特措法改正
特措法の改正案を巡り、与野党での駆け引きが週明けも行われる見込みです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210122/k10012827491000.html
立民 泉政調会長は、
「補償が具体化されていない中では、過料の撤回を含めて見直しを求めていく」と述べました。
本来の目的
そもそも、特措法の一連の改正の目的は、
都道府県知事の権限強化による、感染症の拡大防止
であるはずです。
そのため、全国知事会の要望を受ける形で今回の特措法が改正されました。
閣議決定について、知事会会長の飯泉知事は「一日も早い成立を期待する」と述べる一方で、私権制限を巡っては他の知事から慎重な声も出ています。
しかし立ち返って考えると、感染拡大が止まらない原因は、果たして
都道府県知事の権限が弱かったから
でしょうか。大阪府の吉村知事は
「入院拒否が大きく問題になっている事例がない。あまり実効性はないのではないか。」
と述べています。
罰則よりも財源の確保?
緊急事態宣言を巡っては、東京都の小池知事が千葉・埼玉・神奈川の3県を引き連れて、国に宣言を要望しました。高橋洋一氏によると、「政府がお金を出すかどうか」がポイントだったと指摘しています。
今回の特措法改正でも、
営業時間短縮などの影響を受けた事業者を支援するため、
政府と自治体が、必要な財政上の措置を講じることを明記しています。
都道府県が時短をお願いし、協力金を支給する
というモデルが限界が近づいてきたため、
都道府県知事が国に対して罰則とセットで財政的な支援を求める活動が実を結んだ
という構図ではないでしょうか。
持久戦と体力
このままの状態が続くと、民間事業者も経営が苦しいため、
罰金を支払ってでも店舗を営業させる(感染リスクが高くなる)
という事態が懸念されます。
民間事業者が苦しい中で、
政府が経済的な補償をどれだけ担保するか?
が今後の感染拡大防止に向けても大きなポイントになって来ると考えられます。