【五島ジオパーク】火山研究が弱い火山大国

  • 2017年9月11日
  • 2017年9月11日
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ジオパーク認定に向けて

世界遺産登録がほぼ確実視される中、市役所としても「次なる観光資源」として「日本ジオパーク認定」を目指しているようです。

今回はそれに先駆けて、五島の地質学的な成り立ちを紹介します。

※鐙瀬ビジターセンターの情報を基に記載しております。

五島は湖から生まれた!?

五島列島の生い立ちは、今からおよそ2000万年前にさかのぼります。

アジア大陸の東の渕にあった、長さが100kmにもおよぶ大きな湖に土砂が流れ込み、「五島層郡」という堆積層が出来ました。

この五島層郡は、近くの変動を受けて隆起し、山脈に成長していきます。地下の深いところでは深成岩が入り込み、地表には火砕岩を伴って火山岩が噴出しました。

その後、山脈の一部で流れやすい溶岩を大量に噴出するハワイ式火山活動が始まり、鬼岳火山郡などの独特な火山地形が作られました。

約1万年前、氷河期が終わると海面が上がり、山脈の低い部分が海に覆われ今の五島列島が誕生したようです。

 

・・・以上がビジターセンターの資料として書かれていた文章(図は筆者作成)ですが、なんとなくイメージ掴めましたか?

正直言って私は、分かりづらい!という印象しかありませんでした。

まずは言葉が良く分からないですよね。

ハワイ式火山とは?

「ドッカーン」という感じのイメージではなく、噴水のように「ちょびちょび」と流れ出す、穏やかな火山のことです。

日本では伊豆大島や三宅島がこのタイプに類し、特徴として流動性の高い玄武岩質の岩を含みます。

「ハワイ式火山」である五島の火山群

大まかな特徴を紹介しましたが、ここでクエスチョン。

なぜ五島の火山は「五島式」火山ではなく、「ハワイ式」と言われるのでしょうか?

物理的に同じ火山であるならば、ハワイに存在する火山が「五島式」火山と言われても言いわけですよね?

日本での火山活動が、米国式の分類に添う形で、謂わば「模倣版」のような名称しか得られないのは、火山に関する研究において、指導的な立場を取れていないことを意味しています。

火山とは逆に、成功事例を考えてみてください。

日本で最大の時価総額を誇るトヨタの「カイゼン」は、自動車現場にとどまらず、生産方式の世界標準語となっています。

そのほかにも、漫画やアニメと言った日本の「お家芸」と言える分野には、数多くの日本語が世界中で幅を利かせています。

しかし火山の場合は、世界の活火山の7.3%を占める火山大国で「指導的」な立場とは程遠い状況となっています。

ここには大きな問題として、「火山大国日本が抱える問題」が潜んでいるように思えます。

火山研究の予算が少ない

文部科学省が示しているデータ

リンク先

からも分かるとおり、地震に比べて火山の研究開発費は微々たる物となっております。

さらにこちらの記事からからも分かるとおり、日本は火山研究における資本投下が他国と比べても圧倒的に不足しているようです。

朝日新聞出版の記事

予算が下りない背景として、日本政府は火山を、

「災害をもたらしかねない危険要因」

としか捉えていないのではないでしょうか。

だからこそ、『火山のリスクは地震の10%程度。だから予算も地震研究の10%程度』となってしまっているのでしょう。

観光資源としての火山

ですが、せっかく世界に類を見ない火山スポット、地震スポットであるのですから、もう少し

『地質学的な観光資源』

として、より多くの研究費用開発費を投じても良いのではないでしょうか?

少なくとも、世界ジオパーク認定に向けた研究開発として、もう少し国全体として体制を整備する必要性を感じる今日この頃です。

 

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