R8年9月/長崎県議会/議事メモ/山田朋子議員

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令和8年9月11日(金) 長崎県議会令和8年9月定例会 本会議(一般質問)

山田朋子議員:改革21、佐世保・北松浦郡選挙区選出の山田朋子でございます。

今回は、地域の未来を左右する石木ダムや渇水対策をはじめ、離島や県北の命をつなぐヘリによる救急搬送、松浦鉄道や長崎港の物流、こどもの権利擁護、地場中小企業の支援に至るまで、本県の根幹に関わる12の重要課題について、一問一答にて質問を行います。

いずれも、私が現場の皆様と直接膝を突き合わせ、今何が必要かを徹底的に問い続けてきたテーマばかりです。これまでの約20年で築いてきた議論の重みを胸に、長崎の未来を見据えた実効性のある答弁を強く求め、質問に入ります。

1.水道行政にかかる県の主体的な取組について

(1)水源不足(石木ダム)にかかる課題認識について

山田朋子議員:石木ダム建設事業につきましては、現在、令和14年度の完成を目指し、事業に取り組まれていることと思います。

本年6月に佐世保市から県に提出された「県の政策等に関する重点要望事項」においても、最重点課題の一つとして石木ダムの建設促進が掲げられており、佐世保市の渇水対策には石木ダム建設が不可欠であると要望されております。

現在、佐世保市では平成19年以来、19年ぶりとなる佐世保市渇水対策本部を立ち上げるとともに、9月3日からは南部地区の減圧給水制限を開始するなど、対応に大変苦慮されており、3度目の大渇水を迎えるのではないかと緊張感が増しております。

佐世保市は過去に2度の渇水に見舞われました。平成6年の渇水対策等の影響で平成9年には水道料金を25%値上げ、続く平成19年の影響で平成21年に20%値上げ、そして現在は設備の老朽化対策で27.5%の値上げを段階的に実施するなど、水源不足等を背景とする水道料金の大幅な上昇により、市民生活が圧迫されている事態となっております。

一方で、石木ダムは昭和50年度に事業着手して以来、これまで10度の工期延長を行ってきました。石木ダムの完成の遅れが、こうした佐世保市の渇水状況や水道料金の高騰にどう影響を与えているのか、知事の認識をお尋ねいたします。

平田知事:佐世保市では安定した水源が確保されていないため、渇水被害を受けやすいこと、また、水源不足による節水型経営が水道料金を全国的に見ても高い水準としている要因の一つであることは認識をしております。

石木ダム建設の主な目的の一つが佐世保市の慢性的な水不足の解消であり、長年の懸案となっている本事業については、現在、有識者の意見を聞く場において、多様な観点から様々なご意見をお聞きしているところであります。

今後、論点整理を進め、事業のあり方についてあまり間を置かずに判断できるよう検討を進めてまいりたいと考えております。以後のご質問につきましては、自席から答弁させていただきます。

山田朋子議員:近年の異常気象を鑑みれば、現在のような大渇水の状況は今後も同様に発生する可能性が高いのではないかと大変危惧をしております。

一刻も早い石木ダムの完成に向け、佐世保市とさらに連携を強化しながら取り組んでいただくよう要望いたします。

(2)水道事業の広域連携について

山田朋子議員:水道事業につきましては、人口減少による料金収入の減少や、水道施設の老朽化に伴い更新費用の増加が見込まれることなどから、今後、水道事業を取り巻く経営環境は厳しさを増すものと考えております。

水道は県民生活や社会経済活動に不可欠なインフラの一つであり、将来にわたり安全な水を安定して供給することは極めて重要です。

長崎県の水道料金は全国的に見ても高く、他県民に比べ多額の負担を強いられています。しかしながら、水道事業を行う上で必要な経費を水道料金収入で賄えているかを示す料金回収率は、県内市町の過半数が100%を下回っています。すなわち、高い料金を求めながらも、老朽施設の更新などの財源が十分確保できない状態に陥っています。

このことからも分かるように、市町単独での水道事業には限界が来ています。このような社会情勢を受け、令和元年に水道法が改正され、都道府県が主導して水道事業の広域連携を進めることとされています。

他県では、施設の更新費用の削減や事務処理の効率化などが期待できる水道事業の広域連携が進められていると聞いております。本県においても、そのような取組を積極的に進めていく必要があると思いますが、水道事業の広域連携に関する現状と、今後どのように広域化を進めていくのかをお尋ねいたします。

平田知事:県では、水道事業の経営を持続可能なものとするため、水道広域化推進プランを策定しております。

このプランでは、離島・半島が多く、小さな給水区域に分断されるという本県の特性から、浄水場など水道施設の統廃合の実施が極めて限定的となることを踏まえ、事務及び維持管理の共同化を中心に段階的に広域化を進める方針としております。

これまで地域ブロックごとに窓口業務の共同委託等について検討を進めてきましたが、これに加え、共通の課題を有する市町を対象に、水質検査の共同化等をテーマとした分野別の会議を開催し、各市町の実情に即した取組を求めることとしております。

今後とも、水道事業者である市町と緊密な連携を図りながら、広域連携を推進してまいります。

山田朋子議員:広域連携にはスケールメリットがあるものだと思っております。各市町が共同した取組を行えるよう、県として推進に力を注いでいただきたいと要望申し上げます。

2.農業分野における渇水への対策について

(1)現場視察や意見交換の受け止めについて

山田朋子議員:今年の夏は記録的な暑さと少雨が続き、米やみかんなどの品目において、生育不良など様々な影響が生じております。

私の地元である佐世保・北松浦郡地域においても、農家の皆様から大変厳しい状況であるとの声を寄せられております。

そのような中、平田知事におかれましては、去る9月6日、佐世保市宮津町のみかんの圃場に赴かれ、直接状況を把握されるとともに、生産者との意見交換を実施されました。

そこで今回の現場視察や意見交換を実施されて、知事は現状をどのように受け止めたのかお尋ねいたします。

平田知事:本県にとって大切な作物であります佐世保地域のみかんに対する渇水の影響について、私は自分の目で直接確認したいとの思いで、9月6日に現場を訪問し、生産者の皆様にお話を伺ってまいりました。

その際、当面の水の確保などでご苦労されている現状や、今年の収量が減少するという不安の声をお聞きするとともに、みかんの葉のしおれや落葉、樹勢の低下などの状況を確認したところであり、大きな影響が生じているものと受け止めております。

そのため、みかん等の永年作物について、次年度以降の生産面への影響が生じないよう、速やかに対策を講じる必要があると感じたところであります。

(2)県の今後の取組について

山田朋子議員:少雨の影響を受けた生産者におかれては、来年度以降の収穫などに影響しないよう、葉面散布などを行い対応される方がいると聞いており、今後もご苦労が続くものと危惧しております。

また、本年の少雨の状況に対して、かんがい施設が整備された地域においては被害を最小限にとどめた圃場もあると伺っております。

雨量や暑さそのものをコントロールすることはできませんが、農業者が今後も営農を続けられるような環境を整えていくことが重要です。

そこで、本県基幹品目であるみかん栽培において、今回の災害とも言えるような少雨に対し、県は対策を実施いただきたいと考えます。次年度以降の栽培に対する当面の対策と、今後の安定生産に向けた環境整備について県の考えを伺います。

平田知事:私は今回、直接現地を確認し、生産者の皆様からお話を伺ったことで、今回の少雨による干ばつ対策については、当面の被害を抑える短期的な対策と、将来にわたり安定して営農を継続していくための中長期的な対策を講じる必要があると認識したところです。

短期的な対策としましては、みかんなどの永年作物について、次年度以降の生産面での影響を軽減するため、速やかに樹勢回復を図ることが重要であることから、灌水ポンプの設置や液肥の散布などの取組への支援にかかる関係予算の追加提案を検討してまいります。

また、中長期的な対策としましては、今後も猛暑や少雨が発生することを想定し、農業用水の安定的な確保と、作物の生育に必要な水分を継続的に供給できるかんがい施設等の整備について、市町と連携し、積極的に推進してまいります。

山田朋子議員:私も視察に同行させていただきましたが、やはり水源確保が一番望まれていることであると言われておりました。

今は毎日、川からくみ上げた水をみかんの木にかけるなど、本当に様々なご苦労をされておりますので、安定して水源が確保できるよう、しっかりと取り組んでいただくことを要望申し上げます。

3.公契約について

(1)公契約条例について

山田朋子議員:先月8月3日に連合長崎が平田知事に提出した2026年度政策・制度に関する要求書の中で、公契約条例の制定を要請したところ、知事からは公契約条例の制定に向けて取り組んでいきたいと前向きな回答をいただいたことを大変評価しております。

公契約の受発注において一定のルールを設けることは、労働者保護のみならず、県内産業全体の発展につながる重要な取組であると考えております。

既に条例を制定している県もあり、本県においても条例制定に向けた議論を進めていくことが重要であると考えますが、今後、条例制定に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。

平田知事:公契約条例につきましては、公契約の下で働く方々の処遇や働きやすい職場環境の改善とともに、公共サービスの質の向上を図る観点からも重要であり、条例制定に当たっては、公契約に関する基本理念や県及び事業者等の責務、対象となる契約の範囲などについて整理していく必要があると考えております。

既に庁内関係課による検討に着手したところであり、まずは先行自治体の取組事例やその効果、運用上の課題等を調査研究しながら、条例の具体的な内容について検討を進めてまいります。

その上で、有識者による検討委員会を設置するとともに、県議会からのご意見などを伺いながら、令和10年度中の条例案提出を目指してまいります。

山田朋子議員:令和10年度の条例案提出に向けて動いていただけるとのことでありました。ぜひ有識者等による検討委員会も早期に立ち上げていただき、県民にとってより良い条例となるよう、確実に取り組んでいただくことを要望申し上げます。

4.県民のいのちと暮らしを守る取組について

(1)ヘリによる救急搬送について

山田朋子議員:自衛隊機の夜間運航に向けた取組について。

離島からの患者搬送については、民間船舶事業者の高齢化や船舶維持経費等の負担増などによる後継者不足といった課題、そして、ほかに搬送手段がない場合、特に夜間において多大な支援をいただいている自衛隊を取り巻く環境の変化や運用体制の変更などの影響による不安が生じております。

佐世保市宇久町については、島内にヘリポートがあり、昼間はドクターヘリや防災ヘリで対応いただくことが可能ですが、夜間は照明設備の課題などがあり、その運用については自衛隊と調整中であると伺っております。

そのような中、近隣する小値賀空港において、夜間の運用に向けた調整が進められていると伺っております。近隣の小値賀町に船で搬送すれば空港があり、ヘリポートより設備や地形の条件も整いやすいと考えますが、自衛隊機の夜間運航に向けた取組について伺います。

危機管理部長:小値賀空港につきましては、自衛隊が夜間に離発着するために必要な灯火設備が一部整備されていないとの説明を自衛隊から受けております。

一方、同様の課題がありました上五島空港においては、県が所有する可搬型照明を使用することで夜間運用が可能となったことを踏まえ、新上五島町が独自に照明設備を整備することとなっております。

このため、その後、県の可搬型照明を上五島空港から小値賀空港へ移設した上で、小値賀空港におきまして、自衛隊による確認訓練など、救急搬送の運用に向けた取組を進めていく予定としております。

なお、その他の離島につきましても、陸・海・空自衛隊の統合運用による救患搬送体制の確立に向け、引き続き地元自治体や自衛隊との調整を進めてまいります。

山田朋子議員:離島間の救患搬送について。

自衛隊機の夜間着陸に向けた取組については理解しましたが、宇久島から小値賀町に船で搬送する必要があります。

先ほども申し上げましたが、民間船舶事業者においては、高齢化や後継者不足、厳しい経営環境などから事業継続が困難な状況にあります。このため、佐世保市においては、宇久の民間船舶事業者の存続に向けた対応を検討されていると伺っております。

離島の住民の方々が安心、安全に暮らし続けるためには、夜間の救患搬送体制の維持は欠かせません。離島地域における夜間救患搬送体制の確保に向け、県としてどのように取り組んでいくのか伺います。

福祉保健部長:離島地域の夜間救患搬送につきましては、ご協力をいただいている民間船舶事業者の多くが60歳以上となっており、高齢化や後継者不足などにより事業継続が懸念される中、将来にわたる搬送体制の維持が課題となっております。

県といたしましては、傷病者の搬送は市町村消防の役割であるとされておりますので、まずは市町において課題を認識し、その対応策について検討いただく必要があると考えており、去る7月22日に関係市町の担当部署との意見交換の場を設けたところでございます。

今後も市町における対応策の検討状況を踏まえながら、必要な情報提供や関係者間の調整を行うなど、市町の取組を後押しし、離島に暮らす住民の皆様の安全・安心の確保に努めてまいります。

山田朋子議員:患者の搬送については、今後、自治体間の様々な連携をいただきながら、それぞれの地域課題を共有し、患者搬送船の導入を含めた新たな搬送体制についても検討していただく必要があるのではないかと考えております。

また、人材確保も大きな課題であることから、他自治体で見られる消防職員が搬送艇を運転する事例なども参考にしながら、持続可能な搬送体制の構築に向けた検討を進めていただくよう要望いたします。

防災ヘリの夜間運航について。

令和8年3月定例会において、夜間における離島からの救患搬送時間の短縮について質問し、県からは、自衛隊出動までの時間短縮に向けた取組を進めるとともに、防災ヘリによる勤務時間内の夜間飛行について、運航受託事業者と協議しながら検討を進めるとの答弁がありました。

そこで、勤務時間内における日没後の運航実現に向けた検討の状況についてお尋ねいたします。

危機管理部長:防災ヘリの夜間も含む24時間運航については、隊員をはじめ、操縦士、整備士などの増員や予算の大幅な増額に加え、当該運航業務を請け負う事業者の確保など多くの課題があり、困難であると考えております。

そのため、現行体制により実施可能な対応としまして、勤務時間内の出動要請に対しては、日没後であっても対応できるような夜間運航のあり方について検討を進めているところでございます。

具体的には、現在、受託事業者におきまして、安全運航を前提として、日没後も飛行可能な気象や経路の条件整理、必要な訓練等の検討を行っていただいているところであります。

引き続き、防災ヘリの運航の安全確保を第一に協議・調整を進め、県民の皆様のより一層の安全・安心の確保に努めてまいります。

山田朋子議員:ぜひ、離島地域からも要望の強い夜間飛行についてお願いしたいと思っております。

離島では、夜間に急病になった時に、私たち本土地区の住民とは違うご苦労をされております。どこに住んでいても同じように命が守られるよう、しっかりと取り組んでいただきたいとお願い申し上げます。

(2)地震対策について

山田朋子議員:被害想定や課題について。

7月28日に発生した令和8年熊本地震を踏まえ、本県においても地震の被害を正しく理解し、被害を少しでも軽減させる対策をしっかり立てておく必要があると考えております。

今回の熊本県を震源とする地震では、本県でも島原半島で震度5強が観測されておりますが、島原半島から橘湾にかけて多くの活断層が確認されており、県内を震源とする大きな地震への懸念があります。

さらに、雲仙普賢岳には今もなお不安定な状態で約1億立方メートルと言われる溶岩ドームがあり、このたびの地震で一部が崩落したほか、眉山では広範囲で表層剥離が発生しております。

そこで、県内全域及びこれらの活断層に近い島原半島で予測される地震の震度と被害想定、そして課題についてお尋ねします。

危機管理部長:平成17年度に実施しました地震アセスメント調査では、雲仙地溝南縁断層帯の東部と西部の断層帯が連動した場合、最大でマグニチュード7.7の地震が発生し、県内では島原半島や諫早・大村地区などで最大震度6強、軟弱な地盤では震度7となることが予測されております。

これにより、県全体では約4万6,000棟が全壊・焼失し、死者は2,100人を超えることが予測され、また、震源となる島原半島においては、約1万5,000棟が全壊・焼失し、死者は300人近くとなることが予測されております。

こうした被害予測や近年の地震を踏まえ、離島・半島を多く抱える本県におきましては、道路が寸断された場合の救助や支援、避難所にかかる物資の備蓄や環境整備などが課題と考えております。

また、本県近海には海域活断層が確認されているとともに、昨年7月には本県7市1町が南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されたことから、これらの地震への対策の構築を進めているところであります。

加えまして、今回の熊本地震を踏まえ、溶岩ドームや眉山の監視体制の維持・強化や土砂災害対策なども課題であると考えております。

山田朋子議員:被害軽減のための取組について。

県内では震度6強、場所によっては震度7になるところもあり、人的・物的な被害も大きく、また、道路の寸断による孤立への対策、溶岩ドームの崩壊対策などの課題があることが分かりました。

こうした課題を解決し、被害を軽減していくためには、県としてどのような対策を講じていくのか伺います。

危機管理部長:県では、最新のデータと知見に基づきまして、平成17年度に実施した地震アセスメント調査結果の見直しや、南海トラフ地震と本県近海の海域活断層による地震の震度、津波の高さ、被害予測の調査を実施しており、その結果を県と市町の防災・減災対策に反映させた上で、ハード・ソフト両面からの総合的な対策に取り組んでまいります。

また、能登半島地震を踏まえ、孤立地域への進入対策や避難所環境の向上対策、備蓄の確保、防災タイムラインの策定等について、令和7年度からの3年間のロードマップを策定し、市町と連携して取り組んでおり、今後とも着実な推進に努めてまいります。

さらに、溶岩ドームや眉山については、監視体制の強化や土砂捕捉量の確保等を国へ要望し、順次着手いただいているところであり、引き続き関係機関と連携した注意・監視に万全を期してまいります。

山田朋子議員:今回の地震を踏まえ、現在実施している地震アセスメント調査の結果を踏まえて、防災・減災対策の見直しをしっかり行っていただき、万が一本県で大規模災害が起きたとしても、県民の誰一人命を落とすことがないよう、しっかりと準備・備えをお願いしたいと思います。

(3)安心して出産できる環境の整備について

山田朋子議員:上五島病院での分娩の休止により、新上五島町の妊婦の皆さんは、妊娠35週目から本土へ渡り、県内4カ所の周産期母子医療センターで出産を迎えることとなっております。

慣れない土地で家族と離れて生活をしなければならず、精神的な不安や経済的不安があるとの声を、妊婦やご家族から伺っております。

また、県が7月に開催した「安全に安心して産み育てる・育てられる環境を共に考えるシンポジウム」【要確認】に私も参加しましたが、パネリストとして登壇された町民の方から、宿泊施設の確保や情報提供をお願いしたいとのお話がありました。

本来であれば、新上五島町で再び出産できる体制が整うことが望まれますが、現状においては、妊婦やご家族が本土で安心して滞在できる環境を整備することが必要だと考えます。

そこで、妊婦やご家族の宿泊場所の確保やその周知について、県はどのように取り組んでいくのか伺います。

福祉保健部長:県といたしましては、新上五島町の妊婦やその家族が安心して出産に臨める環境を整えることが重要と考えており、新上五島町と連携し、周産期母子医療センターの周辺の宿泊施設に対して協力を求めてきたところでございます。

また、周産期母子医療センターの一つ、長崎医療センターの近隣にある、離島からの妊婦とその家族が利用できる待機宿泊所につきましては、今議会において洋室への改修等を行うための補正予算案を提出しております。

さらに、こうした宿泊施設に関する情報が妊婦に確実に届くよう、先月8月に新上五島町と上五島病院を訪問し、改めて丁寧な周知を依頼したところでございます。

今後とも、新上五島町の妊婦やそのご家族の声を丁寧にお伺いしながら、安全・安心に出産できる環境の整備に取り組んでまいります。

山田朋子議員:新上五島町や上五島病院と連携しながら、必要な情報の周知と利用環境の充実に努めていただくようお願い申し上げます。

(4)長崎県おもいやり駐車場制度について

山田朋子議員:制度の普及状況について。

長崎県おもいやり駐車場制度は、障害のある方や高齢者、妊産婦、けがや病気等により移動に配慮が必要な方に利用証を交付し、その対象者が障害者等用駐車場を利用する際に、利用証を車内のバックミラーに掲示することにより、必要な方が優先的に利用できる環境を整え、障害者等用駐車場の適正利用を促進する制度であります。

制度の活用により、配慮が必要な方が施設を利用しやすい環境づくりが進むなど、一定の成果は上がっているものと考えております。

そこで、制度開始以降のおもいやり駐車場利用証の交付状況及び、おもいやり駐車場の登録区画数についてお尋ねします。

福祉保健部長:本県における障害者等用駐車場利用証制度、いわゆる「おもいやり駐車場」につきましては、平成19年度の導入以降、令和7年度末までの利用証交付枚数が累計6万6,460枚、駐車場登録区画数が1,839区画となっております。

いずれも年々増加してきておりますことから、県民の皆様に浸透してきているものと認識しております。

山田朋子議員:移動に配慮の必要な方々にしっかり届くように、そして様々な環境で制度が進むようお願いしたいと思います。

プラスワン駐車場について。

この制度の中に設けられているプラスワン駐車場についてお尋ねします。

プラスワン駐車場は、妊産婦や内部障害のある方、けがや病気等により歩行や移動に不安を抱える方などを対象にして、車椅子使用者等用駐車場とは別に、建物入口付近の一般駐車区画を活用して設けられる優先利用区画であり、車椅子利用者用駐車場を補完する役割を担っているものと考えております。

一方で、プラスワン駐車場については登録区画数がまだ少なく、県民への周知もまだ十分とは言えないのではないかと考えます。

必要な方が利用しやすい環境づくりのために、制度の周知や駐車場区画の表示の工夫も重要であると考えます。

そこで県では、プラスワン駐車場の現状をどのように認識しているのか、また、今後どのようにプラスワン制度の推進に取り組んでいくのか伺います。

福祉保健部長:県のおもいやり駐車場制度では、車椅子利用者等を対象とした障害者用駐車場に加え、一般の駐車区画を活用して、妊産婦や内部障害のある方など、配慮の必要な方が利用できるプラスワン駐車場の登録を令和4年度から導入しております。

県内のプラスワン駐車場の登録は、令和7年度末現在60区画であり、前年度末から約4倍に増えておりますが、利用者アンケートにおいて区画を増やしてほしいという声が多いことを踏まえますと、さらなる登録拡大が必要だと認識しております。

県といたしましては、施設管理者に対して引き続きプラスワン駐車場区画の設置・増設及び分かりやすい掲示について協力を求めるとともに、県民の皆様に対しても適正利用を含めた制度の周知・啓発に取り組み、プラスワン駐車場を含むおもいやり駐車場制度の推進に努めてまいります。

山田朋子議員:登録区画の拡大はもとより、県民の皆様や事業者の皆様への周知、理解促進に引き続き取り組んでいただくようお願い申し上げます。

5.こども施策について

(1)こどもアドボケイトについて

山田朋子議員:訪問実績と取組強化に向けた検討状況について。

児童養護施設等で生活するこどもたちの権利を尊重し、意見を聴く意思表明支援員、アドボケイトの取組について、これまでも一般質問で取り上げてまいりました。

昨年11月の一般質問では、施設への訪問回数が少なく、十分な支援とは言い難いことを指摘し、取組の拡充を要望したところです。

そこで、令和7年度の訪問実績と令和8年度の訪問状況をお尋ねいたします。また、県はアドボケイトの体制強化に向けてどのように取り組むのかも伺います。

子ども政策局長:社会的養護の下で生活するこどもの権利擁護の一環として、県が登録したアドボケイトが児童養護施設を訪問し、こどもからの意見聴取を行う事業を令和5年度から実施いたしております。

令和7年度の実績は4施設を対象に計8回の訪問であり、令和8年度は7施設を対象に計7回の訪問を計画しております。

また、本事業の今後のあり方についてご意見をいただくため、今年度は有識者会議を3回開催し、本県にふさわしい支援のあり方について検討を重ねてまいりました。

この検討会議では、訪問頻度を高めること、訪問対象施設を拡大すること、現在の県直営を外部委託に見直すことといったご意見をいただいたところでございます。

今後、いただいたご意見等を踏まえ、事業の実施体制の見直しを早急に進めてまいりたいと考えております。

山田朋子議員:もっと数多く訪問を重ねて、こどもの権利を守る取組が必要であり、何にしても早く事業を充実させることが必要と認識しております。この間、県に対して働きかけ、提起しているところであります。

有識者からの意見を聞くことも大変重要であると思いますが、こどもにとって一日一日がとても大切でありますので、スピード感を持って対応することも重要です。

そこで、今後どういった見直しを考えているのか、具体的な内容やスケジュールをお尋ねいたします。

子ども政策局長:アドボケイトは、こどもの思いに耳を傾け、希望に応じて意見形成や意見表明を支援するなど、こどもの権利擁護を図る上で重要な役割を担っております。

このほか、こどもの権利擁護には、施設職員や児童相談所職員による面接、施設に設置している意見箱、施設入所時に児童に渡す権利ノートなどがあり、アドボケイトを含めたこどもの権利擁護全体の支援のあり方については、総合的な視点で見直す必要があると考えております。

今後、有識者からいただいたご意見や九州各県の取組状況などを踏まえながら、本県における支援のあり方について、早急に見直しの検討を進めてまいります。

山田朋子議員:九州各県を見てみると、一時保護所へは週に1回、児童養護施設には月に1回程度訪問するなど、こどもの権利擁護にしっかりと取り組まれております。

しかしながら、長崎県は訪問先も児童養護施設のみで、かつ県内11カ所ある施設のうち数カ所に年1回程度の訪問と、極めて少ない状況であります。

こどもの基本的人権を守る上で、最低でも九州各県と同程度の取組が必要であると考えますので、こどもの権利擁護に関する体制の早急な見直し・強化を強く要望いたします。

6.県内産業の人材確保について

(1)産業人材育成奨学金返済アシスト事業について

山田朋子議員:産業人材育成奨学金返済アシスト事業については、人口減少対策としても重要な施策であり、一定の成果を上げていると評価しております。

一方、現在、本事業は特定の業種を対象として実施されておりますが、本県の産業や地域社会は様々な職業や企業によって支えられており、人材確保はあらゆる業種に共通する課題であると考えます。

また、県内企業から「本事業を知らなかった」との声も複数寄せられました。企業への周知を一層進める必要があると考えます。

そこで、本事業がより多くの県内企業の人材確保につながるよう、対象業種の拡大や企業への周知についてどのように取り組んでいくのか伺います。

産業労働部政策官:奨学金返済アシスト事業の対象業種につきましては、制度創設当初から対象業種を拡大するとともに、新卒者に加え、UIターンの中途採用者を対象に追加するなど、支援の充実を図ってきたところであり、限られた財源の中でより効果的な事業となるよう、引き続き検討してまいります。

また、県内企業に対する本事業の周知につきましては、業界団体や県広報媒体などを通じて進めているところであり、新たに商工会議所をはじめとする各商工団体と連携した周知も行うなど、様々な機会を捉えた認知度向上に努めてまいります。

今後とも、奨学金返済支援を通じて若者の県内就職・定着を促進し、本県産業を支える人材の確保に力を尽くしてまいります。

山田朋子議員:対象業種には「○○に限る」といった条件があります。私は、そういったものを外してほしいというお願いをしているところです。

担当職員も、その都度「この会社は対象になるのか」と悩むこともあるようでございますので、この制度を利用したい県内企業がある場合には、より幅広く利用できるよう、「限る」といった条件を外していただき、より多くの事業者が使える制度にしていただきたいとお願い申し上げます。

7.基地対策について

(1)基地経済の振興にかかる佐世保市との連携強化について

山田朋子議員:佐世保市は、県が創設した基地と地域の共存共生推進事業費補助金を活用し、基地経済の実態把握調査や活性化策の検討等を行い、その成果を踏まえ、本年3月、佐世保市基地経済ビジョンが策定されたところであります。

このように、県と市が連携の上、基地経済の発展・振興を目的とした個別指針を策定するという動きは、全国的にも先進的な取組であると認識しております。

ビジョンによると、自衛隊関連の発注における佐世保市内企業の受注率は約3割にとどまっており、県内全体で見ると約7割の受注と伺っております。さらなる受注機会の拡大も期待されるところであります。

本ビジョンには、防衛関連産業の振興と基地を生かしたまちづくりを目指し、企業支援や人材育成など、広域的な視点での検討、佐世保市との連携深化が掲げられております。

県は、市のビジョン実現を支援し、基地経済の活性化を図る上で、今後どのように取り組んでいくのか伺います。

危機管理部長:現在、佐世保市では「佐世保市基地経済ビジョン」の実現に向け、民間団体も含む推進体制の構築を進めており、県としても本推進体制に参画の上、情報共有や国等への要望活動、地域の強みを生かした地元受注の促進など、佐世保市とこれまで以上に密な連携を図りながら、ビジョンの推進に協力していくこととしております。

特に、今後需要の拡大が見込まれる造船や艦船修繕につきましては、国の動向を注視しながら、県の関係部局や佐世保市等とも連携の上、地元企業の参入促進に向けた情報提供や企業間マッチングの支援に取り組むなど、佐世保市をはじめとする県内全体での受注拡大に努めてまいります。

山田朋子議員:佐世保市には基地に起因する様々な課題がある一方で、基地の存在は佐世保市の強みでもあります。

ぜひ県にも推進体制の一員として積極的に参画いただき、佐世保市との連携をさらに深めながら、県内企業の受注拡大と地域経済の活性化につなげていくよう、よろしくお願いいたします。

8.松浦鉄道について

(1)松浦鉄道への経営支援について

山田朋子議員:県北地域においては、運転手不足の深刻化などを背景に、路線バスの減便や廃止が相次いでおり、今後、地域の公共交通をいかに守っていくかが大きな課題となっております。

こうした中、地域住民の通学や通院等の日常生活のほか、観光交流などで年間約290万人の移動を支えている公共交通機関として、松浦鉄道が果たす役割は今後ますます重要になってくるものと考えております。

一方、松浦鉄道を取り巻く経営環境は、人口減少に伴う利用者の減少に加え、燃料費や資材価格、人件費の高騰などにより厳しい状況に直面しております。

去る8月25日に開催された松浦鉄道自治体連絡協議会総会においても、中東情勢の悪化に伴う燃料価格の高騰の影響などにより、令和8年度は赤字となる見通しが示されたところであります。

また、鉄道施設の安全確保のために必要となる修繕費の自己負担額も年間約2億円に上り、経営を圧迫している大きな要因となっている状況にあります。

そこで、将来にわたって松浦鉄道を維持・存続させていくために、現在、松浦鉄道の自己負担となっている修繕費について、県を含めた沿線自治体で負担する考えがないのか伺います。

地域振興部長:県では、地域の公共交通機関として重要な役割を担っている松浦鉄道に対しまして、国や沿線自治体と連携しながら鉄道施設等の更新支援を行っており、この支援の対象とはなっていない修繕費については松浦鉄道が負担しております。

修繕費への支援が必要となる場合、地域鉄道を維持していくためには、地域全体で支えるという地元の支援が大変重要であると考えております。

そのため、一義的には沿線市町において支援すべきものと認識しておりますが、松浦鉄道への支援につきましては、県も参画している松浦鉄道自治体連絡協議会において、今後の経営状況を注視・分析しながら、新たな支援の必要性について検討していくこととなっており、修繕費にかかる支援についても必要に応じ、その検討の中で取り扱ってまいりたいと考えております。

山田朋子議員:松浦鉄道の収入が大体8億円で、その中で人件費など様々な経費があり、修繕費が2億円となると、本当に大変厳しい状況であります。

本年度は黒字ということでありましたが、約1,500万円【要確認】の黒字であります。これだけの多くの方々の移動を支える公共交通機関としては大変厳しい経営状況ですので、今、部長が言われたように、この修繕費に関しても関係自治体とともに、ぜひともご支援をいただくことを強くお願い申し上げたいと思います。

(2)車両更新について

山田朋子議員:松浦鉄道においては、現有車両の老朽化が進んでおり、10年後の令和18年頃から順次更新時期を迎えることが見込まれていると伺っております。

鉄道車両は1両当たり数億円規模の費用を要することから、車両更新には多額の負担が必要となることが想定されます。

松浦鉄道の経営状況を踏まえると、こうした更新費用の財源をどのように確保していくのかが大きな課題になることから、将来的な対応について早い段階から関係者で認識を共有しておく必要があると考えております。

そこで、近い将来に控える松浦鉄道の車両更新について、県はどのような課題意識を持ち、今後どのように対応していくのかをお尋ねします。

地域振興部長:松浦鉄道が策定している車両更新計画におきましては、令和18年度から23年度にかけて21両の車両を順次更新する予定とされており、今後、多額の費用負担が発生するものと認識しております。

現在、松浦鉄道自治体連絡協議会においては、令和12年度までは現在の施設整備補助のスキームを継続していくことが決定されておりますが、車両更新への対応も含めた将来的な支援のあり方については、費用負担等の課題も十分踏まえながら、今後、協議会の中で事業者や沿線市町としっかり協議を行ってまいりたいと考えております。

山田朋子議員:約140億円【要確認】かかると言われている車両更新であります。本当に大変厳しい経営状況でありますので、しっかりと連携し、早くから取組を進めていただきたいとお願い申し上げます。

9.長崎港における物流減の受け止めと対策について

(1)取扱貨物の現状と課題について

山田朋子議員:長崎港は国際定期コンテナ航路を有し、県内企業の経済活動や県民生活を支えている重要な物流拠点であります。

一方で、人口減少や産業構造の変化に加え、伊万里港や博多港などの近隣港との競争により、港湾物流を取り巻く環境は厳しさを増しております。

また、長崎港の取扱貨物量は減少傾向にあり、県内唯一の国際定期コンテナ航路の維持にも影響が及ぶことが懸念されております。

貨物量の減少は、港湾サービスの低下や企業による他港利用の拡大につながり、ひいては地域産業の雇用にも影響を及ぼしかねません。

今後も長崎港が県内物流の中核としての役割を果たしていくためには、長崎港の競争力強化に向けた取組を進めていく必要があると考えます。

そこで、長崎港の取扱貨物の現状とその課題についてお尋ねします。

土木部長:長崎港は、一般貨物やコンテナ貨物の取扱いを通じて、県民生活や地域経済を支える重要な物流拠点であると認識しております。

一般貨物については、フェリー貨物や石油製品、砂利・石材などを中心に取り扱っており、近年はおおむね横ばいで推移しております。

コンテナ貨物については、韓国・釜山との県内唯一の国際定期コンテナ航路が就航しており、平成30年には大型客船建造に伴う関連資材の輸入等により、約1万個【要確認】の取扱いがありましたが、その後は当該需要の減少に伴い、近年は500個前後で推移しております。

また、輸出貨物が輸入貨物を大きく下回る状況となっております。

このような状況の中、国際コンテナ航路は県内企業の産業活動を支える重要な物流基盤であり、その安定的な維持に向けては、取扱貨物量の確保が課題であると考えております。

(2)長崎港から出すコンテナ貨物の増加に向けた対策について

山田朋子議員:今、長崎港のコンテナ貨物取扱量に関しては、ピーク時であった平成30年度の約1万個から、近年500個程度まで減少しているとの答弁がありました。

長崎港のコンテナ物流航路については、韓国・釜山港との定期便、神戸港との不定期便がありますが、そのうち釜山便については、本年6月、隔週1便運航していた高麗海運の長崎港寄港休止が発表されております。

この結果、長崎・釜山便はシノコー商船【要確認】による週1便のみとなり、今後、コンテナ取扱量の減少だけでなく、県内企業の物流や港湾事業者への影響も懸念されるところです。

今後の航路維持のためには、輸出コンテナ数を増やしていくことが必要と考えますが、長崎港のコンテナ取扱量増加に向けて、どのように取り組んでいくのか伺います。

産業労働部長:県では、県、長崎市、長崎商工会議所等で構成する長崎港活性化センターにおいて、長崎港における国際コンテナ航路の維持・利用拡大に取り組んでいるところであります。

これまで荷主企業等に対するポートセールスや輸出の際の助成等を実施してきたところでありますが、今年度は新たに荷主企業や物流事業者のニーズを把握するための調査を実施することとしております。

調査の中では、コンテナ取扱量減少の要因分析や他港との比較調査等を行うこととしており、こうした調査結果も踏まえながら、引き続き関係機関と連携し、長崎港の利用拡大に向けた取組を進めてまいります。

山田朋子議員:長崎港と他港における助成制度の金額には差があります【金額・比較対象港は要確認】。当然、物量にも関わってくることだと思います。

長崎港は本県産業を支える重要な物流拠点であり、航路の維持・充実のためにコンテナ取扱量の増加は不可欠であります。

ぜひ、先ほど部長が答弁されたように、企業のニーズを把握しながら、利用促進と環境向上に向けて取り組んでいただくことをお願い申し上げます。

(3)県産品の輸出拡大について

山田朋子議員:長崎港コンテナ航路における輸出は、冷凍・冷蔵貨物は輸送コストが高く、特に少量輸送では採算が取りにくいことから、現状、常温貨物が中心であると聞いております。

一方で、海外における日本産品や日本食への関心が高まっている中、本県には陶磁器や酒類、菓子をはじめ、加工食品や工芸品など、常温での輸送に適した魅力ある産品が数多く存在します。

こうした県産品の輸出拡大は、県内事業者の販路拡大や収益向上につながるだけではなく、長崎港における取扱貨物量の増加やコンテナ航路の利用促進にも資するものと考えますが、県としてどのように取り組んでいくのか伺います。

文化観光国際部政策官:現在、常温輸送が可能な加工食品や陶磁器、酒類などの県産品につきましては、東アジアを中心に販路開拓に取り組んでいるところです。

輸出額は着実に拡大してきており、令和7年度は前年度の約1.6倍となる11億6,000万円の実績となっております。

長崎港のコンテナ航路を利用している加工食品等は、年間【要確認】という現状にありますが、引き続き韓国向け輸出の促進に力を入れてまいります。

また、本定例会でお示しした県政推進における重点方針におきましても、輸出拡大の取組の加速化を図ることとしておりますので、これをコンテナ航路の利用拡大につなげることができるよう取り組んでまいります。

10.公共工事における中小企業に配慮した適切な発注について

(1)資材価格や労務費等の高騰に対する取組について

山田朋子議員:県内の建設業は、道路や河川などの社会基盤の整備、維持管理に加え、災害時にはいち早く現場に駆けつけ、応急復旧の最前線を担うなど、県民の安全・安心を支える重要な役割を果たしています。

こうした役割を将来にわたって維持していくためには、地域を支える地元の建設事業者が安定して事業を継続できる環境を整えることが不可欠です。

一方、近年、建設資材価格や労務費等の高騰が続いており、さらには中東情勢の影響によるナフサ由来資材の価格上昇や調達への影響も懸念されています。

こうした費用の上昇が工事費に適切に反映されなければ、事業受注者の収益を圧迫し、安定的な事業運営や担い手の確保に支障を及ぼすおそれがあります。

そこで、資材価格や労務費等の高騰に対し、受注者の負担軽減を図るため、県はどのような取組を行っているのか伺います。

土木部長:県では、これまで資材価格の調査頻度を増やすことで、最新の単価を工事費に反映させるとともに、契約後も価格の上昇分を請負代金額に上乗せするなど、物価等の急激な高騰に対応してまいりました。

また、中東情勢の影響により、ナフサ由来の建設資材の入手が困難となり、代替品の調達や流通経路の変更に追加費用が生じた場合には、国の取扱いに準じ、本年7月から設計変更の対象としております。

今後とも、受注者の負担軽減を図るため、資材価格や労務費等の高騰に配慮した適正な工事費の算定に努めてまいります。

(2)指名競争入札の拡大について

山田朋子議員:次に、指名競争入札の取扱いについてお尋ねします。

本県において、中小企業が参加しやすい指名競争入札の対象は、工事費が1億2,500万円未満と聞いております。

そのような中、資材価格や労務費等の上昇は工事にかかる費用そのものを押し上げる要因となっており、工事の内容や規模が従来と同程度であっても、価格の上昇によってこの上限額を超え、これまで指名競争入札の対象であった工事が対象外となり、工事件数が減ることも考えられます。

公共工事の入札においては、地域に根差した中小の建設事業者の受注機会を確保し、地域の実情を熟知した担い手を将来にわたって維持していくことも、県として重視すべき課題ではないでしょうか。

そこで、資材価格等の高騰により工事費が上昇する中、県内中小企業の受注機会を確保する視点から、指名競争入札の上限額を見直すべきと考えますが、県の見解を伺います。

土木部長:本県においては、国の指針などに基づき、地域の建設業団体との意見交換により受注環境等の把握に努めた上で、工事の内容や地域の実情等に応じた入札契約方式を選定しております。

指名競争入札については、資材価格等が高騰する中でも工事件数は一定数を確保しており、現時点において大きな課題はないものと認識しております。

しかしながら、入札契約制度については、透明性、競争性、受注機会の確保等に配慮し、不断に見直す必要があることから、今後も引き続き業界団体、地域の建設業者の声を丁寧に伺い、課題の把握に努めてまいります。

山田朋子議員:先ほどから申し上げますように、中小企業の受注機会の確保という観点から、指名競争入札について、今は影響が出ていないとのお話ではありましたが、その分、工事の規模が小さくなったりしている部分もあると思います。

中小企業にも受注機会があるよう、制度をしっかり見直していただきたいと思っておりますし、併せて総合評価落札方式についても、日頃から課題把握に努め、その解決に向けて不断の努力をもって取り組んでいただきたいと思っております。

県内中小企業が地域経済と雇用を支え、災害時には地域の守り手としてその役割を果たし続けることができるよう、中小企業の立場に沿った制度になるよう常に改善を図ることを強く要望いたします。

11.消防行政について

(1)消防ポンプ操法大会の開催時期の見直しについて

山田朋子議員:去る8月2日日曜日、長崎県消防学校で消防ポンプ操法大会が開催され、私も参加してまいりました。

県内各地域で活動されている消防団員の消防技術の向上と士気の高揚を図り、消防団活動の活性化、ひいては地域の防災・減災の一助となる重要な大会であると考えておりますが、猛暑の中、屋外での開催であり、出場される選手や関係者、応援の方々に対して熱中症の危険があるのではないかと感じたところであります。

出場される選手、消防団員の皆様からも、8月の猛暑の中での開催を心配する声をお聞きしております。

住民の生命と財産を守る消防団員の皆様の健康を守ることが、地域の安心・安全につながっていくのではないかと考えます。

そこで消防ポンプ操法大会について、猛暑の時期を避け、開催時期の見直しが検討できないか。また、暑い中での開閉会式を避けるため、前日の夕方の開催や屋内訓練所での開催など、大会のあり方を見直していく考えがあるかどうか伺います。

危機管理部長:県消防ポンプ操法大会は、県と県消防協会が主催し、2年に一度、県消防学校において開催しております。

開催時期については、県消防協会や参加される消防団の意向を踏まえ、8月の第1日曜日としており、今年度は8月2日に開催したところであります。

暑い時期の日中、屋外での開催であるため、これまでも開閉会式の短縮化やミストファンの設置など、参加者等の健康にも配慮しつつ、不断の見直しに取り組みながら開催してきたところであります。

令和10年に予定しております次回大会に向けましては、ご指摘いただきました開催時期の見直しや、開閉会式の実施方法などについて、県消防協会のほか、消防団や関係者と意見交換を行うこととしており、より良い大会となるよう見直しを進めてまいります。

12.全国都市緑化フェアについて

(1)本県での開催について

山田朋子議員:全国都市緑化フェアは、緑がもたらす快適で豊かな暮らしがあるまちづくりを進めるための普及啓発事業として、毎年、全国各地で開催されております。

この全国都市緑化フェアは、九州では令和10年に佐賀県で開催予定であり、佐賀県で開催されると、九州・沖縄で開催されていないのは長崎県と沖縄県のみになります。

全国都市緑化フェアの開催により、全国から多くの来場者が本県を訪れることになると思いますが、長崎県での開催についてお尋ねします。

土木部長:全国都市緑化フェアは多くの来場者が見込まれるイベントですが、開催に当たっては多額の費用や多くの人員が必要であり、さらに市町との連携、開催期間中の会場の確保、効果的な開催時期など、多くの検討事項があると考えております。

このため、全国都市緑化フェアの開催状況の確認や開催自治体へのヒアリングなど、まずは情報収集をしてまいりたいと考えております。

山田朋子議員:本年は京都で開催であり、県と市町が連携した形で行われております。

本県においても、市町と連携した形で全国都市緑化フェアの開催を実現できるよう、調査研究をいただきたいということを申し上げ、質問を終わります。