自治体の市長って普段何をしているの?
仕事は難しそうだけど、実際はどうなの?
こういった疑問に答えます。
市長の仕事って何か、具体的にイメージが沸きますか?
表向きは、
- 議会に参加して答弁したり
- 決算の書類に判子を押したり
- 地域のイベントや市長会で挨拶をしたり
くらいしかイメージが沸かない方が殆どではないでしょうか。
そこで本日は、難しそうな内容を極力分かりやすく、飲食店にたとえて解説します。
市長の仕事(平時)
市長の仕事の本質は、
- 市民の声に耳を傾け
- 「やるべき事」と「やるべきでない事」を明確にし
- 市の職員に気持ちよく働いてもらい
結果として「市民に喜んでもらう事」です。
すごくシンプルですが、これが王道だと思います。
飲食店のオーナーに例えると、その仕事は
- 新鮮な食材を仕入れ
- お客さんに喜んでもらえるメニューを考案し
- シェフの力を最大化させること
です。
一方、最悪のケースはどうでしょうか?
- 市民の声を聴かずに
- 「やるべきでない事」を行い
- 職員が嫌々ながらに働き
- 市民も喜んでいない状態
典型例としては「需要のないダム建設」がそれに該当します。
誰得なのか分からない事業ですね。
一方、防災・医療・福祉など、「誰が市長になってもやらなければいけない仕事」は効率化を行い、サービス水準の維持・向上に努めるべきです。
1.市民の声に耳を傾ける(仕入れ)
料理人として考えれば、一番大切なのは「仕入れ」です。
鮮度が悪かったり、ネタが傷んでいては良い料理も出せません。
行政にとっての「仕入れ」とは、「市民の声」です。
ここの質を如何に高める事が出来るかが、肝心です。
従来のように、限られた人たち(いつものメンバー)で行う懇談会ではなく、聴く「範囲と深さ」を広げ、政策立案に向けた「データ」として活用するべきでしょう。
年代別、職種別に定期的な情報収集を行い、個別の相談からも情報を収集します。
- 市政懇談会・・・地区の高齢者向け
- 市民アンケート・・・広く浅く
- 民生委員さんのヒアリング・・・狭く深く
- 職業別の懇談会(new)・・・働く世代向け
- 未来懇談会(new)・・・学生、若者向け
2.やるべき事の明確化(メニュー立案)
飲食店で言えば、「メニューの立案」です。
売れないメニューを沢山作る事が良い事とは限りません。
現在進められている政策は様々です。中には、
これってそもそも必要?
という事業もあります。そうした事業について、満足度の調査が必要です。料理で言えば、
このランチは1500円掛かりましたが、どうでしょうか?
と聴くような感じです。市民からは
お金かけすぎじゃない?ww
とか、
同じものはもっと安く他でも買えるから、作らなくて良くない?
とか、
そういう意見が帰ってくるはずです。
その上で、政策的に「やるべきではないテーマ」を廃止し、行政として「やるべきテーマ」を明確にします。
3.職員(シェフ)に気持ちよく働いてもらう
飲食店で言えば、「厨房の整理」です。
厨房が汚れていたり、不衛生であったら、良い料理は提供できません。
職員が活き活きと働いてもらうために必要なのは、
- 心身の余裕(事務仕事やペーパーワークの削減による過重労働の撲滅)
- 職場の雰囲気づくり(職員間でのスポーツ交流など)
- 互いを認め合う文化(相互承認の機会を増やす)
ではないでしょうか。
「市民に対して良い料理を提供する」という発想で考えると、
- 仕入れの最適化
- メニュー立案の最適化
- シェフの健康状態の最適化
が欠かせない指標になります。
それぞれの指標で高いスコアを出せれば、行政サービスに対する満足度も高まるはずです。