長崎県議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、時間がかかります。
そこで、議事メモを残しています。
※内容は正式な議事録ではないため、発話の全てを反映しておらず、必ずしも正確でない箇所もあります。
目次
1.福祉行政について
(1)ひとり親家庭について
千住 諫早では1600世帯のひとり親家庭であるが、長崎県内では。
子ども政策局長 母子世帯8600世帯、父子世帯 831世帯、合計 9505世帯。悩みを持つ人の割合が高く経済的な要望は60%となっている。
千住 アンケートを取った所、生活が苦しい方が7割。家計、教育に困っているという意見。取り組み支援は今後どう考えるか。
子ども政策局長 自立支援として経済的支援、就業支援を推進。児童扶養手当、コロナの影響に対応した給付金を支給。母子父子貸付金の期限延長などを実施。母子父子自立支援員、自立促進センターによる教育訓練給付金、資金貸付を行っている。長崎こどもの夢ガイドブックを配布して状況に応じた支援を行う。
千住 県独自での取り組みはないような気がする。アンケート結果をどのような方法でどう活かしているのか。
子ども政策局長 市町に協力頂き受給者を対象にアンケートしている。自立促進センター、福祉事務所の支援員を通して意見を聞いている。きめ細かく相談対応している。
千住 R2のアンケートをどのように分析しているか。
子ども政策局長 就業支援、届きにくい世帯に地域の中に子ども食堂を設けるなどして取り組んでいる。
千住 フードドライブは民間の団体で行われていると認識している。県が民間と協働している取り組みは。
子ども政策局長 長崎県母子寡婦支援制度により母子家庭の支援を担って頂いている。支援が必要な家庭を早期に発見する事が必要。居場所の運営、団体への支援に努めている。
千住 各市町が主体となるのが当然だがもう少し積極的に関与してほしい。計画の見直しは。
子ども政策局長 定期的に実施しており来年度調査を改めて行う。
千住 ロータリークラブのアンケートを紹介したい。引っ越しはお金がかかるが、県営住宅は分かりづらい。扶養手当が全額支給停止となり、子供との時間が取れない。受給資格を見直してほしい。保育園や学校などの預かり先の確保。ファミリーサポートにも抵抗があり活用できない。親がいなくなった後が心配。シングルは家賃補助などの支援があれば助かる。息が詰まりそうな時があり、気持ちが重くなる。気軽な相談機関が増えてほしい。子供をヤングケアラーにしてしまわないか心配。との声がある。大石知事の考えは。
知事 回答率2割弱だったと思うが、切実な方ほど答えたのだと思う。今後の施策の検討に活かしていきたい。
千住 相談できる場所が欲しいとの声だった。
(2)民生委員・児童委員について
千住 コロナ下である現在、役割はこれまで以上に重要になってきている。新しく任命された方も多いが各地の現状は。
福祉保健部長 中核市以外の町では、充足率は94%でR2と同じ。
千住 100%に行けばよいがなり手不足かと。一人で担うのは負担が大きいという声を聴く。前回の選任が終わった後の対策は。
福祉保健部長 全世帯広報誌に活動内容を紹介して周知に努めた。市町の担当者と意見交換会を行い現地で確認して定数を決定。今後も充足率の向上を目指す。
千住 今回の改選で選任されていない所は任命があるかと思うが、現在の取り組みを繰り返すだけでは改善されないと思う。地域福祉やコミュニティを失わないためにも広報、民生委員の役割知らない方が多いと思う。新規任命が72歳未満とある。不安が大きいと思う。改選前の年にサポート隊として現職と1年間活動されてはどうかと思う。準備期間が活動のしやすさに繋がるかと思うが、どう取り組むのか。
福祉保健部長 活動が多岐に渡るため、時間的な制約が少ない人にお願いしている。ICT等を活用して効率化が必要。協力員自体の数が足りていない。LINEでの情報共有などデジタル化の視点を取り入れて促進に取り組みたい。
千住 実践が一番良いと思うのでチャレンジする価値はあると思う。皆さんが使い易い形のモノを導入してほしい。
2.教育行政について
(1)不登校対策について
千住 先日学校にいけない子供が過去最多との答弁があった。生活リズムの乱れなど様々な要因があると思うが、段階に応じた環境づくりが大事と考える。不登校の生徒児童に対する支援事業は。
教育長 支援を重要課題として引き続き取り組みを行う事が大事。教育支援、アウトリーチなど、スクールワーカー、ソーシャルワーカーの充実に努める。
千住 県や市町村で様々な対策があるが増加しているのが現実。教育支援センター、フリースクールなどの学習機会の確保が重要な役割を担っている。支援センターは14市町。フリースクールは一部しかない。経済的な負担も大きいと聞く。通う事が出来ない子供もいる。ICT等を活用した環境整備が一番と思う。現在、不登校の生徒児童に対して1人1台端末を行っている市町はどのくらいあるのか。出席扱いも出来る通知があるが、出席扱いとしている市町は。基準は同一か。
教育長 ほとんどの市町で実施されている。14市町で出席扱いとするケースがあると。学校と保護者の連携、対面指導が適切にされている事など、文科省の基準を満たす場合に学校長が判断する。
千住 登校できない児童にとって遅れは壁になるのでICTの活用は大事と思う。全ての子供が将来的に学力を身に着けられるように、具体的な指針を示すべきと考えるがどうか。
教育長 家から出られない、フリースクールの子供にとって有効だと考える。出席扱いの検討も出来ていない状況もあると思う。留意事項を盛り込んだガイドラインを作成し、進路補助に繋がる取り組みを連携したい。
千住 子供たちに形として現れるようにお願いしたい。
(2)公立高校の入試と私立高校の推薦入試について
千住 R2に変更となり3年目。新しい制度では特色を出しやすくなっている。定員の確保、特色のある学校に向けて進んでいる。受験校を2つ選択できるメリットもある。前期・後期の入試制度をどのように総括し今後は。
教育長 R2から前期・後期に分けて生徒の多様な能力を問う形としている。生徒が希望すれば受験できるメリットがあるが、不合格となって後期を諦めた生徒もいると聞いている。中学校・高校を始め意見を聞いてより良い制度としたい。
千住 定着はしてくると思うが、前期の不合格を見ると精神的なショックも大きいと思うので検討をお願いしたい。私立高校の特別入試は中学校の推薦が現在どうなっているか。
総務部長 20高で推薦制度がある。
千住 私立高校は学校長の推薦がいるという形。中学校から特待生として声が掛かる場合がある。各家庭で話を聴いた後、私立高校の推薦委員会が開かれて検討すると聞く。推薦できない場合もあると聞いている。部活動も学校生活の一部であれば、部活動の評価をキチンとすべきだと思うがどう行うのか。学校として見れば進路実現の後押しをすべきではないか。
教育長 スポーツ推薦の場合は部活動の評価は大事と考える。生活面でも人間的な成長を促し進路を促す事が大事。
千住 地域との連携を深める事が必要と思うのでよろしくお願いします。
(3)部活動について
千住 各市町において具体的に進むと思うが、保護者の親も気になっている所。中途半端になると競技力・指導が出来なくなる。私自身、地域の野球チームに入っていたが大人になって集まりを見ると中学の部活の繋がりは一生の宝になると思った。このままでは一生の宝の部活が無くなると危惧している。心身ともに大きく成長する部活であってほしいと思う。教員の働き方を巡り長崎地裁での和解があったが中身は。
総務部長 部活動の指導や付随する活動のうち、学校の指示に基づくものは割増し賃金を支払う事について双方が納得した。
千住 労働時間認定された和解の影響が大きく出ると心配している。教壇での授業だけではなく部活動をしたくて先生になった人も多い。そういった先生方に出る影響が少なくなってほしいと思う。中学校の部活動の地域以降について、R5~との事だがどのように進んでいるのか。
教育長 国でガイドラインを策定中。外部有識者の検討委員会も頂きながら、県版のガイドラインを作りたい。検討が現在進んでいるので、国や県のガイドラインを参考に取りまとめる事になる。
千住 文化部も同じか。
教育長 同様。
千住 子供を持つ親には大変気になるところ。R6~始まるのか大変気にしている。検討委員会の情報を出来るだけ出していただければと思う。指導者の資格の義務化はどう動いているか。
教育長 国で競技団体が主催する団体のコーチは公認スポーツ資格の取得を義務付ける。
千住 公認スポーツ資格を持っているが、取得にも費用が掛かり登録更新料が負担になるので頭に入れてほしい。高校の部活動はどうなるのか。
教育長 部活に特色を有する事もあるので、地域以降の対象とはしていない。様々な課題、スポーツ活動の同行も踏まえながら持続可能な環境を検討していく必要がある。
千住 今現在教員の関わり方も気になる。指導者に対する報酬も発生すると思うが、兼業も可能になるのか。
教育長 指導を希望する場合は兼業の許可を得て指導が可能。教員の意思を確認し業務への影響・配慮を勘案する必要がある。
千住 国のガイドラインをと言う事だが、過疎地域離島を持つ長崎は独自のガイドラインが必要と思う。出場資格・費用や活動など実情に合わせたガイドラインが必要と思うがどうか。
教育長 ご指摘の通り、県独自の事情もあるので第三者委員会の意見を聴きながら独自のモノを作りたい。
千住 是非独自のガイドラインを作って頂きたい。
(4)コミュニティ・スクールについて
千住 九州の中でも設置が遅れていると聞く。先進地ではコミュニティスクールにより共通理解の下で業務の見直しを行い業務の削減、不登校児童へのサポート軽減などの事例もある。教員の超過勤務時間が削減された地域もある。九州沖縄では最下位だが、導入していない割合が多いのであれば、地域移行も含めて意向を尋ねてみては。
教育長 導入事例を見ても負担軽減に期待されると思う。学校地域が連携が必要なので、推進していきたい。
千住 学校支援会議があったが、依頼を受けるだけの会議もあった。中身が理解されずに進むことがないように取り組んでほしい。
3.特定目的基金について
(1)基金の現状と有効活用について
千住 長崎の財政状況は厳しいと認識。基金の活用が重要と思うが、60年以上前の基金もある。特定目的基金の数、総額の現状は。
総務部長 30基金。520億。
千住 今応えて頂いた基金の中で国の政策で出来た基金は。県の裁量で取り崩しが可能な基金は。
総務部長 国は14、外部が7、それ以外9基金の残高が257億。森林環境基金などがあり目的に沿った形で運用している。
千住 中期財政見通しでは危機的な状況は回避されていると聞いている。社会保障費の増加により財政不足の見通しが立っている。これまで以上に有効に活用すべきと考えるが見通しは。
総務部長 持続可能な運営に向け、計画的に取り崩しを行い運用する。
千住 古いものがあったり動いていないモノもあるので整理する時期と思うがどうか。
総務部長 行革の中で見直し整理している。最近は国の施策で求められるモノが多く裁量で動かせない。
千住 ある程度融通が利く形でも良いと思うので有効な活用をお願いしたい。