五島市議会の市民ネットワーク会派では、「五島オーガニックアイランド構想(仮)」に向け、意見交換や農業的な知見の勉強会、議会での提案活動を行っています。
その理由は、五島という離島の恵まれた環境を活かし、有機をはじめとする環境配慮型の農業を推進することにより、様々な好循環が見込まれそうだからです。
例えば学校給食への有機食材の導入により、生物多様性の確保、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが進むのではないでしょうか。
五島市議会でもそうした観点で質問をしていますが、今一つ市の政策や方針に対するもどかしさを感じています。
こうした事から、一歩でも構想の実現に向けた知見が得られる事を期待して、先進事例である千葉県いすみ市での視察研修に参加しました。
いすみ市での取り組みを学び、何といっても政治的な決断・意思決定が生態系の保全に向けた普必要不可欠だと感じました。
いすみ市では、コウノトリをターゲットにした取り組みの中で「いすみ市生物多様性戦略」を策定し、様々な失敗や困難に直面しながらも、構想の実現に向けた取り組みを地道に続けていったとの事でした。
一方で、人口3万6千人のいすみ市は「世代を問わず移住者に人気」と紹介されていたため、全国的に有機給食が普及すると、いすみのブランド価値が相対的に失われるのではないか疑問でした。
ところが現場の方に聞いたところ、「いすみ市としては、有機農業が普及するのは歓迎であるし、取り組みを全国広げていきたい」という回答でした。
また、地元の生産者さんからは、「除草機があれば非常に助かる」という率直な意見をお伺いしました。
生物多様性を含む環境への取り組みは、自然豊かな離島である五島市でも進めていきたい方向性なので、より一層促進していくことが必要であるように感じました。
まずは実現可能な所から、分断や対立を生むことなく、地に足のついた提案を探していくことが大切だと感じました。
いすみ市に関連する情報や資料はこちらです。
いすみ生物多様性戦略取組成果パンフレット
~公民連携による学校給食需要 に着目した産地づくり〜
農業組合法人みねやの里
オーガニック給食が実現するまで