エネルギー政策の望ましい考え方

  • 2018年10月19日
  • 2019年11月3日
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第5次エネルギー基本計画

第5次エネルギー基本計画を扱ったこの本では、

  1. 世界の潮流が大きく変化しているにも関わらず
  2. 第四次計画と大きな変化が見られない、消極的な内容

であると批判しています。世界の潮流変化とは、パリ協定に基づく世界の脱炭素化&再生可能エネルギーの普及です。

本日は、その細かい内容はともかくとして、エネルギー計画の立て方として、望ましい方法論を考えてみます。

電車に乗り遅れないように

エネルギー政策を巡り、再生可能エネルギーの導入目標が20%台に過ぎない日本は、たびたび「周回遅れ」であると指摘されています。

そのため、紹介した本の筆者も、

省エネ&再エネ比率を高めることが大事

と述べています。しかしながら、考え方として

「世界の潮流に乗り遅れないこと」

が、本当に大事なのでしょうか?例えば受験生が、隣のクラスの人を見て、

やばい、1年間勉強が遅れている、急いで勉強しなきゃ・・・

という感覚です。日本が再エネ分野で出遅れていることは事実です。しかし私は逆に、

出遅れたレースに参加することに意味があるのか?

と思います。

原子力や火力発電のように、世界の技術的潮流をリードできる立場にないならば、いっそのこと別の路線での生き方を模索することが賢明です。

上記の例でいえば、

受験勉強は止めて、実用的なスキル取得に時間を割く

というスタンスです。その上で、エネルギー政策を考えるポイントは、「国としての方向性」ではないでしょうか。

省力型社会か放漫型社会か

エネルギー問題とは要するに、

どうやって国全体で必要な電気を調達し、供給するか?

ということです。

その上では、人口動態を基にしたエネルギー需要予測が必要不可欠です。現在問題となっている九州電力の太陽光のように、過剰に生産しても意味がないどころか、逆効果です。

そのため、エネルギー計画の考え方はまず、「電源構成」比率ではなく、「需要予測」です。その需要予測のために、

  • バンバンエネルギーを使う放漫型の社会を目指すのか
  • 極力無駄なエネルギーを使わない省力型の社会を目指すのか

という社会的な合意形成が第一歩です。

エネルギー政策は「国の力」

その次に、需要と供給を最適化させるためには、「国の方針」を強く打ち出す必要があります。

そうでない場合、需要家からの要請に応じる形で、過剰な設備を抱える状態になってしまうからです。

逆に、戦時中のように「統制経済」が敷かれた場合、発電量を国が調整することが出来るので、エネルギー問題はハンドリングがしやすくなります。

現状のエネルギー政策を巡る問題は、

構成比率だけに目を奪われて、国としてのエネルギー供給量の方向性がよくわからないこと

にあるといえます。

エネルギー問題の方向性が示せていないというのは、裏を返せば「国としての方向性を示せていない」というのと同じです。

そのため、苦し紛れに他国の電源構成比率だけに目を向けていては、再エネの過剰設備(=負の遺産)を残すだけになる恐れがあります。

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