大学時代のアルバイト
私は大学生の頃、「いただきコッコちゃん」という変わった名前の飲食店でアルバイトをしていました。
料理の種類は名前の通り、鳥料理をメインとしたオムライス・焼き鳥などでしたが、その他にも料理を取り揃えていました。
そして生まれて始めてのアルバイトと言うこともあり、沢山怒られ沢山働きました。
勿論それは辛い経験ばかりではなく、大学生の私にとっては「働くこと」の楽しさを教わる良い機会でもありました。
飲食店で働く社員
大学生ならよくご存知でしょうけど、日本の「飲食店の社員」は働き方がモーレツです。
「飲食店 ブラック」
で検索すれば簡単に実体が分かりますが、私が働いていたお店の社員さんも、けっこーなキツサだと感じました。
朝の10時~深夜の2時まで働くのが基本で、休みは大体月に3~4回程度。連勤が20日以上に及ぶこともあれば、急にアルバイトが来なくなって出勤を余儀なくされることも多々あります。
そして社員の給与と実質労働時間を考えたとき、その時給単価は1000円のアルバイトよりも高いのではないだろうか、とさえ思えました。
そんな過酷な現場を肌で感じているからこそ、多くの大学生は
「飲食だけは辞めておこう」
と心に誓っていたのでしょう。新卒の離職率が最も高い業界だといわれる所以も、一重にこの、
低賃金の長時間労働
にあることは間違いないなさそうです。
繁忙期はパニック状態
お店の場所が商業施設の中にあったので、GWや正月といった繁忙期は、洒落にならないくらいの忙しさになります。
店の外にも行列が出来始めると、段々と回転効率が落ちていきます。
- 皿が足りない
- 食器が足りない
- ドリンクが足りない
- 人手が足りない
などなど。私は狭い店内の中をぐるぐる走り回って注文を取り、肉体労働後のビールの美味しさを学びました。
店長の笑顔
私が働いていたお店では、店長が基本的にキッチン担当で、煮えたぎる暑さの厨房で、煙まみれになりながら焼き鳥を焼いたり、オムライスを作ったりしていました。
印象的だったのは、そんな過酷な厨房で長時間働く店長が、どんな時でも最大限の笑顔でお客さんに向き合っていたことです。
サービス業は笑顔が基本
ってことは教科書的に学んでいましたけど、ここまで愚直にそれを実践できている人と言うのは、後にも先にもこの人が一番だったっとおもいます。
キッチンは職人気質になりがち
特に厨房で料理を作っている方は、
いかに完璧な料理を作るか?
と言うことに気を取られすぎて、肝心な
お客さんの様子
が見えていない人が多いように感じられます。それは社会人になってから、数多くの飲食店を見てきて私が感じていることです。
最悪、一度も厨房からお客さんを見ない料理人もいます。
キッチンの仕事は大変ですけど、まずはお客さんありきです。
島の接客スタイル
島で生活を始め、色々な飲食店を回っていますが、
「最高の笑顔で接客」
っていう感じのお店は、殆ど存在しない気がします。そもそもお客さんとの距離が近いので、都会にある大げさな接客は必要とされていな気がします。
ただ、それでももう少し、接客時の「自然な笑顔」の割合が多ければよいのに、と思います。
そもそも、人間の味覚なんて結構いい加減なものです。
「美味しかった料理の味」
は数日も経てば忘れてしまいますけど、
「良いサービスを受けたときの印象」
は、数年経っても覚えていたりするものです。
特に、「店長=料理人」でお店を経営している人は、
接客よりも味で勝負!
ってなりがちですので、注意したほうが良い気がします。