本日は所属する総務水道委員会の管内視察に行ってきました(1日目)。
毎日ゴミは捨てるけれど、それがどう処理されているかは中々知る機会がありません。
ゴミの行き先となる処理場を視察し、島暮らしの裏側を知る良い勉強となりました。
改めて、ゴミを減らすために日常生活にどう落とし込めばよいか、政治はどう工夫をすればよいか、考えさせられました。
その内容を一部ご紹介します。
福江衛生センター
訪問先はまず福江衛生センター。
市内で唯一のし尿処理できる場所です。
五島市には浄化槽の設置されていない家庭があるため、生し尿の汲み取りをバキュームカーで行っています。それに加え、浄化槽を設置している家庭の汚泥を処理してたい肥にしているとのことです。
原理としては、浄化槽と同じ仕組みであり、生物の力を使って汚水の成分を分解しているとのことでした。
処理した後の水の行き先は?
汚泥処理した後の水は周辺に流す事が出来ないため、
蒸発拡散装置とは、処理水を地下浸透させるのではなく、
参考
http://www.toyo-giken.com/jiyohatukakusan-towa.htm
汚泥肥料の有効活用
私も初めて知りましたが、汚泥を処理した後、
福江衛生センターで発生する脱水汚泥を、令和元年12月10日に「鬼岳エコロ 1 号」と称して肥料登録し、市民に無償配布している。
当面の有効活用目標量を年間発生量のうち約 150 トンとして、農事組合法人等にも鬼岳エコロ1 号の農地への利用を促進する。
とのことです。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/s038/020/010/060/20190614161226.html
昔は(今でも一部地域では)人糞を肥料として畑に撒いていましたが、化学肥料が高騰する中、地域内の資源として汚泥肥料を活用すべきではないでしょうか。
https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20220913-OYTNT50053/
五島市クリーンセンター
五島市クリーンセンターでは、
施設の稼働時間
24時間、3名の交代制で施設の稼働をモニタリングされているそうです。
施設の担当者曰く、
1人1人がゴミ出しルールを守らないと、こうした大型施設も故障の原因に繋がる可能性があります。
それに加えて、五島市では1人あたりのゴミ量は大きく減っていないため、
富江クリーンセンター
富江クリーンセンターは現在焼却ゴミをしておらず、
剪定枝だけでなく、
無料で持ち込み可能であり、粉砕したチップも土壌改良材として活用できるようです。
広報誌等を通じて活用を促しているところなんですが、なかなかニーズがないというか、引き取り手がない状況
とのことです。こちらも他に有効な活用方法がないか検討し、積極的に利活用を促すべきと感じました。
浄富苑(じょうとえん)
隣にある浄富苑では、市内3か所ある施設のうち、年間火葬の2割
福江リサイクルセンター
福江リサイクルセンターでは、燃やすごみを除くほとんどのゴミが集積される施設です。売り払いが可能なものは種類ごとに分別され、売却されています。
市直営の職員2名と、一部委託の方が16名で稼働しています。
様々な家電・家具が集められ、一時仕分けの作業は人力が多く、仕分けや分解が大変そうでした。
昨年度の決算では、資源ごみの買い取り価格がかなり上がっていたので、決算委員会でも以下の通り提案しました。
中西.資源物の再商品化について、金属、発砲、ペットボトルなどで昨年度比1300万円増加している。これを市民にアピールし、買取価格の変動に応じて、市民にもその恩恵が与えられるような制度設計が出来ないか?積極的な回収を行う事で、市民がポイントを得られるような仕組みで、循環率を高める事は出来ないのか?
資源の活用の恩恵が市民生活の福祉向上に繋がれば、より活用に弾みがつくのではないでしょうか。
午後からは「そらいいな」さんの事業所を訪問し、実際にドローンが離発着する実演を見せてもらいました。
思ったよりも高速であるのと、
こちらについては別の記事で紹介します。
まとめ
五島市では、まだまだ有効活用されていない資源(ゴミ・堆肥・剪定枝)が沢山あります。
これらを統合して「資源活用する計画」を作成する必要があると感じます。
一応「五島市循環型社会形成推進地域計画」はありますが、不十分ではないでしょうか。
- し尿を畑に戻す仕組み
- 燃やすゴミを減らす仕組み
- 燃やさないゴミをリサイクルする仕組み
これらを統合的に推進するために、その成果が市民に還元される仕組みが必要と思います。
サーキュラーエコノミーの実現に向けた提案は議会でしましたが、今後も議会でも提案してまいります。
参考