経済政策
れいわ新選組のHPでは、政策一覧のようなモノが表示されています。
https://reiwa-shinsengumi.com/policy/
色々な「聞きなれない政策」が出てきますが、多くの人は、
そんな事、出来るはずがない!
とか
社会がおかしなことになる!
という反応をすると思います。ただ、中には実現した方が良さそうな政策もありますので、本日は
「これらが実現した場合、全体として、何が起こりそうか?」
の検証です。
政策と手段
HPでは、
- 消費税は廃止
- 安い家賃の住まい
- 奨学金チャラ
- 最低賃金1500円
- 公務員を増やす
- 一次産業戸別所得補償
- お金配ります
など、様々な経済政策が記載されています。ここで問題は、これらが
- 「インフレ率2%」を達成するための手段としての「一時的な」経済政策なのか?
- 「全ての人々の暮らしを底上げする」手段としての「恒久的な」経済政策なのか?
という点です。さらに読み進めて
財源はどうするの?
の章では、
財源は税収、が一般的ですが、私は、
デフレ期には別の財源も活用します。新規国債の発行です。確実に足りない分野と人々に大胆に、財政出動を行い、生活を支え積極的に経済をまわします。
経済成長すれば当然、税収は増えます。国債発行は無限ではありません、リミットがあります。
インフレ目標2%に到達するまで、です。
としています。このことから、
「全ての人々の暮らしを底上げ」する手段としてではなく、インフレ2%を達成するための「手段」としての経済政策だと読み取れます。
目標はインフレ率2%
つまり、「インフレ率2%」を実現するために、
- 政府の歳出を増やし、民間にお金を流しまくる
- 民間消費の活性化を通じ、インフレ率2%を目指す
- 到達後、金融引き締めで増税まで必要な場合には、
税の基本(応能負担)に
という論理なのでしょう。あくまで「緊急政策」と謳っている以上、災害時の「非常事態宣言」に近いモノなのかもしれません。
ただ、デフレは長く日本経済に20年以上続いている経済現象なので、デフレが悪いと言われても、「今一つピンとこない」というのが一般の感覚なのかもしれません。
分かりやすい例で言えば、
牛丼の値下げのが何がいけないの?
という状態です。
そもそも、2%のインフレターゲットはアベノミクスが始まってから日銀の黒田総裁が設定しましたが、今となっては達成が見込めず、その目標時期さえもなくなりました。
https://jp.reuters.com/article/boj-special-report-idJPKCN1TI2VZ
さらにここから、個人的な考察です。
民間消費は増えない
当初のアベノミクスでは、日銀が当座残高を増やすことを通じて、インフレ2%上昇をゴールにしていました。
https://nakanishidaisuke.com/2019/05/25/abenomics/
れいわ新選組の経済政策では、「日銀当座預金」の残高ではなく「家計の預金残高」を増やすことを通じて、インフレ目標を達成しようとしています。
しかし、例えば
消費税が0になり、家賃が半額になり、奨学金がチャラになり、最低賃金1500円になり、月に3万円のお金が配られ、1か月間の可処分所得が10万円増えたとします。
その場合、
すぐに増えたお金を使おう!
となるでしょうか?
お金の金額が増える事(マネーストック)と、お金が経済社会で流動するかどうかは別問題です。
年金制度を巡って明らかになったのは、
- メディアを中心に、多くの人が不安を煽っている
- 非常に多くの人が将来に不安を感じている
という点です。そうした中で、緊急対策として「民間のお金のストック」が増える事で、私は
人々はお金を使うのではなく、むしろ溜め込むのではないか?
と思います。アベノミクスで日銀当座預金が増えたけど、民間の消費が増えなかったことと同様に。
必要なのは安心感
結局のところ、人は
- お金が沢山あるから使う
のではなく、
- 将来的な不安が少ないから
お金を使うのだと思います。そうした点から、政治家の役割は、安易にお金をバラまく事ではなく、
将来不安を拭い、人々がお金を使いやすくなる環境を整備する事
ではないでしょうか。