由紀子参院議員(71)や自主支援を決めた共産党県委員会の関係者など約60人が駆け付けました。宮沢候補は「石木ダムの問題だったり諫早湾の問題だったりカジノの問題だったり様々な問題がたくさんのどに引っかかっているような状態。それを取り除かないと社会が元気とは言えないと思っている。石木ダムの問題を解決しないと前へ進めない」と訴えました。午後には石木ダムの建設予定地である東彼・川棚町の川原地区を訪れ、ダム建設に反対する地元住民らの前で必勝を誓いました。

宮沢候補は「今回の戦いで今の状況を終わらせる。そう思っています。お互い一緒に頑張りましょう。ワクワク長崎!ありがとうございました」と話しました。4日から順次、長崎県内173カ所に期日前投票所が設置され、多くの投票所で投票日前日の19日(土)まで利用できます。知事選は2月20日(日)投開票です。

https://www.ktn.co.jp/news/detail.php?id=20220203001

NIB長崎

立候補したのは届け出順に、いずれも無所属で現職で4期目を目指す中村法道候補71歳。新人で元厚生労働省官僚で医師の大石賢吾 候補39歳。新人で会社社長の宮沢由彦候補54歳の3人。投票は 今月20日に行われ即日開票される。

NBC長崎

4期目を目指す中村候補は、これまで県民の所得向上や人口減少対策に取り組んできた実績を強調。社会や産業構造が大きく変わる中で、次の4年間も残された課題解決に取り組むと述べました。

(中村法道 候補)
「産業構造も変わり、デジタル化やグリーン化に向けた流れはさらに加速し、時代は大きな変革期を迎えようとしております。こうした変化をチャンスに変え、具体的な成果を県民の皆さまにお示しできるよう、課題の解決に挑戦してまいりたいと考えております」

医師で元厚労省職員の大石候補は、感染症対策と経済活動を両立させる新型コロナ対策の強化の他、子育て支援や教育環境、医療・福祉・介護の充実などを公約に掲げて立候補しました。

(大石賢吾 候補)
「今の長崎県に目を向けますと、人口減少、また様々な課題も前に進んでおりません。大石賢吾であれば長崎県が変わります。これからの明るい未来、子供たちが夢と希望をもってこの長崎県のことを愛し、長崎県で育ち、長崎県に戻ってくる、皆さんと一緒に元気のいい長崎県を作っていく」

会社社長の宮澤候補は東彼・川棚町に計画されている石木ダム事業の見直しの他、佐世保市ハウステンボスへのカジノ設置の見直し、諫早湾干拓事業の課題解決などを緊急政策として掲げて出馬しました。

(宮澤由彦 候補)
「石木ダムの問題であったり、諫早湾の問題であったり、カジノの問題であったり、さまざまな問題がたくさん喉に引っかかっているような状態です。それを取り除かないと、どんないい政策をしても体が元気になることはできません。石木ダムの問題を解決しないと前に進めない、だから私はこれに取り組んでいます」

毎日新聞

今回の知事選で、自民は現職の中村法道氏(71)と、県連が推薦する新人で医師の大石賢吾氏(39)=維新推薦=で支援が分かれる。知事選で自民が分裂するのは4選を目指した党公認の現職を元参院議員が破った1970年以来。この日の両陣営の第一声に自民所属の県議が姿を見せるなど、情勢は混沌(こんとん)としている。

「3期12年間、人口減少対策などに力を注いできた」。中村氏は長崎市中心部の公園で第一声を上げた。新型コロナウイルス対策に専念するため、表だった選挙活動はしないと公言していたが、関係者によると「分裂選挙の中で、あいさつなしでは済まされない」との陣営の意向でマイクを握った。応援弁士は「心ある自民党議員、団体が知事を支援している」などと力を込めた。

大石氏も活発な選挙活動は控える方針だが、知名度向上が課題になるなか「新人が顔を売るチャンスを失うわけにはいかない」(陣営関係者)と、長崎市中心部の繁華街で出陣式に臨んだ。「さまざまな県の課題が前に進んでいない。元気のいい県を作っていく」と支持を呼びかけ、選対幹部の自民県議も「新しい県を作ろう」と世代交代の必要性を訴えた。

新人で食品関連会社社長の宮沢由彦氏(54)は、県庁近くの広場で第一声を上げ「経営者としての知恵を生かして、長崎を前に進める」などと訴えた。共産県委員会が自主的に支援するが、支援者は「政党とは関係なく、広く訴えを広げるだけだ」と話した。【田中韻、中山敦貴、長岡健太郎】

https://mainichi.jp/articles/20220203/k00/00m/010/308000c

NHK長崎

放送した動画データのみとなります。

https://www.nhk.or.jp/senkyo2/nagasaki/17914/skh50669.html

まとめ

告示日前までは、地元の有力誌である長崎新聞を中心に、

自民党以外の候補を扱わない偏向報道が多かったと感じていますが、

告示日の各陣営の扱われ方は、概ね公平だったと感じます。

その中でも、個人的にはNCCの報道が最も充実していたと感じます。

逆に、NIBは報道する姿勢があまりなさそうに感じました。