この質問に答えます。ちなみに、「デジモンの道場」ではありません。
DXとは
DXとは、年代別に別の機関から異なる定義がされています。
- 2004年:ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること(スイス人の大学教授)
- 2010年:デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること(マイケル・ウェイド氏ら)
- 2018年:企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること(経済産業省)
遡ると、割と昔から提唱されていた概念である事が分かります。
なぜ「デジ道」が?
コロナの拡大、デジタル庁の発足をきっかけに「DX」という言葉が多用されるようになりました。
デジタル大臣の平井大臣も
どうしてもただのバズワードみたいに聞こえてしまう
という違和感を抱いたため、「別の言葉」が提唱されるようになりました。平井大臣によると、
デジタルによって人助けをする「道」、デジ道!
と定義されています。
詳細は大臣のnoteに記載されています。
https://note.digital.go.jp/n/nefb0c246a4db
中国やアメリカで進むデジタル化は貧富や機会の格差を生んでいる一方、
日本でのデジタル化は「誰一人取り残さない」事をスローガンに掲げています。
本記事では、そんな「デジ道」とDXの違いを解説していきます。
デジ道とDXの違い①. 民間企業が使わない
DXは、今では民間企業でも日常的に使われるフレーズとなり、誰もが一度は聴いたことのある単語になってきました。
一方で、「デジ道」はデジタル庁の造語であるため、基本的にはデジタル庁内でしか使われない単語です。
今後、「デジ道」という言葉が民間企業で普及するかどうかは、その理念や目的がどれだけ民間にも普及するかに依ります。
ただ、人助けという発想は良いと感じますが、デジタル化はあくまで政府が進める「公共の仕事」であるため、
茶道や柔道のように、「道」として定着するのは難しいと感じます。
デジ道とDXの違い②. 外国人が使わない
DXが元々英語であるのに対して、デジ道では「道」という漢字が使われています。
英語に訳すと、「Digital way」でしょうか。
この理念や意味を外国人に説明するのは、中々難しそうです。
このため、デジ道が海外で柔道や剣道のように和製英語として定着するのは難しいと感じます。
デジ道とDXの違い➂. 定義の曖昧さ
前述の通り、DXには時代ごとに異なる定義がありましたが、デジ道に関してはそれがありません。
人助け、と言ってもその方法は様々であるため、その解釈は大きく分かれるでしょう。
エンジニアは何かと言葉を「定義」したがりますが、業界で働く人からすると、もっと詳しい定義が欲しいと感じるでしょう。
まとめ
私なりに整理すると、「デジ道」とは
日本政府がDXを推進するうえで大事にするスローガン
であると感じます。
参考動画
https://abema.tv/video/episode/89-66_s99_p2988
参考記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/573f455bbd9b9d274273c8394889655a25278633