再生可能エネルギーのメリット・デメリットを解説

ねこ

再生可能エネルギーってなんのこと?

再生可能エネルギーのメリットやデメリットは?

こうした疑問に答えます。

この記事を読むことで、再生可能エネルギーのメリット・デメリットが分かります。

再生可能エネルギーの種類

再生可能エネルギーには、以下のような種類があります。

  • 太陽光発電
  • 風力発電
  • 地熱発電
  • バイオマス発電
  • 太陽熱利用
  • 雪氷熱利用

再生可能エネルギーのメリット

温室効果ガスが発生しない

これが一番大きな点です。

国際的な公約であるパリ協定の達成に向けて、各国が野心的な数値目標を示す中、

日本も再生可能エネルギーの普及に弾みをつけるとしています。

こうした中、2021年5月26日には国や自治体、企業が取り組むべき気候変動対策を定めた

改正地球温暖化対策推進法が参院本会議で全会一致で可決、成立しています。

法律の整備も進んだことから、益々再生可能エネルギーの普及が進むことは確実です。

エネルギーを自給できる

いわゆる石炭火力を原料とする発電は、資源を海外から輸入する必要があります。

その点、再生可能エネルギーであれば、発電機を設置した後は「その場所」で発電が可能です。

資源エネルギー庁によると、

2017年の日本のエネルギー自給率は9.6%であり、他のOECD諸国と比較しても低い水準となっています。

と紹介されています。

https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2018/html/001/

再生可能エネルギーのデメリット

供給量が不安定

太陽光や風力など、自然エネルギーは供給量を調整する事ができません。

これが一番大きな問題であると言われています。

そのため、火力や原子力と言ったベースロード電源に、その調整を任せている状況です。

大規模な蓄電池を構えれば電気をストックしておくことは可能ですが、その設備投資には莫大な予算が必要です。

日本の莫大な電気を賄うだけの蓄電池が存在しない状況では、火力や原子力(そのどちらか一方)は欠かす事が出来ない状況です。

そのため、日本のように大量の電気を必要とする社会では、いきなり全てを自然エネルギーで代替する事は、コスト面で非常に困難であると言えます。

発電コストが高い

従来、「再生可能エネルギーは発電コストが高い」と言われてきました。

そのため日本では「再エネ賦課金」という形で再生可能エネルギーの負担分が電気料金に上乗せされています。

現在よりも発電コストが上がってしまった場合、

  • 国内消費の落ち込み
  • 産業競争力の低下

が起きると考えられます。

しかし世界では、再生可能エネルギーの発電コストが徐々に安くなってきているので、

遠くない将来、コスト面のハードルもクリアできる可能性があります。

エネルギー変換効率が低い

エネルギー変換効率は、発電したエネルギーをどれだけ電気エネルギーに変換できたかという割合を指します。

一般的に再生可能エネルギーのエネルギー変換効率は火力や原子力よりも低いとされていますが、

近年は技術開発が進んでいる事もあり、変換効率の高い製品も生まれているようです。

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/taiyoukouhatuden2017.html

自然破壊に繋がる

再生可能エネルギーというと、エコでクリーンなエネルギーというイメージがありますが、

どんな発電にしろ、自然環境への悪影響は発生します。

代表的な例としては太陽光発電が典型です。

メガソーラー発電の場合、物理的に広大な場所を必要とするため、

森林が伐採されるケースが全国的に増えています。

更に風力発電に関しては、騒音やバードストイラクといった形で、生態系への影響も問題視されています。

世界の再生可能エネルギーの今後

世界のエネルギー情勢をざっくり見ると

  • 原発:下火(脱原発の方向性)
  • 火力:下火(脱CO2の方向性)
  • 再生可能エネルギー:勢いがある

という状況となっており、前述のエネルギー変換効率やコストの問題も、劇的に改善されている状況です。

欧州の動き

欧州では、脱炭素・脱原発をスローガンに、再生可能エネルギーの普及に拍車が掛かっている状況です。

当初は「採算が合わない」と言われていたコスト面の問題も、市場の規模が拡大にするにつれて徐々に解決に向かっています。

2020年9月27日の共同通信によると、

世界全体の再生可能エネルギーによる発電量が昨年、初めて原発を上回ったとする報告書をフランス、日本、英国などの国際チームが26日までにまとめた。太陽光や風力が急増する一方、原発は先進国で廃炉の動きが相次ぐなど停滞が目立ち、前年をやや上回る水準にとどまった。

チームの一員でコンサルタントのマイクル・シュナイダー氏は「原発の発電コストは高く、世界のエネルギー市場で競争力を完全に失っている」と指摘した。

https://this.kiji.is/682499420888122465?c=39546741839462401

日本の動き

戦後、日本は化石燃料を大量に輸入してきましたが、オイルショックでそのリスクが顕在化しました。

「一か所(中東)からの資源輸入に頼るのは危険」

であることが明らかとなったため、その後は原発政策に舵を切り、全国に原発が立地されました。

ところが東日本大震災以降、

「一か所の発電(原発)に頼るのは危険」

という事が明らかとなり、世界的にも脱原発の流れが進みました。

それに加え、世界の動きに連動して「温暖化防止・脱炭素」が加速し、

再生可能エネルギーによる分散型のモデルが志向されるようになりました。

更にコロナショックによって、エネルギーだけでなく、食料や物資に関しても

「集中型の社会」によるリスクが改めて浮き彫りになりました。

五島市の事例

五島市は2020年に「再エネ促進区域」に指定されたこともあり、

日本のエネルギー政策に関して先進的な自治体とされています。

https://youtu.be/irFEmMmjHls

関連書籍

最後に、関連書籍の紹介です。