【2024年6月/長崎県議会議事メモ】白川あゆみ議員

長崎県議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、時間がかかります。

そこで、議事メモを残しています。

※内容は正式な議事録ではないため、発話の全てを反映しておらず、必ずしも正確でない箇所もあります。

1.サイクルツーリズムについて

白川 県民の切実な声を基に質問する。真摯な答弁をお願いします。国際自転車レースに名乗りを上げたが、誘致に至った経緯や知事の意気込みは。

知事 九州全体の活性化を目的に実行委員が主体となり、福岡熊本大分でスタートした。本県も誘致を検討していたが、IR誘致の繋がりを活かして早期に開催したいとの申し出があった。そうした経緯もあり佐世保が名乗りを上げた。県北の発展は重要なので、2025の開催成功に向けて全力で取り組みたい。

白川 意気込みも十分に伝わった。交流のページにも描かれておりチャレンジ精神が伺える。自転車マニアの聖地となるように全力を尽くしてほしい。自転車道路は愛好家から、野茂半島が荒れ果てている、恥ずかしい状況だと。現場はガードレースが歪み、土砂が堆積して安心して走れる状態ではなかった。整備の状況と管理計画は。

土木部長 長崎野母崎線の11km区間は土砂が堆積して支障になっていたが、現在は通行可能。今後は毎月パトロールを実施して適切な維持管理に努める。

白川 GWに間に合わなかったのは残念。今後は定期的なパトロールをお願いします。他の管理状況は。

土木部長 県が管理する自転車専用道路は、佐世保市に7kmの道路がある。パトロールは毎月行い適宜対応している。

白川 先日も海外のロードバイクチームが来たとの事。道路も適切に整備して頂き、多くの方に支持されるようにお願いする。

2.新しい女性支援のあり方について

白川 女性への支援への法律は前回も取り上げたが、今回は4月1日に施行された後の取り組みを。女性の福祉の視点に立ち1人1人に応じて包括的な支援を行うとしている。婦人保護事業との違いも踏まえてどう考えるか。

知事 婦人保護事業はS31の法を根拠にしているが、女性を巡る課題は性暴力・犯罪・困窮など複雑多様化している。売春防止法では限界があるため新たな法制定に至ったと理解。人権尊重・男女平等が謳われている。包括的に支援する上で重要だと考える。

白川 法律の理念の違いで言えば、売春保護法は支援の概念がない。中長期的な支援が不十分であり、新しい法律では私生活・社会生活で困難を感じたら支援を受けられる事が掲げられている。入り口で一人一人の意思を尊重しながら、最適な支援を行う事が法律のきも。長崎県は計画が未作成であり残念。野田聖子氏が評価したが、発展がみられず取り残されている。遅れている理由と今後は。

こども政策局長 民間との共同による長崎モデルを推進してきた。蓄積されたノウハウを活かして、民間と連携してきめ細やかな支援を検討したい。意見交換を精力的に行い、県のDV計画を取り込み一体的に行う事から、時間が係っている。実効性の高い計画となるように準備したい。

白川 県の策定後、市の作成も努力義務とされている。市町の計画づくりの為にも、支援機関との連携強化にスピード感を持って取り組んでほしい。他機関との調整が必要。支援にマイナスな感情をもっている場合もあるため、巡回などにより支援対象者を把握するアウトリーチが重要。1民間団体に丸投げでは通用しないので、支援調整会議の構築を検討して頂きたいが、民間との協業はどう考えているか。

こども政策局長 様々な主体の関りが必要。新たな調整会議の準備を進めている。当事者である女性の意思を尊重した体制構築に努力したい。

白川 中長期的な支援が必要。安心して働ける環境になれば人口流出に歯止めがかかる。真剣に取り組むように強く要望。

3.校内教育支援センターの取り組みについて

白川 R4の不登校児童は24万人で過去最高。長崎も同様。コロナの影響が大きく、生活リズムが戻らないなど。

教室に入れない子供の部屋などを設置して、指導員の補助も提案している。初年度の状況は。

教育長 21市町の8市町で行い115人の指導員が配置される。

白川 設置の効果を丁寧に説明する必要がある。バックアップはどうするか。

教育長 予算、指導員の人材確保、市町と協議する。積極的な情報発信を行い浸透を図りたい。

白川 提言書によると、R3から小中学校の別室に指導員を派遣している。実績・データに基づけば

子どもが学びたいときに学べるものと書いてあった。提言をどう受け止めているか。

教育長 学校を皆が安心して学べる場所にするとある。県としても提言を紹介しながら運営を協議したい。

1人1人のニーズに応じたま学びの場にしたい。

白川 居場所として機能を果たせるように県も取り組んでほしい。

4.県立こども医療福祉センターの事案について

白川 肢体不自由の小児整形などを行う施設であり、命綱のような医療機関。ショートステイの転倒事故の件への対応は。

福祉保健部長 ストッパーをかけておらず発生した事故。再発防止策を徹底し、員外散歩も見直す。

安心して利用できるように努める。

白川 同じような事故が二度と起こらないように要望する。単なる不注意の根底には深刻な人材不足があるのでは。早出遅出の変則勤務もあり、誰も望まないでしょと、県の求人は人手不足。どのように打開するのか。担当ドクターの変更に対して運営の

福祉保健部長 副所長を所長に任命する。診療体制に影響を生じないようにしている。会計年度の不足は2名。確保が大事。勤務体系も見直しているが、全国的な不足により採用が難しい状況。対応を強化して人員を確保できるようにする。

白川 それなりの処遇でないと人は集まらない。スピード感を持って対応してもらいたい。

5.労務費等の適正な価格転嫁について

白川 連合長崎によると、春闘は過去最高水準との事だがその実感は薄く、公的な仕事はその感覚が薄い。

賃上げ原資の確保も含めて価格転嫁が必要。物価高騰に負けない賃上げの実施に向けて、価格転嫁の促進が必要だが県の取り組みは。

産業振興部長 6月に連携協定で価格転嫁に取り組んでいる。497社が協定を締結して機運は高まっている。具体的な行動を促すため、万支援などの協定を締結。適切な価格転嫁の促進に努める。

白川 下請けいじめを防ぐ約束、パートナーシップ宣言、価格転嫁の相談窓口で賃上げを後押しする事は心強い。価格交渉すると次の仕事が貰えなくなるのでは、という不安を聴く。県内企業に活用するために周知徹底を促したい。適切な予定価格の策定、必要な対策通知が来ているか。

総務部長 実勢価格を反映した設定や適切な対応の通知が出された。

白川 指定管理者の経費の増加にどう対応しているか。

総務部長 原則として経費の増減を含めて管理者の努力で行っている。国の臨時交付金を活用した。

白川 指定管理者から申し出あれば協議に応じるとの事だが、市民サービスの向上を図っているので、経費についても相談しやすい環境を作ってほしい。公正取引委員会の通知を踏まえ、県としての対応は。

土木部長 県が最新の人件費・経費を予定価格に反映している。県も速やかに対応を行ってきた。

白川 サプライチェーン全体は難しいとの事だが、県が発注する立場として、適切に支払う必要がある。賃上げの流れに乗れるように、県として最大限対応してほしい。

6.特定利用空港について

白川 長崎空港と福江空港が対象となったが、何がどう変わるのか。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20240328/5030020414.html

土木部長 国民保護対応のため、自衛隊や海上保安庁が円滑に利用できるように国が指定する。自衛隊などの航空機が緊急時に効率的に利用でき、迅速な対応が可能となる。福江空港では照明のLED化や気象観測の更新が期待される。

白川 なぜわざわざ指定されるのか理解できないので国交省に尋ねた。現時点でも数回利用しているが、訓練計画の意思疎通をしたいとの事。わざわざ指定しなくても、都度連絡でも構わないし、不十分であれば意思疎通すべき。必要な時に借りるだけであり、熊本県は候補地全て、沖縄は6候補地を見送っている。理由は国の説明が不十分であるため。本県での承認までのプロセスは。

土木部長 長崎、福江の申し出があり、県としては有事の利用ではないとの認識を示した。異論ない旨の主旨が示されて国に報告している。その結果、指定された。

白川 五島と大村は県に判断をゆだねているが、同意とは違うと思う。県議のみに同意をする旨があったが、県は26日にあっさりと同意を伝えている。その後、長崎福江空港有事拠点へ、と指定された。軍事利用が進むのではとの心配が増えると思う。撤回の申し出も出ている。目的に疑念を持つ県民も増え、県から県民への説明はない。知事説明でも一言も説明はない。五島市長は市政だよりの市長コラム欄に記事を掲載したが、何もしていない県よりはましだと思う。こそこそせずに説明すべきだと思うが知事は。

知事 これまでも自衛隊機が訓練をしているが、国に確認した所、頻度は現行程度。有事の想定ではないと確認している。県としては大村、五島市に丁寧な説明を求めている。県民への説明不足は真摯に受け止め、今後対応に努めたい。

白川 県民の信頼を取り戻すためにも丁寧な説明を。

7.小笠原諸島の探検家「島谷市左衛門」の功績について

白川 江戸幕府は島谷市左衛門に調査を依頼して小笠原諸島を発見。船は長崎で創られ、優秀な航海士が携わった。東京沖1000kmの位置にあり、国益に対して重要な島。郷土の偉人を県はどう認識しているのか。

文化観光部長 功績に着眼した収集は行っていない。先進的な航海術を学び、貿易に従事して小笠原諸島を調査した。国際社会に主張するための礎になったと理解。

白川 もっと注目して頂きたい人物。350年の節目の年なので、ゆかりの偉人を紹介してはどうか。

文化観光部長 展示会を開催するにあたり貢献度などを総合的に勘案する必要がある。

白川 造成・探検家・国益への貢献など研究して頂きコンテンツとして活かしてもらいたい。広く長崎県の子供たちにも紹介して頂きたい。市と協力して進めてほしい。

8.海岸漂着ごみについて

白川 対馬に行きCAPPAとクリーンセンターを視察。漂着ごみの量に驚いた。流れつく理由の説明が分かりやすく、海流の影響でゴミが溜まる防波堤の役割をしている。対馬市の現状は。

県民生活環境部長 7800立方メートルが対馬で回収されており、毎年多くが漂着。対馬は特に海外由来が多い。

白川 プラ製品が多く、対馬で出来るだけ回収する努力をしているとの事。回収処理の現状は。

県民生活環境部長 国の対策費補助金を活用して処理をしている。対馬は回収ゴミのうち84%が焼却、埋め立てされて残りが有効利用されている。海洋プラの一部を再利用して循環経済モデルの確立に取り組んでいる。

白川 SDGsの理念の元、企業連携して商品転換が行われているがゴミのごく一部であり回収にも課題がある。発生抑制対策は。

県民生活環境部長 県では海岸漂着ごみの現状を知ってもらうため、展示紹介して日韓一斉清掃で意識醸成の啓発活動をしている。国に対して外交上の対応の要望をしている。学生・市民による清掃に継続的に取り組んでいる。

白川 政府要望もしているとの事だが、海岸漂着ごみの問題は本土でも大きな課題。ボランティア活動が0になる事はない。行動改革も必要だが、近隣諸国との国際問題であると捉えて問題解決に前進してほしいと要望。