二度目の市長選挙で再落選しました。
大分落ち着いてきたので、この辺りで整理をしておきたいと思います。
投票数と得票率については、
2020年:中西 3991票(21.7%) 対 野口氏 14,429票(78.3%)
2024年;中西 3595票(20.6%)対 荒尾氏 5,538票(31.8%) 出口氏 8305票(47.6%)
という結果でした。
勝つことを目標に戦ってきたにも関わらず、2倍以上の票差で負けるという事は、正直驚きました。
そして構図は異なるにせよ、前回よりも票数・得票率を減らしたことについては、率直に言って落胆しました。
その理由はチャンスがあると思っていたし、それに見合う活動をしてきたと思っていたからです。
チャンスはあったか?
首長選挙は一般的に、現職が有利であると言われています。
今回の選挙に対する私の見方は
- 現職が引退して新人のみの争いとなる
- 自民党系から2名の新人が名乗りを上げている
- 裏金事件で与党に対する信頼が揺らいでいる
という状況から、チャンスだと思っていました。全国的には若い首長も地方で誕生している事から、決して無理ではないとも思っていました。
活動はしてきたか?
前回の市長選挙が終わってからの4年間、私はずっと政治活動に汗をかいてきましたので、知名度と信頼が一定数増えたのではないかと手ごたえを感じていました。
具体的には
- シングルポスター・二連ポスターの掲示によるPR活動
- 毎回議会での一般質問と、終了後の活動報告の印刷資料の配布
- YouTubeでの議会活動報告・ブログでの議事録作成
- 地道な地域周りのお困り相談活動
- 地域行事への参加とピンクシャツでのPR活動
- 朝の街頭での挨拶活動
- 宣伝カー・街頭演説による政治活動
- 五島市政に対する政策集の印刷と全戸配布
など、考えられる政治活動はくまなく継続をしてきました。
が、こうした活動が得票数の増加に全く影響を与えなかったと考えると、
市民の「政治活動に対する見方」と、「投票行動」は本質的に異なる、という事なのかもしれません。
市民の投票行動とは?
告示日の前の選挙に関する動きから、相手候補の活動を見聞きする事が多かったので、そこから考えると
地元の有力者が地域の主要な人物にお願いに回る
というのが最も効果的な投票行動に繋がったと考えられます。
もちろん、これは極端に単純化したモデルのため、そうではない投票行動の人もいたと思います。
が、私も選挙が終わって冷静に色々と敗因について考える中で、地域に根差した組織力が発揮される上記のモデルが、今回の選挙における「勝ちの構図」であったと思います。
見方を変えて、なぜ負けたのか?を軸に考えてみると、これまたいくつかの理由があると考えられます。
マイナス要因
政策面では、国境離島新法の延長が市民の生活に大きな影響を与えるため、延長を確実にしてもらいたいという想いもあったのかもしれません。
(厳密に言えば法律の延長は首長がどのこうの出来る問題でもありませんが)
それと、政策が多すぎる、という声もありました。全部で8Pで詳しく書いたつもりでしたが、かえって何がしたいのか分からない、という部分もあったかと思います。
政策面以外では、新人候補の年齢が若すぎるとか、経験が浅すぎるとか、地元の人を応援したいとか、そういう面もあったかもしれません。
学歴に対する見方が影響を与えた部分があったのかもしれません。
そうしたマイナス様子を吹き飛ばすくらいの実績やインパクト・訴えが足りなかったのも私の弱い部分でした。
負けた要因
五島市民の選挙における投票行動に対する理解が薄かった事
これが何よりの敗因だと思います。
政治活動による知名度や信頼性の向上が、投票行動に繋がる訳ではありませんでした。
今回の選挙では、
中西のマイナス要素 < 相手候補の勝ちの要素
の方が大きかったように思います。
地縁・血縁・組織力がフル動員された選挙だったと思います。
言い換えると、「政治活動の実績」よりも、「政治活動以外の活動(有力者からのお願い・挨拶)」が多くの市民の投票行動に影響を与えたという事です。
各候補とも、ネットやSNSも更新はしていましたが、大勢に影響を与えるほどに浸透はしていなかったと考えられます。
上記の事を理解しないまま、「投票行動に繋がらない政治活動」を継続してしまった事が、私の反省点でした。
選挙を終えて
今回2度目の市長選挙は、過去3回の選挙で、一番支援の方々が集まってくれて、共に戦う活力にあふれた選挙だったと感じました。
支援してくださった皆様に、改めて感謝を申し上げます。
今後の活動について、支援者の方からは、
また頑張ってほしい
という声を沢山頂きました。
それはそれで有難いお話です。
ただ、前回の市長選挙は、終わってから「また4年後に向けて頑張ろう」とすぐに前向きな気持ちになれましたが、今回は全く票数が伸びなかった事を受けて、政治路線に限界を感じた部分も大きかったです。
その部分を踏まえて、自分が何をするべきなのか、何がしたいのか、少しゆっくり考えて方向性を決めたいと思っています。