安定の公務員?
これからの公務員の仕事は、他の職種と同様にIT化されます。
それは仕事の9割以上が、入口と出口が決まっているルーティーンワークに過ぎないからです。
地方の役場に行けば分かりますが、暗い部屋で画面と睨めっこし、事務処理に追われている職員が9割くらいではないでしょうか。
法律を犯さない範囲内で判子を押すだけの仕事が未だに多いのは、「効率化」を促す市場原理が働かないためです。
最近はポリテックという言葉も出てきていますが、金融の次のフィールドとしてITの波が押し寄せてくるのは政治でしょう。
公務員ショック
やっぱり何だかんだ言っても、「安定」を目指して公務員になっている人って多いと思うんですよね。
安定した給料・安定した昇進・安定した老後・・・。
でも、もし革新的な地方行政トップが現れて、
「無駄な人員を3割カットして効率化します!」
なんてことを言ったらどうでしょうか?
晴天の霹靂で働く気が失せて、生きた心地がしないでしょう。
もちろん一方的に首にすることは出来ませんから、実質的には大幅な賃金カットが行われるでしょう。
「市民のために」役場勤め?
とは言え、一気に全員がいなくなる訳ではありません。皆少しずつ賃金が下がり、少しずつ人が居なくなっていくのです。
それは全体としてみれば望ましい傾向なのですが、果たしてそうなったときに、職員が目指すべき理想の心理状態って何でしょうか?
市民のために頑張ります!
って言う上っ面に過ぎない宣伝文句は、全く市民受けしません。
なぜなら、職員が「役場に存在すること」自体、市民に対して良くないことだからです。ポリテックスが普及した社会では、
役場に人間が勤めている=税金で馬車を走らせている
ように認識されます。
草の根の活動家になる
そんな辛い市民からの眼差しを余所に、職員が目指すべき姿は、
「草の根の活動家」
です。地元のことを誰よりもよく知っているはずの職員が、
- 地元のために必要な活動を誘致し
- 地元のために必要な資金を調達し
- 地元のために必要な計画を立てる
ということです。
現代の公務員のように、中央集権体制で細分化されたコマの一部として動くのではなく、全体として組織された活動の中心として、草の根の活動を展開するということです。
つまり、小さな地元の頼れるリーダーになるということです。
現在では、役所に勤める多くの職員が、中央が求める事務処理に追われ、地域のために殆ど頭と身体を動かしていません。しかしながら、そんな単純労働は、機械に任せておけばいいのです。
小規模単位でそういう「リーダー」を中心とするコミュニティがゲリラ的に生まれることが、地域と地元の新しい活性化モデルです。