時短営業に伴う「店名公表」は悪手

感染が拡大するコロナを巡り、政府は様々な対策を迫られています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5c4fc21290ba4ce7f8385aaa9bac8aea6878961b

店名公表について

政府は、7日に決定する方針の緊急事態宣言に合わせ、都道府県知事が宣言時に行う休業や営業時間短縮の要請に応じない飲食店の店名を公表できるよう、関係政令を改正する方向で調整に入った。

とあります。私はこの方針が悪手であると考えます。その理由は

  1. 大阪のパチンコ店の事例と同様に逆効果
  2. 飲食店の営業情報を全て監視する事は、マンパワー不足で不可能

そのため、結局は

分断を引き起こす自粛警察の台頭

を許すだけであり、社会の分断が進むだろうと予測されるからです。

ワクチンと分断

それ以外にも、政府のコロナ対応は、給付金やワクチンなど多岐に渡ります。

給付金については、一律で線を引くことは難しいため、「貰える人」と「貰えない人」が生まれました。

最近ではワクチン接種が始まっていますが、数には限度があるため

  • 先進国同士の配分調整
  • 都市と地方の配分調整
  • 高齢者の間の配分調整

が発生します。こうしたレイヤー間での資源獲得を巡り、「エゴのぶつかり合い」が生じているのだろうと予想されます。

効果と逆効果

コロナを巡る政府の対応や方針は、場合によっては

「何も対応しない事」よりも社会の分断が深まるのではないか?

とも感じます。前述の「店名公表」はその事例だと考えられます。

ワクチンに作用と副作用があるのと同様に、政策にも逆効果が付きまといます。

政府の対応によって効果が生じるパターンとしては、

  1. 政府が対応し、「効果」>「逆効果」で社会の分断が解消される(理想的)
  2. 政府が対応し、「効果」<「逆効果」で社会の分断が深刻化する(最悪)
  3. 政府が対応せず、社会の分断は国民次第

が考えられます。

少なくとも、政府が介入する事に対する「政策の客観的な評価・振り返り」は必要でしょう。

科学信奉とコロナ

もしかすると、コロナ対策を巡っては

「ウイルスの正体を突き止め、治療薬やワクチンを開発すれば、制圧が可能である」

と科学的に考えること自体、罠なのかもしれません。

「以魚駆蠅(いぎょくよう)」という熟語があります。

意味は

物事の対処の仕方を間違えると、かえって悪化するということ。

蠅が寄ってくる魚を振り回して追い払おうとしても、蠅は逆に寄ってくるということから。

根絶しよう、追い払おうとしても、逆にウイルスは寄って来ます。

例えば初期の頃は、

  1. 政府がマスクを奨励することにより
  2. スーパーでの行列や買い占めが起こり
  3. かえって感染リスクや社会的な分断が広がり

ました。

これはある意味、「あれこれ対応する事」よりも、「何も対応しない」事が一番有効な対策なのかもしれません。

やるべきでない事

政府や自治体レベルでは、

「やるべき事」よりも、「やるべきでない事」

を検討すべきかもしれません。コロナを巡っては、遠ざけようとするよりも、逆に

「拒まない事。抗わない事。受け入れる事。」

この姿勢が大切なのかもしれません。

 

今の政府の対応は、ジタバタして事態を終息させようと試み、マイナスの上塗り(逆効果)を生んでいる気がします。