【ご注意】
以下の内容は、長崎県議会における実際の質疑・答弁等の音声をもとに、内容を分かりやすくお伝えすることを目的として文字起こし・整理したものです。
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令和8年9月11日(金)午前10時開会 長崎県議会本会議(一般質問)
石本政弘議員
松浦市選出、自由民主党、石本政弘でございます。
質問に入る前に、先の熊本【要確認】をはじめ、豪雨により亡くなられた皆様に対しまして、心よりお悔やみを申し上げます。また、被災された皆様に対しまして、心よりお見舞いを申し上げます。
それでは、一問一答により質問に入りたいと思います。
1.県北振興について
(1)令和9年度重点方針(案)における県北振興策について
石本政弘議員
平田知事におかれましては、知事に就任されて9月で半年が経過いたしました。平田知事は選挙戦における公約として「とことん県北振興」を重点施策として掲げられ、県南・県北格差の解消に向け、県北振興に関する施策の推進を強く訴えてこられました。
そして、就任後の4月27日には県北知事室を設置し、県北地域の首長や地域の方々との意見交換、現場視察などを通して地域課題を把握し、県政運営に生かしていただいているものと承知しております。
そのような中、知事におかれては、令和9年度予算編成に向けた県政推進における重点方針案を取りまとめられ、今回の定例会に提示されております。
この重点方針案では、県北地域の振興についても、今後県が重点的に取り組む事項としてしっかりと位置づけられており、平田知事の県北振興に対する強い思いを改めて認識したところであります。
そこで、重点方針案に掲載されている県北地域のさらなる振興について、今後どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
平田知事
県北地域は、豊かな自然景観や歴史、文化、造船や農林水産業をはじめとする地域の特性を生かした産業など、特色ある地域資源を多く有しております。こうした資源を生かすとともに、佐世保市の都市機能を高めながら県北振興に取り組むことが、県全体の浮揚につながるものと認識しております。
そのため、今定例会にお示しした重点方針案において、地域経済の基盤をつくる政策の一つとして、県北地域のさらなる振興を掲げております。
具体的な政策としては、新たなビジネスに挑戦する企業を支援する産業振興・スタートアップ支援拠点づくりのほか、交流の拡大やにぎわいの創出につながるスポーツイベントの開催、アートの拠点づくりなどを盛り込んでおります。
また、国の戦略分野でもある造船や防衛産業について、規模拡大やサプライチェーン強靱化のさらなる推進などにより地域経済の活性化を図るとともに、地域の強みや特色を生かした滞在型観光の促進などに取り組むこととしております。
こうした政策の実施にあたっては、地域の資源やポテンシャルを最大限に生かしつつ、県北知事室などを通じて地元関係者の皆様のご意見を十分にお聞きしながら、官民が連携して地域経済の活性化や雇用創出を図り、県北地域の振興を通じて県全体の発展につながるよう力を尽くしてまいりたいと考えております。
石本政弘議員
重点方針案に掲げる施策をしっかりと実施し、県北振興のさらなる推進に取り組んでいただけるとの答弁をいただきました。県北地域の皆様も大変期待されておりますので、今後とも着実な振興策の実施をよろしくお願いいたします。
(2)松浦石炭火力発電所の低炭素化に向けた県の取組
石本政弘議員
松浦石炭火力発電所は、電力の安定供給と地域経済を支える基幹電源であります。この松浦発電所を核として、国や県が進める成長産業分野の一つである洋上風力発電と連動した系統用蓄電池基地の整備など、松浦地域を総合エネルギー供給基地へと発展させていく長期的な視点が必要であると考えます。
一方、松浦石炭火力発電所は、国の脱炭素方針や火力発電の休廃止が進む中、将来像の確立が喫緊の課題となっております。
不安定な国際情勢に伴うエネルギー安全保障の観点からも、単に縮小していくのではなく、2030年代を見据えたCCSの実証や水素・アンモニア混焼など、次世代技術の導入による低炭素化、高効率化を県としても強力に後押しすべきと考えます。
松浦火力発電所の低炭素化、高効率化について、県はどのような認識を持ち、具体的にどのように取り組んでいこうとしているのか伺います。
産業労働部長
松浦市に立地する石炭火力発電所は、電力の安定供給を支える極めて重要なインフラである一方、国が掲げるカーボンニュートラルの実現に向けては、発電設備の低炭素化、脱炭素化への対応が重要な課題であると認識しております。
発電事業者におかれては、発電所の将来を見据え、国の先進的CCS事業に取り組んでおり、2030年代初頭の事業化に向けて検討が進められているほか、アンモニア混焼試験の実施など、低炭素化に向けた取組が進められております。
県といたしましては、こうした発電事業者の取組を受けて、毎年6月に実施している政府施策要望において、石炭火力発電所の存続に向けた発電設備の高効率化やCCS等の脱炭素化に向けた取組に対する支援を国に要望しているところであります。
今後とも、県内の火力発電所が将来のクリーンエネルギー社会においても有効に活用されるよう、地元市とも連携し、国への要望を続けるなど、発電事業者の取組を支援してまいりたいと考えております。
石本政弘議員
県下には2つの火力発電所がありますので、今後とも発電事業者の取組をしっかりと支援していただきますよう、よろしくお願いいたします。
(3)松浦市におけるAI・データセンターの立地について
石本政弘議員
生成AIの急速な普及等によりデータ処理需要が急増する中、大都市圏の電力逼迫や災害リスクを背景に、国においてもデータセンターの地方分散が推進されております。
本県は地震リスクが相対的に低く、松浦には大規模電源や送電網が既に存在しており、優れた立地ポテンシャルを有しております。
また、県央地域で集積が進む半導体関連産業や県内中小企業、一次産業のDX基盤として、また大規模災害時のバックアップ拠点として、県内におけるデータセンターの潜在的需要は大きいものと考えます。
大手通信・クラウド事業者が地方投資を検討する中、長崎県が遅れを取らないよう、県が主導して関係部局や関係市、電力会社等による検討の場を設けるなど、積極的に取り組む必要があると思います。
松浦地域の大規模電源インフラ等を生かしたAI・データセンターの誘致について、県の考えをお尋ねします。
産業労働部長
データセンターの誘致につきましては、受入れに必要なインフラや雇用創出効果、さらにはデータ活用のニーズなどについて、事業者や電力会社、関係機関などから幅広く情報収集を行っているところであります。
事業者からは、立地に際してBCP対策に加え、冷却用水の安定的な確保や、大容量の送電網及び通信網を短期間で整備できる環境を重視するとの声を伺っております。
地震リスクが比較的低く、一定程度の工業用水が確保でき、発電所も立地している松浦地域は、一つの候補地になり得るものと認識しております。
県といたしましては、地元松浦市や電力会社等と連携した取組を進めることが重要と考えており、県産業振興財団への新たな職員の配置など、体制面での強化も含めて検討を進めてまいります。
石本政弘議員
発電所が立地しているという強みを生かし、大規模電源インフラを活用したAI・データセンターを誘致することは、平田県政が目指す県北地域の振興をはじめ、県全体の産業基盤のさらなる活性化にも大きく寄与するものと確信しております。
今後とも松浦市や関係機関と緊密に連携の上、しっかりとした取組を進めていただくようお願いいたします。
(4)県における成長産業への取組について
石本政弘議員
AI関連産業は国の日本成長戦略における戦略17分野の一つとして取組が進められておりますが、本県の基幹産業である半導体、航空機、造船、海洋エネルギー関連分野も同様に戦略17分野に位置づけられており、引き続き本県経済を牽引する成長産業として期待されているところであります。
これらの産業分野については、県北地域においてもサプライチェーンを支える企業が立地しております。そうした県内企業の成長を後押しし、地域経済の活性化を図るためには、県において企業誘致やサプライチェーンの強化、生産性向上に向けた設備投資への支援など、施策をさらに充実させることが必要と考えます。
さらに、これらの産業分野は世界各国の産業政策や経済安全保障の動向など、企業を取り巻く環境が常に変化しております。適切な支援を行うためには、最新の情報を迅速に収集・分析し、施策へ反映していくことが重要になると考えます。
そこで、成長産業の推進にあたって、一元的な窓口や部局横断的な調整を行う旗振り役となるワンストップ機能を併せ持つような組織を新たに設置するなど、組織体制の整備が必要であると考えますが、県の見解をお尋ねします。
企画部長
本県では、海洋関連産業や半導体などの成長産業をはじめ、県内産業の持続的な成長を目的とする地域産業成長プランの策定を進めております。
策定にあたりましては、企画部が中心となり、あらかじめ対象分野を選定するなど一定の方向性を示しながら、庁内関係部局と連携して計画案を取りまとめ、国との協議を行っているところであります。
組織体制につきましては、これまでも限られた人的資源の中で、より効率的かつ効果的なものとなるよう見直してきたところであり、引き続きさらなる改善に向け検討を行ってまいります。
石本政弘議員
県が目指す成長産業推進の強力な旗振り役となるような組織体制を、ぜひとも構築していただきますようお願いいたします。
もう一点、これまで松浦火力発電所のCCS、AI・データセンターの立地可能性、さらには成長産業への取組について質問してまいりましたが、松浦地域には大きな可能性があり、今後の産業面での成長も期待できるものではないかと考えております。
そこで、これまで産業振興に長く携われてきた宮地副知事にお尋ねいたします。松浦地域を含めた県北地域の成長産業の可能性をどのように認識されているのか、今後の成長への期待について総括的な答弁をお願いいたします。
宮地副知事
松浦地域は発電所のほか、成長分野である造船や半導体関連企業が立地しており、また、県内でも有数の港湾を有し、西九州自動車道などのインフラ整備も進むなど、産業面での高いポテンシャルを秘めた地域であると認識しております。
さらに西九州地域で見ると、佐世保市には造船・防衛産業が集積しているほか、佐賀県伊万里市においては、国の戦略産業クラスター計画による大手造船企業の大規模投資の報道もあるなど、松浦市を含むこれらの地域は、九州全体の成長を図る上で非常に重要な地域になってくるものと考えております。
いずれにしましても、松浦市を含めた県北地域の発展は、県全体の産業の浮揚にとっても重要であるため、国の地域未来戦略なども生かしながら、地元市長や関係企業と連携し、産業振興に向けた具体的な動きを積極的に支援してまいります。
石本政弘議員
宮地副知事から力強い答弁をいただきました。県北地域、松浦だけでなく、伊万里市を含む佐賀県側にも造船業や半導体関連産業が集積しております。
この県北地域の産業振興をいかに進めていくかが、今後の長崎県の発展の鍵になると私は認識しておりますので、しっかりと対応をよろしくお願いいたします。
2.農業振興について
(1)畜産の振興について
石本政弘議員
本県の農業において、肉用牛は産出額1位を誇る重要な基幹部門であると考えます。
最近の状況を見ると、肥育経営農家戸数は【要確認】傾向にあるものの、繁殖農家戸数の大幅な減少及び繁殖雌牛の飼養頭数の減少が続いております。
そこで、今後本県の肉用牛振興をどのように図っていくのか、県の考えをお尋ねします。
農林部長
令和8年2月現在の本県肉用牛飼養頭数は全国第5位と、全国有数の肉用牛産地である一方、近年、農家戸数や飼養頭数の減少、資材価格の高騰等による生産コストの高止まり、牛肉需要の減退などが課題となっております。
こうした課題の解決に向け、県では令和8年度からの第4期長崎県肉用牛振興計画を策定し、各種施策を講じることとしております。
具体的には、牛舎整備や機械導入等による飼養頭数の維持・拡大、ICT等を活用した分娩間隔の短縮、省力化等による生産性の向上、輸出を含めた販路拡大、消費者ニーズに対応した種雄牛の造成など、国の事業等を積極的に活用し、生産者や関係団体と連携しながら、本県肉用牛のさらなる振興を図ってまいります。
石本政弘議員
特に県北地域は、畜産業の県内でも中心となる地域であります。物価高騰、資材高騰、繁殖農家の減少などにより飼養頭数が減っている状況をしっかりと立て直すことが、長崎県の農業の成長産業化にもつながると思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
(2)全国和牛能力共進会について
石本政弘議員
第13回全国和牛能力共進会北海道大会の開催まで、残り1年となりました。
県北地域では先日、長崎和牛振興大会が開催され、北海道全共での日本一奪還を盛り込んだ大会決議が採択されるなど、全共に向けた機運が高まっているところであります。
そこで、全共に向けた本県の現在の取組状況についてお尋ねします。
農林部長
現在、第13回全国和牛能力共進会北海道大会に向けて、農業団体や県で構成する全国和牛能力共進会「長崎和牛」推進協議会において、出品対策を進めているところでございます。
具体的には、和牛改良の成果を競う種牛の部において、各地域ごとに出品条件を満たす母牛や子牛から体型等で優れた牛を候補牛として確保し、育成指導等を実施しております。
また、枝肉の肉質や肉量を競う肉牛の部におきましては、発育状況や遺伝子検査などにより候補牛60頭を選抜し、本年2月に肥育技術の高い農家【要確認】戸へ引き渡したところであり、現在、適正な飼養管理が行われるよう関係機関と連携し、巡回指導を実施しております。
なお、本県代表牛は来年7月に選考会を実施し、決定する予定となっております。
石本政弘議員
今回の全共で優秀な成績を収めるためには、生産者への指導も含めて万全を期する必要があると考えています。そこで、全共に向けた課題と今後の対応についてお尋ねします。
農林部長
来年の全国和牛能力共進会は北海道で8月に開催されることから、候補牛の出品にあたっては、夏場の長距離輸送に伴う暑熱やストレスの影響を緩和する対策が必要であると考えております。
このため、本年10月に全共と同じ会場で開催される調査会【要確認】への出品に合わせて、推進協議会において輸送ルートや輸送による牛への影響等を調査し、その結果に基づき、必要な対策の検討を進めることとしております。
県といたしましては、引き続き生産者や推進協議会と一体となって、北海道大会での日本一奪還に向けて全力を尽くしてまいります。
石本政弘議員
大会に出品する生産者については、5年に1回のオリンピックと同じで、5年間かけてしっかりと育てた牛が、この大会で見事な成績を収めるように頑張っておられます。
特に今回は北海道ということで輸送ルートが長く、生産者の皆様は、牛にストレスを与えず、北海道で同じ土俵で勝負できる牛をつくりたい、勝負させたいという願いがあります。
生産者や全国和牛登録協会【要確認】等との調整もしっかりと行いながら進めていただきたいと思います。
次に、全共を契機とした長崎和牛のPR及び消費拡大についてお尋ねします。
全共には畜産関係者のみならず一般消費者も多く来場するため、長崎和牛をPRする絶好の機会と考えます。また、本県出品牛が日本一の獲得など優秀な成績を収めた場合には、その結果を最大限活用し、長崎和牛の認知度向上や消費拡大につなげていくことが重要であると考えます。
全共を契機とした長崎和牛のPR及び消費拡大に向けた取組についてお尋ねします。
農林部長
全国和牛能力共進会は、全国の畜産関係者だけでなく消費者も注目する、5年に一度の国内最大級のイベントであり、長崎和牛の魅力を発信する絶好の機会だと認識しております。
このため、県では、生産者や農業団体、流通業者、県などで構成する長崎和牛銘柄推進協議会におきまして、会場での試食等を実施し、長崎和牛の品質やおいしさ、生産者の安心・安全への取組などを積極的にPRして、認知度とブランド力の向上に努めることとしております。
また、開催時期に合わせて県内外の指定店でキャンペーンを実施するなど、この大会を最大限活用して、長崎和牛のさらなる消費拡大に取り組んでまいります。
石本政弘議員
全共大会の大きな意味は、当然立派な牛をつくること、優勝することも大事でありますが、それはあくまでも手段であって、最終的には長崎県の和牛の価値を高め、生産者の手取り、所得向上につなげていくことだと思います。
大会で優勝するだけではなく、その後の畜産農家、県内畜産業の振興・発展にどうつなげていくかが一番大事なところでございますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
(3)渇水対策について
石本政弘議員
午前中の同僚議員の質疑の中でも、県内において少雨による農産物への影響が生じていること、また、そのような状況を受け、国や県の干害対策事業の活用や推進に努めておられるというお話がありました。
私も農業に従事する者の一人として、今年の少雨による水稲や露地野菜などへの影響について大変危惧しているところでございます。
そこで、各地域において影響が出ている農産物の状況等について、もう少し詳細かつ簡潔にお伺いしたいと思います。
農林部長
梅雨明けした7月7日以降、五島市【要確認】を除く県内全域で、1日の降水量が5ミリ以下となる日数が連続30日以上となっており、特に本土地域では少雨が顕著であることから、水の確保が難しい地域を中心に様々な作物の生育への影響が生じております。
具体的には、みかんの葉のしおれや落葉、受精【要確認】の低下のほか、水稲やアスパラガスの生育不良、お茶の新芽の生育遅延などが見受けられます。
さらに、今後も降雨が少ない状況が続き、渇水が長期化した場合には、みかんや茶、アスパラガスなどの永年作物において、次年度以降の生産面への影響も懸念されるところであります。
石本政弘議員
水稲にしても果樹にしても、問題が出てくるのはこれから収穫にかけてでございますので、現時点ではまだ被害として表に現れていないものも多くあると思います。今後の状況を見ながら取り組んでいただきたいと思います。
約2か月にわたって雨のない状況が続く中、生産者はポンプによる用水やかん水作業などに懸命に取り組み、作物の被害を最小限に抑える努力をされています。こうした渇水対策に生産者は苦労しておられ、負担も大きくなっているものと考えております。
そこで、渇水時の農業用水確保に対する支援について、県としてどのように考えているのかお尋ねいたします。
農林部長
県では、従来より渇水時の応急対策として、用水ポンプの設置や井戸の掘削など、水源施設の整備などを支援する県単独事業を設けており、その活用を推進してまいりました。
今回、県下全域で少雨が長期化し、地域から多くの支援要望が上がっていることから、昨年度新たに創設された国の補助事業を活用した関係予算の追加提案も含め、必要な対策について早急に検討してまいります。
石本政弘議員
今、追加予算の提案について答弁がございました。先ほど申し上げましたように、被害が表に現れてくるのはこれからでございますので、そういった対応についてもしっかりお願いしたいと思います。
3.水産業の振興について
(1)県産水産物の魅力発信について
石本政弘議員
まず、「西の横綱・自慢の魚」魅力発信事業についてお尋ねします。
本県は全国有数の水揚げを誇る水産県であり、多種多様で新鮮な水産物が県内各地で多く水揚げされる魅力を有しておりますが、これまで様々な魅力発信に取り組んできたものの、その魅力が県内外に十分伝わっていないのではないかと思うところがございます。
こうしたことから、県は令和8年6月補正により、新たに「西の横綱・自慢の魚」魅力発信事業を打ち出されたところであります。まず、本事業の狙いや期待される効果について、どのように考えておられるのかお尋ねします。
水産部長
本事業では、西日本で65年以上連続して水揚げ量第1位を誇る水産県長崎を「西の横綱」と位置づけ、日本一と言われる魚種の豊富さや鮮度の良さといった、多くのすごさや魅力を改めて県内外に周知することで、本県水産物のさらなる消費拡大を狙いとしております。
流通・小売関係者や長崎PR戦略家【要確認】と連携しながら、「西の横綱」をキーワードに、本県独自の魅力をより強く印象づけるPRや、産地ならではの食べ方、イベントなどの取組を展開してまいります。
これらを通じて、県民が本県水産物のすごさや魅力を改めて実感し、県産水産物の優先的な購入や県外へ自慢することにより、県外でも消費が喚起されるといった波及効果につなげていきたいと考えております。
石本政弘議員
私もいろいろな人に話を聞きますと、「長崎県の魚はうまい、刺身はうまい」とよく聞きます。松浦でも刺身はおいしいですし、今はアジフライの聖地として頑張っております。
一方で、県内の消費者の皆様が、本当に地元長崎の魚を十分に消費していただいているかというと、まだ課題があるのではないかと思います。県外から来た方は長崎県の魚はおいしいと皆さんおっしゃいますが、そのおいしさ、魚種の豊富さなどの魅力について、まだまだPRが足りないのではないかと常日頃思っております。
今後とも、県内はもちろん、県外に対してもしっかりとPRしていただきたいと思います。
次に、「推し魚」の狙いと効果についてお尋ねします。
県では令和7年3月に新上五島町の養殖クロマグロを「推し魚」第1号として、令和8年4月には松浦市のマアジを「推し魚」第2号に決定されました。
この「推し魚」はどのような効果を狙っているのか。また、先行して決定された第1号について、どのような効果がこれまで得られているのかお尋ねいたします。
水産部長
このプロジェクトは、産地一押しの魚を「推し魚」として県が選定し、地元関係者と連携して、産地ならではの魅力の発信やイベントなどに取り組むことで、地元消費や交流人口の拡大など、地域活性化につなげることを狙いとしております。
「推し魚」第1号の新上五島町では、地元飲食店における定期的なマグロフェアや量販店での解体ショーに加え、すし作り体験や養殖場でのダイビング体験【要確認】など、様々な取組が行われております。
認定の効果としては、マグロフェアの1日当たりの売上が認定前の3倍に増加し、地元観光物産協会ホームページへのアクセス数も約10倍に増加するなど、地元消費や認知度の向上が図られております。
石本政弘議員
今回、松浦のマアジが「推し魚」第2号に認定されたわけですが、今後の展開についてお尋ねいたします。
本年4月に決定した「推し魚」第2号・松浦市のマアジについては、私もお披露目会に参加いたしました。松浦市と地元関係者の意気込みを強く感じたところであります。
この「推し魚」の取組により、日本一のマアジ産地・松浦の知名度向上と消費拡大、また「アジフライの聖地」の取組との相乗効果も大いに期待されるところであります。具体的にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
水産部長
松浦市では、本年4月に決定した「推し魚」第2号を契機として、「アジフライの聖地」の知名度やノウハウを生かしながら、現在、市内飲食店等でマアジを使った様々なメニューが楽しめる「マアジグルメフェア」を開催しており、今後も様々なイベントが予定されております。
県としましては、こうしたイベントで使用するPRグッズの作成やSNSによる情報発信などを行うとともに、県が主催または参加する各種イベントでのPRなど、様々な機会を捉えて「推し魚」の魅力発信に力を入れてまいります。
石本政弘議員
「推し魚」につきましては、今年度中にさらに2つの魚種を追加すると聞いております。4魚種がそろい、「推し魚」制度がさらにPRされることを期待しておりますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
(2)松浦魚市場の整備について
石本政弘議員
まず、令和3年の高度衛生管理型市場施設整備後の状況についてお尋ねいたします。
松浦魚市場については、産地間競争力の強化や輸出拡大を目的に、高度衛生管理型市場として、令和3年に高度衛生管理型荷さばき施設と製氷・冷凍工場が完成したところであります。
整備後の松浦魚市場の取扱量及び取扱金額については、整備前の令和2年と比較すると、令和7年には1.7倍まで伸長していると聞いております。そこで、この伸長した要因について、県としてどのように考えているのかお尋ねします。
水産部長
松浦魚市場への水揚げの主力であるまき網漁業が主に漁獲する対馬暖流系群のサバ類、イワシ類の資源状況は近年増加傾向にあり、マアジ資源も安定しております。
また、松浦魚市場において、高度衛生管理型荷さばき施設や自動選別機、製氷・冷凍冷蔵施設等の整備により、市場の処理能力や水産物の品質が向上し、荷が集まりやすい状況となっております。
このように、資源状況と市場の機能向上により、取扱量が伸長したと考えております。
石本政弘議員
今後、さらに取扱量を増やしていくための課題と対応についてお伺いします。
施設整備後の取扱量が順調に伸長し、令和7年度の取扱金額については、平成10年度以降、27年ぶりに150億円を超えた一方で、水揚げ物の保管能力や処理能力の不足などにより、水揚げ待機や操業自粛などが頻繁に発生していると聞いております。
せっかく獲れた魚を無駄にすることなく、豊富な資源の有効活用を図ることは、非常に重要であると考えております。
市場の処理能力をさらに向上させ、取扱量、取扱金額を増やしていくため、県としてどのように対応していくのか、今後の取組についてお尋ねします。
水産部長
松浦魚市場の冷凍保管能力不足、処理能力不足などの課題解決に向けては、令和7年8月から、日本遠洋旋網漁業協同組合を中心に、国、県、松浦市などで構成するワーキンググループによる検討が進められております。
令和8年1月には、「松浦地区水産業成長産業化に向けた産地機能強化構想」として、令和10年度からの新たな冷凍冷蔵施設の整備など、今後の方向性が取りまとめられたところでございます。
県としては、水産業の持続的成長には、県北地域の水産物流通拠点である松浦魚市場の機能強化が必要と考えており、松浦市や関係機関と国事業の活用に向けた調整を行うなど、構想の実現に向け協力してまいります。
石本政弘議員
これまでの松浦魚市場の整備につきましては、まだ道半ばで、あと半分残っているという話も伺っております。計画としてはまだ時間がかかる内容と聞いておりますが、現状を見ると、処理能力の向上、そして今後、国内だけではなく海外への輸出に対応していくための加工施設、そのための冷凍冷蔵庫の拡大・拡充が必要不可欠であります。
現在、松浦で検討されている「松浦地区水産業成長産業化に向けた産地機能強化構想」に基づき、地元の漁協や関係団体、市場を含め、どういった方法が最も適しているのか、また、長崎県の水産業の成長産業化にどう結びつけていくのかという点もしっかり念頭に置いて、協議を進めていただきたいと思います。
今後とも、本県水産業の成長産業化につながるよう、しっかりとした取組をお願いいたします。
(3)星鹿漁港の整備について
石本政弘議員
星鹿漁港は、養殖業をはじめ、水産物生産を支える重要な役割を担っておりますが、港内静穏性や養殖用の作業用地の不足、干満差が大きく干潮時には作業が非常に非効率になるといった課題を抱えております。
これらを解決するために、県は令和8年度から新規事業として星鹿漁港の機能拡充に着手すると伺っております。このことに対する地元の期待は大きく、事業の早期完成が望まれているところでございます。
そこで、今後の星鹿漁港の整備について、どのようなスケジュールに基づき、いつまでにどのような施設の完成を目指すのかお伺いいたします。
水産部長
県では、星鹿漁港が抱える課題の解消に向け、令和8年度から新たな整備計画に基づく調査設計を行い、令和9年度から工事に着手する予定であります。
事業計画案では、まず港内の静穏性を確保するための防波堤の整備に着手するとともに、就労環境の改善を早急に図るための簡易桟橋や、養殖作業用地の確保に必要な岸壁及び土地の造成を重点的に進めることとしております。
その後、防波堤の整備が進んだ段階で、養殖用飼料の積み出しなどに利用する浮桟橋の整備に着手し、令和17年度の工事完成を予定しているところです。
今後、具体的な施設整備にあたっては、事業の効果を早期に実感していただけるよう、地元漁業者の皆様と十分に調整を図りながら進めてまいります。
石本政弘議員
今後10年をかけて整備をしていただくということであります。地元漁協、生産者の皆さんにとりましても、この港の整備は死活問題でありますので、今後、漁業者等の操業に支障がないよう、漁協や漁業者と十分協議した上で、確実に、できる限り短期間で工事を終えられるよう取り組んでいただきたいと思います。
また、今回の事業内容には入っていませんが、地元からは、南からの風が吹いた際に船が損傷したり、漁業に支障が生じたりすることから、港の先端部に波を受ける防波堤、岸壁のような施設を設置してほしいという強い要望も聞いております。
これは今回の事業が完成した後の話になると思いますが、併せて今後の課題の一つとしてしっかり認識していただきたいと思います。
4.外国人材と地域との交流機会の拡大について
(1)県内在留外国人の状況について
石本政弘議員
我が国における在留外国人は年々増加傾向にあり、本県に住む外国人の数も過去最高を更新し続けております。
県内においては、長崎市や佐世保市などの都市部に限らず、離島・半島部を含む多くの地域に居住していると思いますが、市町別の在留外国人の状況についてお尋ねします。詳しく、かつ簡潔にお願いいたします。
文化観光国際部政策監
近年、本県における在留外国人の数は急速に増加しており、昨年末時点で1万7,000人を超え、県人口の約1.4%を占めております。
国籍別では、ベトナム人3,313人、インドネシア人2,648人、中国人2,128人などが上位となっており、在住市町別では長崎市の5,576人が最多で、次いで佐世保市、諫早市、雲仙市の順となっております。
また、住民人口に占める外国人の割合では、西海市【要確認】が3%を超えて最も高く、雲仙市、松浦市、島原市が2%を超えるという現状にあります。
石本政弘議員
外国人労働者につきましては、地元松浦でも500名近くの外国人の方が働いておられます。私がこれまで見てきたところでは、外国人労働者の方々は、宿舎から会社・工場、そしてコンビニなど、その三角形の中での行動しかなかなか見られません。
地元住民との交流や、こちらから話しかける、向こうから話しかけるといった機会がなかなかないというのが現状でございます。
せっかく海外から長崎県に働きに来て、数年間、長い方はさらに長く滞在される中で、なかなか交流が進まない。郡部では若い方の人口減少が著しい中、外国人労働者には若い方が多く来ていただいております。
こうした若い人たちが気持ちよく長崎県で仕事ができ、地元住民と交流できる環境をつくることが大事だと思いますし、来ている方々にも「日本、そして長崎は本当にいいところだな」というイメージをしっかり持ってもらうことが大事だと考えております。
(2)在留外国人の不安解消のための取組について
石本政弘議員
母国を離れて暮らす外国人は、生活面で様々な不安を感じていると思います。例えば、病気になった時にどこで治療を受けられるのかということが、大きな問題ではないかと思います。
制度上、日本の健康保険に加入していれば、外国人も日本人と等しく医療を受けられると理解しておりますが、地元の医療機関の情報を日本人と同程度に得られているのかというと、やはり格差があるものと思います。
地元に住む私たちでも、急に病気をした時にどこに行けばよいのか悩む昨今でございます。特に郡部地域では医師が少ない、専門医がいないという状況もあり、外国人となるとなおさらだと思います。
そういった細かな情報は、行政等から発信される情報と同じくらい、住民同士の交流で得られるものも重要になると思っております。
今後も県内の在留外国人が増加していくことが見込まれる中、地域に住む外国人の安心な暮らし、医療など生活への不安解消のための取組が必要であると考えます。
外国人を含めた地域住民に対する支援は一義的には市町の役割であると思いますが、県の考えや今後の取組についてお尋ねします。
文化観光国際部政策監
県では、市町と連携し、日本語学習に加えて、地域の日本人住民と交流しながら様々な情報交換や相談もできる地域日本語教室の設置を促進してまいりました。
その結果、県内14市町で15か所の教室が運営されておりますが、7市町につきましては、教室がまだ設置されていない状況となっております。
そこで今年度からは、日本語学習の機会の有無にかかわらず、各市町の実情に合わせた多文化共生推進拠点の設置につきましても支援を始めたところであり、令和12年度までに全市町への設置を目指すこととしております。
石本政弘議員
外国人労働者の方は県下全域でたくさん働いておられます。地元松浦でも、商工会議所を中心として、市内で外国人労働者を雇用している企業に対するアンケート調査を実施しているところでございます。
これがまとまれば、地元企業において外国人労働者に関してどのような課題があるのか、具体的なものが出てくると思いますので、そういったデータも参考にしながら、県として行政にどのような助言や支援ができるのか、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
(3)外国人労働者と地域との交流機会の創出について
石本政弘議員
住民同士の交流や情報交換の場としても機能する地域日本語教室等の設置促進に取り組んでいるとのことでございますが、市町と連携して、交流の場づくりを今後とも積極的に進めていただきたいと思います。
一方で、在留外国人の多くは就労を目的に来日した外国人であると思いますが、彼らの多くは宿舎と職場、あるいは買い物をする場所などの行き来のみで過ごし、なかなか地元の方々との交流を通して地域の優しさや多様な魅力に触れる機会も少ないように感じております。
外国人比率が県内でも高い地元松浦市では、製造業や水産加工場といった様々な業種で外国人の方々が活躍されております。県内各地域においても、地元産業を支える欠かせない存在になっているのではないかと思っております。
彼らは労働者であると同時に、私たちと同じ地域に住む住民であり、住民同士として交流の機会を持つことが本当に重要であると考えております。
先ほど答弁がありました地域日本語教室のような交流の場への参加を促す仕掛けが、もっと必要ではないかと思います。県の認識と、今後どのような取組を行っていくのかお尋ねいたします。
産業労働部政策監
外国人材の方々は地域産業を支える重要な存在であり、地域社会の一員として安心して働き、暮らしていただくためには、地域住民の皆様とのつながりを深めていく必要があると考えております。
このため、今年度新たに、地域日本語教室や市町などと連携し、外国人材、企業及び地域住民の相互理解を促進するための交流会を開催することとしております。
具体的には、文化や歴史を学ぶ施設等の見学や、防災をテーマにしたレクリエーションを組み合わせた交流会を通じて、外国人材の方々が地域に親しみを持ち、つながりを深めることで、本県で働き続けたい、住み続けたいと思ってもらえるようにしたいと考えております。
今年度開催した交流会の事例につきましては各市町へ共有することとしており、引き続き、外国人材と地域との交流機会の創出・拡大に努めてまいります。
石本政弘議員
今後、地域との交流が盛んになれば、外国人労働者の方々の地域への愛着も増し、その地域に長く暮らしていただけることにつながるのではないかと期待しております。
外国人を単に労働力として見るのではなく、一人の人として、外国人との共生を目指す環境づくりにしっかり取り組んでいただきたいと思います。
また、これらの取組が県下全体の横のつながりとして広がるよう、長崎県国際交流協会、県、市町がさらに連携し、長崎県で働く外国人の方が、自分の国にいるのと同じような気持ちで安心して働ける環境づくりを、県が積極的に先導していただきたいと思います。
もっと多くの外国の若い方に長崎県に来ていただき、地元産業を支える人材となっていただく。また、大きく言えば、日本と出身国との国際交流にもつながり、できれば長崎県に定住していただく。そういったことにつながっていけば、本当に良いことだと思っております。
今後とも、しっかりとした対応をよろしくお願いいたします。以上でございます。
