【R8年6月】総務水道委員会議事メモ

6月26日に総務水道委員会の審査がありました。

本記事では、委員会における各課関係の審査内容について、議案の概要、主な審議内容、議員からの質疑、理事者側の答弁を中心に整理します。対象は、消防本部、生活環境課、水道課、未来創造課、政策企画課、総務課の審査です。

消防本部

議案第50号 財産の取得について

消防本部関係では、議案第50号「財産の取得について」の審査が行われました。

本議案は、消防署富江出張所に配置している高規格救急自動車について、購入から15年を経過することに伴い、新たな車両を取得するものです。

取得物品高規格救急自動車
契約方法指名競争入札
契約予定者福岡トヨタ自動車株式会社
購入予定額3,685万円
仮契約日6月1日
更新理由現在の車両が平成23年11月配備で、更新目安である15年を経過するため

主な質疑と答弁

入札参加業者と辞退の理由について

議員からは、入札には4社が参加したものの、3社が辞退していることについて、そもそも辞退した業者が高規格救急自動車を納入できる業者だったのかとの質問がありました。

これに対し消防本部側は、財産取得に関する入札事務は財政課が所管しており、消防本部では業者選定や辞退理由の詳細までは把握していないと答弁しました。

また、予定価格や落札率についても質問がありましたが、落札率については財政課から情報提供を受けているものの、当日は資料を持参していないため答弁できないとの説明でした。

高規格救急自動車とは何か

議員からは、高規格救急自動車とは通常の救急車と何が違うのかという趣旨の質問がありました。

消防本部側は、高規格救急自動車とは、救急救命士が特定行為を行うために必要な資器材を積載した車両であると説明しました。

スーパーアンビュランスとの違い

スーパーアンビュランスとの違いについても質問がありました。

理事者側は、スーパーアンビュランスは車体が横に広がり、多数の傷病者を収容できる大型車両であるのに対し、今回取得する高規格救急自動車は通常の救急車サイズであり、救急救命士が扱う高度な資器材を積載している点が特徴であると説明しました。

15年前の車両との違い

15年前に配備された車両と比較して、今回取得する車両に大きなグレードアップがあるのかとの質問もありました。

消防本部側は、車内の基本的な配置などに大きな変更はないものの、積載する資器材については、メーカーによる改良やバージョンアップが行われていると答弁しました。

審査結果

質疑終了後、討論はなく、議案第50号は原案のとおり可決されました。

論点整理

今回の審査では、老朽化した救急車両の更新そのものについて大きな異論はありませんでした。一方で、入札において4社中3社が辞退したことや、予定価格・落札率・辞退理由について消防本部側が十分な説明資料を持ち合わせていなかった点は、今後の課題といえます。

財産取得の妥当性を委員会で審査するためには、所管課が入札事務を直接担当していない場合であっても、財政課と連携し、入札結果に関する基礎情報を説明できる体制が望まれます。

生活環境課

議案第73号 令和8年度五島市一般会計補正予算(第1号)中、生活環境課関係部分

生活環境課関係では、議案第73号のうち、大型衛生車購入に係る債務負担行為の限度額変更について審査が行われました。

補正内容

今回の補正は、奈留地区から海上輸送されたし尿等を、岐宿町二本楠にある西部衛生センターで中間貯留した後、福江衛生センターまで運搬するための大型衛生車を購入するものです。

購入価格の高騰に伴い、債務負担行為の限度額を増額補正する内容となっています。

対象事業大型衛生車購入
用途西部衛生センターから福江衛生センターまでのし尿等の運搬
当初限度額2,669万6,000円
補正後限度額2,812万6,000円
増額分143万円
補正理由購入価格の高騰

主な質疑と答弁

車両の使用年数と更新時期について

議員からは、現在使用している大型衛生車の使用年数や、今回更新する理由について質問がありました。

生活環境課側は、現在の車両は平成25年度に購入し、実際には平成26年度から運用していると説明しました。年間走行距離は約3万5,000kmで、現在は累計で40万km近く走行しているとのことでした。

10年程度で更新する必要性について

議員からは、民間で使用しているダンプトラックなどは20年以上使っている例もあり、10年程度で2,800万円を超える車両を更新するのは早いのではないかとの意見がありました。

これに対し生活環境課側は、今回の車両は一般的なダンプトラックではなく、し尿等を運搬するタンクローリー車であると説明しました。

し尿特有の腐食性ガスなどの影響により、タンク内部の腐食や劣化も考慮する必要があるため、実際の対応年数としては10年程度が適当であると判断しているとの答弁でした。

走行距離と修理リスクについて

生活環境課側は、走行距離が40万km近くになると、走行部分だけでなく、エンジンなどの心臓部にも不具合が出てくると説明しました。

また、島内で修理可能なものもある一方、メーカーや故障内容によっては島外のサービス工場に持ち込む必要があり、その場合には修理期間や費用の負担が大きくなるとのことでした。

そのため、修繕を重ねて延命するのではなく、計画的に更新する方針であると答弁しました。

審査結果

質疑終了後、生活環境課関係部分の審査は終了しました。

論点整理

今回の審査では、大型衛生車の購入価格高騰に伴う債務負担行為の増額補正が主な内容でした。

議論の中心は、10年程度で車両を更新することの妥当性でした。生活環境課は、一般車両とは異なり、し尿等を運搬する特殊車両であること、腐食性ガスによるタンク内部の劣化、年間走行距離の多さ、島外修理となるリスクなどを理由に、更新は必要であると説明しました。

一方で、今後の説明では、走行距離、修繕履歴、タンク内部の劣化状況、更新しない場合のリスクなどを資料化することで、更新の必要性がより分かりやすくなると考えられます。

水道課

議案第48号 五島市附属機関の設置等に関する条例の一部改正について

水道課関係では、議案第48号「五島市附属機関の設置等に関する条例の一部改正について」の審査が行われました。

本議案は、水道事業の経営状況が今後さらに厳しくなることを見据え、水道料金や水道事業経営について調査・審議するための組織として、五島市水道事業経営検討委員会を設置するための条例改正です。

あわせて、同委員会の委員報酬を定めるため、特別職非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正も行う内容です。

提案理由と委員会の概要

水道課からは、人口減少により水道料金収入が減少していること、老朽管の更新や施設改良、物価高騰などにより費用が増加していること、今後の経営悪化が予測されることが説明されました。

設置する組織五島市水道事業経営検討委員会
審議内容水道料金、使用料金、水道事業の経営に関する事項
委員定数12人以内
委員任期1年
委員報酬日額5,700円

委員定数については、県内他自治体の類似組織が10人から12人程度であることを踏まえ、12人以内としたとの説明がありました。

主な質疑と答弁

委員の構成について

議員からは、12人以内の委員について、団体代表などを想定しているのか、ある程度人選が決まっているのかという質問がありました。

水道課側は、関係団体の代表者などを想定している趣旨の答弁を行いました。

検討委員会のスケジュールについて

議員からは、検討委員会をいつ頃までに開催し、いつ頃までに結論を出す予定なのか質問がありました。

水道課側は、今年中に数回の検討委員会を開催し、年内には一定の方向性を固めたいとの考えを示しました。特に料金改定に関わる重要事項については、年内に審議・答申を得る方向で考えているとの説明でした。

審議対象の範囲について

議員からは、条例上の審議事項にある「水道料金及び使用料金に関する事項」は分かるが、「その他水道事業の経営に関する事項」とはどこまでを想定しているのかとの質問がありました。

特に、料金改定だけでなく、今後の経営状況、施設の維持管理、コスト削減策などについても丁寧に説明する必要があるとの指摘がありました。

水道課側は、料金改定に関係する大きな事項については年内に審議してもらう一方、決算見込みや経営状況についても毎年説明していきたいと答弁しました。

料金値上げだけでなく、コスト削減も示すべきとの意見

複数の議員から、単に水道料金を上げる議論だけでは市民の理解は得られにくいとの指摘がありました。

  • 水道事業は企業会計であり、将来を見通した経営判断が必要である。
  • 料金改定だけでなく、経費削減や施設統合の取り組みも説明すべきである。
  • 市民に対して、どれだけコスト削減に取り組むのかを具体的に示す必要がある。
  • 給水原価と供給単価の関係など、基本的な経営指標から分かりやすく説明すべきである。

これに対し水道課側は、施設統合を進めている例として、東方地区の統合や、井持浦地区で水源調査を行い施設統合が可能か検討していることを説明しました。

人口減少を踏まえた水道施設のコンパクト化について

議員からは、人口減少が進む中で、現在の水道管や施設をそのまま維持するのではなく、将来を見据えて水道施設をコンパクトにしていく必要があるとの意見がありました。

毎年人口が減少していく中では、料金収入も減少するため、料金改定だけでは限界があり、工事費や維持管理費をいかに削減するかが重要であるとの指摘でした。

また、石川県珠洲市の地震後の事例にも触れ、限界集落などでは、広範囲の水道管を維持する以外の方法も研究すべきではないかとの意見がありました。

水道課側は、現時点では新たに給水区域を広げることは考えておらず、現在の給水区域を維持しつつ、施設の統合や効率化を検討していく考えを示しました。一方で、既存区域を廃止して別の方式に切り替えるところまでは、現時点では考えていないとの説明でした。

給水区域と個別給水の考え方について

議員からは、集落ごとに水道管を引くコストと、別の方式で給水するコストの比較まで検討するのかとの質問がありました。

水道課側は、現在は給水区域が定められており、その区域内で水道を維持することが基本であると説明しました。区域外については、新たに家を建てる場合などでも給水を断っているケースがあり、今後も給水区域を拡大する考えはないとのことでした。

そのため、検討委員会では、現時点では新規拡張や個別給水方式への転換ではなく、現在の施設をどう維持し、統合・効率化していくかが中心になるとの説明でした。

料金改定による使用量減少への懸念

議員からは、料金を上げた場合、上げ幅が大きいほど利用控えが発生し、想定どおりに収益が上がらない可能性があるのではないかとの指摘がありました。

料金改定率と使用水量の減少率について、他自治体の事例やデータを参考にしているのか質問がありました。

水道課側は、現時点では、料金の上げ幅によって利用率がどの程度低下するかまでは考えておらず、資料も持ち合わせていないと答弁しました。

これに対し、料金を上げれば単純に収益が増えるというものではないため、料金改定による使用量の変化も考慮すべきだとの意見がありました。

審査結果

質疑終了後、討論はなく、議案第48号は原案のとおり可決されました。

論点整理

今回の議論では、水道事業経営検討委員会の設置そのものには大きな異論はなく、人口減少や施設老朽化を踏まえ、料金や経営について検討する場の必要性は共有されました。

一方で、委員からは、単なる水道料金値上げのための委員会にしてはならないという意見が複数出されました。料金改定の必要性を市民に分かりやすく説明すること、料金値上げと同時に経費削減策を示すこと、人口減少を前提に施設規模を見直すこと、料金改定による使用量減少リスクを検討することが、今後の重要な課題といえます。

未来創造課

議案第52号 工事請負契約の締結について

未来創造課関係では、議案第52号「工事請負契約の締結について」の審査が行われました。

本議案は、断線している光海底ケーブルの撤去工事について、工事請負契約を締結するため、議会の議決を求めるものです。

契約内容

工事名光海底ケーブル撤去工事
工事内容断線している光海底ケーブルを撤去し、撤去後のケーブル調査を実施
工事場所久賀島・奈留島間の海域とみられる
入札方法一般競争入札
入札日令和8年5月12日
落札者NTT西日本株式会社長崎支店
工事金額2億6,459万8,653円
工期令和8年7月7日から令和9年3月31日まで
財源全額一般財源との説明

主な質疑と答弁

ケーブル撤去後の通信手段について

議員からは、光ケーブルを撤去した後は、無線などで対応するのかという質問がありました。

未来創造課側は、今回撤去するケーブルは現在使用していないケーブルであると説明しました。もともとはインターネットやテレビ放送のために整備されたケーブルでしたが、現在は五島テレビ側が、NTTや他のグループ等の別の回線を利用してサービスを継続しているため、撤去しても現在のサービス提供には影響しないとのことでした。

なぜ撤去が必要になったのか

議員からは、市が所有する断線ケーブルがNTTのケーブルと接触しているため撤去することになったのか、という趣旨の質問がありました。

未来創造課側は、市が所有する断線ケーブルが、NTTのケーブルに接触している状況が確認されたことを説明しました。

令和6年5月にNTTから現在の状況について報告があり、それを受けて市として撤去が必要と判断したとのことでした。ただし、NTTから撤去を求められたから実施するというよりも、あくまで市の所有するケーブルであり、市が判断して撤去するという説明でした。

設置・維持管理・撤去とNTTの関係について

議員からは、もともとのケーブル整備もNTT、通信サービスの関係事業者もNTT系、今回の撤去工事もNTTであり、全体としてNTTが深く関わっているのではないかという指摘がありました。

未来創造課側は、e-むらづくり事業で市がインフラとしてケーブルを整備し、その後、サービス提供はそれぞれの事業者が行ってきたと説明しました。

整備時にはNTTが施工したとの説明もありましたが、ケーブル自体は市の所有物であるため、今回の撤去は市の責任で行うという整理でした。

NTTに一部負担を求める議論はなかったのか

議員からは、NTTのケーブルと接触しており、NTT側にも受益や関係があるなら、撤去費用の一部負担を求める議論はなかったのかとの質問がありました。

未来創造課側は、今回のケーブルはあくまで五島市の所有物であり、断線した市のケーブルを撤去するものであるため、NTTに費用負担を求める議論は行っていないと答弁しました。

これに対して別の議員からは、市が整備し、市の所有物として使っていたケーブルである以上、撤去責任は市にあるという意見も出されました。

断線原因について

議員からは、断線原因は分かっているのかという質問がありました。

未来創造課側は、断線したケーブルを実際に引き上げて確認しなければ、原因の特定はできないと説明しました。

当時、原因調査を行うには、ケーブルを引き上げるだけでも億単位の費用がかかる見込みであったため、そこまでの調査は実施していないとのことでした。

断線原因については、アンカー等による損傷の可能性も話題にはなりましたが、現時点では特定されていないという整理です。

審査結果

質疑終了後、討論はなく、議案第52号は原案のとおり可決されました。

論点整理

今回の審査では、現在使用していない断線海底ケーブルを撤去すること自体については、特段の反対はありませんでした。

一方で、撤去費用が2億6,459万円余と高額であること、市の所有物として全額市側で対応する整理の妥当性、断線原因が未特定のまま撤去に至っている点、設置時の契約・保守管理・撤去責任の設計に問題はなかったのかという点が、今後の検証課題として残ります。

政策企画課

議案第73号 令和8年度五島市一般会計補正予算(第1号)中、政策企画課関係部分

政策企画課関係では、議案第73号のうち、国の交付金である物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の歳入について説明がありました。

審査の冒頭では、4月からの人事異動に伴い、広報戦略係長の着任と、課長の就任について紹介がありました。

補正内容

今回の政策企画課関係分は、歳出事業そのものの詳細審査というよりも、国庫補助金を受け入れ、各事業に充当するための歳入・財源整理が中心でした。

交付金の充当先として、以下の事業が説明されました。

事業名所管課充当額
医療機関等物価高騰対策支援事業国保健康政策課925万9,000円
農業用資材等高騰対策支援事業農林課2,584万2,000円
燃油高騰対策支援事業水産課・農林課2,665万1,000円
オンライン宿泊予約サイトを活用した個人観光客誘客促進事業文化観光課4,473万円

各事業の充当額を合算すると、1億648万2,000円となります。

主な質疑と答弁

交付金の限度額を使い切る見込みか

議員からは、今回の補正により、国の交付金の限度額は使い切る見込みなのかという質問がありました。

これに対し理事者側は、今回の補正で交付金の限度額は使い切る見込みであると答弁しました。

審査結果

質疑はこの1点のみで、政策企画課関係部分の審査は終了しました。

論点整理

今回の政策企画課関係の審査は、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を、どの事業にいくら充当するかという財源整理が中心でした。

交付金の充当先は、医療機関、農業資材、燃油、観光誘客といった、物価高騰や地域経済への影響が大きい分野に配分されています。一方で、審査では各事業の効果や配分の妥当性について深い議論は行われず、交付金の限度額を使い切る見込みであるかの確認にとどまりました。

総務課

議案第73号 令和8年度五島市一般会計補正予算(第1号)中、総務課関係部分

総務課関係では、議案第73号のうち、職員研修委託料159万円について審査が行われました。

審査の冒頭では、4月1日付の人事異動により、総務課長、行政推進班係長、人事班係長など新たに配属・異動となった職員の紹介がありました。

補正内容

今回の補正は、五島市元職員による不正行為等を受け、職員の意識改革と再発防止を目的として、コンプライアンス等に関する研修を実施するための経費です。

款項目総務費・総務管理費・一般管理費
委託料
事業名職員研修委託料
補正額159万円
目的職員の意識改革、再発防止、コンプライアンス向上
研修方式動画研修形式
対象全職員

総務課からは、全職員が公平に受講できるよう、集合研修ではなく動画研修形式を予定しているとの説明がありました。

動画形式にすることで、業務への影響を抑えながら、受講状況や理解度を把握できる点が利点として示されました。

主な質疑と答弁

研修の実施方法について

議員からは、研修はどのような形で実施するのか質問がありました。

総務課側は、一定期間を設け、その期間内に職員が動画を視聴する方式を予定していると説明しました。期間は1か月から2か月程度を想定しており、視聴後にはテストを受けてもらい、内容の理解を深める形にしたいとのことでした。

今回の予算で実施する研修の範囲について

議員からは、今回の予算は動画研修のみなのか、今後ほかにも研修を予定しているのか質問がありました。

総務課側は、今年度は全職員を対象とした動画研修を予算計上していると説明しました。一方で、独自研修として、管理職を対象とした対面式のコンプライアンス研修も実施していきたいとの考えが示されました。

受講状況と未受講者への対応について

議員からは、動画研修である以上、職員が実際に受講したかどうか、また、受講していない職員への対応はどうするのか質問がありました。

総務課側は、システム上で受講状況を確認し、期間内に受講するよう案内・周知していくと答弁しました。未受講者に対しては適切にフォローアップしていく考えが示されました。

研修結果の共有について

議員からは、研修の結果や受講状況、理解度などを管理職間で共有するのかという質問がありました。

総務課側は、研修結果については今後の定期的な研修の参考にしていきたいと答弁しました。また、内容については管理職等にも周知していく考えが示されました。

第三者委員会報告書への対応方針について

議員からは、今回の研修は第三者委員会報告書を受けた対応だと思うが、報告書で提言された内容をすべて実施する方針なのか、それとも既に実施済みのものは除外するのか、基本姿勢について質問がありました。

総務課側は、一度実施すれば終わるものと、職員の異動なども踏まえて継続的に行う必要があるものがあると説明しました。

過去に実施している取組であっても、状況に応じて見直しながら継続していく必要があるとの考えを示しました。また、コンプライアンス研修に限らず、第三者委員会から指摘された内容については、基本的に取り組んでいく方向で整理しているとの答弁がありました。

これまでのコンプライアンス研修との違いについて

議員からは、これまでもコンプライアンス研修は実施していたはずであり、今回の研修は従来の延長なのか、それとも質的に違うものなのかという質問がありました。

総務課側は、今回の違いとして、単にコンプライアンスを学ぶだけでなく、実際に不正行為等の事案が起きたことを踏まえ、なぜこの研修を行うのかを職員にしっかり伝える点を挙げました。

これまでの研修では、「なぜコンプライアンス研修が必要なのか」という背景まで十分に伝えられていなかった面があるため、今回の事案を踏まえ、研修の目的や必要性を明確に伝えたいとの説明でした。

研修内容の精査と市長への報告について

議員からは、研修内容を誰が精査するのか、市長にも共有するのかという質問がありました。

総務課側は、研修内容については総務課で精査し、コンプライアンス研修の内容や実施結果については、市長にも随時報告していく考えを示しました。

委員からの主な要望

議員からは、研修を実施するだけで終わらせるのではなく、職員の感想や理解状況を把握し、実態を確認してほしいとの要望がありました。

また、職員の中には「なぜ今この研修を行うのか」を十分理解していない人もいる可能性があるため、第三者委員会報告書を受けた取組であることや、再発防止のために必要な研修であることを丁寧に周知してほしいとの意見も出されました。

審査結果

質疑終了後、総務課関係部分の審査は終了しました。

論点整理

今回の審査では、職員研修委託料159万円そのものに大きな反対意見はなく、元職員による不正行為等を受けた再発防止策として、コンプライアンス研修を実施する必要性はおおむね共有されました。

一方で、議論の中心は、単に研修を実施するだけで効果があるのかという点でした。

特に、研修の目的を職員に明確に伝えること、受講状況と理解度を把握すること、研修結果を今後の改善につなげること、第三者委員会報告書への対応を体系的に整理することが重要です。

今回の研修は単なる一般的なコンプライアンス研修ではなく、実際に起きた不正行為等を職員組織全体で受け止め、再発防止の意識を共有するための研修として位置づけられている点が特徴です。

全体を通じた所感

今回の委員会審査では、各課において、車両更新、特殊車両の購入、附属機関の設置、海底ケーブル撤去、国交付金の充当、職員研修など、幅広い議案・補正予算が審査されました。

全体を通じて共通していたのは、単に予算や契約の金額を確認するだけでなく、その背景にある行政運営上の課題をどこまで説明できるかという点です。

消防本部では、救急車両更新の必要性に加え、情報共有が課題となりました。生活環境課では、特殊車両を10年程度で更新する妥当性が問われました。水道課では、料金改定だけでなく、人口減少を踏まえた施設統合やコスト削減策の必要性が議論されました。

未来創造課では、使用していない海底ケーブルの撤去費用や責任分担のあり方が論点となりました。政策企画課では、物価高騰対応交付金の充当状況が確認されました。総務課では、元職員による不正行為等を受けたコンプライアンス研修について、形式的な研修に終わらせず、職員の理解と再発防止につなげることが求められました。

いずれの審査においても、理事者側には、単なる事業説明にとどまらず、費用対効果、更新・契約の妥当性、将来負担、市民への説明責任を意識した資料提示と答弁が求められます。