外国人との共生問題|五島市福江島で起きている問題

長崎県五島市では、外国人住民や外国人労働者が増えています。人口減少と人手不足が進む中で、外国人の方々は地域の暮らしや産業を支える大切な存在になりつつあります。

一方で、言葉や文化、生活習慣の違いを乗り越え、地域で共に暮らしていくためには、行政や地域社会による支援と相互理解が欠かせません。町内会長会議では、五島市における外国人労働者との良好な共生について質問が出されました。

全国で増える外国人労働者

福江第七地区町内会からは、日本国内の外国籍の労働人口が、深刻な人手不足を背景に急に増加していることが示されました。

資料では、2025年10月時点で外国人労働者数が257万1,037人に達し、過去最高を更新したとされています。また、2008年の集計開始以来、最高人数を更新し続けており、前年比で2桁増、11.7%増が続いていると説明されています。

国籍別では、ベトナム人が約57万人以上、中国が約40万人以上、フィリピン、ネパールなどが続くとされ、在留資格では、特定技能や介護など専門的技術分野の在留資格が大幅に増加しているとされています。

さらに、日本の人口減少に伴い、労働力を補うため外国人労働者の重要性が高まり、2040年には約688万人が必要になるという推計もあると紹介されました。

五島市には473人の外国人が在住

五島市政策企画課の回答によると、令和8年4月末時点で、五島市在住の外国人は473人です。10年前の平成28年4月末は75人であり、この10年間で大きく増加しています。

国籍別では、ベトナムが120人、インドネシアが100人、ミャンマーが91人など、22か国に及んでいます。

在留資格別では、就労に関する特定技能や技能実習などが297人、それ以外の永住者、日本人の配偶者、留学などが176人です。

留学生・特定技能・技能実習が多い

五島市の外国人住民の特徴として、留学生が約100人います。これは五島日本語学校に通う学生で、在学期間は2年です。

また、特定技能1号は約150人で、在留期間は最長5年です。特定技能1号は平成31年4月に始まった制度です。技能実習は約110人で、こちらも在留期間は最長5年となっています。

深刻な人手不足を背景に、五島市でも外国人材を受け入れる事業所が増えてきています。日本語学校の学生についても、全員が勉強の傍らアルバイトとして従事しており、外国人住民は貴重な労働力として活躍しています。

五島市の共生に向けた取り組み

五島市では、外国人住民の暮らしやさまざまな困りごとに関する相談を受けられるよう、市民課総合窓口に自動翻訳機を導入しています。

また、電話を使って通訳支援ができる体制も整備しています。

さらに、市内での日常生活に必要な日本語を学ぶ機会として、日本語教室を令和2年から継続的に提供しています。これは外国人住民の生活基盤づくりと、地域に溶け込むための支援を目的とした取り組みです。

地域交流と今後の課題

五島市では、日本語学校の学生や事業所で働く外国人の方々による地域住民との交流、イベントへの参加も行われており、日本人と外国人との相互理解も少しずつ進んでいるとしています。

現時点で、五島市における外国人労働者の多くは在留期間が最長5年の中期滞在者です。事業所において、日本人と同等の雇用契約、住まいの確保、生活のサポートなどが実施されていることもあり、大きなトラブルもなく生活していると市は認識しています。

一方で、今後は母国の家族帯同が認められる在留資格を持った長期外国人労働者、たとえば介護や特定技能2号などが増える可能性があります。その場合、子育て、教育、医療、地域行事、災害時対応など、新たな課題も想定されます。

五島市は、これまでの取り組みを継続するとともに、今後の課題も見据えながら、外国人と日本人が共に暮らしやすい地域を目指して取り組みを進めていくとしています。

五島市福江島における外国人との共生は、単なる労働力確保の問題ではありません。地域の一員として受け入れ、互いに理解し合いながら暮らしていける環境づくりが、これからのまちづくりにおいて重要になります。