五島市の市議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、数か月かかります。
そこで、議事メモを残しています。
記載分は、2021年3月15日の内容です。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/s001/010/010/010/100/20190316160308.html#01
※内容は必ずしも全てを反映している訳ではなく、正確でない部分もありますので、ご容赦ください
目次
有人国境離島法による輸送コスト支援事業の補助金返還について
Q. 先の12月議会において、もし返還するとなれば誰が払うことになるかという質問に対し、市長は「今回の県に関しては事業者はありのままを相談し、そして市の方もそれに対処しながらやっているという意味ではこの事業者の方は多分一切貸しがないという風に思っております。そうした中でどうするか、基本的には市としてはなかなか業者に請求するということは難しいと思っておりますが、これについては色々議論する中でご意見もあります。業者の方に返還を求めるというのはこれは忍びないと言いますかしたくないと言いますか、私自身そう思っております。」と答えている。しかし、今議会に提案されている補正予算案の中に業者が返還すると計上されている。これは市長の答弁と相反するものだが詳しい説明をお願いしたい
市長 : 事業実施者は事業開始時に当たり、行政の対象を受け補助対象となるものとして進めており、事業実施者に瑕疵はないものと考えているが、事業実施者の意向として補助金を返還して頂いた。補助金返還が生じたのは私共の理解不足及び確認方法が十分でなかったことであり、事業実施者に改めてお詫び申し上げる。市としては今後十分な確認を行い再発防止に努めてまいりたい。
Q. 業者の意向として支払っていただいたということだが、私は納得できない。この返還金についてどのような経緯で起こったのか詳しくお聞かせください
産業振興部長 : 輸送コスト事業が29年度から始まり、その中で事業者がどういう形で対象になるのかというご相談があり、細かく言うと一箱いくらというのに対して支援というところだが、今回については自分のフェリー代を使って運んでいたということで、会計検査の指摘の言うことであればフェリー代しか補助の対象にならないということであったが国の出しているQ&Aでは自社便を使うことも可能だということもあり、県のところに問い合わした所、そこも補助対象になるということも確認できたので事業を行った。
しかし、会計検査の方から指摘があり、審査をし、そこは補助対象にすることは難しいとして、課題に補助金を交付していたとして補助金の返還を求められたということ。気持ちとしては事業者に返還を求めるのは酷ではないかと思っていたが事業者の方から返還をしてくださるという話があったので返還していただいた。
Q. 事業者は五島市に一回一回お伺いを立てて五島市は県の方とも連絡をとって事業を進めていった。12月以降の県との交渉はどうなっていたのか
産業振興部長 : 県に対しても補助金の返還の免除も含め要望をしていたが、県としても補助金の返還を免除する証拠がないとして会計検査に基づき補助金を変換するようにというのが県の回答であった。
Q. このようなことを通していけば市民にとって色んな問題が起こっていく。市の指導で補助金を頂いた。市がいいということでやった。しかし市の間違いで補助金返還になった。この件についてどう考えるか
市長 : 事業者の方には大変申し訳なく思っている。今後の対応としてはこのようなことがないよう適切な審査等の取り組みをしていきたい。
Q. 今後はということであるが、今までもこのようなことがないようにということで進めてきただろうと思われる。市民は信じて相談してきた。そして返還金を業者に払わせるのも税金で払うのもおかしい。この責任は誰にあると考えるか。
市長 : この仕事を進めてきた五島市ということであるから、その代表である市長である私に責任があると思っている。
Q. 市長がおしゃっていただいたように責任は市長にある。じゃあその責任のとり方についてはいかがお考えですか
市長 : 補助金の返還がなかった場合には市の方で負担をするということであるので市の方に財政的な負担をかける。つまりそのときには私の処分を考えていたが事業者が返還ということであったので、弁護士に相談をした。職員には過失がなく、職員に過失がないのであれば私にも過失があったと言えないんじゃないかということであった。
Q. もちろん職員には責任はないと思う。返還金を払うにあたって責任の所在をはっきりしてほしい。責任のとり方を別のやり方で取ろうというお考えはないか
市長 : 今後このようなことがないよう適切な審査、確認を行い再発防止に取り組んで参りたい。
Q. 私はそのような責任のとり方では市民は納得しないと思う。
新型コロナウイルス感染拡大により打撃を受けている市内事業者に対するさらなる救済策とそのための財源確保は
Q. 昨年末から新型コロナウイルスにより、市内経済に大きな影響を受けていることから、事業の継続と雇用を確保するため、市内事業者に対して事業継続支援金を給付することになっている。この事業は昨年の12月から今年の2月のことだが、3月以降のさらなる救済策が必要だと考えるがいかがか。またその財源についてお伺いしたい。
市長 : 飲食店等に関する営業時間短縮協力金については227件、1億7252万円を支払っている。現在全業種を対象にした五島市の事業継続支援金を始め支払いを始めている。4月になったら前年同期と比べて売上が50%以上落ちたところを対象にした給付金の受付を開始する。五島市独自の分と県の共同部分を合わせると20~50%未満のところは20万、50%を超えたところには40万ということになる。またひとり親世帯の支援についても五島市独自の政策としてやらせていただいた。補正予算を見ていただいても分かるようにワクチンの接種費用を除いても6億近い対策を講じているが国や県からの補助金を除いても2億を超える市の独自の負担、財政調整基金からの繰入金といったものを当てている。
Q. 県や国だけの予算を充てにして大丈夫なのか。図書館の予算が出ていたが、こういう急を要さない予算についてはしばらく凍結をして、市民の安心のために備えるのだということを行っていただければ市民は安心すると思う。市長の選挙の公約に五島を守るとあったがそのことについて答弁をお願いしたい。
市長 : 設備等の工事の入札がもう始まっており、この件については選挙の公約にあったので進めていきたいと思う。
Q. つまりコロナの第4波に対しても五島市の今の財政状況でも大丈夫だということか
市長 : この予算を流すということは長い目で見たときに影響が出ると思う。今後も財政調整金も残高もまだ残っている認識であるので、コロナから守り、教育も守るということでやっていきたい。
選挙における投票率向上への取組は
Q. 2月に実施された五島市市議会選挙の投票率は68.62%だった。五島市が合併してから4回目の市議会選挙であった。1回目は85.34%、2回目は80.42%、3回目は75.41%、今回は68.62%であった。毎回投票率が下がっている。これは議員の責任が重大だと考えているが、投票率が低下している現状の中、投票率向上への取り組み、また近年の五島市における投票率をどのように考えているのかご答弁お願いしたい
選挙管理委員長 : 投票率の低下は由々しき事態だと考えている。投票率向上対策の一環として全国の選挙管理委員会では期日前投票を開設している。また、投票所までの遠隔地の有権者には移動支援も行っている。さらに投票年齢の引き下げにより、市内の高校に期日前投票所を開設し、市内の高校に選挙講話を行っている。結果として一定の成果を得ていると考えている。今後ともさらなる啓発活動を行い投票率の向上を目指したい。
Q. 市議会選挙について何が一番大事かと言うと議会改革だと思う。議会は市民が見ることができるが常任委員会は市民が見ることが出来ない。ぜひとも市民に分かりやすい候補者の紹介ができないのか。せめて五島市のホームページ、ケーブルテレビでできないのかどうか。
選挙管理委員会事務局長 : 今回もそういう活動は事前運動と見なされることになりかねないため、市の方で積極的にこれを扱うことはしないことにしている。
Q. 青年会議所の候補者へのインタビューは計画されたと思うがその点についてどう思うか
市長 : 立候補予定者の討論会を計画しているということだった。無観客ということだったので、人を入れて出来ないかということを話したことを記憶している。
Q. 4年後に市長選挙があるが政治家としてこういう形に進めてもらいたいが、その気持をお聞かせねがいたい
市長 : 顔が見える形でお話するというのが基本だと思う。こういった討論会等があれば参加させていただいて、しっかり議論することには意義があることだと思う。
ふるさと教育の現在の状況について
Q. 五島市のふるさと教育の現在の状況をまずお聞かせ願いたい
教育長 : 現在五島市の教育については、五島市教育に関する大綱及び、第二期五島市教育基本方針に則って、ふるさとを愛し、ふるさとに誇りにもてる児童生徒を育成することを目的として市内全ての小中学校において総合的な学習を中心にふるさと教育を実施している。
Q. 多くの若者と意見を聞いた所、五島に住んでいて行ったことのない町がある。そして五島で釣り、農作業を体験したことがない子供が多い。こういう現状をしっかりと把握しなければならないと感じた。今の子供の意識調査を一回取り組んでもらいたい。
教育長 : ふるさと教育は1時間単位でできる教育ではない。ふるさと教育の具体的な学習過程を次のように考えている。まずは地域の人、もの、こと、美しい自然や人々の暮らし、生活文化、様々な伝統が広範に渡ってふるさとを表している、これを人、もの、ことと表すならば、子どもたちの学校区内やその近隣にある人、もの、ことを知ることが先だろうと思う。知ることはただ見ることではなく、体験があり、交流があるだろうと思う。その体験、交流の中から色んなことを感じて、様々な気付きが生まれ、様々な悩みや課題に気づき、これをしっかりと解決のために何ができるかを考えてもらう。そして考えたことをどうしたら実践できるのか考え動く。その結果を発信していく。私は五島市でやっているふるさと教育は間違っていない。これを繰り返すことで、新たな価値が生み出され、子どもたちが新たに考えていく。そういう中でふるさと学習は深みを持っていくのではないかと思う。そういう意味では体験学習は意味があると思う。
Q. 私は今の五島市のふるさと教育が悪いと思っているわけではない。ただ私がやってほしいのは子供の実態調査をやってもらいたい。この五島を知らない子供が増えていることを市長はどうお考えか。
市長 : 今の高校生は忙しいのでしっかりと枠をとって動かなければいけないと思う。そういった中でどういった形があるのか、できればふるさとを旅立った子たちが五島を説明ができるようになってほしい。また教育委員会のもとしっかりと話をしてもらいたい。
Q. まさにそのように考えている。ここに日本の宝島 交流支援事業in五島というのがあるが、このようなことを今島内観光を考えた時、こういう事業を立ち上げることができないか。観光が冷え込んでいるのでこういう事ができないと思うが市長はどうお考えか
市長 : 教育委員会の方から上がってきたらしっかりと検討させていただく。
Q. ぜひとも教育委員会の方でしっかりと予算要求して取り組んでいただきたい。そしてふるさと教育をもっと厚みのあるものにしていただきたいということを要望したい。