政治家になるには、どうすれば良いの?
まず、何をしなければいけないの?
こういった疑問に、実際に市長選挙を経験した私が答えます。
よくある間違い
政治家を目指す!
となると、
日本の経済や国家はこうあるべき!
という感じで、大それた理想像が求められる気がします。
しかし、それを考え出すと、色々な面で「0からのスタート」な気がします。そして正しいかどうかも分からないので、
(やっぱり間違っているかも・・・)
となって、段々自信を無くしてしまう気がします。
「理想」よりも「現状」に目を向ける
政治家として活動をするためには、有権者から支持を得なければいけません。
どれだけ理想や夢を語ったところで、実現しなければ意味がありません。
そのうえで、あえて政策とか理念とかから入るのではなく、
「現在の政治体制といかに差別化するか?」
をまず考える必要があります。
今の政治体制がAだとすると、A’の政治スタンスをPRしても、有権者的には違いが今一つ分かりません。そのため、
今の政治はどうなっているのか?
を知ることが大切です。
そして徹底的に、現状とは異なるカラーを出す。そうすることで、有権者からすると、明確な対立軸が生まれます。
政治家を目指す3つの対立軸
私の場合だと、対立軸はこんな感じです。(左が現在・右が私)
人物軸
- (年配 VS 若手)
- (行政出身 VS 民間出身)
- (地元出身 VS 移住者)
現段階では仮想的として、現職(60台前半)を想定していますが、もしそうでなかったとしても、左側の要素に合致する人物が候補者になる可能性が高そうです。
政治ポリシー軸
- (みんなで結集! VS 分散型で良い社会!)
- (国・県に依存 VS 民間・個人を重視)
- (掛け声重視 VS 仕組み重視)
- (人口減少対策 VS 交流促進対策)
五島市は自主財源が乏しい財政構造ため、お金を使って「”新しい社会・経済の仕組み”を構築しよう」という感じではありません。
段階的に削減される予算の中で、「いかに既存の社会保障を安定させるか?」という部分が政治的に優先されるテーマとなっている気がします。
そのため、現在とは違う新しい”資金の流入経路”を確保し、経済的にも循環が実現する仕組みを導入する方針を掲げるべきです。
政策軸
- (雇用重視 VS 脱雇用重視)
- (定住促進・移住者重視 VS 交流促進・市民重視)
- (観光重視 VS 生活重視)
現在は、人口減少対策の大きな柱として、雇用の促進を進めています。しかしながら、賃金や職種の多さと言った、「良質な雇用」という面での競争は、東京や福岡と同じ土俵での競争になります。
同じように、定住促進は結局「お金で移住者を釣る」という牛丼の安売り競争と同じ構図になります。
さらに観光促進も、市民の生活向上には寄与しない政策であり、もし観光客が増えたとしても、「第二の沖縄」では意味がありません。
こうした面から、五島市では「他の地方・都市と競争しない路線」を磨くことが大切です。
まとめ
政治家を目指す上で肝心なのは、
私だったらこうする!!
という政策的な話の前に、
現状とどれだけ異なる方向性を示せるか?
その対立軸を探す方が簡単です。これはビジネスでも同じ話で、マーケティング的な視点が必要です。
民主政治は振り子のようなモノなので、対立する二つの指針を行ったり来たりします。
例えば米国では
共和党→民主党→共和党→民主党
のような形で、どちらが正解という話ではなく、必ずどちらかの方向に振れれば反動が生じます。
政治家=聖人君主的な正しさ
みたいな固定観念がありますが、私はもっともっと、若い人や未経験の人が政治の世界に参加するハードルを下げたいと思っています。
参考書籍
こちらの本はバイブルとしておススメです。
法律の事や準備の進め方など、大変詳しく書かれています。