【令和6年3月/五島市議会】施政方針2.五島の恵みを活かし、雇用を生み出す“しま”をつくる

2五の魅力を発信し、世界に誇れる“しま”をつくる

【観光による交流拡大】

令和5年の観光需要は、新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類へ移行したこともあり、国内、国外ともに急速に回復しております。

五島市においても、テレビ放送などによる知名度向上により、令和5年の観光客数は、前年比25.8パーセント増の210,067人となり、世界遺産登録前の平成29年と同程度まで回復しております。

令和6年度は、引き続き旅行会社と連携のもと、世界遺産、日本遺産、日本ジオパーク、食、体験など、数多くの魅力的な観光資源を組み合わせた旅行商品を造成し、新たな誘客とリピーターを獲得するとともに、着地型旅行商品の磨き上げにより、長期滞在につなげてまいります。

そのほか、さらなる知名度向上のため、五島市を舞台とする映画・ドラマ・情報番組などのロケ誘致を強化し、制作会社や地元関係者と連携しながら、効果的な情報発信に努めてまいります。

外国人観光客の誘致については、五島市を訪れる外国人観光客の利便性を向上させるため、観光サイトの多言語化や宿泊施設等の受入体制整備を支援します。また、旅行会社などと連携した情報発信や旅行商品の造成、県や関係機関と連携した海外商談会への出展や旅行会社へのセールス活動を実施し、外国人観光客数の増加を図ってまいります。

フジドリームエアラインズ(FDA)チャーター機については、令和5年5月から令和6年1月までの間に29本が運航され、1,602人の観光客が来島しました。さらに、この2月から5月までに、31本の運航が予定されております。大型客船については、令和6年度に3隻が入港する予定となっております。引き続き多くの観光客を呼び込むため、航空チャーター機や大型客船の誘致に努めてまいります。

教育旅行については、昨年4月から民泊での受入れを再開し、令和5年は18校、1,811人を受け入れました。令和6年は、現在のところ17校2,303人の予約をいただいております。今後も引き続き、教育旅行体験プログラムの開発を進めるとともに、新たに教育旅行誘致のための支援制度を創設し、全国各地での営業強化により、受入人数の拡大を図ってまいります。

魚津ヶ崎公園については、野外ステージ照明の取替えを行いました。現在工事中の炊事棟の改築も3月末には完成する見込みとなっております。近年のキャンプ人気の高まりを踏まえ、令和6年度にはオートキャンプサイトを整備し、さらなる魅力化と誘客促進を図ってまいります。

令和6年度には日本遺産の再認定審査が、令和7年度には日本ジオパークの再認定審査が控えております。これまでの活動を整理するとともに、昨年、再整備した鐙瀬ビジターセンターや五島観光歴史資料館といった関連施設の運営充実を図りながら、再認定審査に向けて万全の体制を整えてまいります。

【UIターンの促進】

令和5年度の移住者数は、1月末時点で231人となり、平成30年度以降、6年連続で200人を超えております。これまで以上に都市部での移住相談会に参加するとともに、市独自のオンラインによる移住相談やセミナー等の開催により、全国の移住を検討しておられる方々に五島市を選んでいただけるよう積極的に働きかけてまいります。

また、移住者用の住宅不足が課題となっていることから、空き家の家財撤去に係る補助制度を拡充し、空き家バンクの物件登録を促進してまいります。

【スポーツを通じた交流拡大】

多くのスポーツイベントが復活し、賑わいと活気を取り戻しつつあります。令和6年度は、五島長崎国際トライアスロン大会を6月23日に開催することが決定しました。夕やけマラソン大会、マラニック大会、つばきマラソン大会も引き続き開催し、交流人口拡大、地域経済活性化に取り組んでまいります。

スポーツ合宿については、市外のチームとの練習試合や、実業団などのトップアスリートの練習を間近で見ることにより、市民の皆様の競技力の向上や交流人口の拡大につながることから、積極的に誘致に取り組んでまいります。

中央公園については、長寿命化計画に基づき市民体育館の非常用電源設備、照明設備、複合遊具等の更新を図るほか、市民や合宿団体から要望が多かったクロスカントリーコースの整備に着手し、施設機能の向上を図ってまいります。また、テニスコート2面の増設を記念したテニス教室や、プロ野球長崎県人会による野球教室の開催を予定しております。