この記事では、「枝野ビジョン」を基に、
立憲民主党代表の枝野代表の政策やビジョンを出来るだけ分かりやすく解説していきます。
立憲民主党とは?
日本の最大の野党です。
2021年の衆議院選挙では、議席をどれだけ伸ばして政権交代に迫れるかが問われています。
代表の政策は?
本書では、外交~経済まで幅広く記載されていますが、
主には国内の問題(社会保障の在り方や考え方)が中心でした。
本日はその中で、大まかな内容をまとめて紹介します。
理想の社会
どんな社会を目指すのか?
は政治家として最も大切なテーマです。
枝野氏は現在の社会を
「過度な自己責任社会」
であると位置づけ、
「支え合い、分かち合いによる安心を追求」
する社会が理想としています。
本書では、日本経済が弱体化する中で、日本が古来から大事にしてきた「支え合い」の精神を取り戻す事が大事であると述べています。
社会を作る経済
枝野氏は現在の経済を
効率性に偏重
しているとみなし、長く経済が停滞している状態に陥っていると述べています。
アベノミクスに象徴される一連の経済政策は、カンフル剤的な対応であり、根本的な治療ではなかったと指摘しています。
現状を打開するためには、内需主導型の経済への転換が必要であり、
消費を喚起するために分厚い中間層を取り戻す事が大切であるとしています。
そのために、「賃上げと内需の拡大」によって、好循環を生み出し成長を目指すとしています。
経済を守る雇用
経済対策として、雇用の在り方は非常に重要です。
現在は正社員が減らされ、低賃金のパートタイマーが増えていますが、
枝野氏は公的なサービスに関する賃金水準を段階的に引き上げ、
正規雇用が原則の社会を再構築することが大切であると述べています。
公的サービスの担い手
枝野氏はコロナ下において、行政サービスが
「小さすぎて危機対応が出来ていない」
と断じ、今後は危機管理が可能な水準にまで引き上げるとしています。
教育分野、医療介護現場、福祉の現場の人たちに対して、雇用環境の改善を図るとしています。
政策を支える財源
前提として、
- 将来世代へ「ツケ」を残さないために、財政赤字の解消する事が基本
- 日本は資源に乏しく、エネルギーや食糧を海外に依存している
- 国として貿易赤字にならない事が必要
と述べています。こうした前提を踏まえ、
新興国との競争で不利にならない戦略が必要であり、
「少量多品種で付加価値の高い製品を輸出する中小零細企業の支援が大切」
であると述べています。
財政赤字を解消するためには、国民への負担も求める必要があると述べる一方で、
「消費税だけでなく所得税や法人税といった直接税の比率を見直す事が大切」
であるとも述べています。
まとめ
本記事では、「枝野ビジョン」で述べられた政策の方向性について紹介しました。
表でまとめると、
軸 | 現在 | 枝野ビジョン | |
理想 | 物質的な豊かさの追求 | → | 支え合い、分かち合いによる安心を追求 |
経済 | 効率性に偏重 | → | ゆとりを持たせて内需を拡大 |
雇用 | 不安定な非正規雇用 | → | 安定した正規雇用 |
行政 | 小さすぎる | → | 危機対応が可能な水準に |
育成分野 | 大手企業 | → | 中小零細企業 |
外交 | 対米従属 | → | 対等関係 |
教育 | 教職員が疲弊 | → | ゆとりをもって子供と向き合える環境整備 |
個人的には、政策を実現する「財源」について、もう2歩くらい踏み込んだ話を聴きたかったです。
詳しく知りたい方は、ぜひ読んでみてください(*^-^*)