マイナンバーカード普及率向上の鍵は地方自治体にあり

本日は、「マイナンバーカードを普及させる方法」を知りたい方向けの情報をまとめました。

マイナバーカードの普及率

マイナバーカードの普及率は、総務省のHPから確認ができます。

毎月1日に情報が更新されています。

https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/#kouhu

令和3年5月時点のデータはこちら。

区分交付枚数
【R3.5.1時点】
人口に対する交付枚数率
全国38,129,33430.0%
特別区3,253,23234.0%
政令指定都市8,716,39031.6%
市(政令指定都市を除く)23,246,96729.3%
町村2,912,74527.0%

エクセル形式で月次データが公表されていますので、推移を分析する事により

  • 各市町村レベルでの交付枚数の推移
  • 年代ごとの交付枚数の推移

等を確認する事が出来ます。

政府の目標値と配布ペース

加藤勝信官房長官は2月3日の記者会見で、普及が遅れるマイナンバーカードについて、

「オンラインで確実な本人確認ができるデジタル社会の基盤だ。2022年度末までにほぼ全国民に行き渡ることを目指し、政府全体で利便性向上や普及促進に取り組んでいく」

と述べ、政府目標を堅持する考えを示しました。

2020年の配布枚数は1184万7315枚となり、1年間の交付枚数としては過去最多でしたが、

2021年5月1日時点では8900万8699枚が未交付です。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2101/19/news061.html

つまり、2020年のペースでは、全国民に配布するまでにあと7.5年かかります。

2022年度までの期間は1.5年ですので、配布を完了させるためには、

2020年の5倍のペースで交付する必要があります。

マイナンバーカードが普及しない理由

現状の課題

多くの国民にとってマイナバーカードは

  • 持つメリットも感じないし、極論なくても困らない
  • 個人情報が紐づけられる事への心理的な不安がある

ことが、普及が進まない要因だと言えます。

ただし、政府が行うサービスの充実や利便性の向上を求めるならば、マイナンバーカードは必須です。

10万円給付でも明らかになったように、現在は個人の銀行口座とマイナンバーが紐づいていません。

平井大臣が国会で答弁している通り

日本のIT化、デジタル化というのは、IDなきまま今までやってきたために、非常に中途半端なサービスしか提供できていない

状態です。

https://media.xid.inc/my-number-system/toben/

そのため、膨大なアナログ作業に行政職員が追われ、給付が迅速に進みませんでした。

より便利なサービスを受けたい

という国民の気持ちと、

より便利なサービスを提供したい

という政府の思惑がマッチしていない事が、普及の妨げになっていると言えるでしょう。

マイナンバーカードを普及させた自治体

マイナバー活動の事例として、2021年に総務大臣賞を受賞した石川県加賀市を紹介します。

https://media.xid.inc/my-number-card/kaga-award/

カードの普及率日本一

加賀市は

マイナンバーカードの交付率が2021年5月1日時点で65.1%(総務省発表)となっており、全国の区市中1位

となっており、交付枚数は2020年時点から2021年の1年間で、約5倍になっています。

電子申請の普及

高齢者が多い加賀市においては「移動」の負担を減らすため、「行かない・書かない役所」を目指す事にしたそうです。

まず申請の棚卸をして対象となる申請を絞り込み、

可能な部分から電子化を推進した結果、139の申請が電子化されたそうです。

このプロジェクトを推進する背景には、市長が最前線に立って電子化を進め、

トップダウン・ボトムアップの両方のアプローチを採用した事が紹介されています。

加賀はその他にも、キッズスクール、コワーキングカフェ、自然栽培ファームなど、新しい取り組みが次々と始まっている自治体ですので注目です。

http://www.kamiyasohei.jp/2021/05/27/9929/

自治体とマイナンバー

マイナンバー制度開始以降、普及率が低調であったことから明らかなように、

何もしなければ普及率は向上しません。

そもそも、カードを普及させる事自体が目的ではありません。

例えば加賀市のように、基礎自治体である市町村が主体となり、

住民サービスの向上に向けた業務改革・システム改革を行う事により、

マイナンバーカードを一気に普及させる可能性があります。

そのためには、自治体の側で

  • トップのリーダーシップ
  • 課題やビジョンの明確化
  • 推進体制の構築
  • 実現に向けた予算の計上

が求められます。一方、住民サイドでは、

「マイナンバーカードを活用して、暮らしの利便性やサービスを高めていこう」

という雰囲気作りが求められます。

国と自治体の取り組み

広報活動

総務省では、マイナンバーカードの普及に向けて「自治体の紹介」を行っています。

https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/

さらに、動画や漫画を通じた啓発活動をしています。

https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/mynumber/index.html

SNS発信

https://www.facebook.com/mynadiary

FAQ

総務省のHPでは、「よくある質問と回答」が紹介されています。

https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/mynumber/index.html

気になる項目がある場合は、是非回答をチェックしてみてください。

まとめ

マイナンバーカードを巡っては、

  • 5月1日時点、全国民の3割にマイナンバーカードが交付されている
  • 2020年末までに全国民に配布するには、2020年の5倍のペースで交付が必要
  • 自治体の取り組みにより、普及率を飛躍的に向上させる事は可能
  • 自治体レベルでの拡大には、トップのビジョンと組織体制が必要
  • 政府はデジタル化推進に向け、更なる普及啓発を行う予定

という状態です。

個人的には、自治体側の取り組みが重要であると感じますが、

全ての首長が加賀市の市長のように改革に前向きとは限らないため、

国がいかに音頭を取るかがカギになるでしょう。

 

よい事例やノウハウは全国で共有して横展開していきたいですね。