消費税、上がるってよ
いよいよ増税が決定しましたね。
政府は増税を確約する一方で、「景気を悪化させないための方策」をあの手この手で盛り込んでいます。具体的には
- 商品ごとに税率を変えたり
- 一部の高額品は軽減税率を適用させたり
- 決済方法によっては税率を免除したり
個人的に「?」と感じたのが、キャッシュレス決済に伴う割引です。
当初は、キャッシュレス決済に対して割引をする方針だったらしいのですが、
「いやいや、田舎は現金主流だから」
という声に押され、結局は現金をそのまま支給する案まで出ているらしいです。
増税に伴う一時的な現金の支給は、メダカに餌を大量に上げるようなものです。その効果はあくまで一時的であり、メダカの生活そのものには影響を与えません。
どうせ与えるならば、恒常的に上げ続けなければ意味がありません。
そこで本日は、現金支給によるベーシックインカムが、島で実現したらどうなるか?を考えてみたいと思います。
島の経済社会
島の中では、先日のキャバクラの記事でも書きましたが、大してお金を使う場所がないですが、庶民がお世話になるお店はそれなりに多く存在します。
100円ショップ、コンビニ、スーパー、ドラッグストア、薬局、居酒屋、スナック・・・
こういったものが島にはある一方で、
遊園地、水族館、動物園、映画館、お洒落なデパート、高級料理屋、高級ホテル・・・
そういったものが島の中にありません。唯一あるのはパチンコ・スロットくらいです。
そのため、島の中ではお金のある人ほど、「外へ遊びに行く」頻度が高い気がします。逆に言えば、島から出ること自体にお金がかかりますので、貧乏な人は島からあまり外に出ません。
外に出たがる
そう考えると、やはり島の人の中には
島=何もないつまらない 島外=何でもある楽しい場所
という、憧憬に近い感情が根付いているように思えます。
そこでベーシックインカムが普及し、「自由に使えるお金」が増えた場合、島の人は外での遊びにお金を使う頻度が高くなる気がします。
住民票だけ五島に残して島外で賃貸契約し、幽霊島民の生活にシフトする人も増えそうですね。
外側に逃げるお金
財源の問題を棚上げしてましたが、仮に島の中でベーシックインカムが普及した場合、自前で財源を維持するのは非常に難しいと考えられます。
なぜなら、島の中にはお金をたっぷりと使う場所が少なく、島の外でお金を使う傾向が高いからです。
こうした例からもわかる通り、島の経済は基本的に、島民の消費マインドが「外側」に向かっているので、自給自足的な発想では経済が回りません。
「地域振興券」というモノが昔発行されましたが、発想としては経済をブロック化しない限り、島の活性化には繋がりません。
社会保障の自動化
「経済のブロック化」というと、いかにも保護主義的で悪いイメージに聞こえますが、地域が自立的に活性化するためには、必要な視点だと思います。
一番理想的なのは、交通・食料・医療といった社会保障をすべて自動化して、そうしたサービスだけに使える仮想的な通貨を島民に支給する、というやり方です。
そうすれば、最低限度の生活にかかるコストが限りなく0に近くなる一方で、「その地域」に住み続けなければ便益がなくなるので、島の中で「余分なお金」を使う理由ができます。