【ご注意】
以下の内容は、長崎県議会における実際の質疑・答弁等の音声をもとに、内容を分かりやすくお伝えすることを目的として文字起こし・整理したものです。
正式な会議録(議事録)を全文掲載したものではありません。音声からの文字起こしのため、聞き取りの誤り、誤字・脱字、固有名詞や数値等の記載誤りが含まれる可能性があります。
正確な発言内容については、後日公開される正式な会議録をご確認ください。
令和8年9月14日(月)
畑島晃貴議員(自由民主党・対馬市選挙区)
皆さんこんにちは。自由民主党、対馬市選挙区選出の畑島晃貴です。
令和8年熊本地震、そして全国各地で発生する豪雨災害によってお亡くなりになった方々に深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災された皆様が一刻も早く穏やかな日常を取り戻せることを心からお祈りいたします。
日常とは予期せず突然にして奪われるものでございます。災害のみならず、病気や事故、そしてそれは誰の身にでも振りかかります。自分だけではなく、大事な家族にも。
私はこうしてこの場に立たせていただいておりますことも一つの奇跡です。支えてくれたすべての方々に感謝し、1分1秒を大事にかみしめながら、通告に従い、一問一答形式にて質問を行わせていただきます。
1.離島振興について
長崎県における離島の役割と今後の振興策
本年7月に、島民の悲願でありました有人国境離島法の改正・延長が実現いたしました。実現にご尽力いただきました本県選出の国会議員の皆様、そして平田知事をはじめ県庁職員、各市町、議会、職員の皆様、熱い機運を上げていただいた民間の皆様、ご協力いただいたすべての皆様に感謝申し上げます。
同法は、先人たちが残してくれた偉大な財産です。それを引き継いで、同法の理念に基づき、有人国境離島を守り、発展させていくことが、我々現役世代の使命と感じております。
本議会においても、すでに近藤県議、清川県議と離島の先輩方からもご発言がございましたが、国においては来年度概算要求において増額要求をしていただいております。ぜひ県としてもこの機を逃さず、国や各市町と連携して離島振興に努めていただきたいと思います。
私の地元対馬、そしてお隣の壱岐は、物理的な距離としては福岡県に近く、島民にとっても、特に経済圏、医療圏は福岡という意識が強いのは事実です。
一方で、行政区分としては長崎県。ただ私は、やはりこの対馬、壱岐、五島といった国境離島地域が同じ長崎県に属し、横の連携を図ることのできる強みは大きいと感じております。
それぞれ共通課題は多く、それに立ち向かうノウハウの共有を図ることができます。そして広域行政として、県がしっかりとそのノウハウを蓄積し、サポートにつなげていただいております。
これまで他の離島地域に視察に行った際にも、どちらかというと離島振興は県レベルというより、市町村レベルのミッションという意識が強いように感じました。むしろ長崎県の離島振興に対する取組は、全国に誇るべきものと自信を得ることの方が多くありました。
本土の自治体、あるいはそこに住む方々からすると、離島は行政コストのかかるばかりのお荷物と捉えていらっしゃる方もいるかもしれません。
しかしながら長崎県としては、そうした後ろ向きな姿勢ではなく、しっかりと県全体の振興に向けた戦略の一部として、これまでも取り組んでいただいてきたものと考えており、ぜひ平田知事にも引き続き、いや、それ以上の熱量で離島振興に取り組んでいただきたいと願います。
そこで平田知事にお伺いいたします。平田知事の考える長崎県にとって離島の果たす役割と、県として今後の離島振興に対する取組はいかがでしょうか。
以降の質問については、対面演壇から行います。
平田知事
畑島議員のご質問にお答えいたします。
本県の離島地域は、全国最多の51の有人島を有し【要確認】、それぞれの島は豊かで美しい自然や多様な歴史、文化など多くの魅力を有しており、本県にとってかけがえのない地域であるとともに、我が国の領海や排他的経済水域等の保全、海洋資源の利用など、国家的にも極めて重要な役割を担っております。
私は、こうした本県の離島地域の特性が県全体の価値や魅力を引き上げる重要な要素であり、特に農林水産業や観光業など、県政の重要政策を推進していく上でも欠かすことのできない地域であると考えております。
一方で、離島地域の人口減少や高齢化は他の地域以上に進行しており、住民の皆様が島に住み続け、安心して生活を営むことができる環境を整えていくことが大変重要であります。
そのためには、医療や福祉、交通など、安全・安心の基盤となるサービスを支える必要があり、それらのサービスを担う人材の確保や、新たなテクノロジーの活用など、きめ細かな施策を進めてまいります。
また、地域経済の基盤づくりとなる産業振興については、農林水産品の高付加価値化や販路の拡大に取り組むとともに、交流人口・関係人口を拡大させ、基幹産業の持続的発展を推進してまいります。
政策を推進していくためには、延長が決定した有人国境離島法に基づき、住宅の確保などの新たな施策の構築を進めるなど、関係市町と一体となって地域の振興に力を注いでまいります。
畑島晃貴議員
ありがとうございます。以下の質問では、各分野における具体的な課題を取り上げてまいります。
2.水産振興について
対馬沖における漁業調整と水産資源の保全
今、漁師が悲痛な叫びを上げています。
「島の外から来た漁船が対馬の魚を根こそぎ取っていく。出荷できないような稚魚まで取り尽くし、漁獲枠の制限を超えて網に入った魚は海に打ち捨てていく。こんなことでは自分たちが仕事にならない。次の世代に対馬の海を残してあげられない」。まさに死活問題です。
対馬沖の豊かな漁場には、国の許可による大中型まき網、県の許可による中小型まき網などの漁船が県内外から押し寄せております。
お聞きの皆様にも少しイメージしていただきたいのですが、例えば中型まき網の許可を得ている県内の事業者は現在65【要確認】。その漁獲量の合計は年間およそ12万3,000トン程度【要確認】。単純計算しますと、中型まき網1経営体当たりの漁獲量は年間2,000トン弱となります。
一方で、対馬全体の漁獲量は8,600トン【要確認】。つまり、中型まき網の船一つで、対馬市全体の約4分の1に相当する漁獲量を上げることができるくらいの規模を持っています。
この中型まき網、あるいはそれ以上の船が一つ来るだけで、それだけ島の漁師にとってインパクトが大きい、脅威となっているか、ご想像できますでしょうか。
有人国境離島法第16条には、国及び地方公共団体は、特定有人国境離島地域においては漁業が重要な産業であること及び我が国の領海、排他的経済水域等の保全等に重要な役割を果たしていることに鑑み、特定有人国境離島地域における安定的な漁業経営の確保を図る旨が規定されています。
つまり、特定有人国境離島地域である対馬の重要な産業である漁業を守ること、対馬の漁業経営の安定化を図ることは、国あるいは地方公共団体の責務であるとはっきりと書いてあります。
有人国境離島法の理念に基づいても、対馬の水産資源はまずは対馬に、離島の資源はまずは離島に還元されるべきです。
また、資源管理の観点からも、これは重要な問題です。近年は温暖化等の急激な環境の変化もあり、これまで獲れていた魚も思うように獲れなくなってきています。
そんな中でも対馬の漁師たちは、しっかりと次の世代に向けて、藻場の保全や磯焼け対策、魚礁の設置など、対馬沖に対する投資の取組を行ってきました。
それを島外の事業者が根こそぎ獲っていく。彼らにしてみると、対馬の資源が枯渇したら次の漁場を探して移動すればいいわけです。
もはや対馬の漁師たちには、諦めの雰囲気すら漂い始めています。このままでは対馬から漁業者はいなくなってしまいます。そして国境離島の水産業は衰退し、我が国の領海や排他的経済水域の保全という重要な役割も全うできなくなってしまいます。
有人国境離島法の理念に基づき、国境離島の産業を守るためにも、やはり国境離島の資源は地元に還元されるべきです。
そこで、例えば対馬沖における島外漁業者の入漁を規制するような枠組みはあるのか、お尋ねいたします。
水産部長
資源保護を目的として島外漁業者が対馬に来ることを入漁として規制するような枠組みはありません。
一方で、漁場利用や安全操業の観点から、地元と島外の関係漁業者間において、操業区域や期間等の設定などを申し合わせて取り決めを交わしております。
畑島晃貴議員
現状としては、法的にそうした枠を設定することはできないものと理解しました。
ただ、そうすると当事者同士だけですと、双方の利益に関わることですので、なかなか折り合いがつかないことも多かろうと思います。
県としても、ぜひこうしたところに、有人国境離島法に基づく国境離島の産業保護、あるいは持続的な資源管理という公的な意義も加味して、しっかりと話し合いの場の設定など、円滑にことが進むようサポートしていただきたいというふうに思います。
操業ルール違反への対応と漁業許可
さて、あくまで各海域での操業については、民間の申し合わせに基づき運用されているとのことですが、こうした申し合わせに対する違反行為は県として把握されているのでしょうか。
また、もし違反が確認できた場合、県としてどのような対応がなされているのか、お聞かせください。
水産部長
地元漁業者などから県への情報提供として、申し合わせ事項を守っていない漁船がいるとの報告を受けることがあります。
申し合わせ事項は関係者間で協議し、県も立ち会いのもと決定したものであることから、県としては具体的な情報提供があれば、関係者を通じ、事実関係の確認や指導を速やかに行っております。
畑島晃貴議員
改めて確認させていただきたいんですけれども、こうした民間の申し合わせに対する違反に関しては、罰則を伴うような取締りはできないということだと思います。
この点に関しては、しっかり情報提供を受けて把握に努めているということですので、まずその状況を把握し、その後は厳しく指導を行っていただきたいと思います。
ただ、あくまで民間同士の申し合わせに依拠するということであれば、対応に限界があることも確かです。
一方で、冒頭申し上げたとおり、対馬沖に来ている島外の事業者は、国の許可、あるいは県の許可を得て操業しています。
そこで確認です。例えば、この県の許可の条件に対する違反であれば、罰則の対象となり得るのでしょうか。また、県の許可の条件については、全国画一的なものではなく、長崎県独自で設定できる裁量はあるのでしょうか。
水産部長
許可の条件については、法により、都道府県知事は漁業調整その他公益上必要があると認めるときは、許可に条件を付けることができることとされております。
また、漁業許可に付された条件への違反が確認された場合には、漁業法違反として措置するなど厳正に対応しております。
畑島晃貴議員
県の許可の条件については一定の裁量がある。さらに、その条件に対する違反であれば、法に基づき罰則の対象になり得るということを確認させていただきました。
AISを活用した操業状況の把握
もう一つ、この取締りを行う上での課題があります。それが、違反行為を行った船舶の特定が困難であるということでございます。
陸上と違い、海の上では明確で目視可能な線引きがありません。また、防犯カメラもなく、容易に船同士が接近することもできない状況で、遠目に違反行為を疑われる行為を見つけたとしても、どこの何という船なのか、本当に違反行為に当たるのか確認するのも困難です。
そのため、2年前の私の一般質問においても、漁船の位置情報を得るだけでも違法操業の防止や取締りに大きな効果があるとした上で、情報通信技術の活用について質問、提案させていただきました。
その時にも、船舶自動識別装置、いわゆるAISの利用の普及を啓発していると答弁いただき、民間の申し合わせの中でもAISの利用が盛り込まれている例もあると聞いています。
一方で、必ずしもすべての船がこのAISを利用しているわけではないというのが現実です。
こうしたAISの利用を義務付けることは、しっかりとルールを守って操業している船にとってはトラブル防止、あるいは海上での事故・遭難などの際にも、自らを守るためにも大きな効果があると考えています。
県の漁業許可の条件として、AISの利用を義務付けるようなことはできないのでしょうか。
水産部長
一方で、対馬と島外の関係漁業者の申し合わせ事項において、操業トラブル防止の観点からAISの常時作動について取り決められており、こうした操業ルールが守られるよう、県として指導してまいります。
畑島晃貴議員
今ご答弁いただいたとおり、まずはルールに基づいてしっかりと操業がなされるよう、厳しくご指導いただきたいと思います。
また、県の許可については長崎県として裁量があることを先ほど確認させていただきましたので、様々な課題があるかもしれませんが、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
対馬沖に来ている島外事業者の中にも、ルールを守り、秩序を保ち、地元漁師と良好な関係を築きながら漁を行っていただいている方々も多くいると承知しています。
かつては対馬沖の豊かな漁場を求めて、全国から対馬へたくさんの漁師たちが移住してきて盛り上がった時代もあると聞いています。
外に対する排他的、あるいは内に対する保護的な考え方だけではなく、本日申し上げた国境離島の産業保護、持続的な資源管理の観点から、島内外のすべての関係者で協力していく体制づくりが必要と考えておりますので、県の皆様にも引き続きお力添えをよろしくお願いいたします。
海業の推進と県内での取組
次に、海業に関して質問させていただきます。
本年5月に対馬市比田勝港にて、海業・比田勝港釣り文化振興モデル港【要確認】供用セレモニーが開催され、当時の馬場副知事にもご出席いただきました。
韓国のインバウンドをメインターゲットに、漁協直営の飲食・物販交流施設である「おっどん亭・市場」【要確認】を拠点にして、上対馬地域の得意とする漁業と観光業を掛け合わせて地域を盛り上げていこうという取組です。
また、美津島町では有限会社丸徳水産が、地元漁協や周辺事業者と連携・協力しながら、体験型スタディーツアーの提供、域外への商品化による磯焼け対策【要確認】などに取り組んでおります。
いずれの取組も、国の関係省庁、他の自治体、民間企業など、本当に全国各地から多くの方々に視察や体験に訪れていただいており、注目を集めております。
対馬市のみならず、長崎県内各地においても様々な形で海業へのチャレンジが行われ、県としても支援を図ってきたことかと思います。
改めて、長崎県として海業に対してどのような期待を寄せているのか。また、県内における海業の取組状況を教えてください。
水産部長
本県は豊かな海の幸や漁村風景、自然景観など海の資源に恵まれており、県内各地域において海業の取組が拡大することで、地域のにぎわいや所得、雇用が生み出されることが期待されます。
現在、県内においては、水産物の直売所や食堂、漁業体験など、34地区で海業の取組が行われております。
このうち、壱岐の勝本地区では、漁協が実施する観光遊覧船を多くの県外客が利用し、漁協の大きな収入となっているほか、上五島の奈良尾地区では、ヨットフェスタの開催を通じて地元の受入体制がヨット愛好家に広まり、ヨット寄港数が増加するといった効果が出ているところです。
畑島晃貴議員
ありがとうございます。それぞれ各地域の保有する資源、海の特性などに応じた特徴的な取組が展開されていることかと思います。
こうした各地の取組を通じたノウハウの蓄積、課題の分析といった点についても、広域的にサポートしていただける県の役割として期待しております。
新しいことへのチャレンジは、そう簡単にうまくいくことではありません。また、その成果もすぐに目に見える形で現れるものではなく、時間がかかるものです。
多くの関係者の共通理解と粘り強さが必要になると、私自身も感じています。
これまでの取組を踏まえて、県として海業を推進していく上での課題をどのように認識しているのか。その上で、どのような支援を講じていくのか教えてください。
水産部長
海業に取り組む地区が増えてきましたが、推進役となる担い手の不足、観光コンテンツづくりのノウハウ不足のほか、取組が小規模、あるいは知名度が低く、安定した事業化に至っていないという課題があります。
このため県では、幅広いプレイヤーが参画する地区の体制づくり、専門家の派遣による観光コンテンツの磨き上げと商品化、県内外へのPR等を支援しております。
今後とも市町と連携し、各地区の状況に応じた海業の取組を積極的に後押しし、にぎわいの創出や所得向上に努めてまいります。
畑島晃貴議員
まだまだ長崎県は海業に対して大きなポテンシャルを秘めており、取り組める地域も数多くあると思います。
ぜひ、そうした地域にも海業の意義や取組の先進事例を共有し、背中を押してあげることで、さらなる展開を図っていただきたいと思います。
「長崎県といえば海業」「海業があるから長崎県の漁業は豊かだ、漁村は元気だ」と言われるような将来を目指していきましょう。
3.道路整備について
道路に隣接する民有地の災害リスク
冒頭申し上げたとおり、全国各地で大雨による被害が相次いでおります。
私の地元対馬市も雨には弱く、大雨が生じるたびに、河川の氾濫、道路の冠水、土砂災害等が発生し、不安に感じる島民の皆様からの相談を数多くいただいております。
特に離島・半島においては、道路が寸断されるリスクは脅威であり、災害時の救急救命、生活物資の輸送、復旧作業等に大きな影響をもたらします。
行政として道路の管理は当然のことですが、その道路に隣接する民有地、そこからの土砂、倒木、落石等によって道路の通行に支障を来すケースも多いかと思います。
まずは、こうした道路に隣接した民有地において、土砂災害等のリスクが高まっている箇所を県としてきちんと把握しているのか教えてください。
土木部長【要確認】
県では、道路防災点検により、道路に影響を及ぼすおそれがある斜面などについて調査を行い、道路災害などのリスクを把握するとともに、対策の優先度を定めた「第3期長崎県道路防災事業計画」を令和6年度に策定し、計画的に対策工事を行っております。
なお、対策工事完了までは、危険箇所ごとに年2回程度、定期点検を行っております。
さらに、日々の道路パトロールにおいて、法面などの異常が発見された場合には、必要な措置を取っております。
畑島晃貴議員
きちんと把握の上、計画的にご対応いただいているということでありがとうございます。
一方、対応に時間を要する箇所についても、パトロールなど可能な限りの管理を図っていただいているとのことでしたが、そもそもなぜ、そうした時間がかかってしまう場所が生じているのでしょうか。
やはり災害というのは、いつ何時発生するかわからない。今かもしれない、明日かもしれない。その時に人命に関わるようなリスクが予見できているにもかかわらず、それが放置されているような状況ではあってはならないと考えています。
県が対策工事を計画したにもかかわらず、すぐに着手できない箇所については、どのような要因があるのか教えてください。
土木部長【要確認】
県では道路防災事業計画に基づき、対策が必要な箇所のうち、災害発生の可能性などから優先度を決定し、計画的に災害発生を防ぐ対策工事を行っております。
対策工事の箇所によっては、用地取得など土地所有者の協力を得る必要があります。近年は相続手続が行われておらず、多数の相続人と交渉が必要となり、工事着手までに時間を要することがあります。
土地所有者への働きかけと管理責任
畑島晃貴議員
今ご答弁いただきましたとおり、やはり用地取得の問題が大きいのかなというふうに感じております。
必要な対策を講じるためには、当然、道路に隣接する土地の所有者の協力が必要です。
今ご答弁いただいたとおり、最近では相続によって所有権が多数に分散してしまっているということもあるかと思います。
また、近年は相続を経て、その土地の所有者が土地の近くに住んでいないというケースもよく見られます。
そうした場合には、もし大雨のたびに自分の土地から土砂が流れ出ているとしても、自分の生活には影響がなく、その惨状を自分が目の当たりにすることもありません。近所から責められることもありません。
こうした危機感を抱きにくい状況が生じてしまっているといったことも、一つの要因ではないでしょうか。
ただ、もしこうした落石や倒木といったリスクが予見可能な状況にもかかわらず、必要な措置を土地の所有者が怠り、人命に関わるような事態が生じたらどうなるのか。
ケース・バイ・ケースで一概には言えないでしょうが、土地の所有者が管理責任を問われ、民事訴訟などに発展する可能性も十分にあるというふうに考えられます。
あくまで個人の責任問題であり、行政上の対応に限界があることは理解しておりますが、かといって、先ほど申し上げたとおり、予見されるリスクを放置していくわけにはいきません。
こうしたリスクが高まっている土地の所有者に対して、県はどのような対応をしているのでしょうか。
土木部長【要確認】
県では、道路パトロール等により民地からの落石や倒木の発生が予想される箇所を発見した場合、緊急的な措置を行っております。【要確認】
また、落石などが頻発している場合、土地所有者に対し、道路を利用する方々が安心して通行できるよう、適切な対応をお願いしております。
また、県のホームページにおきましても、道路上に張り出した樹木の伐採や剪定については、土地所有者に適切な管理義務があることを周知しております。
畑島晃貴議員
ありがとうございます。可能な限り、やれることは全てやっていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
また、そうした所有者に対して、先ほど私が申し上げたようなリスクが生じている、管理責任が生じているといったことを、はっきりお伝えすることも大事かと思います。
場合によっては、自分がそうしたリスクを抱える土地を相続し、所有権があるということを認識していない所有者の方々もいらっしゃるかもしれません。
ぜひ関係機関と連携して周知徹底を図っていただくとともに、引き続き粘り強い交渉と対応をよろしくお願いしたいと思います。
4.医療政策について
ドクターヘリの安定運航
ドクターヘリは地域の救急医療を支える重要な社会基盤であり、特に離島・半島地域においては、医療アクセスを保障するための不可欠な公共インフラとなっております。
昨年の私の一般質問で取り上げて以降も、先日の他の議員の質疑でありましたとおり、2機目のドクターヘリの導入や、自衛隊や消防等との連携強化をはじめとした体制整備に努めていただいておりますことは感謝申し上げます。
しかし、昨年度はドクターヘリの運航事業者における整備士不足により、断続的に運航休止が発生し、島民の皆様が大きな不安を抱く事態が生じていました。
本来なら救えていた命が救えなかった。これほど悲しく不安なことはありません。
もしそのようなことがあれば、離島での生活に不安を感じ、今いる人もいなくなり、新しく島に来る人もいなくなることでしょう。
それほど、ドクターヘリを軸とした離島の救急搬送体制の整備は、島民生活にとって生命線となっています。
そこで、現在のドクターヘリの運航状況と今後の見通しについてお伺いいたします。
福祉保健部長【要確認】
昨年度発生した整備士不足による影響を踏まえまして、運航事業者に対し、整備士不足の解消に向けた対策の強化を求めてまいりました。
これを受けまして、運航事業者においては、他都府県における運航体制を見直すとともに、整備士の育成、他社からの派遣を受けるなどの取組が進められ、今年度は必要な整備士が確保されており、現在は支障なく運航しております。
なお、2機のうち1機につきましては、本年12月から新たな事業者に運航を委託することとしておりまして、当該事業者は既に九州5県で運航実績を有していることから、運航体制のさらなる安定化につながるものと考えております。
引き続き、安定した運航体制の確保に努め、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
畑島晃貴議員
今年度は支障なく運航できているということを確認でき、ひとまず安心いたしました。
また、12月からの新たな運航体制の下でも、引き続き関係機関と連携・協力しながら、運航の安定化、迅速化を進めていただきますようお願いします。
「離島に住んでいなければ、本土なら助かったのに」。そう言われることがないように、本当にお願いします。
上対馬病院と将来の地域医療
救急医療のみならず、離島の医療体制を考えたときに、その一つの島の中で、その一つの病院だけで、すべての機能を完結させるには限界があります。
人口減少が進み、医師や看護師、技師といった担い手の確保にも苦慮する中で、従来のようなフルスペックの機能を備えた病院を各地に作るのは現実的ではなく、一定の役割分担、機能分化を図っていく必要があると思います。
そして現在、北部対馬の医療を担う上対馬病院の建て替えが検討されています。
昨年度には県病院企業団の当初計画していた建て替えのスケジュールが後ろ倒しとなり、地域住民の方々も大きな不安を抱えることになりました。
そんな中で、本年5月、県病院企業団は、北部対馬の将来の医療を住民の皆様と考えるタウンミーティングを開催し、当時の【要確認】、馬場副企業長が対馬までお越しいただき、実際に住民の皆様と意見交換を行っていただきました。
上対馬病院の建て替え問題にとどまらず、日本の医療政策の動向や地域医療の課題など、幅広く取り上げていただいたものと感じました。
こうした取組は、これまであまり例がなかったものと思いますが、今回のタウンミーティングを開催した狙いと、住民との意見交換の機会について、県としてどのような意義があったと捉えているのか、お伺いいたします。
福祉保健部長【要確認】
今回のタウンミーティングにつきましては、北部対馬地域において、今後、人口構造や医療需要の変化が見込まれる中、長崎県上対馬病院の建て替えの検討が進められていることも踏まえまして、将来の地域医療のあり方について住民の皆様とともに考えることを目的として開催したものでございます。
当日は、県及び病院企業団から、地域医療を取り巻く現状や課題、今後見込まれる医療・介護需要の変化などについて説明を行うとともに、住民の皆様から上対馬病院のあり方や北部対馬地域における将来の医療提供体制について率直なご意見、ご質問をいただき、活発な意見交換が行われました。
こうした対話を通じまして、行政と住民の皆様が互いに課題認識を共有することができたほか、地域の医療のあり方を住民自らが継続して考える契機になったものというふうに受け止めております。
畑島晃貴議員
ありがとうございます。
地域住民の方々や病院関係者の皆様からも、自分たちを取り巻く環境について考える良い機会になったという声をお聞きしています。
私としても、今回の取組は医療分野においてよく指摘される「情報の非対称性」、その解消に向けた一歩として意義があったのではないかと感じております。
医療技術は日々進化を続け、それに伴い日本の医療制度も変化を続けています。
家にいながらオンライン診療を受け、薬の処方を受けることも可能となってきました。画像解析技術の高度化や各医療機関のネットワーク強化により、地方病院においても大学病院などから専門的な助言や診断を受けることが可能となってきました。遠隔操作による手術にチャレンジしている分野もあります。
必ずしも地域の医療を一つの病院だけで支えなければならない時代ではなくなりました。
ただ、こうした医療技術の進歩や制度改革を一般の方々はなかなかご存じありません。ニュースでかじることはあるにせよ、自分や家族の身に直接関わることになると、私ですら「本当に大丈夫かな」と不安を感じてしまいます。
こうした高度な技術が自分たちの生活にどのように実装されていくのか。そうしたことを踏まえて、今後どのような医療体制を目指していくのか。病院の役割はどう変化していくのか。
専門的な知識を有し、実際の政策を担う皆様から、しっかりと直接、地域住民の皆様に説明し、ご理解いただくことが重要と考えております。
一方で、個人のクリニックが少なく、公的な医療機関に頼らざるを得ない地域もあるでしょう。高齢化が進み、医療的機能だけでなく福祉的機能へのニーズが高まっている地域もあるでしょう。
また地域によっては、看護師をはじめ、一部の特定のベテランスタッフの方々に頼り過ぎ、負担が大きくなってしまっている地域もあると聞いております。
それぞれの地域の事情に応じて、地理的にも機能的にも、医療に対するニーズや病院に求められる役割、課題は様々異なるかと思います。
どの機能を地元に残して、どの機能をどこに集約していくのか、地域住民の皆様にも自分ごととして考えていただく必要があります。
ぜひ、そうした地域の声を直接お聞きいただき、将来の医療体制について、地域の住民の皆様、あるいは現場で頑張っていただいているスタッフの皆様と一緒に考え、合意形成を図っていただきたいと思います。
今後も今回のタウンミーティングのように、直接地域住民からの声を聞くとともに、医療・福祉政策について説明する機会を設けていく考えはあるのか、お伺いいたします。
福祉保健部長【要確認】
今後、2040年頃にかけて生産年齢人口が減少する一方で、85歳以上の高齢者の増加により、高齢者の救急搬送や在宅医療などのニーズが増大していくことが見込まれております。
こうした中、限られた人材で、より効率的な医療提供体制の実現を図っていくため、ICT技術の活用や医療機関の役割分担の明確化、連携強化を進めていく必要がございます。
県といたしましては、こうした取組を進める上で住民の皆様のご理解が不可欠であるというふうに認識しておりまして、今後とも情報提供や意見交換の機会を通じまして、住民の皆様のご意見を伺うとともに、医療を取り巻く現状や課題について丁寧にお伝えをしながら、持続可能な医療提供体制の確保に努めてまいりたいと思っております。
畑島晃貴議員
ありがとうございます。ぜひ今後、上対馬病院にとどまらず、県内各地で同様の取組を展開していって、しっかりとコミュニケーションを取っていただきたいなというふうに思います。よろしくお願いします。
5.離島航路・航空路について
ORCの機材トラブルと欠航対策
離島生活において、まさに命綱となっているのが離島航路・航空路です。
今、この二つの離島への足が非常に不安定な状況に陥っています。
まずは航空路、ORCの運航状況についてです。
最近、ORCの機材トラブルによる欠航が相次いでおり、はっきり申し上げて、島民は非常に困惑しております。
悪天候による欠便なら仕方ない。今後の定期メンテナンスによる計画的な減便もまた仕方ない。それは分かります。
それにしても、全くの晴天の下で、目の前に飛行機がいるのに、機材トラブルで飛行機が飛ばない。しかも搭乗直前にいきなり言い渡される。それでは納得できない気持ちもよく分かります。
しかも一度や二度ならず、頻繁に起きている状況です。
ORCは対馬では長崎便を運航していただいておりますが、最近では「長崎便が信用ならないから、あえて福岡に渡って陸路で長崎へ向かう」という声もよくお聞きしております。
五島市議会においても、本件を取り扱う特別委員会が開催されたとお聞きしており、対馬だけではなく、県内離島地域全体の問題だと認識しております。
まずは、このORCの相次ぐ機材トラブルについて、直近1年間の欠航の状況と原因、その対応策についてお尋ねいたします。
地域振興部長【要確認】
ORCは、離島地域と本土を結ぶ交通手段として重要な役割を担っております。
こうした中、ORCが保有するATR機の機材不具合による欠航率は、令和7年度が平均で約6%【要確認】となっておりましたが、今年度は昨年度より高い水準での欠航が続いており、7月の欠航率は19.8%となるなど、ご利用いただく皆様に大きな影響が生じているものと認識しております。
欠航の要因については、事例が少ない不具合が発生したことや、国外からの部品の取り寄せに時間を要したことなどがありますが、ORCにおいても予備部品の確保や他事業者との部品の融通を図るなど、欠航の縮減に努めており、直近の8月の欠航率は3.9%となっております。
また、ATR機についてはORCだけではなく、他の事業者でも不具合が多く発生していることから、国も全国共通の課題と認識しており、現在、運航品質の改善に向けた検討が進められているところであります。
県としても、国の動きを注視しつつ、引き続きORCや関係者とも連携しながら、安定運航の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
畑島晃貴議員
最もひどい時には約20%の確率で欠航となると、計画を立てるのも難しくなるかなと思います。
今ご答弁いただいたとおり、同じATR機を利用している全国各地共通の課題ということですので、ぜひ国とも連携しながら改善に迅速に努めていただきたいと思っております。
欠航がORCの経営や地域経済に及ぼす影響
また、急な欠航というのは島民生活、個人の問題だけではなく、産業にも大きな影響を与えています。
例えば、旅行や出張で団体行動を予定していた場合、レンタカー、宿泊、飲食などが急にキャンセルされることになります。
本来得ることができていた収入を失う機会損失だけでなく、飲食では当然仕入れていた食材の分だけ、実際の赤字が生じてしまいます。
小規模な事業者が多い離島では、経営にも響く死活問題です。
当然、旅行者やビジネスマン側からしても、「こんな不安定な状況なら、わざわざ離島に行くのを避けようか」ということにもなりかねません。
これはORCにとっても同様のことかと思います。決して飛ばしたくなくて欠航にしているわけではないでしょう。当然、欠航となればORCとしても多大な損失を被ることとなるはずです。
島民の皆様からもORCの多発する欠航に対しては、もはや怒りを通り越して、「本当にORCは大丈夫か」「これからも飛行機を安全に飛ばしてくれるのか」といった心配の声もお聞きするようになりました。
そこで、機材トラブルによる欠航が生じた場合にORCが被る損失、運航していれば本来得られていたはずの収入や、欠航が経営に与える影響についてお伺いいたします。
地域振興部長【要確認】
欠航に伴う損失につきましては、ORCによると、例えば欠航後に後続の便に振り替える場合などもあるため、実際の損失額の把握は困難ではありますが、欠航に伴い、すべての利用者に払い戻しが生じたと仮定して試算すると、令和7年度では少なくとも約8,700万円程度【要確認】の経営上の影響が想定されるとのことであります。
加えて、このような欠航が続くことは、公共交通機関としての信頼性を欠き、飛行機が移動手段として選ばれなくなるおそれがあるなど、将来的な影響も極めて大きいものと考えております。
県としましては、国の動きなどを注視しながら、定期航空路線としての信頼性の維持と安定性の確保を重視しつつ、路線が安定的に維持されるよう、関係者やORCと連携して取り組んでまいりたいと考えております。
畑島晃貴議員
ご答弁いただきましたとおり、試算できた金額も決して小さいものではないでしょうし、それ以上の損失があるものと思われます。
想定できる最悪のケースは、ORCが経営破綻してしまい、離島への航空路が断絶してしまうことです。
ぜひ県としてもサポートしていただきながら、引き続き路線の運航維持に努めていただきますよう強くお願い申し上げます。
ジェットフォイルの減便と船員不足
次に航路の問題です。
本年4月から九州郵船が運航する博多・壱岐・対馬を結ぶジェットフォイルが、船員不足により減便しております。
当初のスケジュールでは、7月頃までには本来の運航体制に戻すと聞いておりましたが、今なおその体制は改善されておらず、11月以降もこの減便が続くということも聞いております。
まずは、この現状がどのようになっているのか教えてください。
地域振興部長【要確認】
ジェットフォイルは、離島住民の皆様の日常的な移動に加えて、医療従事者の往来など離島医療を支える役割を担っているほか、交流人口拡大にも寄与するなど、離島地域にとって大変重要な交通インフラであると考えております。
そうした中、九州郵船が運航するジェットフォイルにおいて、船員不足を理由に本年4月以降減便が続いており、島民の福岡への通院や観光客の来島など、住民生活や地域経済に大きな影響が生じているものと認識しております。
九州郵船におきましても、SNS等による求人情報の発信や海技教育機関等への求人票の提出など、採用活動の強化を図っておりまして、少しずつ採用は進んでいるものの、現在のところ必要な船員数の確保には至っていないところであります。
県としましては、今後も離島航路の安定的な確保に向けまして、航路事業者としっかりと連携しながら、船員確保等の支援に取り組んでまいりたいと考えております。
畑島晃貴議員
今なお十分な船員は確保できておらず、1隻での運航による減便状態が続くということです。
この夏休みも、減便が生じてしまったことによって、観光や帰省への影響も大きなものであったと思います。
ただ、何より島民からは、福岡の病院への通院が困難になっているという声を多く聞きます。
従来のジェットフォイル2便体制であれば、体力的にも金銭的にも負担の少ないこのジェットフォイルで日帰りで福岡に通院できた。それを前提としていたので、非常に困っているという人が少なくありません。
当たり前となっていたことが当たり前でなくなってしまう。それなら生活の場所を考え直そうかという人が出てもおかしくありません。
これも九州郵船だけの話ではありません。県内の他の航路も同様に船員不足が生じているとお聞きします。
また、昨年の一般質問でも指摘させていただきましたが、貨物航路事業者にとっても船員不足は大きな問題となっております。
そして、もはや長崎県だけの問題ではなく、全国の共通課題として、各地域で船員の取り合いが始まっています。
せっかく県としてもジェットフォイル更新の予算を確保し、新造船の建造が始まっているにもかかわらず、「船はあるのに人がいないから動かせない」といったことになってはいけません。
こうした県内離島地域への航路や貨物航路事業者も含めた深刻な船員不足に対して、県としてどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。
地域振興部長【要確認】
離島航路は、住民の日常の移動手段や生活物資の輸送手段であるとともに、交流人口の拡大にも資する必要不可欠な交通手段であると考えております。
県内の離島航路においては、九州郵船のほかにも船員不足を理由に減便している航路もあり、船員の確保は極めて重要な課題であると認識しております。
このため県では、例年実施している陸上交通事業者を対象とした合同企業説明会に、今年度から航路事業者を追加して開催するほか、新たに県外からの採用者に対する支援制度を構築するなど、船員の確保に向けた取組を強化しているところであります。
また、去る9月4日には、行政と交通事業者等による「長崎県公共交通運転士・船員確保対策会議」を開催し、船員等の確保に向けた課題等について、関係者が一堂に会して協議を行ったところであり、引き続き官民一体となって、船員確保に向けた効果的な施策の検討を進めてまいりたいと考えております。
畑島晃貴議員
これまで後手に回っていたところ、今年度から一歩踏み出していただいているというふうに認識しております。
有人国境離島法関連の来年度予算においても、まだ概算要求段階ではありますが、船舶建造や帰省客への支援【要確認】が盛り込まれていると聞いています。
国としても、国境離島の人流・物流の活性化への支援を図っていただいているというような思いが見えてきますので、そうしたチャンスを逃すことがないよう、県としても引き続き対応をよろしくお願いします。
本日、その二つ、ORCとジェットフォイルを取り上げましたが、今、海も空もどちらも便が減ってしまっている状況でして、せっかく有人国境離島法が改正されたという明るいニュースがあっても、実際の島民の方々の生活は不便さを増す一方です。
特に海は、島民にとっては国道に値する重要な生命線です。引き続き県の方でのサポートもよろしくお願いいたします。
6.中東情勢の影響による燃油高騰、関連資材供給について
中小・小規模事業者への資金繰り支援
本年5月、自民党長崎県連政務調査会から平田知事に対し、中東情勢の影響による原油価格や物価の高騰に対し、県として早急な対策を講じていただくよう緊急要望を行いました。
その後、6月議会でもお答えいただいたとおり、県において様々な支援策にスピード感を持って対応いただいており、感謝を申し上げます。
要望の中でも強調させていただきましたが、特に本件により、中小・小規模事業者においては、直面する危機を乗り越えるだけの経営体力に乏しく、先行き不透明な中で大きな不安を抱えておりました。
そうした状況を鑑み、県としても事業継続に向けた資金繰り対策を講じていただいていることと思います。
まずは、こうした県内中小・小規模事業者に対する資金繰り支援の取組状況についてお尋ねいたします。
産業労働部長【要確認】
中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰や資材不足等の影響を受ける事業者への支援策といたしまして、本年5月13日から県の制度融資であります緊急資金繰り支援資金【要確認】の取扱いを開始しております。
7月末時点の数字ではございますが、利用状況につきましては、融資決定件数499件、融資決定額約119億2,000万円となっており、多くの事業者の皆様の資金需要に対応しているところでございます。
引き続き、事業者の経営状況や資金需要の把握に努め、資金繰りを支援し、中小・小規模事業者の事業継続と経営安定に取り組んでまいります。
中東情勢と今後の物価・燃油高騰対策
畑島晃貴議員
ありがとうございます。多くの事業者の資金需要にご対応いただいたことかなというふうに思っております。
ただ、要望書をお渡しさせていただいた5月から、社会情勢はまた大きく変わってきております。
依然として国際情勢は不安定で、先行きが見通せない中、今後の原油価格の高騰、そしてそれに伴う物価高騰が続く懸念もございます。
一方で、国の方も各分野に応じた様々な支援策を講じていただいており、一部の関連資材に関しては、一定、目詰まりが解消されつつあるものもあるというふうに聞いております。
やはり原油価格、物価高騰、サプライチェーンの混乱は、県民生活や地域経済に幅広い影響を及ぼすことから、県としても、こうした刻一刻と変化する社会情勢を注視しながら、継続的に必要な対策を講じていくことが重要というふうに考えております。
そこで、中東情勢の影響について、現時点の受け止めと今後の取組について、平田知事のお考えをお伺いいたします。
平田知事
中東情勢が依然として不透明な中で、石油関連製品をめぐる状況につきましては、価格高騰や一部では入荷遅延が続いておりまして、県内産業及び県民生活に幅広い影響が及んでいるものと認識しております。
こうした中で、国におきましては、去る8月26日にエネルギー需給構造強靱化総合パッケージ【要確認】を取りまとめまして、原油の調達先や輸送ルートの多角化、備蓄用の原油【要確認】、設備投資拡大を通したエネルギー転換、供給力増強など、エネルギー安全保障の強化に向けた取組を進めることとしております。
県といたしましては、こうした国の動向を的確に把握するとともに、県民や事業者の皆様が直面している課題やニーズの把握に努め、とりわけ燃料価格上昇や物価高騰の影響を受けやすい中小企業者や農林水産業者につきましては、制度融資等による資金繰り支援をはじめ、引き続き必要な支援に取り組んでまいります。
今後とも社会情勢の動向を注視しながら、県民生活や地域経済への影響の軽減に向け、適切に対応してまいります。
畑島晃貴議員
ありがとうございます。
各地域、各分野において、本当に状況は様々です。
また、5月にお渡しした要望書の中でも、大規模災害による想定外の需要の高まりを迎えた場合、物資の不足によりさらなる混乱が生じることが懸念されるとしておりましたが、今まさに地震や大雨により、そうした状況を迎えてしまっております。
こうした影響も注視しつつ、ぜひ県庁の皆様一丸となって、また各市町とも連携しながら、実際の現場の生活者の方々、事業者の方々のニーズをくみ取っていただき、現場に寄り添った、事業者・生活者の目線に立った、本当に実効的な政策を講じていただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
以上で、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
