スーパーシティ構想
毎日新聞によると
政府は4日、最先端技術を活用したまちづくりを目指す「スーパーシティ構想」実現のための国家戦略特区法改正案を閣議決定し、国会に再提出した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200204-00000041-mai-pol
と紹介されています。私は以前から、この構想の動向に注目していました。
https://nakanishidaisuke.com/2018/10/23/super-local/
https://nakanishidaisuke.com/2018/12/06/super-city2/
その理由は、いわゆる「先端技術」の活用により、離島の抱える課題が解決に向かうのではないか?
と思っていたからです。自動運転や、現在進めているドローン事業などです。
ところが、当時の記事でも紹介した通り、日本は法整備が遅すぎるため、海外との競争と言う意味では、未だにスタートラインにすら立てていないような状況です。
この分野で世界をリードをするのは、現実的には厳しそうです。
日本政府が推進するスーパーシティ構想は、「課題の解決」よりも、「技術の社会実装」の方に主眼があると感じます。
日本の大手企業がAIや自動運転の開発に力を入れているため、その受け皿として「都市」が求められていると思います。
技術を導入すればすべての課題が解決される
は流石に安直かつ惰性的な考え方で、そこに
「人間がどう関わるか?」
という視点も大事だと思います。その意味では、
課題を疑い、再定義する
作業が必要で、その上で「使えそうなモノを活用する」
という順序の方が良さそうです。
その土台として、SDGsだけでなく、哲学・心理学の知見も導入する必要がありそうです。
課題を疑い再定義する
日本の地方では、
- 人口減少=悪
- 雇用の場がない=悪
- 外貨を稼ぐ=善
- 観光を推進する=善
という、国政の影響を色濃く反映して政策が決定されています。ただ、
「それってそもそも正しいんだっけ?」
というレベルから議論をし直す必要があると感じています。
五島市ではかつて、「e-むらづくり」という事業が推進されて、多額の予算を計上し、見事に失敗に終わりました。
そこにはやはり、「通信基盤・技術の導入」ありきで進めて、住民との調和・理解が取れなかった事が大きいと思います。
その反省からも、闇雲にハコモノを建てたり、インフラを整備する事に対しては、「待った」をかける必要があるでしょう。