出口市長が対策を講じるべき~第三者委員会からの報告書

⚠️ この記事は、五島市議会で私(中西大輔)が反対票を投じた「第三者委員会設置事業」について、令和8年5月26日に公表された報告書を読んで気づいたことをまとめたものです。

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s004/020/010/010/020/100/20260521134212.html

まず、そもそも何の話?

令和7年9月、五島市は約913万円(税込)の予算を使い、外部の専門家(弁護士・公認会計士・大学教授)による「第三者委員会」を設置しました。
目的は、12〜13年前に起きた元市職員による高齢者への窃盗・横領事件(平成25年事案・平成29年事案)について、原因を調べ、再発防止策を提言してもらうというものです。

私はこの予算に反対しました。主な理由のひとつとして以下の通り述べました。

中西:市長はこの一連の事件の中でコラムに書いてあるとおり、まず何が起きたのか、市民への説明をすべきだと考えております。その上で、どうしても内部で調べきれないことがあるならば、外部委託をすべきというのが私の考えです。
(令和7年9月 中西大輔 反対討論より)

 

報告書に衝撃の一文が

令和8年3月31日、第三者委員会の報告書(全33ページ)が公表されました。
最後の章「おわりに」に、次のような記述がありました。

📄 報告書(第6章「おわりに」)より引用

「本来であれば、本委員会の開催・報告を待たずとも、自浄作用として本件事案に対して原因を調査して市長へ報告、市長が再発防止策を検討し、対策を講じることが望まれるところであるが、このような対応はとられていなかった。」

つまり、913万円をかけて依頼した報告書が、「これ、市長がやるべきことだった」と書いたのです。

私が反対討論で言ったこととほぼ同じ内容が、外部の専門家によって「そのとおり」と追認される形になりました。


では、なぜ内部でやらなかったのか?

私の考えでは、市長自らが大ナタを振るう事を恐れたから、ではないかと考えています。

そのため、外形的には「市議会からの要請があった」事を第三者委員会の設置理由としていますが、自作自演です。

  1. OBから市長への情報提供
  2. 市長が外部の力に頼りたいと判断
  3. 市長が一部の議員に経緯を説明
  4. 一部の議員らが市長に要望書を提出

市長は報告書で指摘されている事案(A氏は、市民や職員からのお金の借り入れ、互助会資金の無断借り入れ等も起こしていた。)を知っていたはずです。

再発防止策を外部に頼る事は、報告書でも指摘されている通り、ガバナンスの放棄ではないかと考えています。

市役所内部の問題

報告書は同時に、五島市の内部機能が実質的に機能不全に陥っていたことを明かにしました。

チェック項目実態
外部公益通報窓口(弁護士)への通報件数2年間で0件(令和6年4月設置〜報告書提出時)
訪問業務の金銭授受禁止ルールを明文化している班5班中1班のみ
単独訪問禁止ルールを明文化している班5班中0班
直近1年の訪問業務のうち単独訪問の割合約81%
今回の事案について市が独自に「要因分析」をした資料確認されず(和解成立まで一度も実施していなかった)

また、職員への匿名アンケートでは次のような声が寄せられています。

  • 「不正行為の予兆となる出来事があったが、表に出さないよう釘を刺されていた
  • 「公平委員会に報告しようとしたが、周りから報復人事にあうと言われ、報告に至らなかった
  • 「第三者委員会が立ち上がったこと自体は、隠蔽体質を変えようとしているのだと感じる

つまり、内部では「見て見ぬふり」が続き、通報しようにも報復が怖くてできない、という状況が明らかになりました。

まとめると、どういうことか

この話の構図をシンプルに言うと:

  1. 中西が「市長がまず自分で説明すべき」と反対した
  2. 市は「外部に委託する必要がある」と議会で多数決で可決、913万円を支出
  3. その913万円で作った報告書が「市長が自分でやるべきだった」と書いた

外部委託せずとも、提案事項の再発防止策は出来たはずです。

その意味で、「まず自分たちでやるべきことをやってから、どうしても限界があれば外部に委託する」という手順を踏まなかったという私の指摘は、報告書自身が認める形になりました。

914万円の報告書が「市長が自ら動くべきだった」と書く。
これが、今回の第三者委員会設置が残した最大のブーメランです。

今後に向けて

報告書は「提言」を示した段階に過ぎません。今後、重要なのは:

  • 提言が実際に実行されているか
  • 公益通報制度が本当に機能し始めるか
  • 元職員への求償(5,800万円)が適切に進んでいるか

報告書の中で職員が「隠蔽体質を変えようとしている」と一定の期待を寄せた言葉が印象的でした。
その期待を現実に変えることができるか、引き続き議会から監視・発信していきます。

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