まちづくり協議会研修会
〜当事者意識を呼び起こす「ワガコト化」のポイント〜
と題した講演に参加しました。まちづくり協議会の方々と、行政の職員の方を含めて2日間の日程で開催されました。
とても興味深い内容でしたが、広報されていなかったので、残念ながら2日目しか参加できませんでした。
本日は、内容のご紹介です。
1日目の内容
プログラムA
当事者意識を呼び起こす「ワガコト化」のポイント(講義)
- 人口減少社会に備える地域づくりのポイント
- 人口データ・住民アンケートから、地域のどんな現状が見えてくるか、将来、どんな事が具体的に問題になる可能性が高いのかを学ぶ
- ワガコト化から次の一手の具体例の紹介
プログラムB
「ワガコト化」を促すための具体的な方法
- 地域住民のワガコト化を一気に促すためのワークショッププログラムの紹介
2日目の内容
プログラムC
住民アンケート実施のポイント&分析演習
- 住民アンケートを実施する際のポイント解説
- アンケート結果の分析演習
以下、受講された方々の感想や質問です(一部)。
- 各課で行っているアンケート(社会福祉、介護、長寿)を、一本化する事が必要では?
- これまでのやり方では、同じ人しか集まらない。
- 組織の役員の役が多いので、スリム化が必要。
- 地域行事は継続する事が大事だが、勇気を持って辞めることも大事。
- アンケートは字を大きくしたり、分かりやすさも大事。
- アンケートの必要性、見方を変える。
- アンケートの回数や頻度が多い。回収も負荷となる。報酬をどのようにすべきか?
以下、私の意見です。
アンケートが最適な手段?
アンケートは手段の一つに過ぎない。
という講師の方のお話が印象的でした。そこの部分を度外視して「とりあえず続けているアンケート」というのが多い気がします。
住民としても役所としても、「アンケートを続ける事」自体が負荷・面倒になってしまっては本末転倒です。
「次の行動に繋がらないアンケートをやらない」という選択肢もありかと思いました。
逆にアンケートを行うのであれば、入念な下準備が必要、とのご指摘は、ごもっともだと感じました。
地域課題をオープンに
講義の中では
地域の課題を共有することが大事
とのアドバイスがありましたが、これは「地域内」だけではなく「地域外」に対しても同じかと思います。
これから先の自治体は、人口減少が避けられないので、「自分たちだけで」という発想では限界があります。
そのため、「外の力を利用する」という観点で、課題そのものをオープンに開示することも必要なのかな、と感じました。
以下、私が市長だったら、という面での提案です。
アンケートをアップデート
講義で紹介された「アンケート集計」は、非常に手間と時間が掛かるアナログな方法論でした。
たしかに、「ワガコト化」を促すためには、そうした地道に汗をかく努力も必要なのかもしれません。
しかし、人口減少と社会の高齢化が避けられない地域自治体としては、アンケートも含めた「住民の意思確認」をする方法を進化させる必要があると感じました。具体的には
- データ産業の一部として「住民の声」を位置付け、アンケートの方法論を変える(一括集計からリアルタイム集計に)
- アンケートそのものも、効率的に回収・分析するためのツールを導入する(ペーパーレス・電子化)
- アンケート結果を地域住民以外にも共有し、「ワガコト」人口を増やす(アンケート結果をビッグデータとして多角的に分析)
高齢者が多い中での導入はハードルが高いかもしれませんが、だからこそ、社会の高齢化&人手不足という大きな課題に直面する自治体が取り組む意義が大きいと感じます。