政策と意思決定の在り方について

沖縄の県民投票

本日は、「政策と意思決定」についてです。

沖縄の県民投票(Wiki情報)では、

  • 当日有権者数:1,153,591人
  • 投票率:52.48%
  • 投票総数:605,385票
  • 有効票数:601,888票(99.42%)
    • 賛成:114,933票(18.99%)
    • 反対:434,273票(71.74%)
    • どちらでもない:52,682票(8.70%)
  • 無効票数:3,497票(0.58%)

になりました。これをどう伝え、報道するかは新聞によってかなり異なりますが、

少なくとも「434,273人が反対」というのは、大きな事実です。

政府の立場と沖縄の民意

政府は、選挙の結果を真摯に受け止めると言いながらも、辺野古への工事を進めています。

政府と沖縄の立場の違いは、

政府:基地問題は、国の安全保障の問題だから、沖縄だけの民意で決める事ではない

沖縄(行政):負担を強いられる住民の「民意」を無視するべきではない

という立場です。

五島でのごみ処理施設

これと同じような事が、実は五島の「ゴミ処理施設」の建設についても言えます。

この問題については、話せば長くなるので、概要だけご紹介します。

平成28年9月の五島市市議会の草野議員の言葉より抜粋

ごみ処理施設整備及び運営事業費、債務負担行為として105億364万8,000円を設定することが提案されております。

しかし、建設予定地である大浜の方々は、いまだに反対の思いは変わることなく、今議会にも4度目の請願が上げられております。

すごく簡単にまとめると、「地元の方は行政主導のゴミ処理施設に反対」している形です。構造としては、今の沖縄の問題と同じです。

これは果たして、

関係する組織の人達が、皆で相談して決めた事

と言えるでしょうか?

もしそうだったとしても、政治的な意思決定として、

本当に民主的な決め方だと言えるのでしょうか?

もちろん、今の沖縄と同じで

「全員が満足する正解」はありません。

ルールが必要

沖縄の問題で言えば、

NewsBar橋本という番組の中で橋下徹さんが指摘していたように、

「地元住民の意思を反映させる」ルールが必要です。

五島の例で言えば、

「住民投票条例」みたいなルールを作り

その枠組みの中での意思決定に従う

というプロセスが必要ではないでしょうか?

今はそのプロセスが欠如しているため、「広域行政が決めた事」に対して「地元住民」は従わざるを得ません。

もちろん正解はありません。ですがこれは

「特定の誰かや組織」

が悪いのではなく、

「意思決定の仕組みとルール」

に問題があるのだと思います。

考えてみてください。

今、あなたの家の隣に危険な滑走路や、悪臭を放つゴミの焼却場が出来るとして、あたなはそれに賛成しますか?

誰だって嫌ですよね。

でも、今の日本の政治の仕組みは、

「自分には関係のない人たち」

が、少数の人たちに、そうした負担を押し付けているのです。

そういうのって、物事の決め方として、最善であるとは言えないと思います。

だからこそ、「意思決定の仕組みとルール」を時代に即した形で改善していくことこそが、これからの政治に求められている気がします。