ターンを巡る言葉のあれこれ
地方と都市を結んで、よく「ターン」と言う言葉が使われます。
IターンとUターンは有名なのでご存知の方も多いかと思いますが、一応典型的な事例と違いを紹介しておきます(ついでにJターンも)。
- Iターン:都会育ち→田舎移住
- Uターン:田舎育ち→都会生活→田舎回帰
- Jターン:田舎出身→都会生活→そこそこの都会へ移住
それぞれの違いは、「生まれた場所」+「今居る場所」でして、都会出身者はそもそも「Uターン」できませんし、田舎出身者は「Iターン」できません。
そしてよく見ると、「Iターン」は一方的な片思いで、そもそも「ターン」すらしていません。
この原因は、元々「Uターン」と言う言葉が先にあって、後から「Iターン」と言う造語が使われたからではないでしょうか。
つまり、「若者の地方回帰」という奇妙な社会現象を前にして、誰かが「Iターン」という言葉を作ったのだと思います。
意外と知らないOターン
Oターンという単語をご存知でしょうか?
簡単に紹介しますと、
- Oターン:Uターン状態→都会移住
ということで、場所が最終的に「都会」に戻るケースです。
意外と多いですよね。
(こんなはずでは・・・。)
と思って故郷を離れてしまう人。やっぱり一番大きな原因は、地方が「主力産業ないのに都会と同じ競争しちゃう」ことでしょう。
- 地方に主力となる産業がない
- でも都会と同じ競争をしてしまう
- だから利益が上がらない
- よって低賃金しか従業員に払えない
- 若者の諦観・都市への回帰
になるのだと思います。
これからの時代は「Xターン」
これからの時代は、特に若者にとって、ますます「時間と場所」に捕らわれない働き方が可能になる時代です。
そのため、
「一箇所にとどまり続ける」=「骨を埋める」
という発想自体が、時代遅れになります。
どこに居ても仕事が出来るので、より一層、人の行き来がしやすくなり、「Xターン」が発生します。「Xターン」とは要するに、
「複数の土地に仕事や人脈を持ち、定期的に移動しながら生活をする人」
でして、近年よく耳にするノマドワーカーとの違いは、
地域との接点が0ではなく、ユルイ距離感で地域とも関わりあっていくこと
ですかね。そうすると別に、生活の場は日本国内だけに留まらないですね。よってこれからの時代は
- 家族とか土地とか地域とかに必要以上に束縛されず
- 副業をしながらあちらこちらに移動・滞在し
- その土地ならではの人や文化とユルく交流できるような生活
が楽しそうですね。